平成30年9月定例会 第14回岩手県議会定例会会議録

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〇3番(ハクセル美穂子君) いわて県民クラブのハクセル美穂子です。
質問に先立ち、このたびの北海道胆振東部地震や西日本豪雨を初めとする自然災害により犠牲になられた方々に哀悼の意を表しますとともに、被害に遭われた全ての皆様に心からお見舞い申し上げます。
今回の定例会において4度目の一般質問の機会をいただきました。次の10年の指針となる次期総合計画を策定する年にこのような機会を与えてくださいました先輩、同僚議員、そして県民の皆様に心から感謝を申し上げます。50年、100年後まで続いていく、これからの岩手の基礎をつくっていく重要な時期ですので、明快な御答弁を御期待いたします。
通告に従い、順次質問に入ります。どうぞよろしくお願いいたします。
まず初めに、岩手県次期総合計画について御質問いたします。
知事は、去る9月12日に公表された岩手県次期総合計画中間案において、東日本大震災津波の経験に基づき、引き続き復興に取り組みながら、お互いに幸福を守り育てる希望郷いわてという基本目標を掲げられました。岩手県の現在の総合計画の基本目標は、ゆたかさ・つながり・ひと〜いっしょに育む希望郷いわて〜ですが、これまでの10年で、知事が考えるこの希望郷いわては実現できたのでしょうか、知事にお伺いいたします。
この後の質問は降壇して質問席で行います。どうぞよろしくお願いいたします。
〔3番ハクセル美穂子君質問席に移動〕
〔知事達増拓也君登壇〕
〇知事(達増拓也君) ハクセル美穂子議員の御質問にお答え申し上げます。
希望郷いわてについてですが、私が知事に就任した当時、6、000人を超える人口の社会減や県民所得の低迷、厳しい雇用情勢や深刻さを増す地域医療など、岩手は危機に直面しており、こうした危機を克服し、県民が希望を持つことができる社会を実現することが岩手の未来につながると考え、県民一人一人が希望を持ち、岩手全体に希望あふれる姿を希望郷いわてという言葉に込めたものであります。
現行のいわて県民計画では、希望郷いわての目指す姿を、県民一人ひとりが、共に支え合いながら、いきいきと働き、安心して暮らし、楽しく学んでいくことができる希望あふれる社会と描いています。
これまでの取り組みにより、仕事の分野では、ものづくり産業の集積や正社員有効求人倍率の7年連続での上昇、農林水産業における認定農業者への農地集積や中核的漁業経営体の育成などの進展、金色の風や銀河のしずくに代表されるブランドの確立が図られています。また、暮らしの分野では、人口10万人当たりの病院勤務医師数の増加のほか、10万人当たりの刑法犯認知件数の少なさが全国トップレベルであるなど、身近な安全・安心が保たれています。さらに、学び・こころの分野では、平成23年の平泉と平成27年の橋野鉄鉱山の世界遺産登録の実現に加え、文化芸術、スポーツの分野において、本県の才能豊かな人材が国内外で活躍しています。
このように、現行のいわて県民計画では、目指す姿の実現につながる多くの成果を上げているところと認識しております。
〇3番(ハクセル美穂子君) 御答弁いただきました。
御答弁の中では実現につながる成果は出ているということですが、ということは、この希望郷いわてというのは、実現はまだできていないという認識でよろしいのでしょうか、それについてお聞きしたいと思います。
〇知事(達増拓也君) 総合計画の基本目標として希望郷いわてを掲げ、そのもとでさまざまな政策を展開した結果、それぞれ進展が見られ、次の総合計画につなげる土台はできたと考えております。
一方、希望郷いわてというものは、県民一人一人が希望を持っているようであってほしいと考えておりますところを、今この瞬間、全ての岩手県民が希望を持つことができているかについて、絶対にそうだと言うことはできないと思っておりますし、仮に、今この瞬間、全ての岩手県民が希望を持っていたとしても、あしたそうであるとは限らないと思っておりますし、やはり県民一人一人が希望を持ち、岩手全体に希望があふれる姿というものは、ここで完了とさせることなく、引き続き目標として掲げるべきと考えています。
〇3番(ハクセル美穂子君) では、希望郷いわては、この10年ではまだ達成していなくて、これからも引き続き達成するために努力していく、そういったものであるという御答弁との認識でよろしいでしょうか。
次に質問しますが、知事は、次期総合計画において、岩手の幸福に関する指標研究会が示した幸福に関する12の領域をもとにして10の政策体系を構築して計画の中の政策分野としています。この10の政策のもとになっている幸福というものは生活の満足度と同じではないかと私は感じるのですが、この幸福と生活満足度との違いについて知事のお考えをお伺いいたします。
〇知事(達増拓也君) 岩手の幸福に関する指標研究会報告書では、県民意識調査の結果から、生活満足度は収入との相関が高かった一方、どの程度幸福と感じるかを示す主観的幸福感については、家族や健康等の経済的要素以外の要素との相関が高い傾向にあることを明らかにしており、生活満足度と幸福については、重なるところもあるけれども重ならない部分もあると認識しております。これを踏まえ、次期総合計画では、所得や収入などの物質的な豊かさに加え、経済的な尺度でははかることが難しいさまざまな要素にも着目することで県民一人一人の幸福の追求に結びつけていくというように位置づけられております。
〇3番(ハクセル美穂子君) それでは、もう一つ御質問したいと思いますが、重なることもあるけれども重ならないところもあるということで、物すごくお金持ちになったり有名になったり権力を握ったりした人たち、いわゆるいろいろと得るものをちゃんとしっかりとつかめた方の中にも幸福ではない人がいるのはなぜだと知事はお考えでしょうか。知事のお考えをお伺いしたいと思います。
〇知事(達増拓也君) それぞれだとは思いますけれども、今おっしゃられた例から受ける印象からしますと、何かほかに欲しいものがあって、それがまだ手に入っていないことに幸福ではないというような感じを抱いているのかなというふうに思います。
〇3番(ハクセル美穂子君) 知事も今御答弁いただいたように御理解されていると思いますが、幸福の感じ方というのは人それぞれだと思います。私もそれはそのとおりだと思っています。
経済的な余裕とか文化的な生活ができないとか十分な教育が受けられないような場合、幸福を感じることはとても難しい状況であると思います。経済的な余裕とか文化的生活、教育を受ける権利といったものは、先ほどの私の質問にあったそういった方とはまた違って、幸福の基礎的な条件がちゃんとなっていない方々ではないかと思います。経済的な余裕とか文化的な生活といったものが満たされていれば人は幸福になるのかと申しますと、先ほど知事が御答弁されたようにそれは人それぞれなので、幸福の感じ方といっても、本当に主観的なもので、多種多様なものだということが御理解いただけるのではないかと思います。
私は、この総合計画の中で語られている幸福というのは、どちらかというと幸福の基礎条件というような形で使われているのではないかと感じているのですけれども、このことに関して知事の御認識をお伺いしたいと思います。
〇知事(達増拓也君) 総合計画審議会において、幸福を守り育てるという表現を中間答申に盛り込んでいただいたわけでありますけれども、議論の際にも、復興のことも含めて幸せを感じる姿を考えていけば皆さんが幸せに感じていただける岩手になると思うでありますとか、岩手県が幸せというのを考えてくれる県だということで自分も強く意識するようになったなどの意見がありました。ということで、幸福という言葉で10の政策項目のそれぞれの政策を実現していくときに、県民が得られるもの、県民の中にふえていくものについて、幸福という言葉がわかりやすく、適当ではないかという趣旨と受けとめ、県としても、中間案として幸福を守り育てるという表現ぶりにしたところであります。
〇3番(ハクセル美穂子君) 京都大学の広井教授のお話の中では、幸福度指標の政策的意義は、政策の優先順位を見定めることに役立つということと、これまでの政策で足りなかった課題を見つけて、住民が潜在的に不満足と考えている部分を導き出せるということでした。私たち県政にかかわる人間が考えるべきことは、県民の幸せな日々を守ることだと思います。そのために政策課題をあぶり出して必要な支援策を行っていく。それは、県民が幸福な日常を歩むための助けになるような形で取り組まれるべきだろうと思っています。これらは誰かを直接幸福にしているというのではなく、誰かが幸福になるために支援しているということであって、その支援がその人自身を幸福にするかといえば、必ずしもそうではないというのが実際のところではないかと思います。ですから、基本目標にある幸福を守り育てるというこの視点に違和感を覚える人がたくさんいるのだと思っています。
人によって何通りにも意味づけができる幸福を守り育てるという抽象的な表現よりも、幸福の基礎条件を保障するということをはっきりとあらわすべきだと私は考えますけれども、幸福を守り育てることを基本目標とする意義について知事の御認識をお伺いいたします。
あわせて、次期総合計画基本目標の幸福を守り育てる希望郷いわてとはどういう希望郷いわてなのか、現計画にある希望郷いわてと違うのかどうか、どう違うのか、そういったところについて知事のお考えをお伺いいたします。
〇知事(達増拓也君) 推測するに、岩手県議会議員の皆さんも、地域の皆さんを幸福にしたい、地域の皆さんの幸福を守りたい、地域の皆さんの幸福を育てたい、ふやしたい、そういう思いで日々活動されているのではないかと思い、その際に、いや、私たちがやっているのは決して幸福を守ることでも幸福を育てることでもありません。あくまで幸福の基礎条件を保障するということをしているので、私は、あなた方の幸福を守ろうとも育てようとも思っていないというような仕方で仕事はしていないのではないかと推測しております。
復興の現場においても、お互いに助け合う中で、特に被災した皆さんの幸福を守り育てるという感覚は、広く県民の間に、また県外にも共有されていったのではないかと考えておりまして、岩手県民の皆さんが東日本大震災津波の経験、復興の取り組みの中で培ってきたお互いの幸福を守り育てるという感覚を県民みんなで共有し、目標にするのだということを決めれば、県外から見ても、岩手というのはそういう県なんだ、岩手県民というのはそういう県民なんだということで一目置かれるような効果も期待できるのではないかと考えます。
また、広井教授のお話に引き寄せますと、幸福を守り育てるというのは、幸福度という幸福の度合いをはかるというところからきております。幸福が満たされる、つまり、これ以上幸福にならないような幸福100%という状態を設定せず、今よりもさらに高めることができる、幸福は育てられるという考え方、これ以上やらなくていいというような考えにつながらないようにするということが一つありますし、また、守るのほうでは、これは逆に、幸福がない状態というのは実はないのではないか。例えば地域で地域の宝探しということが行われるわけですけれども、何もない、何もないと言うけれども、例えば、うちの地域には神社の前で毎年やるお神楽というすばらしいものがあるということを守るべき幸福と認識すれば、守るべき幸福というのは、自分の中あるいは地域の中にあるのではないか、ないもの探しからあるもの探しへと地域での活動が変わっていくのではないか、そういう効果もあると考えます。
また、今の総合計画の希望郷いわてと新しい総合計画の中での希望郷いわての違いということでありますけれども、先ほど述べましたように、今の総合計画で求めている希望郷いわてというのは、これはやはり求め続けるべきものと考えているわけであります。ただ、そのためにも、三陸のよりよい復興の実現ということ、また、お互いに幸福を守り育てる社会の形成という要素といったものを加えることで、希望郷いわてというものをより確かなものにしていくことができると期待します。
〇3番(ハクセル美穂子君) 意義について、例えば地域の宝探しの例を今お話ししてくださいましたけれども、そういった例を出さないとわからない。いろいろある幸福の中で、それだよと的を絞って基本目標に書いているわけではないのですよね。本当に県民の皆さんが知事が今おっしゃったような内容なのだということをこの基本目標をごらんになってわかるのだろうか、そういったことが私の中にふつふつと浮かんできました。
それから、希望郷いわてです。基本的には、現計画の希望郷いわてと次期総合計画の基本目標の希望郷いわては、到達目標として同じであると。これは理想の形である。これを目指してこれから10年進んでいくけれども、その次の10年ももしかすると進むべき目標となり得るという御認識でよろしいのでしょうか。もう一回教えていただきたいと思います。
〇知事(達増拓也君) 県民一人一人が希望を持ち、そして希望があふれている岩手という意味での希望郷いわてということは変わらないのですけれども、今の総合計画においては、生き生きと働き、安心して暮らし、楽しく学んでいるということが希望を持てるということの内容だという決め方をしているわけですが、東日本大震災津波の経験に基づき、復興に取り組みながら、そしてお互いに幸福を守り育てるということが希望郷いわての内容なのだというところは新しいところであります。今後10年、そういう考え方のもとに10の政策分野についてそれぞれの政策を展開し、また、10の政策分野のそれぞれの見出しにありますようなあるべき姿を実現していくことをこの10年間やっていくことがいいのではないかというのが今回のこの計画案になっております。
それは、例えば健康寿命が長く、生き生きと暮らすことができ、また、自分らしく自由な時間を楽しむことができる岩手、家族の形に応じたつながりや支え合いが育まれ、また、安心して子育てをすることができる岩手、家族の形へのこだわりというのは、これはやはり過去10年と今は違う-LGBTへの理解なども踏まえた、そういった新しい内容になっているわけであります。
また、幸福の内容についてわかりにくいという点については、今、10の政策分野の(1)、(2)、最初の二つの目指す姿を紹介しましたけれども、この10の見出しになっているところを読んでいただくだけでもかなり具体的に個人や社会の地域のイメージを持っていただけると思いますし、それぞれの下に全部合わせて大きく見て50の政策がありますので、その50の政策それぞれが実現した姿をイメージしていただけると、かなり県がやろうとしている希望郷いわての形、お互いに幸福を守り育てている形というのがわかっていただけるのではないかと思います。
〇3番(ハクセル美穂子君) これだけ知事に一生懸命説明をしていただいて、そして初めてその真意というか言いたいところがわかる。そもそもこう読めるのだよということをしっかり説明しないと理解できないようなものを基本目標の中心とするのは、私はやっぱりいかがなものかと思います。基本目標ですから、岩手県の方向性を示すものだと思います。基本目標は、誰もが10年後の岩手像がイメージできるような、一人一人がやるべきことがすっと浮かんでくるようなものであるべきではないかと私は考えています。
この幸福を守り育てるという基本目標でもしいくのであれば、県民の皆さんに対し、県議会で説明してくださるぐらい、その意味の説明が行き届くのか。その点についても配慮をしながら、誤解なく理解、共有できるように説明していかないと、なかなか120万人県民の皆様全員にこの幸福を守り育てるの細かい意味を理解してもらうことは難しいと思いますが、それについてどのようにこれからやっていかなくてはいけないと考えていらっしゃるのか、そのことについて知事のお考えをお伺いいたします。
〇知事(達増拓也君) 私も、岩手県民の皆さんがそれぞれお互いの幸福を守り育てるということについて、その気になっていただかないと計画として機能しないと思っておりますので、次期総合計画については、行政だけではなく、県民、企業、NPOなどあらゆる主体に総合計画審議会における議論に加えて策定に参画していただかなければならないと思っております。パブリックコメント、また、地域説明会-地域説明会については今度の中間案に関するものを県内各地で開催することとしておりますし、さまざまな機会を通じてさらに県民の皆さんの理解を深めて、幅広く意見を伺いながら策定を進めていきたいと思います。
〇3番(ハクセル美穂子君) 地域説明会やパブリックコメントを進めていって共通理解を深めていきたいということだと思いますが、私は、基本目標の設定の仕方については、民間企業でいうと、これは経営指針や経営理念につながるようなものではないかと思っています。組織の中で、その組織が同じ方向を向いて進んでいくための指針となるもの、これが理念や指針になると思いますが、総合計画も、やっぱり県民全体を10年後どの方向に導いていくのか、その方向性を示す非常に重要なものだと思っています。今回の基本目標のような幸福という人それぞれで捉え方が違うような言葉を入れていってしまうと、考え方が一人一人違いますから、この方向性も少しずつぶれてしまうのではないかと私は感じています。結局のところ、10年先、それぞれの人の幸福の基準で進んでいったならば、目標も到達点もかなりずれていってしまうことにならないかということを懸念しています。
基本目標として、やり方の一つとしては、私は、具体的な10年後の姿をあらわす数値目標などで表現する方法もあったのではないかと思いますが、長期ビジョンの中には余り数値的な目標というのは入っておらず、なぜそういった数値目標などで10年後の姿を表現しようとしなかったのか、そのことについてお伺いします。
それから、10年後の岩手像、長期ビジョンの中に書かれているということだと思いますけれども、具体的に、今現在、知事は10年後の岩手像をどのように思い描いているのかお伺いします。
〇知事(達増拓也君) まず、幸福という言葉についてさまざまな感じ方あるいはさまざまな解釈があるというのはそのとおりですけれども、一方で、例えばアメリカ独立宣言の中には、生命、自由、幸福の追求の権利を保障するために我々は独立するとあります。世界で最初の民主主義のありよう、民主主義の目標を掲げた文書だと思うのですけれども、ジョン・ロックがあげたように生命、自由に加えて財産権の保障などいろいろなほかの言葉があり得た中で、幸福という言葉をアメリカ建国の父たちが選んだところには、新しくつくる集団にあっても、民主主義を実現していくに当たっては、生命、自由と並んで幸福という言葉が共通目標としていいのではないかと。そういう民主主義の先人の知恵のようなものは岩手としても生かしてもいいのではないかと感じますし、そもそも日本国憲法でも、基本的人権の一番最初に個人の尊厳、そして生命、自由、幸福追求の権利とあり、それは、およそあらゆる憲法学のイロハのイとして、全ての基本的人権の背後にはこの幸福というものを追求する権利があるという理解もありますので、特に、行政が計画を遂行していくに当たっても、憲法解釈を参照したり、また、過去の民主主義の歴史を参照したりすることができるということもあるかと思っております。
なお、数値目標に関しては、現在のいわて県民計画においても4年ごとのアクションプランで掲げており、長期ビジョンでは具体的な数値目標の設定は行っていないところでありまして、次期総合計画の長期ビジョンにおいても、目指す将来像や、その実現に向けて取り組む政策の基本方向といった定性的な目標をわかりやすい言葉で描き、そして、県民の皆さんとともに行動していく計画として策定するものとしているところであります。
そして、目指す10年後の岩手像については、定性的な目標として、この10の政策分野において、先ほど最初の二つを紹介しましたけれども、そのほかも、教育については、学びや人づくりによって、将来に向かって可能性を伸ばし、自分の夢を実現できる岩手、居住環境・コミュニティに関しては、不便を感じないで日常生活を送ることができ、また、人や地域の結びつきの中で、助け合って暮らすことができる岩手というように、10の政策分野について目標を掲げ、さらにまた、その内容はどうなっているということについては、そのもとに置かれている政策の方向性を見ていただくと内容がわかるようにしてあるところであります。
〇3番(ハクセル美穂子君) 先ほど知事が、アメリカの建国のところで幸福についてうたわれているとおっしゃっていましたけれども、私は、今までの質問の中で、幸福と幸福の追求権というのは別のものだということを訴えたいと思って質問をしています。
幸福自体は、やはり人それぞれのものであって、幸福の追求権を保障するとかといったことであれば私はいいと思うのですが、幸福と言ってしまうと誤解が生じるのではないかということをお伝えしているところです。なので、まず、アメリカの建国の民主主義の先人の知恵を生かすべきということであれば、やっぱり幸福の追求権をきちんと保障して、自分がなりたい、自己実現したい姿を追求するための支え、そういったものを県でやっていくというのであれば、私はわかりやすいのではないかと思うのです。
その点について、幸福と幸福の追求権を一緒に考えてしまうのはどうなのかと思うのですが、そこはイコールなのか、その点について、もう一回知事にお聞きしたいと思います。
〇知事(達増拓也君) なぜ幸福追求の権利を保障するかというと、それは、やはり幸福になってほしい、幸福になることが望ましいという考え方があるから、幸福追求権を保障しようということになるのだと思います。
また、現代社会においては、幸福追求権の保障ということを狭く解釈し、自己責任の原則でありますとか、機会の平等さえ確保されれば結果の平等は問わないみたいな、これは、かつてのデモクラシーの歴史の中で反省すべき点もあると思うのですが、そのような手段さえ確保されていれば結果を問わないみたいな発想は、今、むしろ非常に危険なのではないかと思っております。
また、県民の皆さんが日常的に意識していくに当たっても-幸福追求の権利の保障というのは国家の人民に対する責務であって、県総合計画の場合、今のいわて県民計画も、それは県という行政だけではなく、広く県民みんなの計画という意味でいわて県民計画と呼んでいるところでもあり、県民の皆さんが、自分の目標として意識するに当たっても、幸福追求権の保障をお互いにするというよりは、お互いに幸福を守り育てるというほうが自然ではないかと考えております。
〇3番(ハクセル美穂子君) 幸福の追求の権利と、幸福って本当に人それぞれのことなのですよ。そこに行政がいろいろと踏み込んでいくような印象を持つような、幸福を守り育てるというのは、幸福はその人それぞれのことなので、追求権とはやっぱり違うと思います。県民の目標になるものですから、あやふやな表現だと、一人一人が全然違う捉え方でとってしまうのではないかと思います。
私も、実際に幸福を守り育てるで、私の幸福は私がつくっていくもので、なぜ守られるのだろうかと最初に思った一人でもありますし、私の周りの方でもそういうような御意見を、最初どうしても印象を受けてしまったと。説明を受ければその中身はわかりますけれども、説明を受けなければわからないような言葉を基本目標に置くと、どうしてもぶれが出てくると私は思います。
復興もありますので、きちんと県民の皆さんがしっかりと同じ方向を向けるような基本目標を立てていただきたいと思います。この10年間、この10年は一番これからいろいろな変革が起こる時期ですので、しっかり全員で取り組んでいけるような基本目標とすることで、その後の計画も、それからアクションプランも芯が一本通ったような計画になっていくと思います。ぜひ、この点についてはまた、これからパブリックコメントとか地域説明会の中でいろいろと皆さんの御意見も出ると思いますので、そういった御意見も参考にしながら、さらに検討を重ねていっていただきたいと思います。それは意見としてお伝えして、次の質問に行きたいと思います。
10年後の農林水産業の目指す姿について御質問したいと思います。
第1次産業、いわゆる農林水産業の振興策は、ものづくり産業と同様に重要であると私は考えています。地域の産業、雇用に好循環をもたらすのは、何もものづくり産業だけではなくて、農林水産業も同じだと思います。沿岸とか県北地域、それから中山間地域の商工業、観光業などが、農林水産業に支えられているのは明らかです。
農林水産業が岩手県の都市部以外の地域を支えています。今後10年で、農林水産業は従事者の絶対数が激減するため大きな変革期を迎えます。そうなったときにどうやって農林水産業を支えていくのか、そういう視点も計画に盛り込まれていなければ、そういった地域の衰退もとめることができないのではないかと考えています。
そこで御質問したいと思いますが、10年後の農林水産業が目指す姿について、知事のお考えをお聞かせください。
〇知事(達増拓也君) まず、次期総合計画の中間案の中では、仕事・収入の項目の中で、活力ある産業のもとで、安定した雇用が確保され、また、やりがいと生活を支える所得が得られる仕事につくことができる岩手とあり、その中で農林水産業のさまざまな政策についても展開しているところであります。
本県の農林水産業は、食品産業や観光業など他産業への波及が大きい裾野の広い産業であり、地域経済を支える基幹産業の一つとして、将来にわたり持続的に発展していくことが重要であります。
近年、我が国の農林水産業を取り巻く環境が、人口減少や経済のグローバル化など大きく変化する中、担い手の確保、育成や農林水産業の体質強化などが課題となっています。
このため、10年後を見据えますと、私の考えでありますが、経営力の高い経営体の育成や、次代を担う多くの新規就業者が参入し、若者や女性が能力を発揮できる環境の整備、先端技術の積極的な活用など、生産現場のイノベーションの推進による生産性や収益力の高い産地づくり、安全・安心で高品質な県産農林水産物のブランド化や、産地と消費者との交流等を通じた販路の開拓、拡大、そして、地域資源を活用した農山漁村ビジネスの展開や、都市住民との交流等による地域活性化に重点的に取り組んでいくことが必要と考えております。
こうした取り組みによって、生産者が豊かさを実感し、意欲と希望を持って生産活動に携わることができる強い農林水産業と、そして、豊かな自然と共生し、農山漁村で生き生きと暮らすことができる活力ある農山漁村を車の両輪として実現していくべきと考えます。
〇3番(ハクセル美穂子君) 最後に車の両輪としてと言っていただいたので、この部分だけで私は、そうかと思いましたけれども、次期総合計画では、農林水産業は仕事と収入の中に入っていまして、農林水産業がどこに向かっていくのかを読んで、なかなか明確にわかることが難しいなと感じています。
農家の方々は、やっぱり目指すべき目標をしっかり提示していただけると、モチベーションが上がる、ある意味、一つの牽引剤になるのだよというようなことを2月の定例会でもお話しさせていただきました。
次期総合計画にも、ぜひそういった目標となる数値、例えば、青森県の次の東北で2番目の農業の産出額だよというような質問をさせていただきましたが、そこのところを、例えば追いつくぐらいに持っていくとか、そういった目標となるような数値もきちんと入れて、応援するような計画にしていただきたいと思っています。
中山間地域で、例えば県北のプラチナプロジェクトなどもこの計画の中には入っていますけれども、物産とか食産業とか加工業、それから観光業、地域のそういった産業を支えているのは、グリーンツーリズムの受け入れ先とかというものも全部、結局のところ、農林水産業、第1次産業にかかわっている皆さんがそこの地域にいて、そこで仕事をして暮らしていらっしゃるからであって、そういったものが6次産業化とかもできる要因になっていると思います。
そういった方々がこれから減っていく時代に、そこをどうやっていくのかをもうちょっとしっかりと認識をして、農林水産業も車の両輪のように考えていると知事のお言葉もありましたけれども、計画の中にも反映させていただきたいと思っています。
そのことについて、農林水産業をもうちょっとわかりやすく計画の中に反映させていただきたいと思いますが、この点について、もう一回だけ知事にお伺いしたいと思います。
〇知事(達増拓也君) 今の中間案ですと、県の組織別の組み立てとか、あるいは既存の産業別の組み立てとかということではなくて、県民一人一人の暮らしや仕事や学びというところを基点にしながら、県民一人一人にとってどのような目標を掲げていくのがよいかという中で、10の政策分野の分け方がなされているところであります。
むしろ、そのような決め方をすることによって、農業が産業として生き残っていればいい、とにかく生産量が多く生産額が多ければいい-私は反対の考え方ですけれども-そのためには、外国の巨大穀物商社とか農業メジャーみたいなものが大々的に日本で農業をやれば、生産量とか生産額はふえるかもしれないけれども、岩手県として目指すのは、今農業をしている方々、これから農業をやりたいと思っている県民の皆さん、その人たちが、今後10年どういうふうにしていくかということなので、あくまでその人たちの仕事、収入が確保されるための産業政策というような組み立てになっております。
総合計画審議会でも、そういった発想でこういう案をつくっていただいたので、県としてもそれを尊重しているところであります。
〇3番(ハクセル美穂子君) ということは、目標、目指す姿を具体的に数値では出さないというようなことでよろしいですか。
〇知事(達増拓也君) 4年間の政策プランにおいて、この数値目標を掲げるようにしていくこととしております。
〇3番(ハクセル美穂子君) わかりました。農家の皆さんは、林業の方とか水産業の方ももちろんだと思いますけれども、若手の方が本当に少なくて、新規就農の取り組みはしているのですが、現実問題、今中心的にやっていらっしゃる方々がどんなに頑張っても、耕作放棄地が中山間地域では出てきてしまうような、そういう厳しい状況に置かれていることをぜひさらに御認識いただいて、そういった方々が、さらに仲間をふやす方法とか、それから後継就農された方々にとってよい方策とか、とにかく地域からどんどん人がいなくなって、私の地域でも小学校が統合したりしていまして、危機感を持っていらっしゃいますので、そういったところを支えるような計画、そういうものが見える計画にしていただきたいと思います。そのことをまずお願いして、次の質問に行きたいと思います。
次は、ILCの誘致活動について御質問いたします。
ILCは、誘致が成功するか否かによって、これからの岩手の50年後、100年後の姿が大きく変わる、とても重要なプロジェクトだと考えております。これまでは県南エリアを中心に理解促進などさまざまな取り組みを進めてこられましたが、県内全体を見ますと、まだ十分に誘致の意義が理解されていない地域もあるのではないかと感じております。
県北、沿岸、県央の中山間地域など、県南エリア以外の地域の産業に対してどのような波及効果があるかなど、グリーンILCなどの第1次産業にとっても有益な研究が既に進められていることなどを広く周知する活動を進めるべきだと考えますけれども、今後どのような理解促進、機運醸成の取り組みを行っていくのかお伺いしたいと思います。
〇企画理事(大平尚君) ILC実現による波及効果は、ILCに関連する技術の産業化など広く県内一円に及ぶとともに、海外製造構成部品については、県内港湾の活用が想定されているところです。
さらに、ILC関係者が県内に居住することにより、エコツーリズムなど新たな観光振興や農林水産物のブランドの浸透、海外への情報発信など多くの効果が期待されます。
また、ILCのエネルギー消費を抑えながら、施設からの排熱回収や、バイオマス利用等によりILCを通じたエコ社会を目指すグリーンILCは、第1次産業を基幹産業とする東北、岩手ならでの取り組みであると考えております。
現在、岩手大学と民間企業が中心となり、本県関係者も参画して、ILC施設で生じる温水の熱回収に関する研究や県産木材によるILC実験準備棟の木造化に関する研究を進めるなど、県内農林業での利活用に向け取り組んでいるところです。
これらの取り組みについては、講演の中で紹介しているほか、スマート農業祭NEOや農業研究センター等の公開デーへのブース出展、林業部門と連携したグリーンILCセミナーの開催などにより周知を図っています。
今後におきましても、関係団体等と連携し、ILCが県内の第1次産業の振興にもつながることを広く説明しながら、グリーンILCを取り入れたILCの実現に向け全力で取り組んでまいります。
〇3番(ハクセル美穂子君) この質問をさせていただいたのは、私の周りの農林水産業にかかわる方々の間では、やはりILCを誘致したときの意義について、まだ理解が進んでいないなということを感じる機会があったからです。でも、グリーンILCなど、特に、ハスクレイの研究などは、熱を運搬できるというすばらしい画期的な研究だと思います。こういったことを関係する第1次産業の方々にもお話をして、自分たちにとってどういったメリットがあるのかを理解していただいて、やはり機運醸成につなげていくことが重要だと思いますので、その点についてさらにこれからもお願いして、次の質問に行きたいと思います。
次に、広域的な予防接種事業の進捗状況について御質問をいたします。
本年4月に、岩手県広域接種パスポートが創設されて、実際に運用が開始されました。運用前はさまざま御意見もあったとお聞きしましたが、4月からの運用開始の後はスムーズな活用がなされているのか、利用者、関係医療機関の反応はどのようになっているのかお伺いいたします。
〇保健福祉部長(八重樫幸治君) 広域的予防接種事業の進捗状況についてでありますが、県では、小児の予防接種機会の拡大により感染症対策を推進するとともに、子育て支援策の一つとして、住所地以外の市町村にある医療機関で円滑に予防接種を受けられるよう、広域接種パスポートを創設し、本年4月から運用を開始しました。
事業開始に当たり、市町村ごとに異なる事務手続や差額が生じる接種料金などの課題に対応するため、市町村、県医師会と協力して実施要領を制定したところであり、これまで大きなトラブルなく運用されていると認識しています。
また、利用者からは、予防接種が受けやすくなった、申請が年1回で楽になった、医療機関からも、事務手続が大幅に簡素化されたなどの声をいただいているところであります。
〇3番(ハクセル美穂子君) おおむね良好に広域接種パスポートの運用が進んでいることは、とてもうれしく思っております。
5月31日現在の発行状況を私もお聞きしました。そうしましたら、岩泉町が39件、これが最高で、私の地元の雫石町が37件、そして、それに続いて実は盛岡市でも34件ぐらい発行されているということでした。医療資源が豊富な都市部であっても、ほかの市町村での接種を希望する方が多いのはなぜかというのをどのように分析されているのかお伺いいたします。
〇保健福祉部長(八重樫幸治君) 広域接種パスポートの発行状況についてでありますが、議員から紹介のありました発行件数は、今、8月31日現在のものがございまして、32市町村で計460件が発行されておりまして、順調に利用が進んでいるものと認識しています。
発行状況を市町村別に見ますと、盛岡市が68件と最も多いものの、人口比で見れば発行した割合がとりわけ高いわけではなく、都市部において必ずしも他市町村での接種が特に多い状況ではないものと分析しています。
また、御紹介のありましたとおり、岩泉町が63件の発行で県内第2位の発行数となるなど、沿岸部などの医師不足である町村部において、小児人口当たりの発行率が高い傾向があり、広域接種パスポートを導入した効果があらわれているものと考えています。
〇3番(ハクセル美穂子君) 広域接種パスポートの取得の状況からも、やはりこういった医療の広域連携の重要性が読めるのではないかと思っております。
私は、病児と病後児保育の広域連携の推進も、この予防接種の事業と同じような課題が内在しており、今後、この点についてもさらに進める必要があると考えております。
今年度は、釜石市と大槌町で広域連携協定が結ばれ、釜石市の既存の病後児対応型施設を大槌町でも活用できるようになりました。こうした取り組みをさらに進めていくため、県は、今後どのような取り組みをしていくお考えかお伺いしたいと思います。
〇保健福祉部長(八重樫幸治君) 病児、病後児保育の地域間連携の推進についてでありますが、昨年度から病児対応型施設の共同利用を開始した紫波町と矢巾町に続き、今年度から、新たに釜石市と大槌町が協定を締結して、病後児対応施設の共同利用を開始し、広域利用の取り組みが県内に広がってきたと認識しています。
また、ことし8月には、盛岡市、滝沢市及び矢巾町の3市町において、病児、病後児保育事業の広域利用の実施に向けた協議を開始したところであり、県では、費用の負担割合に係る資料提供や助言などにより、市町村の取り組みを支援しているところであります。
県では、子育て支援施策の広域連携について、広域振興局単位で、市町村との情報交換会を開催するなど地域の実情に応じた取り組みが促進されるよう、必要な役割を果たしていきます。
〇3番(ハクセル美穂子君) 私は、この病児、病後児保育の広域連携については、シリーズもののようにずっと訴えさせていただいております。少しずつその意義が広がってきているかと思いましてとてもうれしく思っておりますので、ぜひ、これからも病児、病後児保育をしっかりと進めていただいて、医療格差とか福祉の格差が是正されるようにお願いしたいと思います。
通告していたのですけれども、ちょっと時間が足りなさそうなので、少し省いて質問をしたいと思います。
では、いわて子育てにやさしい企業認証への社会的評価点の付加について御質問したいと思います。
岩手県では、子育てにやさしい企業認証というものをやっております。先日、先進地視察で訪れた北海道でも、あったかファミリー応援企業登録という同様の取り組みがありまして、そこでは、あったかファミリー応援企業登録を取得した企業に対して、建設工事等競争入札参加資格審査においての技術、それから社会的要素の項目で加点をされていました。それから、岩手県のいわて女性活躍認定企業等認定と同様の北海道なでしこ応援企業認定という取り組みも行っておりましたが、そちらの認定を取得した企業に対しても、さらに評価加点をされているといった取り組みをされていました。そういったかいもあってか、建設業の企業のこの二つの企業認証への取り組みが非常に多いというようなことでした。
現在、岩手県においては、一般事業主行動計画を策定しますと10点加点があるとなっていますけれども、この制度自体は、建設業の方とか企業の方に余り知られていないという印象があります。北海道のように、こういった子育てにやさしい企業認証とか女性活躍認定企業等認定といったものに取り組んだときのメリットを明確にして、実際には地域の雇用の多くを担って、いろいろな子育て支援も進めてくださっている企業も多い建設業の方々などにも、その取り組みが浸透していくように工夫をしていくべきだと考えますけれども、県のお考えをお聞かせください。
〇保健福祉部長(八重樫幸治君) いわて子育てにやさしい企業等認証に社会的評価点を付加することについてでありますが、これまで、認証企業等に対して、県単融資制度に係る保証料率の引き下げや子育てにやさしい職場環境づくり助成金、日本政策金融公庫の特別融資制度の対象とするなどの優遇措置の見直しを行ってきました。
また、岩手労働局や女性活躍推進員とも連携しながら、企業等認証の取得について企業への働きかけを行い、その拡大に向け取り組んでいるところであります。
お尋ねの建設企業に対しましては、2019年度、2020年度に適用される新しい県営建設工事競争入札参加資格審査に当たり、審査基準の見直しを行い、いわて子育てにやさしい企業等認証企業及びいわて女性活躍認定企業に対する加点項目を新設し、優遇措置を拡大することとしています。
今後、10月から12月にかけて建設企業に対する制度説明会を開催して、周知するとともに、引き続き、認証企業等の一層の拡大を図り、企業における働き方改革や子育て環境の整備につながるよう取り組んでまいります。
〇3番(ハクセル美穂子君) 建設業の方々も、実際に今取り組んでいることが評価されたと思っていただけるのではないかと思います。ぜひたくさんの建設業の方々がこの取り組みに取り組んでいただいて地域の働き方改革の担い手企業になるように願っておりますので、進めていただければと思います。
次に、体験型観光の推進についてお聞きしたいと思います。
ナショナルサイクルルートについてお伺いいたします。
国は、サイクリングを愛好する外国人観光客の誘致に向けて、国際水準の自転車道-ナショナルサイクルルートの整備支援などのため、本年6月に自転車活用推進計画を閣議決定いたしました。この計画では、2020年までに日本国内での40のモデルルートを選び、車道や周辺施設の整備を支援していく施策でございます。
岩手県内でも、たくさんのサイクリング愛好者が土日、休日にサイクリングを楽しんでおります。岩手県では、十和田八幡平国立公園が国立公園満喫プロジェクトのモデル地域に選定されており、美しい自然環境を活用し観光振興を図っていく取り組みが進められています。私は、こうした自然と環境の取り組みの中にナショナルサイクルルートの取り組みを加えてコト消費観光に力を入れていくべきだと考えますけれども、ナショナルサイクルルートについて、現在、県はどのように進めていこうと考えておられるのか御質問したいと思います。
それから、この取り組みは、市町村やDMO、観光事業者等との連携が必要ですが、この施策を県内のそういった関係機関にどのように紹介して掘り起こしを図っていくのかについてお伺いしたいと思います。
〇県土整備部長(八重樫弘明君) ナショナルサイクルルートについてでありますが、本年6月に示された国の自転車活用推進計画において、自転車の活用の推進に関する目標の一つにサイクルツーリズムの推進による観光立国の実現が位置づけられ、その中で、日本を代表し世界に誇り得るサイクリングルートについて国内外へPRを図るため、ナショナルサイクルルートの創設に向けた取り組みが示されたところでございます。
国では、ナショナルサイクルルートとして備えるべき要件等について今後検討すると聞いているところでございます。県では、現時点で示されているナショナルサイクルルートを含む自転車活用推進計画については市町村へ情報提供を行ってございますが、今後、国が検討を進める内容について情報収集に努め、関係部局や市町村、関係団体等と連携しながらサイクルツーリズムの推進方策などについて研究してまいりたいと考えております。
〇3番(ハクセル美穂子君) 自転車に乗られている方は本当に多くなりました。台湾の方も自転車観光がお好きだという話も聞いておりますので、これは個人観光客の方にも受ける取り組みではないかと思います。市町村に情報提供するだけではなく、さまざまな観光事業者の方にもこういった制度があることを周知していただいて、これからさらに検討を重ねていっていただきたいと思います。
次に、海外からの登山客の情報収集方法等についてお伺いしたいと思います。
県は、岩手の自然環境を生かした観光政策を進めるため、三陸ジオパークやみちのく潮風トレイルの利用促進、十和田八幡平国立公園など県内の自然公園内の施設整備、自然の魅力やイベントに関する情報発信に取り組んでおります。
そこで、海外からいらっしゃったお客様が県内の山々を登山する場合、どのような方法で情報を入手してから登山をされているのか、こういった調査をされたことがあるのかお聞きします。
〇環境生活部長(大友宏司君) 海外からの登山客の情報収集方法についてでありますが、十和田八幡平国立公園は、平成28年7月に国立公園満喫プロジェクトの全国八つのモデル公園の一つとして選定され、環境省や関係省庁、自治体、民間団体等が連携してインバウンド対策に取り組んでいるところです。
環境省では、十和田八幡平国立公園のコンテンツを季節ごとに紹介した英語版のガイドブックを作成するとともに、全国各地の国立公園の情報を英語によりインスタグラムで発信しております。また、県では、外国人が多く利用する旅行予約サイトやゲートウエーとなる空港等に十和田八幡平国立公園などの広告を掲載するとともに、多言語化したウエブサイトを作成するなど、岩手の自然や文化の情報発信に取り組んでいるところです。
海外からの登山客を対象に情報入手方法を調査したことはございませんが、これら環境省や県の情報も参考にして来られているのではないかと考えております。
〇3番(ハクセル美穂子君) 岩手県内には非常に魅力的な山々が連なって、美しい登山道が広がっております。この登山道を何泊かしながら楽しむルートというのは、海外のトレッキング愛好者の方々にとっても非常に魅力のあるものではないかと思っています。先日、雲南省から教育旅行の視察に来られた方も、岩手山が活火山であることをお話ししましたら非常に興味を持たれて、ガイドはいないのかというような話をされました。
そういった自然環境をさらに活用していくためには、やっぱり自然ガイドや登山ガイド等の把握と、そういった団体の方々の情報交換を促す連絡、連携の体制を構築することが重要と考えておりますけれども、今後そういったことをお考えなのかどうか方向性をお聞きしたいと思います。
〇環境生活部長(大友宏司君) インバウンドに向けた取り組みと自然ガイド等の連携についてでありますが、県では、平成28年に国や北東北3県などで策定した十和田・八幡平国立公園ステップアッププログラム2020に基づき、関係部局が連携しながら、トレッキングを初めとした体験型コンテンツの情報発信や外国人観光客への対応ができる人材の育成支援を行ってきたところです。また、外国人も含めた観光客が岩手の自然の魅力などに気軽に触れ合えるよう、ビジターセンターにおける自然公園等のPR映像や登山道の誘導標識、登山口の案内標識の多言語化を積極的に進めております。
このようなインバウンド対策の推進に当たっては、自然ガイド等の方々との連携が必要と考えておりまして、県が構成員となっている各種協議会などの機会を捉え、できる限り関係者の意見を伺うよう努めてまいります。
〇3番(ハクセル美穂子君) 私も八幡平の国立公園協会の総会などに出させていただいているとき、やっぱりガイド同士の連携がまだ足りない部分があると感じるところもあります。市町村をまたぐとなかなか連携ができなかったりしますし、十和田八幡平国立公園は県もまたいでおりますので、そういったところの連携の主導を県も積極的にぜひやっていただきたいということをお願いして次の質問に移りたいと思います。
次は、教育政策について御質問したいと思います。
県内の学校での部活動の指導時において、教員による体罰、暴言により生徒が大きな傷を負った事案が後を絶ちません。これらの事案が発生した後、県教育委員会はどのような再発防止策をとり、適正な指導が行われるようその指導体制を改善してきたのかお伺いいたします。
〇教育長(高橋嘉行君) 教員による体罰等の事案への対応についてでございますけれども、体罰や暴言は児童生徒の人権を侵害する行為であり、いかなる場合にも許されないものである旨、全ての教職員に対し、さまざまな機会を通じてその趣旨を徹底し、根絶に向け取り組んできているところであります。
しかしながら、議員御案内のとおり、いまだにこれらの事案が根絶に至っていない現状を踏まえ、県教育委員会におきましては、事案発生の都度、通知を発出し、全教職員に対して強く注意喚起を図ってきているほか、感情をコントロールするすべを学ぶためのアンガーマネジメント研修の開催や体罰チェックリストの活用、さらには、所属長など管理職のリーダーシップによる日常からのコンプライアンスの取り組みの徹底等によりましてその再発防止に努めているところであります。
また、部活動における指導の改善につきましては、運動部活動担当教員の研修を、これまで競技ごとに教職員の希望に基づく受講としていたものを、順次、学校ごとの悉皆研修へと切りかえを進めているほか、研修内容を、コミュニケーションスキルの向上、生徒の意欲喚起を促す指導法に主眼を置いたものに見直すことなどにより、今後におきましても、なお一層体罰や暴言等の防止を図っていくこととしているところでございます。
〇3番(ハクセル美穂子君) 体罰規定の中には、暴言というのが実は入っていないはずです。ドメスティックバイオレンス、いわゆるDVの暴力の定義の中には精神的な暴力というものがあって、精神的な暴力の具体例を述べますと、大きな声でどなる、それから人前でばかにしたり、または命令口調で物を言ったりするなどがあります。文部科学省の体罰規定の中に暴言という規定は先ほど述べたとおりないのですけれども、やはりDVの精神的な暴力の定義に該当するようなことは暴力と捉えるべきであって、体罰という規定だと出てこない部分でも、暴言のところももう少ししっかりと教員の皆さんは-生徒からの暴言もあると思いますが-注意を払っていくべきではないかと考えます。
暴言というものも、スポーツの指導時におきますと、言われた相手の捉え方によって暴力になったりそうではなかったり、一定の定義や規定でくくることが難しいものでもありますので、こういった暴言を教員が言ってしまう前に、総合教育センターなどの研修カリキュラムの中に、コーチングであるとか先ほどおっしゃったアンガーマネジメント、そういった研修を必須科目として入れて、定期的に受けていくような改善もぜひやっていただきたいと思うのですけれども、県のお考えをお伺いします。
〇教育長(高橋嘉行君) 今、DVやハラスメントの話もございました。学校教育法上、体罰は禁止になっておりますけれども、暴言等についても、他の刑法などによって刑事罰の対象になるということを前提にさまざまな指導に取り組んできております。
体罰や暴言等の根絶を図っていくことについては、教職員の適切な生徒理解や生徒指導に関する知識、技能の習得が重要と考えておりまして、そのような認識のもとで、総合教育センターにおける研修では、生徒理解を深め、対話を通じて生徒が目標達成するプロセスを支援するためのコーチングの視点を含む研修を初任者研修や教職経験者5年研修などにおいて実施してきております。また、アンガーマネジメント研修につきましては、体罰の大部分が指導中の一時的な感情の高ぶり等に伴って発生していることを踏まえまして、怒りの感情をコントロールする技術の習得と、その技術の生徒指導における活用等を主な研修の内容として、平成25年度から受講人数を順次拡大しながら実施してきております。
県教育委員会といたしましては、生徒指導や部活動指導における適切な指導方法の徹底を通じて、体罰や暴言等の未然防止が図られるよう、コーチングやアンガーマネジメントの視点を適切に踏まえつつ、研修内容の一層の充実を図ってまいります。
〇3番(ハクセル美穂子君) さらに進めていかなければいけない部分だと思っております。
もう一点、今回の暴言や体罰というのはスポーツの指導時に発生しているということもありまして、スポーツ指導時における問題の認識についてお伺いしたいと思います。
文化スポーツ部を創設しまして、これからスポーツ振興に力強く取り組んでいこうと県も取り組んでいらっしゃいます。岩手県のリーダーとして、知事はスポーツ指導時における体罰や暴言の問題をどのように考えておられるのかお伺いしたいと思います。
〇知事(達増拓也君) およそ暴力というものは、スポーツの場であれ、学校や家庭などのスポーツ以外の場であれ、個人の尊厳を損ない、基本的人権を侵害するものであって、決して許されるものではありません。スポーツ基本法においても、スポーツは心身ともに健康で文化的な生活を営む上で不可欠なものであり、スポーツを通じて幸福で豊かな生活を営むことは、全ての人々の権利であるとされています。スポーツ指導時における暴力については、この趣旨にも反し、スポーツの価値を損ねるものと考えます。
県としては、学校や各競技団体等と連携し、適切なスポーツ指導が行われるよう取り組んでまいります。
〇3番(ハクセル美穂子君) 知事から御答弁いただいたとおり、スポーツの本来の目的は、勝つだけではなく、幸福で豊かな生活を営む、そういったものに役立てる目的があるわけです。ですので、やはり中学校や高校といったところでスポーツをする子供たちは、そういった幸せを感じて生きるような環境に大人の私たちがきちんと導いていかなければいけないのですが、今、そうではない現状が岩手県の中にあるということを、やはりここにいる私たちだけではなく、県民全体で真摯に受けとめて取り組みを進めていかなくてはいけないと思っています。
文化スポーツ部の中には、スポーツ医・科学専門員という方々が配置されております。この方々は、根性論だけではなくて医学的な部分からも選手のモチベーションをどのように上げて導いていくのか、そういった御指導もされている方々です。こういった方々がいるのですから、ぜひ今後は教育委員会とも連携しながら、生徒、教員の2者だけではなく、外部コーチ、保護者の皆さんといま一度スポーツ振興の原点に立ち返るとともに、指導における暴言、パワハラ等の諸問題の改善に取り組まなければならないと考えますけれども、今後の県の取り組みについてお伺いします。
〇文化スポーツ部長(菊池哲君) スポーツ指導時の改善に向けた取り組みについてでありますが、まず、国においては、スポーツの価値を脅かす暴力、ドーピング、不法行為等を行わず、また、行わないよう、倫理観や規範意識を含めたアスリート等の人間的成長を促す、そのための指導者の基準を策定してその普及に努めているところであります。また、スポーツ界における透明性、公平、公正性の確保に向け、中央競技団体等のコンプライアンスの状況調査や組織運営に係る評価指標の開発などを行っているところでありまして、県におきましては、こうした国の動きの周知を図るとともに、スポーツの価値を高めていくために、スポーツ医・科学等の専門的知見を備えた指導者の育成と競技団体のガバナンスの強化が重要との考えのもと、指導者等の資質向上の取り組みを進めているところであります。
スポーツ医・科学にかかわる中央講師を招聘し、県内の強化指定校の指導者、国体監督等を対象とする研修会や全国トップレベルの指導者を招聘した指導事業等を通じ、指導力の向上を図っているところでもあります。また、指導者を統括する個々の競技団体に対しましては、県体育協会を通じ、平成28年4月に施行しました適切な指導や倫理に関するガイドラインの一層の周知徹底や注意喚起を図ってきているところであります。さらに、昨年度からは、暴力やハラスメントの未然防止等、関係法規や倫理規程等を遵守した組織運営についてのガバナンス強化に向け、各競技団体の役員等を対象とした組織マネジメント研修会を開催しているところでもあります。
部活動を含めたスポーツ指導時において、選手が安心して競技に取り組める環境を整備するためには、こうした取り組みの積み重ねによりプレーヤーズファースト意識と具体的行動が関係者に一層浸透することが重要でありまして、今後におきましても、県教育委員会や県内スポーツ団体と連携し、先ほど御指摘のありましたスポーツ医・科学の指導員の方々にも活躍いただきながら、コーチングやスポーツ医・科学に立脚したスポーツ指導の展開に取り組んでまいる考えであります。
〇3番(ハクセル美穂子君) 勝ってしまうと、1度スポーツで実績をつくってしまうと、それをまた続けていかなくてはいけないというような、プレッシャーみたいなものが指導する教員、または指導者の皆さんにさらにのしかかってくるというような状況もあると思います。ただ、そういう実績があるからこそ、その方の指導方法は実はちょっと違うのではないか、根性論なのではないか、ペップトークではない反対のやり方でやっているのではないかと余り指摘できなくなってしまう状況もあって今現在のこういった事案が起きているのではないかと思います。
スポーツ団体を通じて、それから教育委員会とも連携しながら、勝ち続けるだけではなく、勝っているからその先生は大丈夫ということではなく、定期的にスポーツ指導にかかわる方々が今、最先端の、モチベーションを上げていくような指導の仕方をしっかりと研修できる場もさらにつくっていかなくてはいけないと思いますし、そういった場をつくることで今回のような事案がなるべく起こらないようにみんなで取り組んでいかなくてはいけないと思いますけれども、実際にそういった場はあるのでしょうか。今現在そういった取り組みを定期的に、10年に1回でもないですし、1年に1回研修会を開くというのは徹底されているのか、その点についてもう一回お伺いします。
〇文化スポーツ部長(菊池哲君) 先ほど答弁でさまざまな研修会を行っていると説明させていただいたのですが、これは年に数回にわたりまして、広く指導者全般、学校現場にいらっしゃる方々も含めて集まっていただいて集合型の研修会をやっております。また、先ほど御指摘がありました専門職員のスポーツ医・科学職員につきましては、盛岡市青山に県体育協会がありまして、そこに駐在して活動しているのですが、個々の競技団体や個々のチームに入り込んで、スポーツ医・科学の普及とそれに基づく指導方法について個別に指導しております。また、選手のケアについても、これまた個別に相談、指導しているような対応ということで、集団的な対応と個々の対応を両輪として、スポーツ医・科学、科学に基づく指導の徹底を図っているところでございます。
〇3番(ハクセル美穂子君) ぜひさらに使っていただいて、スポーツ医・科学専門員の方をさらに活用していただくというのは重要なことだと思いますので、その部分について重点的に進めていっていただきたいと思います。
次に、盛岡教育事務所管内の公立小学校において、男性教諭が教室での学習指導時に児童に対して体罰を行って戒告の懲戒処分をされたという事件がありました。この先生は、事件の後も担任を続けているということです。こういったケースになった場合、1度こういった体罰事案を起こしてしまった教員に対して、復帰する前にどういった取り組みを行ったのかお伺いしたいと思います。
〇教育長(高橋嘉行君) 県教育委員会におきましては、平成28年度から懲戒処分を受けた教職員に対し、懲戒処分の原因となった非違行為について一層の反省を促し、倫理観の向上と法令遵守意識の徹底を図るとともに、組織全体の不祥事防止を強化する観点等も含めまして、処分の重さに応じて3カ月から1年間の事後研修を新たに対策として導入したところでございます。
体罰事案により懲戒処分を受けた教職員に対しては、県教育委員会と市町村教育委員会、各学校間での連携を密にしながら、教員としての資質向上、児童生徒理解、感情のコントロール等について、これまでの自分を振り返らせながら指導方法の改善等に取り組んできております。
〇3番(ハクセル美穂子君) こういった体罰事案を起こしてしまった教員の方々は、もしかすると自分の中に内在している課題を自分で理解されていない場合もあるのではないかと思っております。教員の多忙化もありますので、ストレスなどからくる怒りをコントロールできないような状態になっている場合、私は先生も、カウンセリングなど、自分の内在する問題に向き合う時間、向き合う取り組みが必要なときにちゅうちょなく受けられるようなサポート体制を構築して、教員の皆さんのことも助けていくべきではないかと思いますけれども、そのことをお伺いしたいと思います。
〇教育長(高橋嘉行君) 子供たちの人格の形成に向けて、教員がその職責を適切に果たしていくためには、教員と学校長等の管理職が円滑に意思疎通を図っていくことが大変重要ですので、県教育委員会におきましては、職員面談を初め、さまざまな機会を捉え、日常から教職員一人一人の指導上の課題や悩み等をきめ細かく聞き取るように努め、適切な指示やアドバイスを行うよう県立学校長、市町村立学校長に指導するとともに、事務局内に相談窓口を設置し、専門医等による心の相談等にも対応しているところでございます。
議員御指摘の視点は極めて重要と考えておりますので、県教育委員会といたしましては、今後なお一層、教職員が適切なアドバイスやカウンセリングを受けられる環境の整備充実に取り組んでまいります。
〇3番(ハクセル美穂子君) ありがとうございます。これで終わります。(拍手)
〇議長(佐々木順一君) 以上をもってハクセル美穂子さんの一般質問を終わります。
〇議長(佐々木順一君) この際、暫時休憩いたします。
午後2時30分 休 憩
出席議員(45名)
1  番 千 田 美津子 君
2  番 千 葉 絢 子 君
3  番 ハクセル美穂子 君
4  番 菅野 ひろのり 君
5  番 柳 村   一 君
6  番 阿 部 盛 重 君
7  番 佐 藤 ケイ子 君
8  番 佐々木 宣 和 君
9  番 臼 澤   勉 君
10  番 川 村 伸 浩 君
11  番 田 村 勝 則 君
12  番 工 藤   誠 君
13  番 高 田 一 郎 君
15  番 佐々木   努 君
16  番 千 葉   進 君
17  番 佐々木 朋 和 君
18  番 名須川   晋 君
19  番 軽 石 義 則 君
20  番 神 崎 浩 之 君
21  番 城内 よしひこ 君
22  番 福 井 せいじ 君
23  番 佐々木 茂 光 君
24  番 高 橋 孝 眞 君
25  番 木 村 幸 弘 君
26  番 小 西 和 子 君
27  番 工 藤 勝 博 君
28  番 高 橋 但 馬 君
29  番 小 野   共 君
30  番 郷右近   浩 君
31  番 高 橋   元 君
32  番 関 根 敏 伸 君
33  番 岩 崎 友 一 君
34  番 中 平   均 君
35  番 五日市   王 君
38  番 斉 藤   信 君
39  番 小野寺   好 君
40  番 飯 澤   匡 君
41  番 佐々木 順 一 君
42  番 田 村   誠 君
43  番 伊 藤 勢 至 君
44  番 工 藤 勝 子 君
45  番 柳 村 岩 見 君
46  番 千 葉   伝 君
47  番 工 藤 大 輔 君
48  番 樋 下 正 信 君
欠席議員(1名)
14  番 吉 田 敬 子 君
説明のため出席した者
休憩前に同じ
職務のため議場に出席した事務局職員
休憩前に同じ
午後2時48分再開
〇議長(佐々木順一君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
日程第1、一般質問を継続いたします。阿部盛重君。
〔6番阿部盛重君登壇〕(拍手)

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