平成19年2月定例会 第23回岩手県議会定例会会議録

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〇35番(小野寺研一君) 自由民主クラブの小野寺研一であります。
 県議会任期中の最後の予算議会に登壇の機会を与えていただきました同僚議員各位に感謝を申し上げます。
 しかし、一方では、すっきりいたしません。私は、町村議会議員を16年間、県議会議員を8年間務めさせていただきましたが、自治体の首長が、予算議会を最後に審議内容の執行を見届けないまま目の前から消えてしまう状況での質問は初めてであり、大いに戸惑いを感じます。いつもの予算議会であれば、所信表明演述を聞き、政策予算に言及をし、提言を交えて方針をただすのが通例でございましたが、それもむなしい夢となってしまいました。
 知事は、引退表明の理由として多選の弊害を挙げられているようでありますが、これほど県政課題が多く、難問山積している状況に嫌気が差したのでしょうか。増田県政には一番縁遠い癒着問題などあろうはずもなく、ゆえに、私には、このたびの引退表明は理解できず、政治家としての説明をぜひお伺いしたいと思います。
 前ぶれが長くなりましたが、大ざっぱな質問になってしまいました。通告に従い質問してまいりますので、わかりやすい答弁をお願いいたします。
 まず初めに、知事の12年間の行政評価について伺います。
 知事は、平成7年に県民に開かれたわかりやすい県政の推進を基本姿勢として掲げ、圧倒的な県民の支持を得て就任をされました。多くの県民は、若さと行動力、そして清新さに期待をし、新しい知事像を描き始めたのであります。私もその一人であります。
 あれから12年、長引く景気低迷や人口減少など、さまざまな課題に対する対応や地方分権改革への対応なども求められてきました。この間、知事として、政党間にあって国政との壁に穴をあけられなかったという問題があったと感じていますが、いずれにしても極めて困難な状況の中での行政運営が求められたものと思われます。
 ついては、これまでの岩手県民の生活、福祉、経済、教育などに対する行政運営全般を総括し、所信表明あるいは新聞等では採点がかなり高いところにありますけれども、100点満点とすれば、何点ぐらいの評価をされているのかお伺いいたします。
 また、局面、局面でやっておけばよかったこと、あるいは逆に、やらなければよかったことと思われることなどがありましたなら、ぜひお聞かせ願います。
 次に、県土の均衡ある発展の伸展に対する成果等についてお伺いいたします。
 増田知事就任以前、工藤知事が、県南と県北の格差拡大に危機感を抱き、県北全自治体の要請も受け、久慈振興局に県北振興対策のための体制強化をしたという記憶が私にはあります。私も県町村議長会の一員として、これで格差拡大に歯どめがかかり、県北にも光が当たると喜んだものでしたが、工藤知事が体調を崩され、地方の叫びだけではなかなか県庁に届かず、こうした取り組みが消滅の一途をたどった経緯があり、現在に至っていると思います。
 しかし、工藤知事には、体調不良の中、県北に新幹線を、北東北の振興にも何としても新幹線が必要と国に対し必死に懇願されたこととともに、並行される在来線は責任を持って残し、皆さんには迷惑をかけませんと約束をしてくれました。政治信念を見た思いがいたしました。
 しかし、その後、新幹線の開通、IGRの開通と交通体系は整備されたものの、北上川流域と県北・沿岸の格差は拡大するばかり、特にも、人口の流出がとどまらず、過疎化が進み、若者のいない農村の奥地には無残な廃屋が多く目につくようになりました。
 ようやく本格的に格差拡大に危機感を募らせ、県北・沿岸振興本部が設置され、県北・沿岸圏域の産業振興の基本方向が決定されたわけですが、肝心の立案、執行の責任者である増田知事がいないのは、いかにも寂しい限りであります。
 そこで伺います。知事は、均衡ある県土の発展のための諸施策と現実を照らし合わせて、特にも、県北・沿岸圏域の発展のために今まで行ってこられました諸施策の成果をどのようにとらえられておるのか、お伺いいたします。
 また、来年度における県北・沿岸圏域に対する予算の配分、受け皿となる当該市町村との連携をどのようにされるおつもりか、さらには、産業振興のための基本方向に基づく具体的な取組方針に基づく効果をどのような形で見込んでおられるのかお伺いいたします。
 次に、人材育成を目的として開学されました県立大学についてお伺いします。
 夢県土いわての創造の柱に人材育成がありました。岩手らしさをはぐくみ、岩手の地に根差し、県土・県民のために開花させようと開学した県立大学ですが、講義までされた知事には、現在の県立大学の状況がどのように映っているのでしょうか。
 開学からこれまで、県立大学が岩手県に対し果たしてきた貢献の成果をどうとらえているのかお伺いいたします。
 また、あわせて、学生たちの県内就職希望に対する取り組みはどのように行ってきたのか、ぜひお伺いしたいと思います。
 次に、県の財政状況に対する評価について伺います。
 毎日のように新聞紙上に県財政の状況が報道されています。県債残高1兆4、000億円。その影響を受けて財政の硬直化が進み、平成19年度予算は7、000億円を切る圧縮予算となり、県内に大きな波紋を投げかけているとともに、県民に大きな不安を与えていると思います。ある新聞の論説では、議会に対して増田県政の総括を果たせと書いてありましたが、総じて知事の責任の大きさを指摘しておりました。
 しかし、県債残高がこのように増大し財政が硬直化してきた要因は、県立大学や県立美術館の建設、盛岡駅西口開発などの今後期待の持たれる事業等による部分も多々あったもので、決してむだ遣いばかりではなかったものと認識いたしております。
 ついては、現在の県の財政状況に対する評価について、所信表明演述では余り触れられなかった事柄にも、また新しい知事へのメッセージとしても、その思いをお聞かせ願います。
 次に、競馬問題について伺います。
 競馬問題は、県政の最重要課題として県民の注目の的になりました。議会はもちろん、県民の間でも大変な関心が持たれ、これまでさまざまな議論がなされてきたところであり、継続か廃止かの二者択一を迫られることになりました。
 私は、継続を選択して論戦に参画してまいりましたが、理由は、今でこそ悪者扱いですが、かつては、構成団体への利益配分がなされ、県、盛岡市、水沢市のみならず、広く恩恵を受けた時期もあります。経営の退路を絶った改革を行えば、必ずや再生し、競馬関係者や雇用者のある程度の生活は維持できると判断したからでありました。加えて、伝統ある岩手の馬事文化にも大きな影響を与えずに済むという考えからでございました。
 しかし、改革再生計画は遅々として進まず、机上の議論に終始した感が強く残ります。また、対応が後手後手に回ったことから、不安をますます募らせたと感じています。上四半期に計画案を提出してくれと約束したものが、なかなか出てこないなどいろいろありました。何よりも、継続を強く打ち出した割には、知事の姿が見えなかったと思うことであります。対応に奔走する姿も見えなかったと認識しています。私の見間違いだったのでしょうか。
 危機的状況にある中で、柴田副管理者の退職の原因もまた不透明であります。また、ファンの行動など、諸情勢認識が不十分だったなどは、危機感の欠如と言われても仕方がありません。売上増は本当に大丈夫なのですかという質問が、毎回毎回ありました。それに対して、観客は増加していますが、売り上げは減少していますとの答えをもらって3年以上がたっているからです。
 このような状況の中で、今後の競馬運営、財政の硬直化に対する危機感をどのように受けとめているのかをお聞かせ願います。
 次に、知事としての政治スタンスについてお伺いをいたします。
 私は、知事は県民党的立場で県益を守り、県民の生活安定に寄与することが第一義と心得るべきと思います。一方、国は議院内閣制をとっており、好むと好まざるとにかかわらず、政党が存在し、与党、野党に分かれて、多数を有した政党が、総理大臣を指名した上で内閣を組織して政府を設置し、国の政治をつかさどるという動かしがたい現実がここにあります。
 そこで私は、このような現実を直視したときに、県益を守り、県民の生活を守るためには、政治運営に当たっている政府・与党に対して7割、是々非々の立場から他の政党に対して3割、この比重を置いて接するべきと考えますが、知事はどのように考えられてまいったのでしょうか。これからどのようにまた思っているのでしょうか、お伺いいたします。
 また、地方分権について考えれば、地方分権政治とは、国があって地方があることが前提であり、市町村が主体であるべきで、知事は、市町村の政策執行への協力や、あるいは相談に乗るなど、国と市町村の間の太いパイプ役に徹することが肝要と考えますが、どのようにお考えでしょうか、お伺いいたします。
 例えば、競馬問題や大規模な災害があった場合など、県の重大な事件にあっては、県選出国会議員に対し超党派で関係省庁等に相談や要請を行ってもらうよう依頼することも大事ではなかったかと考えます。今までこれが極めて足りなかったと私は考えますが、どのようにお考えか、お伺いいたします。
 以上で知事への質問は終わりますけれども、次に、以下、県北・沿岸振興対策に関連して、地域課題について各部局に質問してまいります。
 まず、市町村合併問題についてお伺いいたします。
 平成の大合併に伴い、岩手県内は59市町村が35市町村に、全国では3、232市町村が1、811市町村となりました。いまだ道半ばで決断しかねている自治体も多く、国としても、そのような自治体に配慮し、合併特例期間を5年間延長し、はや2年が過ぎようとしています。
 このような中、本県においては、北上川流域地域の合併はこれ以上はできないくらいの進捗率であったのに引きかえ、県北・沿岸圏域における合併は、少しはございましたが、なかなか進まず、合併構想の議論さえもタブー視されているのが現状でありました。
 ついては、県北・沿岸振興や4広域圏構想との関連からも、県北・沿岸圏域における市町村合併に対する県としての考え方を一歩進めて明確に示し、県民に情報を提供し、住民の判断にゆだねることが望ましいと考えますが、どのようにお考えかお伺いいたします。
 次に、東北新幹線青森開業に伴う並行在来線対策についてお伺いいたします。
 平成22年度に見込まれている東北新幹線新青森開業に伴って、東北本線八戸-青森間も含め、青い森鉄道の営業区間に見合った独自システムなどを青森市に構築し、それによって、運行の安全性などをみずから責任を持って確保するとともに、災害時の対応や効率的な運営のための体制を確保することとしたと聞いております。
 いわて銀河鉄道、IGRとしては、その開業当時において、新幹線新青森開業時期を平成24年度と見込み、その時点で指令システム等の整備が必要になると想定していたとのことであり、また、指令システムの体制については、平成13年3月に岩手県、青森県のおのおのとJR東日本の間で交わした東北新幹線新青森開業時においては、指令システムの共同使用等について、解消を基本に見直しを行うものとするとの確認書の内容に基づき、岩手県としても、独自システムの構築が基本であることは理解しておりますけれども、青森県の考え方についても一定の理解はできるものとしています。
 このような中にあって、確かに鉄道事業者それぞれが指令システムを構築することが基本であるとはいえ、独自システムの構築には多大な初期投資などが必要になってくることから、安全面に配慮することはもとよりですが、コストの縮減を図る方策をJR東日本などとの間で十分に協議検討することが重要であると考えられます。
 そこで知事に伺いますが、岩手県としては、IGRの指令システムの構築方法や時期について、どのように考えられておられるのか、その基本的な考え方、今後の対応についてお示し願います。
 また、IGRが独自システムを構築する場合、これまでの経緯から、当然JR貨物への負担を求めていくべきものと思われますが、今後どのように取り組んでいかれるおつもりか、その方向についてお聞かせ願います。
 次に、農林水産業問題についてお伺いいたします。
 県北・沿岸圏域においては、1次産業が基幹産業であることから、この振興が重要課題となっています。
 そこで、初めに、県北圏域の園芸振興について伺いますが、ことしの冬は、太平洋の赤道域から南米ペルー沖にかけて、海面の温度が上昇するエルニーニョ現象が4年ぶりに起こり、世界的な暖冬に見舞われています。盛岡の気象も、ことしの冬は真冬日が一日もないなど、気象観測史上始まって以来の記録的な気象となりました。
 この異常気象は、昭和55年、平成5年などたびたび本県を襲い、農家経済に大きな打撃を与えた大冷害をほうふつとさせるものであります。備えあれば憂いなしの言葉どおり、県においては、今後懸念される遅霜や冷夏などに対応した適切な技術対策等に万全を期していただくよう、切に希望するものです。
 かつて県北圏域は冷害常襲地とされ、幾度となく冷害に遭遇してきたところでありますが、農家のたゆまぬ努力と関係者の英知によって、寒さに強い作物が積極的に振興され、現在では、奥中山地域を中心とするレタスやキャベツ、久慈地域を中心とするホウレンソウなどの産地が形成されてきたところです。
 御案内のとおり、県北圏域は、地域経済の発展に寄与できる有力な企業が少なく、雇用の場も十分に確保できているとはいえず、商工業の発展だけではおのずと限界があると考えます。こうした県央部や県南部との経済格差、所得格差が顕著化する中で、県北圏域では、やはりレタスやキャベツなどの産地が形成されてきたように、地域の立地条件をフルに活用した農業、特に、高収益である園芸作物の振興こそが経済の発展、地域格差の解消に大きな力を発揮するものと考えます。
 そこで伺いますが、県は、県北圏域の園芸をどのように振興しようとしているのでしょうか。具体的な振興策をお示し願います。
 次に、県北圏域の林業振興について伺います。
 県北圏域には、松くい虫被害のない豊富なアカマツ資源が存在しており、木材価格が低迷する中、地域材のブランド化に向けたこれらの地域資源の有効活用が必要であると考えています。
 このため、県においても、県北・沿岸振興策において、アカマツ林業活性化センターの設置を掲げていますが、県北地域材の有効活用に対する現在の取組状況と今後の方向性についてお示し願います。
 次に、水産業振興について伺います。
 水産業は県北・沿岸圏域の重要な産業であると認識しております。本県の漁業振興については、国際的な漁業規制の強化や沿岸漁業資源の減少という環境変化に対応すべく、とる漁業からつくる漁業へと構造転換を促進してまいりました。しかしながら、本県の沿岸漁業は、漁業就業者の減少と高齢化が進み、沿岸漁業生産額は、ピーク時の517億円であったものが257億円まで減少し、非常に厳しい状況にあり、沿岸地域の活力が大きく低下しております。
 このような中、県が昨年11月に公表した県北・沿岸圏域における産業振興の基本方向では、水産業について意欲ある担い手を中心とした漁業の生産力の向上、二つ目に、高次水産加工等による付加価値の向上を展開することにしていますが、これらの取り組みについて、県はどのように進めていくおつもりなのかお伺いいたします。
 次に、教育問題であるいじめについてお伺いいたします。
 昨年来、新聞やテレビでは、学校でのいじめの問題が頻繁に報道されています。この問題は、1980年代以降、大きな社会問題として取りざたされ、文部科学省、教育委員会、そして学校などで、さまざまな防止や解決のための手だてが講じられたにもかかわらず、なぜ今日までこのように繰り返されるのでしょうか。
 背景の一つとして、子供のいじめは大人の視界にあらわれにくい面があると考えられます。今回の一連の問題でも、教師が早く情報を確認して一歩踏み込んでいれば、というケースが少なくありません。子供たちにとっては、どんな方法でもいいから、自分の置かれている状況を早く周囲に相談できる環境が必要であり、また、こうした子供たちが、未来に明るい希望を持って生きていくことができるよう、救いの手をいち早く差し伸べることが必要とされているところであります。
 そこで伺いますが、本県においては、いじめに関してさまざまな相談や報告事例があると思いますが、現状においてはその実態をどのように把握されているのでしょうか。
 文部科学省においては、いじめの定義、いじめの調査の見直しを検討しているとも報道されております。また、県教育委員会においては、いじめを受ける子供たちが、深刻な事態に陥ることを未然に防ぐために、24時間の電話相談を開始したものと伺っております。
 いじめは、いつの世でも、どこの世界にも必ず起き得る問題とした上で、決して教師個人、学校だけの責任にすることのないよう、周囲を巻き込みながら子供たちをきちんと支援する、そのような解決方法を模索していくことが必要と考えますが、県教育委員会では、今後どのように強力にこの対策を打ち出していくか、お考えをお聞かせいただきたいと思います。
 知事には、12年間、大変長い間御苦労さまでございましたが、今の地球上を思ってみれば、地球が怒っているような感じを強く受けます。環境の問題、あるいは人口増加の問題、あるいは地球の砂漠化、そういうものが非常に大きな問題として取り上げられるだろうと、このように思いますので、今後、どの道に進まれるかわかりませんけれども、テレビ出演や執筆の機会がありましたなら、地球が危ないということも念頭に置かれて発信していっていただきたいものと思います。楽しかったこと、悔しかったこと、困ったことなど岩手で学んだ経験を生かし、ますます飛躍されますことを御期待して、12年間の県政執行を御慰労することといたします。大変御苦労さまでございました。
 以上で質問を終わります。御清聴まことにありがとうございました。(拍手)
   〔知事増田寛也君登壇〕
〇知事(増田寛也君) 小野寺研一議員の御質問にお答え申し上げます。
 まず、私の12年間の行政評価についてのお尋ねでございます。
 私は、12年間、岩手らしい地域の自立という課題に、微力ではありましたけれども、全力で取り組んできたところでございます。その行政運営についての具体的な点数についてでありますが、先般、私が3期目の選挙に臨む際に掲げましたマニフェストにつきまして自己検証を行い、目標に対しての到達度について点数化を行って、70点と自己評価したところでありました。12年間の評価につきましては、これは実は多くの県民の皆様方の評価にゆだねた方がよろしいのではないかというふうに考えておりまして、あえて点数をつけるということはいたしませんので、お許しをいただきたいと思うのですが、掲げた目標に対しての到達度という点では、先般の70点というのが私の評価でございます。
 それから、やっておけばよかったこと、あるいはやらなければよかったことということで、何か考えがあるかというお尋ねでございます。
 現下の大きな課題は、ものづくりを中心とした産業振興策、特に人口減少社会のもとでの県北・沿岸圏域の振興についてでありまして、今後の方向づけを先般行いまして、現在、全力で取り組んでいるところでありますので、この点については、どなたがなろうとも、新しい知事にしっかりと引き継いでいきたい、このように考えます。
 一方、出資等法人の改革につきましては、過去からの懸案につきまして、例えば住宅供給公社や肉牛生産公社などの整理合理化の方向にめどをつけることはできたと考えておりますが、林業公社の問題などすべてを解決するには至らず、持ち越しになっております。
 また、今、大きな課題となっております岩手競馬の再生という問題も抱えておりまして、これらについて、もっと早い時期に道筋を示せればよかったという思いがございます。いずれにいたしましても、この点につきましては、特に岩手競馬の再生の課題につきましては、私の任期中に道筋をつけるべく、全力を尽くしていく考えでございます。
 それから、次に県北・沿岸圏域の振興について、これまでに行った諸施策の成果でございますが、これまで、物流にかかわる道路、港湾に代表される社会資本整備や各種生産基盤の整備などに努めてまいりました。現在では、国道・主要地方道の整備率や平均旅行速度は、他の圏域に劣らない状況まで達しているというふうに認識しております。また、農林水産業についての各種の生産基盤についても、畑地かんがい、林道網整備、主な漁港・漁場整備などに取り組んできた結果、一定の生産基盤が整ってきている、このように考えております。
 しかしながら、課題として、これらの社会資本を生かし、地域の内発的な産業振興の取り組みと連動させて潜在力を生かすための取り組みが弱かったために、所得など各種指標の向上には必ずしも結びついてこなかった、この点が大きな課題であるというふうに認識しています。
 来年度の県北・沿岸圏域についての予算配分でありますが、当初予算が、御案内のとおり、骨格予算でありますけれども、この県北・沿岸振興が特に重要な課題でありますので、先般取りまとめた基本方向に基づいて、県北・沿岸地域食産業成長戦略事業、それから沿岸地域ものづくりネットワーク推進事業、県北・沿岸地域観光力強化支援事業などを優先的に措置してございます。予算配分を行っているところであります。
 もとより、こうした産業振興は、市町村や産業関係者が緊密に連携して取り組んで、初めてその成果が上がるわけでありますので、市町村との連携が大変重要であります。市町村長と私が協議してつくりました取り組み工程表というものがございますので、この工程表につきまして、県北・沿岸の振興局ごとに設置した地域産業戦略会議において連携しながら、その工程表に沿って取り組みを進めていくこととしてございます。
 その見込まれる効果でありますが、これは、例えば議員の地元の一戸町におきまして、レタスや促成のアスパラガス、花卉等の園芸品目の販売額を平成20年度に約13億9、000万円に拡大する。こうした個別に掲げている取り組み工程表の目標を着実に追求することや、また、ものづくりの関係では、世界で初めて単結晶化に成功した東京電波一戸工場の酸化亜鉛の結晶の増産と、その製品化の実現による新たな産業集積、こうしたことを進めて、県北・沿岸圏域の所得の向上や雇用の確保、人口流出の抑止につながるものと、このように考えております。
 次に、県立大学でありますが、この県立大学設立の趣旨は、地域の進学需要への対応と、本県のあすを担う人材の育成、この二つであります。進学需要への対応については、毎年、入学生の6割余が県内から入学している、開学以来、本県の大学進学率が向上している、こうしたことから、県立大学が本県の高等教育の受け皿として貢献している、このように考えます。
 また、看護、社会福祉、ソフトウエア情報、そして総合政策と、地域の課題に対応した人材育成を行っておりまして、開学以来、他大学と比較して高い就職率を確保している、また、卒業生を採用した企業を対象としたアンケートで、約85%の企業が満足との結果であったことなど、県立大学の学生が高い評価を得ている、このように認識しております。
 さらに、産学官連携による研究成果の還元、公開講座の積極的な開催など、地域社会への貢献に努めていると考えております。毎年、3年生を対象に実施する就職活動前の進路調査では、5割前後の学生が県内への就職を希望しておりますが、実際には首都圏への就職の増加等によりまして、県内への就職率は4割弱の状況となっている。ここに1割強、ギャップが出てきている、これが今の課題であるというふうに思います。このため、県立大学では17年度から就職支援センターを設置して、教職員による県内の個別企業訪問の強化、それから県内企業を対象とした就職懇談会、医療施設採用担当者向けのセミナー、岩手情報産業シンポジウムの開催、県内企業に対する積極的な求人依頼の送付等の取り組みを進めておりまして、県内企業の就職先の新規開拓に、今、努めているところであります。
 それから、県の財政状況に対する評価ですが、今まで申し上げましたとおり、私の任期の前半では、県民生活の向上や将来の発展の基盤となる社会資本整備を前倒しで進めてきた。そのことで確かに県債残高がふえましたし、また、財政状況がその意味で悪化してきておりますが、そうしたことを踏まえて、今後ともプライマリーバランスの黒字を維持しつつ、財政健全化と、真に必要な投資を可能とするような中長期的な収支見通しを踏まえた財政運営を行っていくということが重要である、このように考えます。
 御指摘のございました県立大学や県立美術館の建設、盛岡駅西口の県立図書館等の施設につきましては、他の社会資本にも増して、今後、いかにこれを有効活用していくかという視点が重要でございますので、質の高い行政サービス、県民のさまざまな活動の促進につなげていくべく、ソフトの面の取り組みに一層力を入れて、こうした既に行われました投資の効果を最大限に発揮できるように努めていくことが重要である、このように認識しています。
 それから、競馬の問題について、今後の競馬運営、それから財政の硬直化を招いた、そのことに対する危機感をどのように受けとめているのかというお尋ねでございました。競馬の問題につきましては、議員初め皆様方に大変御心配をいただき、申しわけなく思っているわけでありますが、まず、岩手競馬がこれ以上の赤字を積み重ねることは絶対に避けなければならないという危機感を持ちまして、組合の管理者として、事業存廃の基準を設定して、それを柱として収支均衡を実現するための新しい計画を取りまとめ、昨年11月に策定をしたわけであります。この計画に基づきまして、発売収入の25%以内ですべての経費を賄って、発売額に見合った、赤字を出さない事業運営を行っていく。そして、まず19年度のコスト削減の実現に向けまして、競馬関係者に理解と協力を要請し、私も直接臨みましたが、さまざまな交渉を進めてきた結果、昨年の末に関係者と合意ができ上がった、今、こういう状況でございます。
 今後は、こうした新計画のルールに従って競馬の再生を図っていくという考え方に立っておりますが、仮に19年度の売り上げが低迷して新計画を下回る見通しとなった場合には、岩手県競馬組合運営協議会、これは仮称でありますが、ここでコスト調整を行って、赤字の発生を防ぎながら、緊張感を持って事業を運営していくという方針でございます。
 県の財政につきましては、今回の考え方が県民負担を最小のものとする方策であるとはいえ、構成団体融資をするために、県の主要3基金の取り崩しも行うことを、今、計画をしております。将来の財政運営を行うに当たっての備えが、その分少なくなってしまうということでありますが、今後の財政運営に当たりましては、不断の行財政改革の取り組みをより一層進めて、中期的な財政見通しのもとに、収入に見合った歳出構造、すなわち持続可能な行財政構造への転換、そして、一方で県民ニーズに対応した行政サービスの継続、この両者のバランスをとって行財政運営を行っていく、こういう考え方に立っておりますし、また、これを今後も維持していくことが重要と認識しております。
 それから、私の政治スタンスについてであります。知事というのは、行政執行、そしてさらに広く言いますと県政執行の最高責任者でありますので、常に県民の視点に立って、県民全体の福祉の向上にとって最も望ましいと判断される政策を着実に推進する、これが知事の基本的な役割と、このように考えます。
 県民福祉に係る諸制度というのは、その多くは立法作業を通じて国会の場で決まっていくということでありますので、まず、政府・与党への働きかけが必要になりますし、また、国会の場などの論戦ということを通じて、そうした政府の政策形成にもさまざまな影響が出てくるわけでありますので、国会を構成している野党への働きかけというものも必要である。なかなか7割・3割という数字ではあらわしにくいわけでありますが、やはり両者への働きかけは必要と考えております。
 また、知事として、国と市町村の間のパイプ役も大変大事であるというふうに思いますのと同時に、地方自治を守っていくという観点に立って、国の強い圧力から市町村を守るという役割も大切である、このように認識をします。
 さらに、県にとっての重大な事案が生じた場合には、党派を問わず、県選出の国会議員の先生方の協力もいただきながら、政府等に対して要請活動を行っていくということが重要でありまして、これは、従来もこうしたことで臨んでまいりましたが、このことは、ただいま議員御指摘のとおり、今後においても常に必要なものと、このように考えているところでございます。
 最後に、東北新幹線の新青森開業に伴う並行在来線指令システムの構築方法や時期についてのお尋ねでございますが、これまで、JR東日本との間で、安全面の確保並びにコストの削減の観点から、指令システムの構築方法、時期について協議を重ねてまいりました。これまでの協議の中では、JR東日本との間で結びました確認書の基本に沿って独自システムを構築することが、安全面でも、また費用の節減という面でも最も得策である、このように考えておりまして、また、その時期につきましては、新幹線の新青森開業、これは平成22年度が予定されておりますが、その新青森開業に合わせて移転することがさらに費用を圧縮できる、このように見込まれております。
 JR貨物への負担の請求ということでありますけれども、これへの取り組みでありますけれども、この新たな独自指令システムの構築に要する経費については、JR貨物に応分の負担を求めていくことが必要であります。これまで、JR貨物の負担につきましては、JR貨物や当時の運輸省との交渉・協議を行った結果、運輸省の調整によりまして調整金制度という枠組みが決定されて、それによって現在まで運用されてきている。このIGRの上を通りますJR貨物の負担につきましては、この調整金制度に基づいてIGRの方に支払われているということになっております。こうした結果、これまでIGRにおいて発生する修繕費等の経費は当面確保してきたものの、今日迎えておりますような課題、すなわち新たな投資が必要となる事態も想定して、平成14年11月に、私の名前で、知事名で、当時の国土交通省鉄道局長に対しまして申し入れを行っております。今後、必要に応じ貨物線路使用料の枠組みについて協議をさせていただく、こういうことを記載した申し入れを行っているところでありまして、今後、岩手・青森両県が同一歩調のもとで、協力してJR貨物や国等との間で折衝・協議を行っていく、このような考え方でございます。
 その他のお尋ねにつきましては関係部長から答弁をさせますので、御了承をお願いします。
   〔地域振興部長藤尾善一君登壇〕
〇地域振興部長(藤尾善一君) 市町村合併問題についてでありますが、昨年4月に、岩手県における自主的な市町村の合併の推進に関する構想を策定したところであり、その趣旨は、市町村の行財政基盤の充実強化はもとより、人口減少社会において持続可能な地域社会を構築するため、各市町村の地域資源を有機的に連携させた産業振興や新しいまちづくり等を進めていくことが必要であるとの考え方から、今後の市町村のあり方について、地域における議論を深めていただこうとするものであります。
 特にも、県北・沿岸圏域におきましては、豊かな自然とさまざまな良質の資源を有するものの、少子・高齢化に伴う人口減少の進行が速く、行財政基盤の脆弱な小規模町村も数多く存在することから、合併構想を一つのたたき台として、それぞれの市町村では、できるだけ早く方向性を見出していただくことを期待いたしておりまして、そのために、各市町村長におかれましては、的確な行財政見通しはもちろんのこと、将来のまちづくりのために必要な情報を住民に積極的に提供し、議論を深めていただきたいと考えております。
 県としても、合併支援プランにより、合併に取り組む市町村を支援するとともに、地域における議論を促すために、振興局などが中心となりまして、今年度は県北・沿岸地域におきまして、これまで延べ23回の意見交換会等を行ってきているところでございます。今後とも、地域住民や当該市町村に必要な情報をわかりやすく提供していくなど、合併の推進に向けて積極的な取り組みを進めてまいる考えであります。
   〔農林水産部長高前田寿幸君登壇〕
〇農林水産部長(高前田寿幸君) まず、県北圏域の園芸振興についてでございますが、県北圏域は、夏季冷涼な気象や標高差がある地形など多様な立地特性を有しており、こうした資源を生かし、消費者から評価される品質の高い園芸作物を通年で供給し、ブランドとして定着させていく取り組みが重要であると考えております。既に、この地域はレタスやホウレンソウなどが全国的な産地となっておりますので、こうした品目の生産基盤を一層強固なものとしていくために、省力機械の導入や、グリーンヘルパーなどの雇用労力の確保による大規模経営体の育成、JA、市町村、普及センターの連携強化による濃密な指導体制の整備、さらには、畜産と連携した土づくりや栽培履歴の記帳などによる安全・安心な産地づくりを進めるとともに、より厚みのある園芸産地の育成を目指し、キュウリ、トマトなどの果菜類や、リンドウなど花卉の導入を促進しているところでございます。
 今後は、夏場の野菜と組み合わせた促成アスパラガスや菌床しいたけなど冬春野菜を積極的に拡大するとともに、量販店や外食事業者等との契約取引の拡大などマーケティングの強化に重点的に取り組むことによりまして、県北圏域の特性を生かした多品目複合産地を育成してまいります。
 次に、県北地域材の有効活用についてでございますが、県北地域は、アカマツやカラマツを主体とした豊富な森林資源に恵まれている一方で、集成材や合板等の加工部門の需要にこたえるための安定的な供給が課題となっております。このため、昨年11月に策定いたしました県北・沿岸圏域における産業振興の基本方向では、地域材の安定供給体制の構築を基本戦略の一つとして掲げたところでございます。この基本方向に沿って、既に、二戸地域及び久慈地域に、川上、川下が連携して地域材の利用拡大を図ることを目的に、素材生産者や木材加工業者、森林組合等を構成員とする地域木材安定供給連絡会議を設置しておりまして、現在、この連絡会議を中心に、二戸地域では、畜産関係者とも連携のもと、ブロイラー鶏舎の整備に地域材を活用する木材の地産地消を推進するとともに、久慈地域では、素材生産者と県内合板事業者とのマッチングによる販路拡大に取り組んでいるところでございます。また、久慈地域におきましては、アカマツ材のブランド化を図り、県内外の需要に対応した販路拡大戦略を策定するための市場調査等を実施しているところでございます。
 平成19年度は、今年度実施しておりますアカマツの市場調査の結果等を踏まえましてアカマツの販売戦略を策定いたしますとともに、生産から製品販売までのコーディネート機能を担う(仮称)アカマツ林業活性化センターの立ち上げに向けた具体的な検討に着手することといたしておりまして、今後とも、市町村や関係団体と連携を図りながら、こうした取り組みを通じて県北圏域の林業振興に努めてまいります。
 次に、県北・沿岸圏域の水産業振興についてでございますが、県といたしましては、昨年11月に策定いたしました県北・沿岸圏域の産業振興の基本方向に基づきまして、平成18年度から2カ年間の計画で、県内16漁協の地域営漁計画の策定を支援いたしているところでございまして、平成19年度からは、新たに地域営漁計画に基づく養殖施設や共同作業船の整備を支援する県単補助事業を実施し、意欲ある担い手への漁場集積や零細な経営体の協業化を促進することといたしております。また、健康な稚魚の生産や、適期・適サイズ放流などによるサケの回帰率の向上を図るとともに、平成19年度から新たに、漁協と連携を図りながら、中国市場をターゲットとしたナマコの輸出を目指し、種苗量産化技術の開発などに取り組み、意欲ある担い手を中心とした漁業の生産力の向上を図ることといたしております。
 また、ウニの衛生的なむき身加工体制の確立など、漁協と水産加工業者との連携の強化、イサダの食用化に向けた産学官の連携による新商品の開発促進、ワカメなどの契約栽培の促進やウニ等の蓄養システムの開発により、高次水産加工等による水産付加価値向上を図るとともに、商談会や物産展の開催による中国市場への水産物輸出の促進などを通じて、本県水産業の一層の振興に努めてまいります。
   〔教育長照井崇君登壇〕
〇教育長(照井崇君) まず、いじめの実態についてですが、県教育委員会では、これまで、いじめ問題への相談体制の充実に努めるとともに、市町村教育委員会や各学校に対し、いじめ問題への取り組みについての総点検の実施や、児童生徒、保護者へのアンケートなどの実施による実態把握に努めるよう指導してきたところです。
 各学校におけるアンケートなどによる調査の結果、児童生徒や保護者からいじめではないかとして申し出があり、対応した件数は、平成18年12月末現在で、小学校で、これは3年生以上ですが、634件、中学校で803件、県立学校で434件の計1、871件となっています。その態様としては、いずれの学校においても、冷やかし・からかい、仲間外れ・無視が過半数を占めています。また、平成18年12月11日から開設したいじめ相談電話には、平成19年2月20日現在で78件、メール相談には64件の相談が寄せられているほか、県内12カ所で開設しているふれあい電話へのいじめ問題の相談件数は、平成19年1月末現在で49件と、前年同月比で30件増加しており、依然として憂慮すべき状況にあります。
 次に、今後の対策についてですが、いじめは決して許されない行為であり、学校教育に携わるすべての関係者一人一人が、いじめはどの子供にも、どの学校でも起こり得るという共通認識に立ち、いじめの兆候をいち早く把握して迅速に対応するとともに、その根絶に向けて、学校・教育委員会と家庭・地域が連携協力して取り組んでいかなければならないと考えています。
 そこで、県教育委員会では、学校における相談体制を充実するため、2月から、スクールカウンセラーや子供と親の相談員の配置校の拡充を図ったところですが、今後は、スクールカウンセラーの中学校への配置の拡充や高等学校への新規の配置、中学校に配置する適応支援相談員の定期的な小学校への訪問による相談対応、いじめの問題に対する指導事例集の作成とその有効活用、教職員研修におけるいじめ問題への対応についての実践的な研修の実施、いじめ相談電話による24時間対応やメール相談への対応、児童会や生徒会活動、ホームルーム活動などを通じた児童生徒自身による自主的ないじめを許さない学校づくり、学級づくり、学校がいじめの問題やその指導指針などを積極的に発信し、地域と情報を共有しながら、地域と一体となって取り組むための体制づくりなどを一層推進し、保護者や地域の御理解、御協力をいただきながら、いじめの根絶に向けて全力で取り組んでまいります。
〇35番(小野寺研一君) ありがとうございました。2点について簡潔にお話し申し上げますので、お聞かせいただきたいと思います。
 農林水産部には、地域の方の農政に関して大変御協力をいただいて、ありがたいと思っています。去年は、私どもの地域では大変いい生産量、それから所得の面でもいい年でございましたということを言っておりましたので、申し添えておきたい。
 それともう一つ、宮崎県、岡山県で発生したブロイラーの鳥インフルエンザ、この件に関しての防疫をいろいろな形で早急にお願いしたところ、大変な対応をしていただいたということで、ブロイラー産業も喜んでおりました。何しろ見えない敵が相手なものだから、それと戦うのは大変だろうと思いますけれども、もしこれが岩手に上陸でもされたら大変な打撃になるだろうと思いますので、今後とも、ひとつこの点については、厳重な体制を維持していただいて、防疫の面で全力を挙げてこれに取り組んでいただきたいということの決意のほどをお聞きいたします。
 それから、競馬の関係、平成18年単年度で23億円余が単年度赤字として出てまいりました。これが県民の不安を一番大きくあおり立てているという状況なんです。それで、平成19年度18億円ぐらいの改革をしながら減らして、何とか黒字にこぎつけたい、こういう説明もあったわけでございますから、この23億円余の赤字の始末の仕方が説明の大きなところだろうと思いますので、その点を十分県民の皆さんにわかるような形で示していただければという考えを持っておりますが、いかがお考えか、お聞かせいただきたいと思います。
〇知事(増田寛也君) 競馬の関係について、私の方からお答え申し上げたいと思います。
 今、議員の方からお話がございましたとおり、今年度20億円を超える赤が発生する見込みということでございます。こうしたことが、今後、平成19年度以降は決して許されないということでございますので、赤字が発生した場合には、とにかく関係者間が集まってコストを削減する、まずこのルールを決めたところでございます。
 また、この赤字が発生することは、多くは売り上げが見込みどおりにいかない、発売額が見込みどおりにいかないということと、それから、かかっております経費、コストが極めて硬直的で、そういう状況であるにもかかわらずコスト削減ということが働かない、この二つになるわけでありまして、そのコストにつきましては、今まで議会の方からも、特に情報系などについてコスト削減の努力が著しく足りないのではないか、欠けているのではないか、こういった御指摘もいただいておりました。来年度に向けましては、ある会社の委託のコストを12億円から8億円ということで4億円ほど削減してもらいましたが、そういったことのみならず、人件費も含めてコスト削減につきましては、今後もさらに多方面から取り組んでいきたいと思っております。
 それから、売り上げについてでありますが、特に、岩手の競馬場で他主催者の競走を受託する、こういうことにつきまして、今年度かなりの日数を見込んでございましたが、今年度はなかなか相手方の準備も整わないので、今年度はレースが組めないけれども、来年度はそうした受託が可能だということで、今年度計画しておりました受託についての日数が、実は計画どおり達成できないということが、また発売額が伸びなかったことにもつながっているんですが、来年度は、その点についてもう既に日程に入れるといったようなことも行っております。
 そのほか、JRAとの連携ですとか、あるいは岩手競馬をさらに他主催者で委託販売をしてもらうといったようなことも必要かと思いますが、今御指摘いただきました赤字の生ずる不安を払拭することが県民理解につながるという御指摘に対しましては、発売額の増、それからコスト削減の実施を含めてさらに取り組みを進めていきたい。その上で、赤字が生じそうな場合には、関係者が必ず集まって、その中に経費を仕込む、こういうルールを徹底させることといたしましたので、その中で赤字を拡大させずに事業を継続するという、県民負担を最小にする方策をぜひ御理解いただきたい、県民にも、この点について御理解を求めていきたい、きちんとこちらの方でもあらゆる手段を通じて説明してまいりたい、このように考えております。
〇農林水産部長(高前田寿幸君) ただいま高病原性鳥インフルエンザの対策の関係についてお話がございました。御案内のとおり、ブロイラー産業は本県にとって非常に重要な産業でございまして、全国第3位を占める、本県の農業産出額の大きなウエートを占める重要な産業でございます。私どもこういったようなことから、これまでも関係機関と連携を図りながら、例えば定期的なチェックでございますとか、それから対策のシミュレーションといったようなことを実施いたしておりますし、それから、隣接の県とも連携がとれるような、そういう協議も十分に行ってきているところでございます。
 今回、宮崎県、岡山県でああいう事件が発生したということを受けまして、さらに宮崎県、岡山県の事例もしっかりと検証しながら、対策に万全を期してまいりたいと考えております。
〇副議長(藤原泰次郎君) この際、暫時休憩いたします。
   午後4時2分 休憩
出席議員(44名)
2番 高 橋 博 之 君
3番 五日市   王 君
4番 小田島 峰 雄 君
5番 三 浦 陽 子 君
6番 中 平   均 君
7番 ザ・グレート・サスケ 君
8番 木戸口 英 司 君
9番 高 橋 比奈子 君
10番 高 橋 雪 文 君
11番 嵯 峨 壱 朗 君
13番 阿 部 敏 雄 君
14番 亀卦川 富 夫 君
15番 関 根 敏 伸 君
16番 野 田 武 則 君
17番 平 野 ユキ子 君
18番 大 宮 惇 幸 君
19番 千 葉 康一郎 君
20番 新居田 弘 文 君
21番 平   澄 芳 君
22番 工 藤 勝 子 君
23番 平 沼   健 君
25番 阿 部 富 雄 君
26番 斉 藤   信 君
27番 飯 澤   匡 君
28番 田 村   誠 君
29番 工 藤 大 輔 君
30番 佐々木 順 一 君
31番 佐々木   博 君
32番 及 川 幸 子 君
33番 樋 下 正 信 君
34番 柳 村 岩 見 君
35番 小野寺 研 一 君
36番 小野寺   好 君
39番 伊 沢 昌 弘 君
40番 小 原 宣 良 君
41番 佐々木 一 榮 君
42番 伊 藤 勢 至 君
43番 渡 辺 幸 貫 君
44番 高 橋 賢 輔 君
46番 佐々木 大 和 君
47番 藤 原 泰次郎 君
48番 菊 池   勲 君
49番 藤 原 良 信 君
51番 佐々木 俊 夫 君
欠席議員(2名)
45番 千 葉   伝 君
50番 佐 藤 正 春 君
説明のため出席した者
休憩前に同じ
職務のため議場に出席した事務局職員
休憩前に同じ
午後4時19分 再開
〇議長(伊藤勢至君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 日程第1、一般質問を継続いたします。野田武則君。
   〔16番野田武則君登壇〕

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