平成23年9月定例会 第2回岩手県議会定例会 会議録

前へ 次へ

〇43番(伊藤勢至君) 通告をしておりませんでしたけれども、ただいまの同僚の名須川晋議員の的を絞った高い視点、広い視野からの質問に大変頼もしく思ったところでございまして、エールを送る意味で関連質問をさせていただきたいと思います。
 名須川晋議員から、今回の東日本大震災、復興局についての質問があって、上野副知事が御答弁をされました。それについてお伺いをいたしたいと思いますが、その前に、まず第1点、今回の岩手県の過去にもなかった2、600億円の第2次補正予算、大変ありがたかったと思っておりまして、被災者の一人としても心からお礼を申し上げるものでございますけれども、これにつきましては、財務省出身の上野副知事の御活躍、大奮闘があったと伺っておりまして、達増知事も大変頼もしく、本当のいい副知事をお持ちになったなと思われていることと思います。
 上野副知事は、九州は佐賀県の御出身と伺いました。葉隠のところですね。ですよね。違いましたっけ。(「熊本」と呼ぶ者あり)あっ、熊本。ごめんなさい。済みません。では、以下、取り消しをしまして、まず、頼もしく思っているのはそのとおりでありますが、そこで、復興局は国とのいろんなやりとりをされるのだと思いますけれども、ぜひ、頭の隅に置いてこれからの交渉に使っていただきたいという意味でお話、質問をいたしたいと思います。
 まず、東北新幹線についてでありますが、盛岡-大宮間が暫定開業いたしましたのが今から二十数年前でございます。そして、それがさらに上野に延びて東京につながって、その後、今度は秋田県にも延ばそう、青森県にも延ばそうという機運が高まってまいりましたが、その際に、盛岡-東京間は全部国費でつくったのでありますけれども、秋田に延ばす、八戸に延ばすという際は、岩手県、秋田県、青森県、それぞれ1、000億円の負担を強いられてきたのでありまして、もう既に払い終わったかと思いますけれども、全国の新幹線を延伸する中にあって、岩手県、秋田県、青森県は1、000億円も負担したというのは、他県には多分ないのだと思います。したがいまして、そういうことをどうしても公平でない、公正でないという思いをぜひお持ちいただいて交渉に当たっていただきたいと思います。
 そういう中で、我が国には北海道開発庁、沖縄開発庁はありますけれども、東北開発庁というのはかつてありませんでした。それを補って余りある今回の復興局ということになるのだろうと思っておりますので、ぜひその点を頭の隅に置いていただきながら、岩手県の隣の秋田県も、青森県の分もおれが背負ってやってやると思ってやっていただくことが、これからの北東北の仲間づくりを強烈に進めていくことになると思うところでありまして、そういうところを含めての御交渉をお願いしたいと思うのでありますが、御感想がありましたから前向きのいい御返事をいただいて、名須川晋議員へのエールにしたいと思います。
〇副知事(上野善晴君) 伊藤勢至議員より激励の言葉をいただきまして、大変ありがとうございました。
 東北の北東北と申しますか、新幹線のお話を引き合いに出されまして、たしか整備新幹線という用語だと思いますが、つくるに当たっては大変な地元負担を強いられたというお話がございました。
 実は私の出身は熊本県でありますが、これについて同じ問題がございまして、鹿児島ルートという整備新幹線がありますが、博多まではJRがつくったわけですが、博多以南は沿線の自治体が負担いたしております。幾らだったか、ちょっと今は手元に数字はありませんけれども、大変な負担を強いられて、私は昔、熊本県庁に奉職しておりましたが、そのときに、ルート自体を延伸していただくというお願いとともに、その負担について、いろんな形で国の軽減なり御支援をお願いしたいということを、当時まだ運輸省だったかもしれませんが、何度も何度もお願いをして、あるいは福岡市にございました鉄建公団の支局のほうにお願いをしたという思いがあります。南九州も非常に財政的に厳しい自治体が多い地域でございまして、そういう意味では、今回の復興を考えるに当たりまして、その地域の財政基盤がもともと非常に脆弱であった自治体、地域が今回多く被災に見舞われております。そうした状況を何とかして従来以上の住民、県民の方々にとってすばらしい地域に変えていくためには、もちろん、それぞれの地域発のイニシアチブ、住民の方々の努力というものが非常に大事だと思いますが、あわせて、国家プロジェクトとして国全体が均衡ある国土を発展させていくという観点から、きっちり国家プロジェクトとしての認識を持って、国全体として応援していくということが当然必要だと思っております。
 そういう意味では、今、伊藤勢至議員から御指摘ございましたそれぞれの地域の事情を十分に踏まえて、国家プロジェクトとしてこの復興を進めていく。これは復興計画の中にも位置づけておりますが、そうした考え方を強く持って、引き続き、今後、国との交渉に当たっていきたいと思っております。よろしくお願いいたします。
〇議長(佐々木博君) 次に、佐々木朋和君。
   〔5番佐々木朋和君登壇〕(拍手)

前へ 次へ