令和3年12月定例会 第18回岩手県議会定例会会議録

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〇13番(高田一郎君) 日本共産党の高田一郎でございます。
 発議案第1号ガソリン価格高騰時における揮発油税及び地方揮発油税の特例税率適用停止を求める意見書に、賛成の立場で討論を行います。
 今、議題となっている発議案は、国民生活の安定と経済活動への影響を最小限に抑えるために、揮発油税及び地方揮発油税の特例税率の適用停止を国に強く求める意見書になっております。
 今、全国のガソリン1リットル平均価格は、12月6日現在で168円、これは前年度が130.5円でありますから、37.5円の負担増となっております。このガソリン価格の高騰は、日常生活に欠かせない商品にも、運送業や燃料油を使う業者にも影響が広がっており、事業者からは、これでは経営が立ち行かないと悲鳴が上がり、まさに国民生活に重大な影響が出ております。
 今日の原油高騰は、欧米を中心にコロナ禍からの経済活動による需要の拡大、投機資金の流入、また、主要産油国の原油生産の増産の据え置きなど、需要に対して十分な原油供給がされていないことが原因になっています。
 これに対して政府の対応は、元売業者への補助金支給や国家備蓄の一部放出などで対応しようとしております。しかし、元売業者への補助金は、全国平均価格が170円を超えた場合に最大で5円の補助金を元売業者に支援するものであり、来春の3月までの時限的な対応になっております。この補助金が小売価格引き下げの効果的な対策となるのか、石油備蓄を含め各国の足並みがそろうのか、専門家からも実効性が乏しいと指摘されております。まさに政府の対応では、ガソリン価格が確実に引き下がる保障はありません。
 一方、政府は、租税特別措置法による特例税率の適用停止について、流通の混乱とか地方財政への影響を理由に適当ではないとしておりますが、こうした政府の対応は、ガソリン価格は下げない、下げることができないという姿勢ではないでしょうか。
 租税特別措置法による特例税率の適用の停止は、揮発油の平均小売価格が連続3カ月にわたり160円を超えることになった場合、揮発油税の上乗せ税率分である25.1円の課税を停止するものであります。同時に、停止後3カ月連続でガソリン平均価格が130円を下回った場合に、課税停止が解除される仕組みになっております。
 今回の特例税率の適用停止は、確実にガソリン価格の引き下げにつながるものであり、原油価格の高騰から県民の暮らしや経済を守る有効な手段と言わなければなりません。
 東日本大震災津波を受けて、復興財源を確保するために、この間、国税関係法律の臨時特例に関する法律第44条により、特例税率の適用停止など、その運用が2011年4月27日から停止されています。この復興財源などについては、不公平税制を見直し、税の配分を見直すことによって行うべきであり、それは十分確保することが可能であります。
 しかし、この特例税率の適用停止は、160円を超えるということ、また、発動を行う財務大臣告示までの時間など即効性に課題もあり、国民の暮らしを支えるさらなる有効な対策も必要になっております。
 この揮発油税は1リットル当たり48円60銭で、そもそも本則は23円30銭であります。この暫定税率は、当分の間ということで引き上げられてきましたけれども、既に40年以上が経過いたしました。もう特例税率の見直しを進めるための法整備が喫緊の課題であると思います。
 原油高騰は、まさに国民の暮らしと地域経済を直撃し、日本経済の先行きにとっても重大な問題であります。特例税率適用停止とともに、さらなる対策を求め私の賛成討論といたします。御清聴ありがとうございました。(拍手)
〇議長(五日市王君) 以上で通告による討論は終わりました。
 これをもって討論を終結いたします。
 これより、発議案第1号ガソリン価格高騰時における揮発油税及び地方揮発油税の特例税率適用停止を求める意見書を採決いたします。
 本案は、原案のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
〇議長(五日市王君) 起立多数であります。よって、発議案第1号ガソリン価格高騰時における揮発油税及び地方揮発油税の特例税率適用停止を求める意見書は、原案のとおり可決されました。
   
   日程第17 発議案第2号私学助成制度の充実を求める意見書から日程第29 発議案第14号経済的に困窮する学生への支援について要件の緩和を求める意見書まで
〇議長(五日市王君) 次に、日程第17、発議案第2号から日程第29、発議案第14号までを一括議題といたします。
 お諮りいたします。ただいま議題となっております各案件は、各交渉団体会派の賛同を得た委員会提案でありますので、会議規則第34条第2項及び第3項の規定並びに先例により、議事の順序を省略し、直ちに採決いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
〇議長(五日市王君) 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。
 これより、発議案第2号から発議案第14号までを一括して採決いたします。
 各案件は、原案のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
〇議長(五日市王君) 起立全員であります。よって、発議案第2号から発議案第14号までは、原案のとおり可決されました。
日程第30 議員派遣の件
〇議長(五日市王君) 次に、日程第30、議員派遣の件を議題といたします。
〔参照〕
議事日程第5号中 日程第30 議員派遣の件の議員派遣一覧
派遣の
目的
派遣
場所
期 間派 遣 議 員
令和3年度「県民と県議会との意見交換会」盛岡市令和3年
12月13日
小 西 和 子 議員
軽 石 義 則 議員
千 葉 秀 幸 議員
千 葉   伝 議員
城内 よしひこ 議員
臼 澤   勉 議員
吉 田 敬 子 議員
佐々木   努 議員
木 村 幸 弘 議員
令和3年度「県民と県議会との意見交換会」九戸村令和3年
12月20日
名須川   晋 議員
菅野 ひろのり 議員
岩 城   元 議員
佐々木 宣 和 議員
山 下 正 勝 議員
工 藤 大 輔 議員
中 平   均 議員
ハクセル美穂子 議員
高 田 一 郎 議員
第77回三陸沿岸国道並びに鉄道完遂促進協議会宮城県
仙台市
令和4年
1月11日
佐 藤 ケイ子 議員
菅野 ひろのり 議員
岩 城   元 議員
佐々木 宣 和 議員
工 藤 大 輔 議員
飯 澤   匡 議員
令和3年度北海道・東北六県議会議員研究交流会青森県
青森市
令和4年
1月24日
軽 石 義 則 議員
名須川   晋 議員
菅野 ひろのり 議員
千 葉 秀 幸 議員
山 下 正 勝 議員
武 田   哲 議員
米 内 紘 正 議員
高 橋 但 馬 議員
佐々木 朋 和 議員
工 藤 勝 博 議員
高 田 一 郎 議員
小 林 正 信 議員

   
〇議長(五日市王君) お諮りいたします。本件は、お手元に配付いたしました4件についてでありますが、会議規則第116条第1項の規定により議員を派遣いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
〇議長(五日市王君) 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。
   閉 会
〇議長(五日市王君) 以上をもって本日の日程は全部終了いたしました。
 これをもって本日の会議を閉じ、第18回県議会定例会を閉会いたします。(拍手)
   午後4時15分 閉 会

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