令和元年6月定例会 第17回岩手県議会定例会会議録

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〇商工文教委員長(城内よしひこ君) 発議案第2号につきまして、商工文教委員会提案でありますので、委員長であります私から、提案理由の説明を行います。
発議案第2号計画的な教職員定数改善及び義務教育費国庫負担制度拡充を求める意見書でありますが、今期定例会において、請願陳情受理番号第99号教職員定数改善と義務教育費国庫負担制度2分の1復元をはかるため、2020年度政府予算に係る意見書の提出を求める請願が商工文教委員会に付託され、採択と決定したことに伴い、意見書を提案するものであります。
その趣旨を御説明いたしますと、解決すべき課題が山積している学校現場においては、きめ細かな学校教育を実践するために必要な教材研究や授業準備の時間を十分に確保することが困難な状況となっております。特に、新学習指導要領への移行期間中である小学校及び義務教育学校においては、外国語教育の実施のため授業時数の調整などの対応に苦慮しており、教職員の働き方の改善とともに、計画的な教職員定数の改善が不可欠であります。
また、教育予算は、三位一体改革により、義務教育費国庫負担制度の国負担割合が2分の1から3分の1に引き下げられておりますが、子供たちが全国どこに住んでいても均等に一定の水準の教育を受けられることは、憲法の要請するところであります。
厳しい財政状況の中、独自財源により人的措置を行っている地方自治体がありますが、自治体間に教育格差が生じることは大きな問題であり、国庫負担割合の拡充が必要であります。
以上のことから、本意見書案においては、計画的な教職員定数改善を推進することなど、2項目の実現を国に要望しようとするものであります。
以上をもって提案理由の説明を終わります。
〇議長(佐々木順一君) これより質疑に入るのでありますが、通告がありませんので、質疑なしと認め、質疑を終結いたします。
ただいま議題となっております発議案第2号計画的な教職員定数改善及び義務教育費国庫負担制度拡充を求める意見書は、委員会提案でありますので、会議規則第34条第2項の規定により、委員会の付託を省略いたします。
これより討論に入るのでありますが、通告がありませんので、討論なしと認め、討論を終結いたします。
これより、発議案第2号計画的な教職員定数改善及び義務教育費国庫負担制度拡充を求める意見書を採決いたします。
本案は、原案のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
〇議長(佐々木順一君) 起立多数であります。よって、発議案第2号計画的な教職員定数改善及び義務教育費国庫負担制度拡充を求める意見書は、原案のとおり可決されました。
日程第33 発議案第3号東日本大震災津波をはじめ災害からの復興とふるさと振興の推進のための地方財政の充実・強化を求める意見書から日程第42 発議案第12号世界遺産及び無形文化遺産を継承していくための総合的な支援の充実等を求める意見書まで
〇議長(佐々木順一君) 次に、日程第33、発議案第3号から日程第42、発議案第12号までを一括議題といたします。
お諮りいたします。ただいま議題となっております各案件は、各交渉団体会派の賛同を得た委員会提案でありますので、会議規則第34条第2項及び第3項の規定並びに先例により、議事の順序を省略し、直ちに採決したいと思います。これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
〇議長(佐々木順一君) 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。
これより、発議案第3号から発議案第12号までを一括して採決いたします。
各案件は、原案のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
〇議長(佐々木順一君) 起立全員であります。よって、発議案第3号から発議案第12号までは、原案のとおり可決されました。
日程第43 議員派遣の件
〇議長(佐々木順一君) 次に、日程第43、議員派遣件を議題といたします。
〔参照〕
議事日程第6号中 日程第43 議員派遣の件の議員派遣一覧
派遣の目的派遣場所期間派遣議員
第75回三陸沿岸国道並びに鉄道完遂促進協議会青森県
八戸市
令和元年
8月8日
伊 藤 勢 至 議員
軽 石 義 則 議員
佐々木 茂 光 議員
城内 よしひこ 議員
工 藤 勝 博 議員
工 藤 大 輔 議員

〇議長(佐々木順一君) お諮りいたします。本件は、お手元に配付いたしました1件についてでありますが、会議規則第116条第1項の規定により議員を派遣いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
〇議長(佐々木順一君) 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。
以上をもって本日の日程は全部終了いたしました。
議長の挨拶
〇議長(佐々木順一君) それでは、今定例会を閉じるに当たり、一言御挨拶を申し上げます。
平成23年3月11日、かけがえのない多くの命と財産を奪った東日本大震災津波から、間もなく8年4カ月が過ぎようとしております。また、26名のとうとい命が失われた平成28年台風第10号災害の発災から、間もなく3年がたとうとしております。お亡くなりになられました方々とその御家族、関係者の皆様に対しまして、改めまして衷心よりお悔やみを申し上げます。
また、いまだ応急仮設住宅等で不自由な暮らしを余儀なくされている多くの方々を初め、被害を受けた皆様に心からお見舞いを申し上げます。
私ども議員一同は、平成27年9月に県民の皆様の信託を受けて岩手県議会に議席を得て以来、早くも4年の歳月が流れ、今、ここに任期最後となる定例会を閉じようとしておりますことは、まことに感慨無量なるものがあります。
本県議会では、県政の最重要課題である東日本大震災津波からの復旧、復興に向けて、東日本大震災津波復興特別委員会を設置し、復旧、復興の現状や課題の把握、今後の復興の取り組みの方向性について積極的に議論を交わすとともに、それらの結果を踏まえて県や国などに対し要請を重ねるなど、真に実感できる復興を目指して、議員一同、全力で取り組んでまいりました。
また、昨年3月には、東日本大震災津波発災時における議会の対応から得た教訓を踏まえて、岩手県議会における大規模災害時等業務継続計画を策定し、大規模災害時における議会の組織体制や活動方針等を定めました。
今、被災地においては、三陸鉄道リアス線の開通や三陸沿岸道路の整備が進むとともに、被災した県立病院や公立学校の校舎は全て復旧し、多くの被災事業者が事業を再開するなど、新しいまちづくりは着実に進んでおります。しかしながら、今なお1、600人を超える方々が応急仮設住宅等での不自由な生活を余儀なくされるなど、安心して心豊かに暮らせる生活環境の整備や、水産業や商店街の再生などの暮らしの再建となりわいの再生に、今後も引き続き、県当局及び議会が全精力を挙げて取り組むとともに、復興後を見据えた地域経済の振興にも取り組む必要があります。
この4年間を顧みますと、県民一丸となって震災からの復興に取り組んできたところでありますが、平成28年台風第10号災害は、本県を襲った近年の水害として最大なものとなり、東日本大震災津波からの復興に取り組む被災地にさらなる苦しみをもたらしました。
他方、平成28年には、本県では46年ぶりの開催となった希望郷いわて国体、希望郷いわて大会の成功は、多くの県民に誇りと勇気を与え、全国の方々に、復興に力強く取り組む本県の姿を発信することができました。
また、本年3月には、これまで誘致実現に向けて積極的に取り組んできた国際リニアコライダーの実現について、日本政府として初めて関心が示されたほか、本年9月からのラグビーワールドカップ2019釜石開催に向けた準備も進んでおります。
こうした中、本年3月には、今後10年の県政運営の基本方針を定めるいわて県民計画(2019〜2028)が策定されたところであり、今後、計画の着実な推進により、県勢のさらなる発展が期待されているところであります。
県議会におきましては、地方議会の役割と責任の重要性が増す中、岩手県議会基本条例にのっとり、二元代表制の一翼を担う合議制の機関として県民の付託に的確に応えるため、いわて県民計画の策定においては、早期に次期総合計画特別委員会を設置し、積極的に調査、審査を行ったほか、本年3月には、政策的議員提案条例として岩手県県産木材等利用促進条例を策定するなど、議会の政策立案、政策提言活動を活発に行ってまいりました。
ここに、改めて議員各位の御精励に対し敬意を表するとともに、執行部の方々はもとより、県民の皆様からの多くの御協力に対し深く感謝申し上げます。
今、地方を取り巻く情勢は、経済、社会のグローバル化の進展への対応や、人口減少の急速な進行、大規模自然災害の多発など、依然として多くの課題が山積しております。
私どもは、県勢の発展と住民福祉の向上を願い、4年間にわたって熱い議論を交わしたこの議場に別れを告げようとしておりますが、これらの諸課題の解決と、潤いに満ちた豊かなふるさとの創造に向け、引き続き渾身の努力を傾注してまいりますことを、ここにともに誓い合いたいと思います。
終わりに臨み、今期をもって御勇退をなされる議員各位におかれましては、今日までの本県の発展と住民福祉の向上のため御尽力賜りましたことに対し、深甚なる敬意を表し、心から厚く御礼を申し上げます。
また、来るべき選挙に重ねて立候補される議員各位におかれましては、どうかくれぐれも御自愛の上、御健闘され、再び本議場でお会いできますことを心から祈念申し上げます。
一昨年の9月定例会において、不肖私が議長に選任されて以来、先輩正副議長の御指導と議員各位の格別の御鞭撻に支えられ、また、達増知事を初め執行部の皆様の御協力により、五日市副議長ともども、議会運営の重責を担わせていただきました。地方議会の一代表として、このような充実した活動を行う機会を与えていただきましたことに対しまして、心から御礼を申し上げます。
まことにありがとうございました。
閉 会
〇議長(佐々木順一君) これをもって本日の会議を閉じ、第17回県議会定例会を閉会いたします。(拍手)
午後2時59分 閉 会

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