令和3年9月定例会 第17回岩手県議会定例会会議録

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〇37番(斉藤信君) 日本共産党の斉藤信でございます。
 議案第33号令和3年度岩手県一般会計補正予算(第8号)について質問します。
 私は、10月14日の決算特別委員会総括質疑で、いわて旅応援プロジェクトについて、10月1日から実施された第2弾は、これまでの実績からは1カ月余程度で終了する見込みであり、ホテルによっては数日で終了している状況も指摘し、継続して実施できるよう追加の補正予算の提出を求めました。また、22日の農林水産部の決算審査では、県議会での米価下落対策を求める請願採択を踏まえ、県独自にも農家への支援策を講じるように求めました。
 達増知事、執行部が、本9月定例会中に地方創生臨時交付金の残額を全て投入し、さらに一般財源を含めて13億5、878万円余の補正予算第8号を提案したことを高く評価するものであります。
 達増知事に質問します。新型コロナウイルス感染症対策として13億5、878万円余の補正予算第8号を提案した具体的な理由と決断、事業者、農家の状況をどう認識されているか示してください。
 いわて旅応援プロジェクトについて質問します。
 一つ、9月分の新型コロナウイルス感染症に伴う事業者の影響調査結果では、宿泊関係の41%以上の売り上げ減少の割合は70%となっており、業種別では最も深刻な状況です。ホテル、旅館等の経営実態、雇用確保の状況、関連事業者の状況をどう把握されているでしょうか。
 二つ、第2弾の取り組みの実績はどうなっているでしょうか。利用者の状況、傾向など、取り組みの特徴があれば示してください。
 三つ、12億3、000万円の追加補正予算は、どれだけの宿泊客に対応するものでしょうか。第2弾と同じように、これまでの実績を踏まえた割り当て方式となるのでしょうか。県民はいつから利用できるのでしょうか。
 四つ、ホテル、旅館等の感染防止対策はどうなっているでしょうか。
 五つ、Go To トラベルなど国の動向をどう把握されているでしょうか。Go To トラベルの事業費と執行状況はどうなっているでしょうか。新型コロナウイルス感染症の第6波の感染拡大の予想もされる中、一気に全国的な実施よりも、東北レベルなどブロック別、段階的に取り組まれる必要があると考えますがいかがでしょうか。
 質問は以上でありますが、答弁によっては再質問いたします。
〇知事(達増拓也君) 斉藤信議員の御質問にお答え申し上げます。
 補正予算の提案理由等についてでありますが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大による外出自粛や外食需要の減少に伴う影響は、観光事業者や農業者を初めとするさまざまな業種に及んでいると認識しており、これまで幅広い業種の皆様の声を伺いながら、累次の補正予算を提案し、事業者支援を実施してきたところであります。
 今般、国内の感染者数が減少傾向にあり、社会生活、経済活動を回復させていこうという動きが見られることから、これまでの事業者支援策に加えて、いわて旅応援プロジェクトを拡充するほか、これらと連動した県産米の需要拡大策が必要と判断し、機を逃すことのないよう速やかに補正予算案を編成し、追加提案に至ったものであります。
 その他のお尋ねにつきましては、関係部長から答弁させますので、御了承をお願いします。
〇商工労働観光部長(岩渕伸也君) まず、宿泊業の経営実態等についてでありますが、事業者の影響調査結果では、昨年の3月以降、一貫して宿泊業の売り上げ減少が一番大きい状況が継続しているほか、本年8月に実施されたアンケートにおいて、8月の平均客室稼働率が33%となっているなど、極めて厳しい状況と受けとめております。
 また、売り上げ減少による出勤停止等の雇用調整を行っている割合も、宿泊業は高い状況で推移しており、雇用調整助成金の活用などで雇用の維持が図られている一方で、解雇の見込みなども高い状況と認識しております。
 観光産業は域内調達率が50%を超えるとも言われており、酒造、菓子、バスを初めとしたさまざまな関連団体から厳しい状況であるとの声が寄せられているほか、クリーニングやアメニティーなどを含め、多くの業種に影響を及ぼしていると受けとめております。
 次に、第2弾の実施状況についてでありますが、10月22日現在で、既に三つの旅行業者、20の宿泊施設から割引適用の受け付けを終了しているとの報告を受けておりますが、これ以外にも受け付けを終了した施設等が少なくないと受けとめております。
 また、第2弾の特徴として、宿泊施設等では、限られた配分額を有効に活用するため、割引適用の除外日を設ける、あるいは割引適用となる宿泊プランを限定するなどといった工夫がなされていると承知しております。
 さらに、教育旅行の需要が多い状況であり、専ら教育旅行を取り扱う旅行業者に対しては、既に追加配分等の対応を行っているところであります。
 次に、今般の補正予算額の規模でありますが、第1弾の利用実績を当てはめた場合の10月から12月までの利用見込み者数は36万人であり、このうち14万人分については第1弾の残額を活用することで既に措置済みであることから、今般、新たに22万人分に対応したものを措置しようとするものであります。
 実施方法につきましては、予算の執行管理を適切に行っていく必要があることから、引き続き宿泊施設や旅行業者への配分方式とし、まずは速やかに第2弾開始時と同額を配分するとともに、現在、各施設等の利用希望等の確認を進めており、その状況に応じた配分も早期に行ってまいります。
 また、宿泊施設等に対しては、本補正予算の議決後から追加の受け付けが可能である旨をあらかじめ連絡しております。
 次に、宿泊施設の感染防止対策でありますが、県では昨年度から、観光宿泊施設緊急対策事業費補助により、宿泊事業者が実施する感染症対策事業を支援しております。
 また、いわて旅応援プロジェクトに参画するための条件として、チェックインに際して直接の対面を避けることや、浴場や食堂の利用人数の制限、客室、エレベーターなどの消毒、換気の徹底、これらを初めとした宿泊施設における新型コロナウイルス対応ガイドラインの遵守が義務づけられております。
 次に、国のGo To トラベルについてでありますが、再開の時期や実施方法等を含めて、現時点で国からの連絡等は受けていない状況であります。
 また、Go To トラベルの事業費につきましては、国の公表では約2兆6、900億円と承知しております。この執行状況につきましては、令和3年2月10日時点の国の資料によりますと、少なくとも約8、781万人泊の利用があり、支援額は少なくとも約5、399億円になっていると承知しているところであります。
 さらに、その実施方法に関しまして、県では、地域観光事業支援を含め、感染状況などの地域の実情を踏まえ、各自治体の判断で、隣接県や東北ブロックなど、段階的に対象地域を拡大していく仕組みも必要と考えております。
 Go To トラベル事業につきましても、全国知事会を通じ、また、県といたしましても、感染状況などの地域の実情を踏まえ適切に運用することとし、事業を再開する際には、都道府県との十分な情報共有を行うよう要望しているとろであります。
〇37番(斉藤信君) 答弁ありがとうございました。2点お聞きします。
 一つは、いわて旅応援プロジェクトの拡充分は議決後利用が可能だということでありましたが、実は、10月に宿泊希望した利用者で、無理して予約をした方もいますが、もう受け付けが終了しているということで、予約をしなかったという方も少なくありませんでした。例えばきょう、もしくはあしたからの予約が対象になるのかどうか、これが第1点。
 あと、第2点は、県内の市町村も独自の宿泊割引の取り組みをやっておりますけれども、この市町村の実施状況は把握をされているでしょうか。
〇商工労働観光部長(岩渕伸也君) 利用が可能となる予約日ですけれども、議決後ということで、議決をいただければ本日分の宿泊から利用できることになります。
 それから、市町村の状況ですけれども、花巻市とかいろいろやっているところは聞いておりますけれども、全体像は今手元に資料は持っておりません。申しわけございません。
〇議長(五日市王君) これをもって質疑を終結いたします。
 次に、ただいま議題となっております議案第33号令和3年度岩手県一般会計補正予算(第8号)は、お手元に配付いたしてあります委員会付託区分表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託いたします。
   
〔参照〕
委員会付託区分表
(第17回県議会定例会 令和3年10月26日)
総務委員会
1 議案第33号
   第1条第1項
   第1条第2項第1表中
    歳入 各款
商工建設委員会
1 議案第33号
   第1条第2項第1表中
    歳出 第7款
農林水産委員会
1 議案第33号
   第1条第2項第1表中
    歳出 第6款
   第2条
   
〇議長(五日市王君) この際、暫時休憩いたします。
午後1時27分 休 憩
   
出席議員(47名)
1  番 千 田 美津子 君
3  番 小 林 正 信 君
4  番 千 葉   盛 君
5  番 千 葉 秀 幸 君
6  番 岩 城   元 君
7  番 高橋 こうすけ 君
8  番 米 内 紘 正 君
9  番 武 田   哲 君
10  番 高 橋 穏 至 君
11  番 山 下 正 勝 君
12  番 千 葉 絢 子 君
13  番 高 田 一 郎 君
14  番 田 村 勝 則 君
15  番 佐々木 朋 和 君
16  番 菅野 ひろのり 君
17  番 柳 村   一 君
18  番 佐 藤 ケイ子 君
19  番 岩 渕   誠 君
20  番 名須川   晋 君
21  番 佐々木 宣 和 君
22  番 臼 澤   勉 君
23  番 川 村 伸 浩 君
24  番 ハクセル美穂子 君
25  番 木 村 幸 弘 君
26  番 吉 田 敬 子 君
27  番 高 橋 但 馬 君
28  番 小 野   共 君
29  番 軽 石 義 則 君
30  番 郷右近   浩 君
31  番 小 西 和 子 君
32  番 高 橋 はじめ 君
33  番 神 崎 浩 之 君
34  番 城内 よしひこ 君
35  番 佐々木 茂 光 君
36  番 佐々木   努 君
37  番 斉 藤   信 君
38  番 中 平   均 君
39  番 工 藤 大 輔 君
40  番 五日市   王 君
41  番 関 根 敏 伸 君
42  番 佐々木 順 一 君
43  番 伊 藤 勢 至 君
44  番 岩 崎 友 一 君
45  番 工 藤 勝 子 君
46  番 千 葉   伝 君
47  番 工 藤 勝 博 君
48  番 飯 澤   匡 君
欠席議員(1名)
2  番 上 原 康 樹 君
   
説明のため出席した者
休憩前に同じ
   
職務のため議場に出席した事務局職員
休憩前に同じ
   
午後3時47分再開
〇議長(五日市王君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 総務委員長、商工建設委員長及び農林水産委員長から、それぞれ委員会報告書が提出されておりますが、後刻詳細に報告を求めますので、朗読を省略いたします。
   
   日程第18 議案第33号令和3年度岩手県一般会計補正予算(第8号)(続)
〇議長(五日市王君) 次に、日程第18、議案第33号令和3年度岩手県一般会計補正予算(第8号)の議事を継続いたします。
 本案に関し、委員長の報告を求めます。菅野総務委員長。
   〔総務委員長菅野ひろのり君登壇〕

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