平成11年5月臨時会 第1回岩手県議会臨時会会議録

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〇23番(斉藤信君) 日本共産党の斉藤信でございます。
 議案第2号、第3号に反対の討論を行います。
 議案第2号は、岩手県県税条例の一部を改正する条例の専決処分に関し承認を求めるものであり、議案第3号は、岩手県県税条例の一部を改正する条例であります。これは、ともに地方税法の一部改正によるものでありますが、その内容は、昨年度の定額減税と比べて県民の七、八割が増税となる驚くべきものであります。戦後最悪の不況の中で、失業率もついに4・8%、339万人にも及んでいますが、こうした中で、圧倒的多数の国民、県民に増税を押しつける対策は、悪政中の悪政と言わなければなりません。
 県内の個人住民税の減税額は、昨年度の定額減税では122億200万円でしたが、今回の定率減税では76億6、900万円となり、差し引き45億3、300万円の増税となります。今回の県税条例の一部改正によれば、夫婦、子供2人の標準世帯では、すべての所得階層で昨年度の特別減税より増税となります。特に給与収入金額が450万円の場合は3万5、100円の増税となるものであります。
 県全体の減収額は20億6、700万円余であります。一方で、高額所得者の減税額は、県内約1万1、000人で12億600万円となります。今回の税制改正は、文字どおり、地方税だけ見ても大金持ちには減税、県民、低所得者には増税という逆立ちしたものであります。
 さらに、法人事業税の減税では、今回初めて電気、ガス、生保、損保事業者の税率引き下げが盛り込まれました。この分野は法人所得の53%を資本金10億円以上の大企業が占めていますが、恩恵の大部分が大企業の減税となるものであります。
 今回の一部改正では、県たばこ税の税率の引き上げ4億7、800万円余がありますが、県税としては26億2、800万円余の減収となるものであります。政府は、基本的に減収額を補てんするとしていますが、減収額の4分の1は減税補てん債によって穴埋めするというものであります。これは、補てんどころか、県に新たな借金を押しつけ、一層国への財政依存を強め、国の財政による統制の余地を拡大するものであります。
 最後に、国の税制改革、実際は改悪でありますが、その一環として、商品券、いわゆる地域振興券が交付されました。当初から経済対策どころか国会対策ではないかと指摘されたものでありますが、最近、日銀盛岡事務所が、県内でも食料品などの日用品のほか、新しい学生服に使ったようだ、経済的な効果はなかったと言っていいと分析していると報道されました。
 今回の不況は、消費不況と言われるように、国民、県民の生活低下、購買力の低下が最大の原因であり、その要因は消費税の5%増税でありました。不況打開のためには、国民、中小業者が今でも切実に望んでいる消費税の減税こそ必要であります。
 改選前の県議会は、全国でただ一つ、消費税を3%に戻すことを求める意見書を採択しましたが、今こそその実現が求められています。日本共産党はそのために全力を尽くすものであります。
 以上述べまして県民に実質増税を押しつける二つの議案に反対するものであります。御清聴ありがとうございました。
〇議長(山内隆文君) 以上で通告による討論は終わりました。
 これをもって討論を終結いたします。
 これより議案第2号及び議案第3号を一括して採決いたします。
 各案件は、委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
〇議長(山内隆文君) 起立多数であります。よって、議案第2号及び議案第3号は、委員長の報告のとおり決定いたしました。
 次に、議案第1号及び議案第4号を一括して採決いたします。
 各案件は、委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
〇議長(山内隆文君) 起立全員であります。よって、議案第1号及び議案第4号は、委員長の報告のとおり決定いたしました。
   
   日程第5 委員会の閉会中の継続調査の件
〇議長(山内隆文君) 次に、日程第5、委員会の閉会中の継続調査の件を議題といたします。
   
〔参照〕
各常任委員会
 各常任委員会の所管に属する事務について
議会運営委員会
 議会の運営に関する事項について
 議会の会議規則、委員会に関する条例等に関する事項について
 議長の諮問に関する事項について
   
〇議長(山内隆文君) お諮りいたします。委員会の閉会中の継続調査の件につきましては、各委員長から、お手元に配付いたしてあるとおり、それぞれ申し出がありますが、各委員長から申し出のとおり、閉会中の継続調査に付することに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
〇議長(山内隆文君) 御異議なしと認めます。よって、本件は各委員長から申し出のとおり、閉会中の継続調査に付することに決定いたしました。
   
日程第6 議案第5号監査委員の選任に関し同意を求めることについて
〇議長(山内隆文君) 次に、日程第6、議案第5号監査委員の選任に関し同意を求めることについてを議題といたします。
 提出者の説明を求めます。千葉副知事。
   〔副知事千葉浩一君登壇〕
〇副知事(千葉浩一君) 本日提案いたしました人事案件について御説明いたします。
 議案第5号は、今回の県議会議員の改選に伴い、黄川田徹氏及び藤原泰次郎氏を監査委員に選任するため、議会の同意を求めようとするものであります。
 以上のとおりでありますので、よろしく御審議の上、原案に御同意くださるようお願いいたします。
〇議長(山内隆文君) お諮りいたします。ただいま議題となっております議案は、人事案件でありますので、会議規則第34条第2項の規定及び先例により、議事の順序を省略し、直ちに採決いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
〇議長(山内隆文君) 御異議なしと認めます。よって、これより議案第5号監査委員の選任に関し同意を求めることについてを採決いたします。
 お諮りいたします。ただいま議題となっております議案第5号監査委員の選任に関し同意を求めることについては、これに同意することに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
〇議長(山内隆文君) 御異議なしと認めます。よって、議案第5号監査委員の選任に関し同意を求めることについては、これに同意することに決定いたしました。
   
   日程第7 岩手県競馬組合議会議員の選挙
〇議長(山内隆文君) 次に、日程第7、岩手県競馬組合議会議員2人の選挙を行います。
 お諮りいたします。選挙の方法については、地方自治法第118条第2項の規定により、指名推選によりたいと思います。これに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
〇議長(山内隆文君) 御異議なしと認めます。よって、選挙の方法は指名推選によることに決定いたしました。
 お諮りいたします。指名の方法については、議長において指名することにいたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
〇議長(山内隆文君) 御異議なしと認めます。よって、議長において指名することに決定いたしました。
 岩手県競馬組合議会議員に及川幸郎君、佐々木俊夫君を指名いたします。
 お諮りいたします。ただいま議長において指名いたしました及川幸郎君、佐々木俊夫君を岩手県競馬組合議会議員の当選人と定めることに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
〇議長(山内隆文君) 御異議なしと認めます。よって、ただいま指名いたしました及川幸郎君、佐々木俊夫君が岩手県競馬組合議会議員に当選されました。
 ただいま当選されました及川幸郎君、佐々木俊夫君が議場におられますので、本席から会議規則第29条の規定による告知をいたします。
   
日程第8 発議案第1号地方分権の推進を図るための関係法律の整備等に関する法律案の早期成立を求める決議
〇議長(山内隆文君) 次に、日程第8、発議案第1号地方分権の推進を図るための関係法律の整備等に関する法律案の早期成立を求める決議を議題といたします。
 お諮りいたします。ただいま議題となっております本案は、各派共同提案でありますので、会議規則第34条第2項の規定及び先例により、議事の順序を省略し、直ちに採決いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
〇議長(山内隆文君) 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。
 これより、発議案第1号地方分権の推進を図るための関係法律の整備等に関する法律案の早期成立を求める決議を採決いたします。
 本案は、原案のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
〇議長(山内隆文君) 起立多数であります。よって、発議案第1号地方分権の推進を図るための関係法律の整備等に関する法律案の早期成立を求める決議は、原案のとおり可決されました。
   
日程第9 発議案第2号「地方分権の推進を図るための関係法律の整備等に関する法律案」の徹底審議を求める決議
〇議長(山内隆文君) 次に、日程第9、発議案第2号「地方分権の推進を図るための関係法律の整備等に関する法律案」の徹底審議を求める決議を議題といたします。
 提出者の説明を求めます。伊沢昌弘君。
   〔24番伊沢昌弘君登壇〕

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