令和元年9月定例会 第2回岩手県議会定例会会議録

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〇決算特別委員長(佐藤ケイ子君) 去る10月28日に行われました決算特別委員会の正副委員長の互選の結果、委員長には私が、副委員長には佐々木茂光君が選任されましたので、私から、当委員会における審査の経過と結果につきまして御報告を申し上げます。
 決算特別委員会は、去る10月25日の本会議におきまして設置され、平成30年度の一般会計歳入歳出決算、特別会計の歳入歳出決算11件及び企業会計決算3件、並びに議案2件につきまして審査の付託を受けたのでありますが、これら付託案件の審査に当たりましては、10月28日から8日間にわたって委員会を開き、知事の出席を求めて総括質疑を行った後、部局等ごとに、主管部局等の長から決算及び議案の内容等について詳細な説明を聞き、質疑を行った後、11月8日の午後に世話人会を開催し、意見の取りまとめをいたしました。
 その結果を委員会に諮り、当委員会の結論といたした次第であります。
 審査に当たりましては、終始、熱心に審査されたのでありますが、その経過につきましては、各位御承知のとおりでありますので省略させていただき、以下、各決算及び議案につきまして、その結果を申し上げます。
 まず、議案第37号平成30年度岩手県電気事業会計未処分利益剰余金の処分に関し議決を求めることについて及び議案第38号平成30年度岩手県工業用水道事業会計未処分利益剰余金の処分に関し議決を求めることについては、いずれも原案を可とすることに決定いたしました。
 次に、認定第1号平成30年度岩手県一般会計歳入歳出決算につきましては、次の意見、すなわち、1、決算に対する全般的な意見。
 平成30年度における本県財政は、景気の緩やかな回復傾向のもと、個人所得及び企業収益の増などに伴い県税収入は過去最高となり、また、一般財源の規模に占める公債費の割合を示す実質公債費比率は16.7%と前年度に比べ1.5ポイント改善し、地方債の発行に当たり国の許可が必要となる基準を7期ぶりに下回った。
 一方で、依然として県債の償還が高い水準で推移するとともに、災害対応や社会保障関係の経費増加などにより、今後も引き続き厳しい財政運営を強いられることが予想される。
 このような中、県では、平成30年度予算を東日本大震災津波からの復興と平成28年台風第10号災害からの復旧、復興に最優先で取り組むとともに、ふるさと振興を着実に推進するための予算と位置づけて取り組みを推進してきたところであり、職員の懸命な努力により本格復興への歩みは着実に進んでいるものの、いまだに応急仮設住宅などでの不自由な生活を余儀なくされている方々や、平成28年台風第10号で被害に遭われた方々の暮らしの再建、なりわいの再生など、引き続き復旧、復興に全力で取り組んでいくことが求められる。
 加えて、令和元年台風第19号に伴う災害により甚大な被害が発生し、たび重なる自然災害により県民生活や県内経済に非常に大きな影響が生じていることから、早期の復旧、復興に全力で取り組んでいくことが求められる。
 今後の財政運営に当たっては、被災者一人一人に寄り添いながら、県民が実感できる復興を強力に推進し、本県の喫緊の重要課題の克服に向けた施策を展開していくため、人材の確保など体制面を強化しつつ、岩手県中期財政見通し(令和元年度〜4年度)において、令和2年度以降に82億円から98億円程度の収支ギャップが生じると見込まれている状況を踏まえ、あらゆる手段により歳入確保に全力を傾けるとともに、より効果的な事業を厳選するなど徹底した歳出の見直しを行って、限られた財源の重点的かつ効率的な活用に努められたい。
 また、このような認識のもと、いわて県民計画(2019〜2028)に基づき、新たな交通ネットワークやさまざまなつながりを生かした沿岸地域の総合的な振興と震災の教訓の伝承、国際リニアコライダーの実現、県北・沿岸振興のほか、人口減少対策や医療、介護、福祉の充実、教育の充実、文化、スポーツの振興、防災、減災対策、地域特性を生かした産業の振興など、ふるさと振興に向けて、本県が直面する課題を踏まえた具体的な取り組みを着実に推進されたい。あわせて職員の人材育成にも取り組まれたい。
 なお、政策等の評価の実施に当たっては、それらの成果をより適切に評価するとともに、評価の実効性を高めるよう引き続き取り組まれたい。
 令和2年度予算編成に当たっては、以上のことを踏まえ、適切に取り組まれたい。
 2、事務の適正化に関する意見。
 平成30年度決算の監査結果では、事務の適正化について前年度に指摘を受けたにもかかわらず同一事務について連続して指摘を受けたものが認められたことから、全庁的なチェック体制の強化に引き続き取り組むとともに、職員の意識改革を図るよう強く指摘されている。
 県においては、適切な積算根拠に基づき県民の理解を得られるような予算編成や事務の執行を行うとともに、補助金事務や委託契約においては、適正な事務処理を確保するため、従来からの内部考査の実施等に加え、今年度整備された内部統制体制の運用による相互牽制機能を高める取り組みを通じて、より一層の内部管理体制の充実に努められたい旨の意見を付し、認定することに決定いたしました。
 次に、認定第2号平成30年度岩手県母子父子寡婦福祉資金特別会計歳入歳出決算から認定第15号平成30年度岩手県工業用水道事業会計決算までの以上14件につきましては、いずれも認定することに決定いたしました。
 以上をもって報告といたします。(拍手)
〇議長(関根敏伸君) これより、ただいまの委員長報告に対する質疑に入るのでありますが、通告がありませんので、質疑なしと認め、質疑を終結いたします。
 これより討論に入るのでありますが、通告がありませんので、討論なしと認め、討論を終結いたします。
 これより、議案第37号及び議案第38号を一括して採決いたします。
 各案件は、委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
〇議長(関根敏伸君) 起立全員であります。よって、議案第37号及び議案第38号は、委員長の報告のとおり決定いたしました。
 次に、認定第1号から認定第15号までを一括して採決いたします。
 各決算は、委員長の報告のとおり認定することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
〇議長(関根敏伸君) 起立全員であります。よって、認定第1号から認定第15号までは、委員長の報告のとおり認定することに決定いたしました。
日程第18 議案第43号令和元年度岩手県一般会計補正予算(第3号)から日程第22 報告第10号職員による自動車事故に係る損害賠償事件に関する専決処分の報告についてまで
〇議長(関根敏伸君) 次に、日程第18、議案第43号から日程第22、報告第10号までを一括議題といたします。
 提出者の説明を求めます。八重樫総務部長。
   〔総務部長八重樫幸治君登壇〕 
〇総務部長(八重樫幸治君) ただいま議題とされました各案件について説明申し上げます。
 議案第43号は、令和元年度岩手県一般会計補正予算(第3号)であります。これは、令和元年台風第19号により被災した被災者の生活再建支援や、商工業、農林水産業の再開に向けた支援、道路、河川等の災害復旧に必要な予算を計上し、総額199億3、100万円余の増額補正を行おうとするものであります。
 補正の主なものは、救助費9億4、000万円余、被災者生活再建支援金支給補助2億2、700万円余、被災農業者緊急支援事業費1億3、100万円余、水産業被災施設復旧整備事業費3億300万円余、地域なりわい再生緊急対策交付金2億円、河川等災害復旧事業費45億3、400万円余、三陸鉄道災害復旧事業費補助20億円であります。
 議案第44号は、令和元年度岩手県県有林事業特別会計の補正予算でありますが、一般会計と同様、所要の補正をしようとするものであります。
 議案第45号及び議案第46号の2件は、予算の補正に伴う建設事業に要する経費の一部負担に関し議決を求めようとするものであります。
 報告第10号は、職員による自動車事故に係る損害賠償事件に関する専決処分について報告するものであります。
 以上でありますので、よろしく御審議の上、原案に御賛成くださるようお願い申し上げます。
〇議長(関根敏伸君) これより質疑に入るのでありますが、通告がありませんので、質疑なしと認め、質疑を終結いたします。
 次に、ただいま議題となっております議案第43号から議案第46号までは、お手元に配付いたしてあります委員会付託区分表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託いたします。
〔参照〕
委員会付託区分表
(第2回県議会定例会 令和元年11月11日)
総務委員会
1 議案第43号
   第1条第2項第1表中
    歳入 各款
    歳出 第2款
       第3款第5項中復興局関係
       第11款第6項
   第3条
文教委員会
1 議案第43号
   第1条第2項第1表中
    歳出 第11款第5項
環境福祉委員会
1 議案第43号
   第1条第2項第1表中
    歳出 第3款第1項
          第5項中保健福祉部関係
       第4款
       第11款第7項
商工建設委員会
1 議案第43号
   第1条第2項第1表中
    歳出 第7款
       第8款
       第11款第1項
          第3項
          第4項
          第8項
   第2条第2表中
    1追加
    2変更中 3、4
2 議案第46号
農林水産委員会
1 議案第43号
   第1条第2項第1表中
    歳出 第6款
       第11款第2項
   第2条第2表中
    2変更中 1、2
2 議案第44号
3 議案第45号
   
〇議長(関根敏伸君) この際、暫時休憩いたします。
午後1時18分 休 憩
   
出席議員(48名)
1  番 千 田 美津子 君
2  番 上 原 康 樹 君
3  番 小 林 正 信 君
4  番 千 葉   盛 君
5  番 千 葉 秀 幸 君
6  番 岩 城   元 君
7  番 松 倉 史 朋 君
8  番 高橋 こうすけ 君
9  番 米 内 紘 正 君
10  番 武 田   哲 君
11  番 高 橋 穏 至 君
12  番 千 葉 絢 子 君
13  番 高 田 一 郎 君
14  番 田 村 勝 則 君
15  番 佐々木 朋 和 君
16  番 菅野 ひろのり 君
17  番 柳 村   一 君
18  番 佐 藤 ケイ子 君
19  番 岩 渕   誠 君
20  番 名須川   晋 君
21  番 佐々木 宣 和 君
22  番 臼 澤   勉 君
23  番 川 村 伸 浩 君
24  番 ハクセル美穂子 君
25  番 木 村 幸 弘 君
26  番 小 西 和 子 君
27  番 吉 田 敬 子 君
28  番 高 橋 但 馬 君
29  番 小 野   共 君
30  番 軽 石 義 則 君
31  番 郷右近   浩 君
32  番 高 橋 はじめ 君
33  番 神 崎 浩 之 君
34  番 城内 よしひこ 君
35  番 佐々木 茂 光 君
36  番 佐々木   努 君
37  番 斉 藤   信 君
38  番 工 藤 勝 子 君
39  番 中 平   均 君
40  番 工 藤 大 輔 君
41  番 五日市   王 君
42  番 関 根 敏 伸 君
43  番 佐々木 順 一 君
44  番 伊 藤 勢 至 君
45  番 岩 崎 友 一 君
46  番 千 葉   伝 君
47  番 工 藤 勝 博 君
48  番 飯 澤   匡 君
欠席議員(なし)
   
説明のため出席した者
休憩前に同じ
   
職務のため議場に出席した事務局職員
休憩前に同じ
午後4時52分 再開
〇議長(関根敏伸君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
〇議長(関根敏伸君) 本日の会議時間は、議事の都合によりあらかじめ延長いたします。
   
報 告
〇議長(関根敏伸君) 各常任委員長から、それぞれ委員会報告書が提出されておりますが、後刻詳細に報告を求めますので、朗読を省略いたします。
日程第18 議案第43号令和元年度岩手県一般会計補正予算(第3号)から日程第21 議案第46号土木関係の建設事業に要する経費の一部を負担させることに関し議決を求めることについてまで(続)
〇議長(関根敏伸君) 日程第18、議案第43号から日程第21、議案第46号までの議事を継続いたします。
 各案件に関し、委員長の報告を求めます。岩渕総務委員長。
   〔総務委員長岩渕誠君登壇〕

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