平成10年9月定例会 第15回岩手県議会定例会会議録

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〇1番(斉藤信君) 日本共産党の斉藤信でございます。
 議案第13号から19号までに反対、請願受理番号第6号の採択、10号の不採択に反対及び5号、8号の採択に賛成の討論を行います。
 議案第13号から19号は、農業関係と土木関係の建設事業及び流域下水道事業に要する経費の一部を受益市町村に負担させようとするものであり、反対するものであります。
 請願受理番号第6号は、平成11年度道路整備予算の確保と道路特定財源の堅持を求めるものであります。県内の基幹となる道路、また、生活道路の整備を図ることは当然必要なことであります。しかしながら、道路特定財源は産業道路とモータリゼーションに偏重した公共事業のゆがみを拡大してきた要因とも言うべきものであり、見直しを図るべきものであります。我が党は、道路のみならず、鉄道、空港、港湾等を含めた総合交通特別会計制度を導入し、交通インフラ整備を統一して進めるよう提案をしています。
 請願受理番号第10号は、岩手山の火山活動が活発化している中で予定されている日米合同演習の中止、もしくは延期を求めるものであります。そもそも国内で行われている日米合同演習は、上陸作戦や海上封鎖作戦を目的としたもので、日本の防衛とは無縁のものであります。自衛隊がアメリカと一体となって他国で軍事同盟を展開することを想定したものであります。これは、事実上安保条約を改悪するものであり、安保条約と日米地位協定に基づくものと容認できるものではありません。このような日米合同演習が、岩手山の火山活動が活発化し、県、関係町村が警戒対策本部を設置して、特別の対応をしているさなかに実施されようとしていることは問題であります。安保条約への態度いかんにかかわらず、多くの県民が危惧しています。県民の代表たる増田知事、そして県議会がこのような時期の日米合同演習の中止、もしくは延期を求めることは当然ではないでしょうか。インドや中国の核実験には反対表明するが、アメリカの未臨界核実験、日米合同演習には物が言えないとする態度は、平和な郷土を求める県民の願いに背を向けるものであります。
 次に、請願受理番号5号、8号の請願は、消費税の3%への減税と食料品非課税を求めるものであります。今日の深刻な不況は、経済企画庁がみずから昨年4月から景気が落ち込んだと認めたように、消費税の5%増税、9月からの医療費値上げなど、自民党政治の悪政による政策不況であり、国民の消費が冷え込んだための消費大不況であります。だからこそ、さきの参議院議員選挙において自民党は厳しい国民の批判と審判を受けたのであります。ところが、自民党は、小渕政権にかわったものの、不況打開、実体経済の悪化に対する何らの対策をとることもなく、長期信用銀行と一般銀行の救済に国民の税金を投入することに躍起となっており、不況を一層深刻化させているのであります。さらに、小渕内閣が減税案として打ち出した中身は、国民の八、九割が増税となる驚くべきものであります。日本経済は戦後初めて四半期ごとの国内総生産の伸びが3期連続してマイナスとなりました。8月の完全失業率は4・3%、297万人と、過去最悪となっています。深刻な不況を打開する最も効果のある対策は、消費税を当面直ちに3%に戻すことであります。また、医療費値上げを元に戻すなど、社会保障の充実、雇用対策も必要であります。10月4日に報道された日本世論調査会による全国世論調査では、消費税を引き下げる、廃止を求める声は79%に達しているのであります。中曽根康弘元首相も、消費税を2年間だけ時限的に2%下げよと、8月15日の毎日新聞で発言し、IMF--国際通貨基金も8月13日に、消費税率引き下げを検討すべきという意見を含む提案を発表しています。日本共産党は10月2日、参議院に消費税を3%に戻す減税法案を、二院クラブ、自由連合とともに共同提案し、その実現のために全力で奮闘しています。不況打開のため消費税を引き下げよという声は文字どおり天の声、地の声となっているのであります。消費税の3%への引き下げを求める請願を県議会として採択することは、圧倒的多数の県民の願いにこたえるものであります。同時に、不況打開の真の解決策を求めるものであり、賛成するものであります。
 以上を申し上げ、討論といたします。(拍手)
〇議長(那須川健一君) 以上で通告による討論は終わりました。これをもって討論を終結いたします。
 これより、議案第13号から議案第19号まで及び請願陳情中、受理番号第6号を一括して採決いたします。
 各案件は、委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕 
〇議長(那須川健一君) 起立多数であります。よって、議案第13号から議案第19号まで及び請願陳情中、受理番号第6号は、委員長の報告のとおり決定いたしました。
 次に、請願陳情中、受理番号第5号及び受理番号第8号を一括して採決いたします。
 各案件は、委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
〇議長(那須川健一君) 起立多数であります。よって、請願陳情中、受理番号第5号及び受理番号第8号は、委員長の報告のとおり決定いたしました。
 次に、請願陳情中、受理番号第10号岩手山火山活動活発化のもとで予定されている日米合同演習の中止、もしくは延期を求めることについて請願を採決いたします。
 本請願は、委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
〇議長(那須川健一君) 起立多数であります。よって、請願陳情中、受理番号第10号岩手山火山活動活発化のもとで予定されている日米合同演習の中止、もしくは延期を求めることについて請願は、委員長の報告のとおり決定いたしました。
 次に、議案第1号から議案第12号まで、議案第20号から議案第23号まで、議案第25号から議案第38号まで及びただいま議決いたしました請願陳情を除く請願陳情を一括して採決いたします。
 各案件は、委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
〇議長(那須川健一君) 起立全員であります。よって、議案第1号から議案第12号まで、議案第20号から議案第23号まで、議案第25号から議案第38号まで及びただいま議決いたしました請願陳情を除く請願陳情は、委員長の報告のとおり決定いたしました。
   
〇議長(那須川健一君) 日程第39に先立ち、地方自治法第117条の規定により、副議長と交代をさせていただきます。
   〔議長退場、副議長着席〕
   
日程第39 議案第24号広域農道整備事業胆沢南部地区トンネル築造工事の請負契約の締結に関し議決を求めることについて
〇副議長(吉田秀君) 次に、日程第39、議案第24号広域農道整備事業胆沢南部地区トンネル築造工事の請負契約の締結に関し議決を求めることについてを議題といたします。
 本案に関し、委員長の報告を求めます。渡辺農林水産委員長。
   〔農林水産委員長渡辺幸貫君登壇〕

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