平成9年12月定例会 第12回岩手県議会定例会会議録

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〇2番(佐々木大和君) ただいま議長から御報告のありましたとおり、佐藤一男議員は、去る10月16日午前9時20分、胃がんのため、弱冠53歳の生涯を閉じられました。突然の悲報に接し、まことに哀悼、痛惜の念にたえません。
 私はここに、先輩、同僚議員の御同意をいただき、議員一同を代表し、哀悼の言葉を申し述べます。
 佐藤一男先生は、温厚にして篤実、気さくなお人柄で、先輩同僚議員からは、一男先生、あるいは一男さんと親しみを込めて呼ばれており、また、私を初め、当選1期の議員たちのよき相談役でもありました。先生は、数々の苦労を重ねてこられた努力の人であり、熱血漢でありました。
 先生は、第2次大戦さなかの昭和18年12月、上閉伊郡松崎村、現在の遠野市松崎町に5人兄弟の長男として生を受けられ、まさに、食糧難、物資不足の時代ではありましたが、姉2人に次ぐ長男として、御両親の御慈愛のもとに期待を担って育てられました。しかし、昭和32年、遠野中学2年の年に、御父君を工事現場の事故で亡くされ、自来、苦難の道を歩むことになったのであります。先生は、わずか13歳でありましたが、悲しみにくれる間もなく、母を助け、兄弟の面倒を見るため、このころから、おじの経営する佐藤建設の現場に出て働き始めたということであります。中学卒業と同時に佐藤建設に就職され、まさに一家の柱として働かれたのでありますが、このころの先生は、各地の現場で経験を重ねながらどん欲なまでに知識、技術の修得に専心されていたとのことであります。一男先生の人一倍の責任感と向上心、目標に向かって突き進むたゆまざる努力と熱意は、このころから培われたものでありましょう。
 先生は、その後、佐藤建設から独立し、数人の友人とともに事業を展開されておられましたが、昭和46年、弱冠28歳にして、佐藤工業を創業され事業者としての第一歩を踏み出したのであります。その後は、先生の持ち前の行動力と旺盛な研究心により積極的に事業を展開され、業界の注目を集めるほどの目覚ましい発展を遂げられて、創業からわずか8年の後、昭和52年には株式会社とされ、以来、一貫して建設業の振興に精根を傾けられ、本県建設業界の発展に大きく寄与されたところであります。先生は、他に秀でた行動力や判断力など企業人としてのすぐれた才覚を備えておられましたが、その生い立ちや事業活動を知るにつけ、まさに努力の人であり、感銘を新たにしたところであります。
 また、一男先生はこのころから一事業主に満足することなく、政治に興味を抱かれ、政治活動を始められたのでありますが、ほどなく代議士後援会の地域青年部長として、選挙のたびに、夜を昼に継ぐ活動をされるようになったと伺っております。その後、先生の政治への熱意はますます高まり、また、地域住民の熱い声援に推されて、平成3年4月の岩手県議会議員選挙に初出馬されたのであります。しかし、先生の立たれた遠野選挙区は定数1の激戦区であり、先生の最初の挑戦は善戦及ばず現職議員の前に苦杯をなめることになったのでありますが、これにも先生の熱意は衰えることなく、これを糧としてその後も挑戦を続けられ、平成7年4月の岩手県議会議員選挙において、3度目の挑戦で見事初当選を果たされたのであります。
 県議会議員としての先生は、農林水産委員会に所属し、副委員長として、積極的な議員活動を展開し、21世紀を標榜した農業者の経営安定対策や林業県岩手の確立、水産業の発展等に情熱を注がれ、本県の基幹産業たる農林漁業の振興に多大の貢献をされてきたことは、議員各位御案内のとおりであります。
 また、先生は、総合交通対策特別委員会委員としても御活躍され、東北横断自動車道釜石秋田線や東北新幹線盛岡以北の建設促進、花巻空港滑走路延長の早期実現等に御尽力されたところであります。
 さらに、本年6月からは、議会運営委員に選任され、さらなる御活躍が期待されていたところでありました。
 一男先生は、また、農林業の振興はもとより、馬産振興にも造Xが深く、本年2月定例会における一般質問でも、優良馬の生産と改良について熱弁を振るわれたところでありますが、みずからも優秀な競走馬を育て上げるなど、並々ならぬ情熱で本県の馬事振興に貢献されたところであります。
 また、先生は、地元の遠野農業高校、後の緑峰高校のPTA会長を長年にわたって務められ、教育問題、非行防止対策にも熱心に取り組まれ、たびたび持論を展開されておられました。
 一男先生の議員活動は、わずか2年と5カ月余りの間でありましたが、その間の御活躍は多岐にわたり、枚挙にいとまがないほどであります。しかし、議員野球団での活躍も忘れることのできないものでありました。何事にも前向きな先生は、議員野球団の活動にも積極的に参加され、ポジションもみずから体力を要するピッチャーを務められ、あの決して大きくない体から繰り出す豪快なフォームで、相手バッターを次々に打ち取る姿は見る者に強烈な印象を与えたものでありました。
 本年6月5日に開催された北海道、東北ブロック野球大会においては、北海道戦、秋田県戦の2試合に連続してリリーフ登板し、いずれも完封リレーを果たすなど、本県の3年連続優勝に大きく貢献されたほか、去る6月26日の県政三者対抗野球大会の対執行部戦においては、先生自身の初の完投勝利を挙げ、敢闘賞を受賞するなど、大活躍をされていたことは、いまだ記憶に新しいところでありますが、これが野球団における一男先生の最後の勇姿となってしまわれました。
 先生は、練習の際にも率先してバッティングピッチャーを務められるなど、みずからの投球技術や同僚のバッティング技術の向上にひたむきに取り組まれ、また出場機会のないときでも、コーチャーズボックスから大きな声で激励や指示を出し、時にはその巧みな話術で敵も味方も翻弄するなど常に明るく、楽しくチームのムードを盛り上げられた姿が目に浮かび、新たな悲しみを禁じ得ないところであります。
 私も一男先生と同じく今期初当選であり、常任委員会においても、前期2年間は農林水産委員会に所属し、ともに中山間地域出身の議員として、農林業や畜産の振興、交通問題など共通する課題も多く、所属会派は異なるものの、一男先生はよき話し相手であり、お互いに研さんを重ねる上でのよきライバルでもありました。
 また、当選1期の議員で構成する平成7年会が結成されるや、先生はそのお人柄から、直ちに会長に推挙されたところでありますが、私も幹事長の職を預かり、ともに活動してまいりましたが、一男先生のあふれんばかりの情熱と何事も徹底せざればやまざる積極性、また、歯に衣を着せぬ物言いには全く圧倒されたものでありました。
 その先生が病魔に侵されていたなどとは、精力的な議員活動や野球団での活躍など、その様子からはみじんもうかがうことはできず、想像だにできないことでありました。さきの9月定例会の際は、検査入院のため欠席されるとのことでありましたが、12月定例会ではまたあの元気な笑顔にお会いできるものと信じ、全く心配しておりませんでした。後にお伺いしたところによれば、先生は平成7年の選挙戦直後に体調を崩し、胃がんと診断をされ、直ちに手術を受けられて胃を摘出されていたとのことでありますが、持ち前の強靭な精神力でそのような様子はおくびにも出さずに議員活動をなされていたのであります。
 その後は順調に回復し、前述の野球団での活躍となり、全快したものと思われていたのでありますが、本年7月になって体調の不調を訴えられ、一時は入院されたものの、症状も落ちつき、9月末には自宅に戻られていたとのことであります。その先生の病状が急変され、医師、御家族の手厚い看護も及ばず、去る10月16日の朝、ついに帰らぬ人となられました。私はその悲報に接し、我と我が耳を疑い、余りの突然の別れに驚き、悲しみで胸がふさがる思いでありました。
 先生はいまだ53歳、いよいよこれからの活躍が期待されていた矢先、生者必滅のことわりとは申せ、黄泉の国への旅立ちには余りにも早過ぎ、運命の無慈悲さに憤りすら覚えるものでありますが、志半ばにして、突然に不帰黄泉の客となられた先生の無念さはいかばかりでありましょう。
 そして、御一家の柱を失われた御遺族の皆様、特にも、昭和41年に御結婚され、これまで陰に日なたに一男先生やお子様方の支えとなり、社業の発展にも寄与されたウタ子夫人、そして、お父様を信頼しうやまってきたお子様方の御悲嘆は察するに余りあり、お慰めの言葉もございません。ここに衷心よりお悔やみ申し上げる次第でございます。
 一男先生は、弱冠28歳にして佐藤工業を創業され、時代の趨勢を的確にとらえる鋭い洞察力と、卓越した指導力により、一代で大企業に育て上げられた傑物でありますが、議員となられても決して飾らず、また、偉ぶらず、気さくな人柄で、会派を問わず皆さんに親しまれてまいりましたが、事に当たっては何事にも人一倍の情熱を持って取り組まれ、先ほど申し上げました農林漁業の振興など本県産業の振興等に取り組んでこられたところであります。
 残された私どもは、先生の御遺志を必ずや引き継ぎ、全力を投じてこれらを推進していく覚悟でございます。先生のお人柄や御功績をたたえるには、まことに舌足らずでありますが、意を尽くし得ないところをお許しいただきたいと存じます。
 本日、奥様のウタ子様を初め、御遺族の方々の御臨席を得て、今は亡き先生の議席には遺影を飾り生花をささげ、同僚の議員各位、そして知事を初め、執行部の皆さんとともに佐藤一男先生の御遺徳をしのび、心から御冥福をお祈り申し上げ、追悼の言葉といたします。
   
   黙 祷

〇議長(那須川健一君) この際、故佐藤一男君の御冥福を祈るため、黙祷をささげたいと思います。
 一同御起立を願います。
   〔全員起立〕

〇議長(那須川健一君) 黙祷。
   〔黙 祷〕

〇議長(那須川健一君) 黙祷を終わります。
 御着席を願います。
   
   新任者の紹介

〇議長(那須川健一君) この際、西井教育委員会委員を御紹介いたします。
   〔教育委員会委員西井信弘君登壇〕

〇教育委員会委員(西井信弘君) 去る10月11日付をもちまして、岩手県教育委員会委員に任命されました西井信弘でございます。
 微力ですが、本県教育の充実、振興のため、精いっぱい努力してまいりたいと存じます。諸先生方の御指導をよろしくお願い申し上げます。(拍手)
   
   諸般の報告

〇議長(那須川健一君) 日程に入るに先立ち、諸般の報告をいたします。
 知事から議案等の提出がありましたので、それぞれお手元に配布いたしてありますから、御了承願います。
   
〔参照〕
財第205号
平成9年11月18日
 岩手県議会議長 那須川 健 一 殿
岩手県知事 増 田 寛 也
   議案等の送付について
 平成9年11月19日招集の岩手県議会定例会に提出する下記の議案及び報告を別添のとおり送付します。

議案第1号 家畜保健衛生所条例及び地域農業改良普及センター設置条例の一部を改正する条例
議案第2号 岩手県職員定数条例の一部を改正する条例
議案第3号 県議会の議員その他非常勤の職員の公務災害補償等に関する条例の一部を改正する条例
議案第4号 県営特定公共賃貸住宅等条例
議案第5号 岩手県立学校設置条例の一部を改正する条例
議案第6号 岩手県立大学等条例
議案第7号 紫波郡紫波町と紫波郡矢巾町の境界変更に関し議決を求めることについて
議案第8号 主要地方道二戸安代線似鳥トンネル築造工事の請負契約の締結に関し議決を求めることについて
議案第9号 主要地方道花巻大曲線中山3号トンネル築造工事の請負契約の締結に関し議決を求めることについて
議案第10号 財産の取得に関し議決を求めることについて
議案第11号 財産の取得に関し議決を求めることについて
議案第12号 財産の取得に関し議決を求めることについて
議案第13号 財産の取得に関し議決を求めることについて
議案第14号 財産の取得に関し議決を求めることについて
報告第1号 職員による自動車事故に係る損害賠償事件に関する専決処分の報告について
報告第2号 道路の管理に関する事故に係る損害賠償事件に関する専決処分の報告について
   
財第203号
平成9年11月18日
 岩手県議会議長 那須川 健 一 殿
岩手県知事 増 田 寛 也
   決算等の送付について
 平成9年11月19日招集の岩手県議会定例会の認定に付するため、下記の決算に監査委員の意見を付けて、別添のとおり送付します。
 なお、平成8年度主要施策の成果に関する説明書を併せて送付します。

認定第1号 平成8年度岩手県一般会計歳入歳出決算
認定第2号 平成8年度岩手県母子寡婦福祉資金特別会計歳入歳出決算
認定第3号 平成8年度岩手県農業改良資金特別会計歳入歳出決算
認定第4号 平成8年度岩手県県有林事業特別会計歳入歳出決算
認定第5号 平成8年度岩手県林業改善資金特別会計歳入歳出決算
認定第6号 平成8年度岩手県沿岸漁業改善資金特別会計歳入歳出決算
認定第7号 平成8年度岩手県中小企業振興資金特別会計歳入歳出決算
認定第8号 平成8年度岩手県土地先行取得事業特別会計歳入歳出決算
認定第9号 平成8年度岩手県証紙収入整理特別会計歳入歳出決算
認定第10号 平成8年度岩手県流域下水道事業特別会計歳入歳出決算
認定第11号 平成8年度岩手県港湾整備事業特別会計歳入歳出決算
認定第12号 平成8年度岩手県県民ゴルフ場事業特別会計歳入歳出決算
   
  〔議案及び報告の登載省略〕
   

〇議長(那須川健一君) 次に、監査委員から、監査結果の報告2件、現金出納検査結果の報告1件を受理いたしましたが、監査結果の報告については、県公報登載をもって御了承願うこととし、現金出納検査結果の報告については、お手元に配布いたしてありますので、御了承願います。
   
   〔報告の登載省略〕
   

〇議長(那須川健一君) 次に、知事から、定額の資金を運用するための基金の運用状況書を受理いたしましたので、お手元に配布いたしてありますから、御了承願います。
 次に、知事から提出されました議案中、議案第6号は、地方公務員法第5条第2項の規定により、人事委員会の意見を聞くことになっておりますので、あらかじめ当職からその手続をいたしておきましたから、御了承願います。
 次に、人事委員会から職員の給与に関する報告及び勧告を受理いたしましたので、それぞれ送付いたしてありますから、御了承願います。
 次に、請願陳情撤回の申し出が4件あります。
   
   日程第1 会議録署名議員の指名

〇議長(那須川健一君) これより本日の議事日程に入ります。
 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。
 会議録署名議員は、会議規則第113条の規定により、長谷川忠久君、工藤篤君、菊池雄光君、藤原泰次郎君を指名いたします。
   
   日程第2 会期決定の件

〇議長(那須川健一君) 次に、日程第2、会期決定の件を議題といたします。
 お諮りいたします。今期定例会の会期は、本日から12月10日までの22日間といたしたいと思います。これに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

〇議長(那須川健一君) 御異議なしと認めます。よって、会期は22日間と決定いたしました。
   
   休 会

〇議長(那須川健一君) 次に、お諮りいたします。11月20日、11月21日、11月25日の3日間は、議案調査のため、及び12月1日から12月5日まで、12月8日、12月9日の7日間は、委員会審査のため休会といたしたいと思います。これに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

〇議長(那須川健一君) 御異議なしと認めます。よって、11月20日、11月21日、11月25日の3日間及び12月1日から12月5日まで、12月8日、12月9日の7日間は、休会とすることに決定いたしました。
   
   日程第3 議会運営委員指名の件

〇議長(那須川健一君)次に、日程第3、議会運営委員指名の件を議題といたします。
 委員会条例第5条第1項の規定により、議会運営委員に高橋賢輔君を指名いたしたいと思います。これに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

〇議長(那須川健一君) 御異議なしと認めます。よって、高橋賢輔君を議会運営委員に選任することに決定いたしました。
   
   日程第4 請願陳情撤回の件

〇議長(那須川健一君) 次に、日程第4、請願陳情撤回の件を議題といたします。
〔参照〕
 議事日程第1号中 日程第4 請願陳情撤回の件の撤回請求のある請願陳情一覧
 (商工文教委員会付託の分)
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受理番号請願陳情の件名提出者の住所及び氏名理由
32労働法制の「規制緩和」について請願盛岡市本町通2-1-36
97国民春闘岩手県共闘会議
 議長
  加藤 辰男  外1人
情勢の変化により、文案検討のため
33全国一律最低賃金制度の確立及び岩手県最低賃金の改善について請願
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 (農林水産委員会付託の分)
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受理番号請願陳情の件名提出者の住所及び氏名理由
24野田村下安家、安家川河口に設置されたウライ施設の運用に係る関係者間の調整を求めることについて請願下閉伊郡岩泉町安家字日陰53
安家川を愛する友の会
 会長
  玉澤 安太郎
諸般の事情による
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 (土木委員会付託の分)
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受理番号請願陳情の件名提出者の住所及び氏名理由
12県内建設産業の振興による県勢の発展について請願盛岡市松尾町17-9
社団法人岩手県建設産業団体連合会
 会長
  望月茂  外1人
内容検討のため
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〇議長(那須川健一君) 本件は、お手元に配布いたしました4件についてでありますが、提出者から撤回の申し出がありますので、承認することに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

〇議長(那須川健一君) 御異議なしと認めます。
 よって、本件については承認することに決定いたしました。
   
日程第5 認定第1号平成8年度岩手県一般会計歳入歳出決算から日程第32 報告第2号道路の管理に関する事故に係る損害賠償事件に関する専決処分の報告についてまで

〇議長(那須川健一君) 次に、日程第5、認定第1号から日程第32、報告第2号までを一括議題といたします。提出者の説明を求めます。大隅総務部長。
   〔総務部長大隅英喜君登壇〕

〇総務部長(大隅英喜君) 本日提案いたしました各案件について御説明いたします。
 認定第1号から認定第12号までは、平成8年度岩手県一般会計歳入歳出決算及び各特別会計の歳入歳出決算を、それぞれ認定に付するものであります。
 認定第1号の一般会計歳入歳出決算につきましては、歳入決算額8、826億4、410万8、836円に対し、歳出決算額は、8、630億8、424万8、239円であり、歳入歳出差し引き額は、195億5、986万597円となりますが、このうち、翌年度へ繰り越した事業の財源として、187億2、969万585円を繰り越しましたので、これを差し引いた実質収支は、8億3、017万12円の黒字となっております。
 認定第2号から認定第12号までは、岩手県母子寡婦福祉資金特別会計ほか10特別会計の決算でありますが、各特別会計とも実質収支は黒字となっております。
 なお、これらの各会計の決算につきましては、地方自治法第233条の定めに従い、監査委員の審査に付しその意見をつけて、認定に付するものであります。
 次に、議案第1号は、家畜保健衛生所条例及び地域農業改良普及センター設置条例の一部を改正する条例でありますが、これは、行政機構の整備を図るため、家畜保健衛生所の統合及び地域農業改良普及センターの統合を行い、並びに地域農業改良普及センター等の名称を改めようとするものであります。
 議案第2号は、岩手県職員定数条例の一部を改正する条例でありますが、これは、岩手県立大学の設置等に伴い、大学の職員定数を定め、及び交通警察の強化を図るため、警察の職員定数を改正するとともに、あわせて所要の整備をしようとするものであります。
 議案第3号は、県議会の議員その他非常勤の職員の公務災害補償等に関する条例の一部を改正する条例でありますが、これは、臓器の移植に関する法律の施行に伴い、療養の給付に継続して行われた脳死した者の身体への処置を、療養の給付とみなそうとするものであります。
 議案第4号は、県営特定公共賃貸住宅等条例でありますが、これは、居住環境が良好な賃貸住宅を中堅所得者等の居住の用に供するため、県営特定公共賃貸住宅等を設置しようとするものであります。
 議案第5号は、岩手県立学校設置条例の一部を改正する条例でありますが、これは、岩手県立盛岡高等養護学校を設置し、県立高等学校の学科の設置及び廃止をする等、所要の改正をしようとするものであります。
 議案第6号は、岩手県立大学等条例でありますが、これは、学術の中心として、広く知識を授けるとともに、深く専門の学芸を教授研究し、知的、道徳的及び応用的能力を展開させ、並びに職業または実際生活に必要な能力を育成し、もって広く社会の発展に寄与するため、岩手県立大学等を設置しようとするものであります。
 議案第7号は、紫波郡紫波町と紫波郡矢巾町の境界変更に関し議決を求めることについてでありますが、これは、土地改良事業の施行に伴い、紫波郡紫波町と紫波郡矢巾町の境界を変更しようとするものであります。
 議案第8号及び議案第9号は、工事の請負契約の締結に関し、議決を求めようとするものであります。
 議案第10号から議案第14号までの5件は、財産の取得に関し議決を求めようとするものであります。
 次に、報告第1号は、職員による自動車事故に係る損害賠償事件に関する専決処分について報告するものであります。
 報告第2号は、道路の管理に関する事故に係る損害賠償事件に関する専決処分について報告するものであります。
 以上のとおりでありますので、よろしく御審議の上、原案に御賛成くださるようお願いいたします。
   

〇議長(那須川健一君) 以上をもって本日の日程は全部終了いたしました。
 本日はこれをもって散会いたします。
   午後1時32分 散 会


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