平成8年2月定例会 第5回岩手県議会定例会 会議録

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〇1番(斉藤信君) 日本共産党の斉藤信でございます。
 議案第42号1995年度岩手県一般会計補正予算に反対の討論を行います。
 反対理由の第1は、5年目を迎える深刻な不況のもとで県単融資制度の利用状況が今年1月末現在で融資枠の49・8%にとどまり、今回の補正で30億円の減額補正となっていることです。これは、融資枠で120億円にもなります。その原因は、超低金利のもとでかつてない利益を上げている銀行の貸し渋りと、県信用保証協会の冷たい対応にあります。深刻な不況のもとで歯を食いしばって頑張っている中小企業者に、借りやすい、頼りになる県単融資制度の改善を強く求めるものであります。
 第2は、院内保育事業運営費補助が1、893万円減額となったことであります。これは、国が民間病院の院内保育所への補助を4割もカットしたことが最大の原因ですが、国のカット分をそのまま病院に押しつけるやり方は、看護婦さんの確保にとっても病院にとっても重大な打撃と影響を与えるものであり、容認できません。東北各県では、青森、宮城、山形の各県が国のカット分も県が補てんしていることを見るなら、岩手県のやり方は国・厚生省に迎合する冷たい態度だと言わなければなりません。
 第3に、いじめ、不登校などが深刻な中で、教職員費を減額し、小、中、高、特殊学校で243人も教員を減らしていることであります。
 第4に、競馬組合からの収入が4億1、250万円も減額したことです。これは、新競馬場建設の事業費が当初計画の約2倍に膨れ上がったことと無関係ではありますまい。競馬組合の正常な運営に対する県の適切な指導が問われる問題であります。
 第5に、県債が52億8、000万円新たに増額され、累積6、961億円余と借金財政を一層深刻にしていることであります。
 第6に、食糧費を1億60万円減額していますが、2億4、838万円支出したことになっています。増田知事が引き続き官官接待を継続しようとしていることは、県民の厳しい批判に背を向けるものと言わなければなりません。
 議案第56号から62号までは、県単建設事業などに市町村へ一部負担を押しつけるものであり、反対するものであります。
 議案第66号綾里川ダム建設工事の請負契約に関する案件は、談合により受注者が決まっているとの情報が寄せられ、入札が延期、くじ引きで入札参加、特定共同企業体を減らす措置をとったものの、結果的に最初の情報どおりの特定共同企業体が落札したものであります。ゼネコンや県内大手企業による談合の疑惑は濃厚であり、談合利権政治の一端を示すものとして反対を表明するものであります。
 以上、反対討論といたします。
〇議長(堀口治五右衛門君) 以上で通告による討論は終わりました。
 これをもって討論を終結いたします。
 これより議案第42号、議案第56号から議案第62号まで及び議案第66号を一括して採決いたします。
 各案件は委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
〇議長(堀口治五右衛門君) 起立多数であります。よって、議案第42号、議案第56号から議案第62号まで及び議案第66号は、委員長の報告のとおり決定いたしました。
 次に、議案第43号から議案第55号まで、議案第63号から議案第65号まで、議案第67号及び議案第68号を一括して採決いたします。
 各案件は、委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
〇議長(堀口治五右衛門君) 起立全員であります。よって、議案第43号から議案第55号まで、議案第63号から議案第65号まで、議案第67号及び議案第68号は、委員長の報告のとおり決定いたしました。
〇議長(堀口治五右衛門君) 以上をもって本日の日程は全部終了いたしました。
 本日はこれをもって散会いたします。
   午後2時5分 散 会

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