令和5年2月定例会 第24回岩手県議会定例会会議録

前へ 次へ

〇37番(斉藤信君) 日本共産党の斉藤信でございます。
 議案第1号令和4年度岩手県一般会計補正予算(第8号)について質問します。
 今回の補正予算第8号は、国の物価高克服・経済再生実現のための総合経済対策を踏まえたものでありますが、総額336億6、800万円余の大型補正予算であります。ほとんどが防災、減災、国土強靱化等の公共事業であります。
 具体的な課題について質問します。
 第1に、令和4年度の当初予算では公共事業費は540億9、500万円でしたが、今回の補正予算では336億6、800万円増額され、総額で877億6、300万円となります。実に当初予算と比べて62.2%増となるものであります。必要な予算、事業費がつくことはいいことでありますが、予算のあり方としては問題があるのではないでしょうか。国の経済対策の財源はどうなっているか示してください。
 第2に、2月定例会開会日に先議することについて、公共事業の効果を早期に発揮するためということでありますが、年度内に事業の入札まで執行される見通しはどうなっているでしょうか。
 第3に、336億6、800万円の補正予算の財源内訳は、国庫が164億2、400万円、県債が144億600万円、その他が19億8、200万円となっています。144億円余の県債はどう確保され、その後の交付税措置はどうなるでしょうか。
 第4に、個別の事業について質問します。
 平成28年台風第10号対応の事業として小本川河川激甚災害対策特別緊急事業費として18億7、000万円、国道455号乙茂地区等の地域連携道路整備事業に15億7、800万円余の補正予算が計上されています。これによってそれぞれの事業、平成28年台風第10号関連の事業はどこまで進むのでしょうか。
 昨年7月、8月の大雨対応では、一戸町の馬淵川、一関市の夏川の改修に、基幹河川改修事業費等として17億6、800万円の補正予算が計上されています。昨年の大雨被害の改修事業の進捗状況はどうなっているでしょうか。
 久慈湾口防波堤等の事業費として、直轄港湾事業費負担金が11億9、500万円計上されています。久慈湾口防波堤事業の進捗状況、完成見込み、東日本大震災津波による被害と影響はどうなっているでしょうか。
 都市計画道路整備事業費として3億4、000万円計上されています。その中に盛岡駅本宮線杜の大橋の4車線化の事業費も増額補正されています。交通量の増加による4車線化ということでありますが、新幹線の高架下は2車線のままであり、杜の大橋の4車線化の効果が本当に発揮されるのでしょうか。
 以上でありますが、答弁によっては再質問いたします。
〇総務部長(千葉幸也君) まず、国の経済対策の財源についてでありますが、国においては、物価高克服・経済再生実現のための総合経済対策を実施するために必要な経費の追加等を行うことなどを内容として、昨年12月に令和4年度補正予算第2号を成立させております。一般会計歳出予算の総額は28.9兆円余となっており、財源につきましては、国債の発行22.9兆円、租税及び印紙収入3.1兆円などとなっております。
 次に、県債確保とその交付税措置の状況についてでありますが、今回の補正予算案における財源のうち、県債144億円余については、原則として、防災・減災、国土強靱化緊急対策事業債を初めとする補正予算債において確保しております。補正予算債については、その元利償還金の50%が、後年度において地方交付税により措置されることとなっております。
〇県土整備部長(田中隆司君) まず、年度内の入札執行の見通しについてでありますが、直轄事業を除く県土整備部所管事業におきまして、今回の補正予算で執行を予定している箇所は310カ所となっており、このうち142カ所については年度内の入札契約を予定しており、現在、事務手続を進めているところであります。
 県といたしましては、防災、減災、国土強靱化に資する取り組みの効果発現に向け、残りの箇所につきましても、早期の入札執行が図られるよう取り組んでまいります。
 次に、平成28年台風第10号災害の進捗状況についてでありますが、小本川につきましては全14地区で整備を進めており、これまでに浅内地区の流木捕捉工、二升石地区の2地区が完成しているところであります。
 今回の補正予算案では、小本川河川激甚災害対策特別緊急事業費として18億7、000万円を計上し、河道掘削や堤防整備等を進め、令和5年度には、宮本地区、中里地区の完成を見込んでいるところであります。
 また、道路事業につきましては、地域連携道路整備事業費15億7、800万円余のうち、国道455号乙茂地区に5億5、000万円を計上し、中里地区や中島地区など5地区の道路改良工事を進め、令和5年度には中里地区の完成を見込んでいるところであります。
 次に、昨年の大雨被害による河川改修についてでありますが、8月の大雨により浸水被害が発生いたしました一戸町の馬淵川については、今春の融雪、出水等に備え、本年1月から河道内に堆積した土砂の撤去に着手しており、年度内の完了を予定しているところです。
 今般の補正予算案では、基幹河川改修事業費17億6、000万円余のうち4、000万円により、堤防整備や町道橋かけかえのための調査、設計を進めていくこととしており、3月には住民説明会の開催を予定しているところでございます。
 昨年7月の大雨により被害の発生いたしました一関市の夏川につきましては、大雨により発生した堤防の漏水対策として昨年10月から災害復旧工事に着手しており、次の出水期前までの完成に向けて工事を推進しているところです。
 また、夏川及びその支川の伊佐田川と上江田川につきましては、補正予算案に計上いたしました2億5、000万円余によりまして、約1、100メートルの堤防整備を進め、引き続き治水安全度の向上を図ってまいります。
 次に、久慈港湾口防波堤についてでありますが、久慈港湾口防波堤事業は、津波対策や湾内の静穏度向上のため、平成2年度から国により事業が進められております。東日本大震災津波により北堤の一部が破損しましたが、平成25年8月に復旧が完了したと承知しております。今般の国の補正予算により措置された事業費は29億9、200万円であり、事業費ベースの進捗率は70.1%と見込まれ、全体の完成は令和15年度の予定と伺っております。
 次に、盛岡駅本宮線杜の大橋の4車線化についてでありますが、盛岡広域都市圏の主要な道路網につきましては、昭和61年度に策定した盛岡広域都市圏道路網計画を踏まえ、都市計画決定し、計画的に整備を進めてきたところです。このうち杜の大橋を含む都市計画道路盛岡駅本宮線は、盛岡駅西口を起点として、盛南地区を結ぶ主要な路線として4車線で都市計画決定したものでございます。
 一方、議員御指摘の盛岡駅西口から東側の都市計画道路盛岡駅旭橋線については、盛岡駅東口と中心市街地を結ぶ都市計画道路盛岡駅長田町線に接続、合流する路線として、2車線で都市計画決定し、整備が完了しているものでございます。
 今回の補正予算案では、都市計画道路整備事業費3億4、000万円のうち2億9、000万円により、杜の大橋の上部工工事を推進していくこととしております。杜の大橋の4車線化によりまして、盛岡駅西口地区と盛南地区の交通の円滑化に寄与するものと考えておりまして、早期の完成に向けて、引き続き整備を進めてまいります。
〇37番(斉藤信君) それでは、2点再質問いたします。
 平成28年台風第10号関連の質問に対して、今の答弁では、小本川の改修については、14地区で河川改修事業がされていますけれども、既に2地区完成して、令和5年度でさらに2地区完成。全体の完成年度はいつになるのか示してください。
 もう一つは、杜の大橋の4車線化でありますけれども、今、答弁にあったように、新幹線の高架下というのは2車線なのです。ですから、杜の大橋の西側のほうから交通量がふえたときに、新幹線の高架下の2車線路線で渋滞が激化するのではないかと。これは公共事業評価で検討されたのでしょうか。この間、交通量は1.5倍にふえたとされておりますけれども、その交通の流れの分析などはされたのでしょうか。
〇県土整備部長(田中隆司君) まず、小本川の完成予定ということでございます。全体の完成、14地区全部が終わるのは、令和6年度ということで予定しております。
 それから、杜の大橋の関係でございますが、杜の大橋の西側からの交通量がふえた場合ということでございますが、盛岡駅周辺のJRを東西に渡るルートとしては、杜の大橋の高架の2車線の部分のほかに、盛南大橋から開運橋に至る4車線の道路と、太田橋から夕顔瀬橋に至る4車線の道路の、全部で3ルートで交通を分担するというような都市計画になっております。
 全部で10車線で東西をやりとりすることになっておりまして、今、交通量は徐々にふえておりますが、こういった計画の範囲の中での交通量と見込んでおります。
〇議長(五日市王君) これをもって質疑を終結いたします。
 次に、ただいま議題となっております議案第1号から議案第4号までは、お手元に配付いたしてあります委員会付託区分表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託いたします。
   
〔参照〕
委員会付託区分表
(第24回県議会定例会 令和5年2月15日)
総務委員会
1 議案第1号
   第1条第1項
   第1条第2項第1表中
    歳入 各款
   第4条
商工建設委員会
1 議案第1号
   第1条第2項第1表中
    歳出 第8款
       第11款
   第2条第2表中
    第8款
    第11款
2 議案第4号
農林水産委会
1 議案第1号
   第1条第2項第1表中
    歳出 第6款
   第2条第2表中
    第6款
   第3条
2 議案第2号
3 議案第3号
   
〇議長(五日市王君) この際、暫時休憩いたします。
   午後3時3分 休 憩
   
出席議員(44名)
1  番 千 田 美津子 君
2  番 上 原 康 樹 君
3  番 小 林 正 信 君
4  番 千 葉   盛 君
5  番 千 葉 秀 幸 君
6  番 岩 城   元 君
7  番 高橋 こうすけ 君
8  番 米 内 紘 正 君
9  番 高 橋 穏 至 君
10  番 山 下 正 勝 君
13  番 高 田 一 郎 君
14  番 佐々木 朋 和 君
15  番 菅野 ひろのり 君
16  番 柳 村   一 君
17  番 佐 藤 ケイ子 君
18  番 岩 渕   誠 君
19  番 名須川   晋 君
20  番 佐々木 宣 和 君
21  番 臼 澤   勉 君
22  番 川 村 伸 浩 君
23  番 ハクセル美穂子 君
25  番 木 村 幸 弘 君
27  番 高 橋 但 馬 君
28  番 小 野   共 君
29  番 軽 石 義 則 君
30  番 郷右近   浩 君
31  番 小 西 和 子 君
32  番 高 橋 はじめ 君
33  番 神 崎 浩 之 君
34  番 城内 よしひこ 君
35  番 佐々木 茂 光 君
36  番 佐々木   努 君
37  番 斉 藤   信 君
38  番 中 平   均 君
39  番 工 藤 大 輔 君
40  番 五日市   王 君
41  番 関 根 敏 伸 君
42  番 佐々木 順 一 君
43  番 伊 藤 勢 至 君
44  番 岩 崎 友 一 君
45  番 工 藤 勝 子 君
46  番 千 葉   伝 君
47  番 工 藤 勝 博 君
48  番 飯 澤   匡 君
欠席議員(1名)
26  番 吉 田 敬 子 君
   
説明のため出席した者
休憩前に同じ
   
職務のため議場に出席した事務局職員
休憩前に同じ
   
午後4時32分再開
〇議長(五日市王君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
   
   報 告
〇議長(五日市王君) 総務委員長、商工建設委員長及び農林水産委員長から、それぞれ委員会報告書が提出されておりますが、後刻詳細に報告を求めますので、朗読を省略いたします。
   
   日程第7 議案第1号令和4年度岩手県一般会計補正予算(第8号)から日程第10 議案第4号土木関係の建設事業に要する経費の一部を負担させることに関する議決の変更に関し議決を求めることについてまで(続)
〇議長(五日市王君) 日程第7、議案第1号から日程第10、議案第4号までの議事を継続いたします。
 各案件に関し、委員長の報告を求めます。菅野総務委員長。
   〔総務委員長菅野ひろのり君登壇〕

前へ 次へ