平成14年2月定例会 第13回岩手県議会定例会会議録

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〇23番(斉藤信君) 日本共産党の斉藤信でございます。
 議案第90号に反対の討論を行います。議案第90号は、本日提案された特別職の職員の給与並びに旅費及び費用弁償に関する条例等の一部を改正する条例であります。知事など特別職がみずからの責任で給料を削減することは当然であります。しかし、今回の内容は、2、000人の管理職の給与の一部である管理職手当の10%、総額1億5、000万円を削減しようとするものであります。医療局、企業局を合わせますと2、120人、1億6、300万円の削減であります。最大の問題は、この3年間のマイナスの給与改定によって、課長級で既に31万7、000円の賃金カット減収を実施しており、十分に痛みを分かち合っているもとで、人事委員会の勧告制度を事実上否定し、管理職の職員に対し、一方的に削減を強要することにあります。また、医療局、企業局が管理職手当の削減をしようとすることも問題であります。結局は、不況、雇用危機を招いた失政のツケを管理職の県職員に押しつけるものであります。
 知事は、昨年11月以降だけでも7回以上の政治資金パーティーを開催していますが、みずからは政治資金集めに躍起となっている姿は、とても県民と痛みを分かち合うと言えるものではないのではないでしょうか。また、政治の透明性と言うなら、公共事業を発注する側にある者が、それを受ける企業をも対象とする政治資金パーティーこそやめるべきではないでしょうか。むだと浪費の大型開発、公共事業にこそメスを入れることが必要ではなかったでしょうか。今問われているのは、増田知事のパフォーマンスではなく政治姿勢そのものであり、従来型の県政の刷新であります。
 請願陳情受理番号第62号は、県立北上病院と花巻厚生病院の統合に反対し、それぞれの地域での病院建設を求める請願であります。今回の両県立病院の統合問題は、昨年8月に突然発表され、わずか2カ月後の10月には統合計画が決定されるという、異常な速さで決められました。一番の問題は、数十年来、地域医療の中核として地域住民の生命と健康を守る役割を果たしてきた病院の統合について、わずか2カ月の短期間で決めてしまったという県民不在の進め方であります。こうした、拙速と言うべき進め方に、多くの患者、地域住民が危惧と不安を募らせたのは当然であります。県立病院に働く労働組合のアンケートには2、000通の回答があり、その83.4%が統合に反対の声を寄せました。また、わずか3カ月間の間に1万6、000人を超える署名も寄せられました。県医療局は、こうした地域住民と患者の声をよく聞くべきであります。
 花巻、北上の両地域で開催された医療と県立病院のあり方を考えるシンポジウムに医療局は参加しませんでしたが、県民に対する説明責任を回避したと言うべきであります。今後の病院建設の進め方に今回の教訓を生かし、県民の声が反映されるよう強く求めるものであります。また、統合問題には、ベッド数の削減と病院の統合が外来、入院患者の抑制につながらないのか、待ち時間がさらに長くならないのか、在院日数の短期化で病院から追い出されることはないのかなど少なくない疑問も未解明のままであります。こうした立場から、この請願の不採択に反対するものであります。
 以上申し上げ、私の反対討論といたします。御清聴ありがとうございました。

〇議長(谷藤裕明君) 以上で通告による討論は終わりました。
 これをもって討論を終結いたします。
 これより、議案第90号特別職の職員の給与並びに旅費及び費用弁償に関する条例等の一部を改正する条例を採決いたします。
 本案は、委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕

〇議長(谷藤裕明君) 起立多数であります。よって、議案第90号特別職の職員の給与並びに旅費及び費用弁償に関する条例等の一部を改正する条例は、委員長の報告のとおり決定いたしました。
 次に、請願陳情中、受理番号第62号岩手県立花巻厚生病院と岩手県立北上病院の存続と充実・強化を求める請願を採決いたします。
 本請願は、委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕

〇議長(谷藤裕明君) 起立多数であります。よって、請願陳情中、受理番号第62号岩手県立花巻厚生病院と岩手県立北上病院の存続と充実・強化を求める請願は、委員長の報告のとおり決定いたしました。
 次に、議案第27号、議案第29号から議案第39号まで、議案第52号、議案第53号、議案第56号、議案第57号、議案第59号、議案第61号から議案第64号まで及びただいま議決いたしました請願陳情を除く請願陳情を一括して採決いたします。
 各案件は、委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕

〇議長(谷藤裕明君) 起立全員であります。よって、議案第27号、議案第29号から議案第39号まで、議案第52号、議案第53号、議案第56号、議案第57号、議案第59号、議案第61号から議案第64号まで及びただいま議決いたしました請願陳情を除く請願陳情は、委員長の報告のとおり決定いたしました。
日程第28 委員会の閉会中の継続審査及び継続調査の件

〇議長(谷藤裕明君) 次に、日程第28、委員会の閉会中の継続審査及び継続調査の件を議題といたします。
〔参照〕
総務委員会
 平成14年度政策評価の実施(案)について
環境福祉委員会
 県立病院の運営に係る現状と今後の課題について
商工文教委員会
"
受理
番号
件   名
64増田知事の私学振興公約の早期実施等を要望する請願
6630人以下学級実現を中心とする、ゆきとどいた教育をすすめる請願
"
農林水産委員会
 家畜衛生検査について
県土整備委員会
 盛岡南新都市開発整備事業について

〇議長(谷藤裕明君) お諮りいたします。委員会の閉会中の継続審査及び継続調査の件につきましては、先ほど各委員長から報告のとおり申し出がありましたが、委員長から申し出のとおり、閉会中の継続審査及び継続調査に付することに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

〇議長(谷藤裕明君) 御異議なしと認めます。よって、本件は、委員長から申し出のとおり、閉会中の継続審査及び継続調査に付することに決定いたしました。
日程第29 議案第6号平成14年度岩手県一般会計予算から日程第66 議案第60号県民会館条例の一部を改正する条例まで

〇議長(谷藤裕明君) 次に、日程第29、議案第6号から日程第66、議案第60号までを一括議題といたします。
 各案件に関し、委員長の報告を求めます。藤原予算特別委員長。
   〔予算特別委員長藤原泰次郎君登壇〕


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