令和3年2月定例会 第12回岩手県議会定例会会議録

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〇予算特別委員長(岩渕誠君)去る3月8日に行われました予算特別委員会の正副委員長の互選の結果、委員長には私が、副委員長には城内よしひこ君が選任されましたので、私から当委員会における審査の経過と結果につきまして御報告申し上げます。
 予算特別委員会は、3月3日の本会議において設置され、同日、令和3年度の予算議案15件及びこれらに関連する議案16件、計31件につきまして審査の付託を受けたのでありますが、これら付託案件の審査に当たりましては、総括質疑に知事の出席を求めて質疑を行うとともに、部局等ごとに主管部局等の長から議案の説明を受け、質疑を行った後、3月19日の午後に、世話人会を開催し、意見の取りまとめをいたしました。
 その結果を委員会に諮り、当委員会の結論といたした次第であります。
 審査の経過につきましては、各位御承知のとおりでありますので省略させていただき、以下、各案件について、その結果を申し上げます。
 まず、議案第1号令和3年度岩手県一般会計予算につきましては、次の意見、すなわち、東日本大震災津波から10年が経過し、復旧、復興の歩みは着実に進められているが、被災者の心のケアやなりわいの再生などに引き続き取り組まれたい。
 また、東北の復興と再生の原動力ともなる国際リニアコライダーの実現を推進するほか、東日本大震災津波を語り継ぐ日条例の趣旨を踏まえ、風化を防止し、震災の事実と教訓の発信を強化するなど、未来への伝承にも取り組まれたい。
 新型コロナウイルス感染症の影響により、宿泊事業者や飲食事業者を初めとした県内事業者は非常に厳しい状況に置かれていることから、ワクチン接種など感染拡大防止対策を徹底しつつ、社会経済活動の継続を図るため、経済対策についても早急に検討、実施されたい。
 急速に進行する人口減少社会の中にあって、持続可能な社会の実現に向けて、県民が将来に希望を持って、安心して暮らせる社会を実現できるよう諸施策を講じ、特に女性を取り巻く環境の改善や活躍支援に努められたい。
 また、医療従事者の確保、定着と医師の偏在の是正が図られるよう、より効果的な施策の推進に努められたい。
 限られた予算の中で各種政策目標を達成するため、事業の検証結果に基づいた政策の立案と確実な実施に努められたい旨の意見を付し、原案を可とすることに決定いたしました。
 次に、議案第2号から議案第20号まで、議案第26号から議案第30号まで、議案第33号、議案第35号、議案第37号から議案第39号まで、及び議案第42号につきましては、いずれも原案を可とすることに決定いたしました。
 以上をもって報告を終わります。(拍手)
〇議長(関根敏伸君)これより、ただいまの委員長報告に対する質疑に入るのでありますが、通告がありませんので、質疑なしと認め、質疑を終結いたします。
 これより討論に入るのでありますが、通告がありませんので、討論なしと認め、討論を終結いたします。
 これより、議案第1号から議案第20号まで、議案第26号から議案第30号まで、議案第33号、議案第35号、議案第37号から議案第39号まで、及び議案第42号を一括して採決いたします。
 各案件は、委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
〇議長(関根敏伸君)起立全員であります。よって、議案第1号から議案第20号まで、議案第26号から議案第30号まで、議案第33号、議案第35号、議案第37号から議案第39号まで、及び議案第42号は、委員長の報告のとおり決定いたしました。
   
日程第60 議案第98号海区漁業調整委員会の委員の任命に関し同意を求めることについて
〇議長(関根敏伸君)次に、日程第60、議案第98号海区漁業調整委員会の委員の任命に関し同意を求めることについてを議題といたします。
 提出者の説明を求めます。菊池副知事。
〔副知事菊池哲君登壇〕
〇副知事(菊池哲君)ただいま議題とされました人事案件について御説明申し上げます。
 議案第98号は、海区漁業調整委員会の委員15名全員の任期が3月31日で満了し、漁業法の一部改正により、全ての委員について候補者を公募し、議会の同意を得て知事が任命することとなったことから、漁業者又は漁業従事者のうちから選任する者として、大井誠治氏、藏徳平氏、小川原泉氏の3名を再任するとともに、皀健一郎氏、湊謙氏、三田地和彦氏、金澤秀男氏、亘理榮好氏、砂田光保氏の6名を新たに任命し、学識経験を有する者のうちから選任する者として、斎藤千加子氏、熊谷正樹氏、菅野信弘氏の3名を再任するとともに、平井俊朗氏を新たに任命し、利害関係を有しない者のうちから選任する者として、八木橋美紀氏、菊池容子氏の2名を新たに任命するため、議会の同意を求めようとするものでございます。
 海区漁業調整委員会の委員は、漁業法第138条第1項の規定により、漁業に関する識見を有し、海区漁業調整委員会の所掌に属する事項に関しその職務を適切に行うことができる者のうちから任命することとされており、15名の方々は、それぞれの選出区分において、適正な職務の遂行が期待できる方々と存じております。
 よろしく御審議の上、原案に御同意くださいますようお願い申し上げます。
〇議長(関根敏伸君)お諮りいたします。ただいま議題となっております議案は、人事案件でありますので、会議規則第34条第3項の規定及び先例により、議事の順序を省略し、直ちに採決いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
〇議長(関根敏伸君)御異議なしと認めます。よって、これより議案第98号海区漁業調整委員会の委員の任命に関し同意を求めることについてを採決いたします。
 ただいま議題となっております議案第98号海区漁業調整委員会の委員の任命に関し同意を求めることについては、これに同意することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
〇議長(関根敏伸君)起立全員であります。よって、議案第98号海区漁業調整委員会の委員の任命に関し同意を求めることについては、これに同意することに決定いたしました。
   
日程第61 発議案第3号後期高齢者の医療費窓口負担について原則1割負担の継続を求める意見書から日程第63 発議案第5号国民のいのちと健康を守るため安全・安心の医療、介護の実現を求める意見書まで
〇議長(関根敏伸君)次に、日程第61、発議案第3号から日程第63、発議案第5号までを一括議題といたします。
 提出者の説明を求めます。神崎環境福祉委員長。
〔環境福祉委員長神崎浩之君登壇〕
〇環境福祉委員長(神崎浩之君)発議案第3号から発議案第5号までにつきましては、環境福祉委員会提案でありますので、委員長であります私から、提案理由の説明を行います。
 まず、発議案第3号後期高齢者の医療費窓口負担について原則1割負担の継続を求める意見書でありますが、今期定例会において、請願陳情受理番号第37号75歳以上の医療費窓口負担について原則1割負担の継続を求める請願が環境福祉委員会に付託され、採択と決定したことに伴い、意見書を提案するものであります。
 その趣旨を御説明いたしますと、政府は令和3年2月5日の閣議において、一定以上の所得のある後期高齢者の医療費窓口負担割合を現行の1割から2割に引き上げることを盛り込んだ医療制度改革関連法案を決定しました。
 厚生労働省の推計によりますと、2割負担の対象者は全国で約370万人であり、高齢者1人当たりの平均窓口負担額は、年間3万4、000円の増になると見込まれております。
 高齢者は、年齢が進むにつれて複数の診療科や医療機関にかからざるを得ず、受診回数もふえますが、年収は低下していくため、年収に対する窓口負担割合で見ると、75歳以上の後期高齢者の負担は、現状の1割負担でも重いものとなっています。
 高齢者に2割負担を求めることは、受診を諦めさせることにつながるおそれがあり、日本医師会からも、さらなる受診控えを生じさせかねない政策をとり、高齢者に追い打ちをかけるべきではないとの意見が出されているところであります。
 以上のことから、本意見書案においては、高齢者に必要な医療を確保するため、75歳以上の後期高齢者の医療費窓口負担について、原則1割負担を継続するよう国に要望しようとするものであります。
 次に、発議案第4号ジェンダー平等施策の強化を求める意見書でありますが、今期定例会において、請願陳情受理番号第38号コロナ禍をのりこえるためにもジェンダー平等施策を強めることを求める請願が環境福祉委員会に付託され、採択と決定したことに伴い、意見書を提案するものであります。
 その趣旨を御説明いたしますと、新型コロナウイルス感染症の感染拡大は、女性の貧困、失業、DV被害や自殺者の急増など日本のジェンダー平等施策のおくれを浮き彫りにしました。
 日本政府が男女共同参画を推進している一方で、令和元年12月に世界経済フォーラムが公表した各国における男女格差をはかるジェンダー・ギャップ指数によると、日本は世界153カ国中、121位といまだ低い状況にあります。
 政府も令和2年12月に策定した第5次男女共同参画基本計画の中で、諸外国のジェンダー平等に向けた取り組みのスピードは速く、我が国は国際的に大きく差を広げられている。まずは諸外国の水準に追いつけるよう、これまでの延長線上にとどまらない強力な取り組みを進め、法制度、慣行を含め見直す必要があるとしています。
 男女の人権が尊重され、尊厳を持って個人が生きることのできる社会の実現が求められる中、ジェンダー平等施策の強化は喫緊の課題であります。
 以上のことから、本意見書案においては、男女共同参画社会の実現に向け、夫婦別姓を選べる制度を取り入れる民法改正を行うこと。女子に対するあらゆる形態の差別の撤廃に関する条約の選択議定書を締結すること。女性の貧困やDV対策など国のジェンダー平等施策の強化を図ることについて、国に要望しようとするものであります。
 次に、発議案5号国民のいのちと健康を守るため安全・安心の医療、介護の実現を求める意見書でありますが、今期定例会において、請願陳情受理番号第36号安全・安心の医療・介護の実現と国民のいのちと健康を守るための請願が環境福祉委員会に付託され、採択と決定したことに伴い、意見書を提案するものであります。
 その趣旨を御説明いたしますと、新型コロナウイルス感染症のパンデミックにより、日本国内でも医療崩壊などが取り沙汰され、国民の命と健康が脅かされる事態となるとともに、国民生活や経済活動に深刻な影響が及ぼされました。
 新型コロナウイルス感染症に対応する中で、感染症病床や集中治療室の不足、それらを中心的に担っている公立、公的病院の重要性、医師、看護師、介護職員の人員不足、保健所の不足などの問題が明らかになったところであります。
 21世紀に入りわずか20年の間に、SARS、新型インフルエンザ、MERS、新型コロナウイルス感染症が相次いで発生しており、今後も新たな感染症への対応が必要になると考えられます。
 以上のことから、本意見書案においては、新たな感染症などの脅威から国民の命と健康、暮らしを守るとともに、経済活動への影響を最小限に抑えるため、今後も発生が予想される新たな感染症拡大などの事態にも対応できるよう、医療、介護、福祉施策の拡充のための十分な財源確保を行うこと。公立、公的病院の統合再編や地域医療構想を見直し、地域の声を踏まえた医療体制の充実を図ること。安全・安心の医療、介護サービス提供体制を確保するため、医師、看護師、医療技術職、介護職等を大幅に増員すること。保健所の増設、保健師等の増員など公衆衛生行政の拡充を図ること。ウイルス研究、検査、検疫体制などを強化、拡充すること。社会保障にかかわる国民負担軽減を図ることについて、国に要望しようとするものであります。
 以上をもって提案理由の説明を終わります。
〇議長(関根敏伸君)これより質疑に入るのでありますが、通告がありませんので、質疑なしと認め、質疑を終結いたします。
 ただいま議題となっております各案件は、委員会提案でありますので、会議規則第34条第2項の規定により、委員会の付託を省略いたします。
 これより討論に入るのでありますが、通告がありませんので、討論なしと認め、討論を終結いたします。
 これより発議案第3号後期高齢者の医療費窓口負担について原則1割負担の継続を求める意見書を採決いたします。
 本案は、原案のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
〇議長(関根敏伸君)起立多数であります。よって、発議案第3号後期高齢者の医療費窓口負担について原則1割負担の継続を求める意見書は、原案のとおり可決されました。
 次に、発議案第4号ジェンダー平等施策の強化を求める意見書を採決いたします。
 本案は、原案のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
〇議長(関根敏伸君)起立多数であります。よって、発議案第4号ジェンダー平等施策の強化を求める意見書は、原案のとおり可決されました。
 次に、発議案第5号国民のいのちと健康を守るため安全・安心の医療、介護の実現を求める意見書を採決いたします。
 本案は、原案のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
〇議長(関根敏伸君)起立多数であります。よって、発議案第5号国民のいのちと健康を守るため安全・安心の医療、介護の実現を求める意見書は、原案のとおり可決されました。
   
日程第64 発議案第6号最低賃金改正等に関する意見書
〇議長(関根敏伸君)次に、日程第64、発議案第6号最低賃金改正等に関する意見書を議題といたします。
 提出者の説明を求めます。ハクセル商工建設委員長。
〔商工建設委員長ハクセル美穂子君登壇〕
〇商工建設委員長(ハクセル美穂子君)発議案第6号につきまして、商工建設委員会提案でありますので、委員長であります私から、提案理由の説明を行います。
 発議案第6号最低賃金改正等に関する意見書でありますが、今期定例会において、請願陳情受理番号第42号令和3年度岩手地方最低賃金改正についての請願及び受理番号第43号2021年度最低賃金引き上げに関する請願が商工建設委員会に付託され、受理番号第42号については採択、受理番号第43号については一部採択と決定したことに伴い、意見書を提案するものであります。
 その趣旨を御説明いたしますと、労働基準法第2条において、労働条件は、労働者と使用者が、対等な立場において決定すべきものと定められていますが、最低賃金の影響を受けるパートタイム、有期及び派遣労働者の多くは集団的労使関係になく、労働条件の決定に関与することが難しい状況にあります。
 一方、政府においては、経済財政運営と改革の基本方針2020において、賃上げしやすい環境整備に不断に取り組むことと最低賃金を早期に全国加重平均1、000円になることを目指すとの方針を堅持するとし、さらに、国民の命とくらしを守る安心と希望のための総合経済対策においても、引き続き最低賃金の引き上げに向けた環境整備に取り組むとしている中にあって、岩手県最低賃金は、現在793円と全国でも下位に置かれています。
 また、都市部との賃金格差は、人手不足が深刻化する中にあって、若者の人口流失にも大きく影響しており、県内勤労者の人材確保をさらに厳しくする要因となっています。
 以上のことから、これらの意見書案において、最低賃金の引き上げや中小企業に対する支援の充実等を実現するため、国や関係機関に要望しようとするものであります。
 以上をもって提案理由の説明といたします。
〇議長(関根敏伸君)これより質疑に入るのでありますが、通告がありませんので、質疑なしと認め、質疑を終結いたします。
 ただいま議題となっております発議案第6号最低賃金改正等に関する意見書は、委員会提案でありますので、会議規則第34条第2項の規定により、委員会の付託を省略いたします。
 これより討論に入るのでありますが、通告がありませんので、討論なしと認め、討論を終結いたします。
 これより発議案第6号最低賃金改正等に関する意見書を採決いたします。
 本案は、原案のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
〇議長(関根敏伸君)起立多数であります。よって、発議案第6号最低賃金改正等に関する意見書は、原案のとおり可決されました。
   
日程第65 発議案第7号預託法及び特定商取引法の改正並びに執行強化を求める意見書から日程第75 発議案第17号物流DX実現に向けて物流業界の労働環境改善を求める意見書まで
〇議長(関根敏伸君)次に、日程第65、発議案第7号から日程第75、発議案第17号までを一括議題といたします。
 お諮りいたします。ただいま議題となっております各案件は、各交渉団体会派の賛同を得た委員会提案でありますので、会議規則第34条第2項及び第3項の規定並びに先例により、議事の順序を省略し、直ちに採決いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
〇議長(関根敏伸君)御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。
 これより発議案第7号から発議案第17号までを一括して採決いたします。
 各案件は、原案のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
〇議長(関根敏伸君)起立全員であります。よって、発議案第7号から発議案第17号までは、原案のとおり可決されました。
   
日程第76 議員派遣の件
〇議長(関根敏伸君)次に、日程第76、議員派遣の件を議題といたします。

〔参照〕
議事日程第8号中 日程第76 議員派遣の件の議員派遣一覧
派遣の目的派遣場所期間派遣議員
令和3年度「県民と県議会との意見交換会」一関市令和3年
4月20日
名須川   晋 議員
菅野 ひろのり 議員
岩 城   元 議員
神 崎 浩 之 議員
川 村 伸 浩 議員
高 橋 穏 至 議員
佐々木 朋 和 議員
千 葉 絢 子 議員
高 田 一 郎 議員
令和3年度「県民と県議会との意見交換会」大船渡市令和3年
4月23日
小 西 和 子 議員
軽 石 義 則 議員
千 葉 秀 幸 議員
工 藤 勝 子 議員
岩 崎 友 一 議員
田 村 勝 則 議員
千 葉   盛 議員
佐々木   努 議員
上 原 康 樹 議員


〇議長(関根敏伸君)お諮りいたします。本件は、お手元に配付いたしました2件についてでありますが、会議規則第116条第1項の規定により議員を派遣いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
〇議長(関根敏伸君)御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。
   
閉 会
〇議長(関根敏伸君)以上をもって本日の日程は全部終了いたしました。
 これをもって本日の会議を閉じ、第12回県議会定例会を閉会いたします。(拍手)
午後2時52分 閉 会

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