平成29年6月定例会 第9回岩手県議会定例会会議録

前へ 次へ

〇34番(嵯峨壱朗君) IGRの質疑について関連させていただきたいと思います。
まず、着服不祥事は不祥事として大問題で、それはそれとして、減価償却の計算ミスということが赤字計上への変更ですよね。これは内部統制システムを整備することで防ぐという話をしておりますけれども、減価償却の計算は、予算時点でもう計算ミスしているんですよね。ですから、恐らくイロハのイであって、いろいろな指摘を聞いていると、内部統制、内部管理とか以前の問題だろうという意見が多いようです。
取締役会長としての達増知事にお伺いするわけですけれども、取締役会等によく出ている、3月も出ていると思います。そうした中でこういったことが生じたと。しかも、平成27年度決算まではきっちりと、先ほどの質問でも指摘しておりましたけれども、こういった減価償却の計算ミスということはこの15年間一度もなかった。でも、今回計算ミスがあったわけです。IGRともあろう5億円を超える資本金を有する会社が、中間発表の中で減価償却をしないがために、そしてまた変更してやる。それはあり得ないと私は思っているのですけれども、改めてその点について取締役会長として達増知事はどう考えているかお尋ねしたいと思います。
それと、赤字の原因です。それぞれ事業をやっていればあり得ることでしょう。よく議会でも議論しているのですけれども、運行収入の減少を抑えるために関連事業を行うと。それは、いろいろ見ていると、例えば高速道路の八戸自動車道の折爪サービスエリアにコンビニを上下線につくっている、IGRの一戸駅にコンビニをつくっている。一戸駅はわからないでもないけれども、なぜ八戸自動車道にIGRがコンビニを上下線につくって─採算が合うかどうかわからないけれども─やるのかと、素朴に私は疑問だったのです。達増知事は取締役としてそれを認可してやったのでしょうけれども、どう思っているのでしょうか。そのこともお聞きしたかった。
もう一点、赤字の原因をきっちりと把握するために、それぞれの部門での収益を明らかにすべきだという議論を再三しています。ところが、それはオープンにできないと。県も把握していると言っておりますけれども、達増知事は部門別収支を把握しておりますか、見ていますか。それを見ればどの部門が赤字の原因になっているかというのがよくわかると思うのです。もちろん運行主体にやっているから赤字傾向はやむを得ない面があると思うのですけれども、それを関連収入で補うと。補い切れているのでしょうか。その辺についても取締役会長としての知事に対してお尋ねしたいと思います。
〇知事(達増拓也君) さきの株主総会とその後の取締役会においても御指摘の会計処理の問題などについては取り上げられたわけでありまして、私もほかの取締役とともに、株主総会の株主の皆さんに納得いただけるような形で、今年度の事業の内容、また再発防止等も含めた内容、そして新しい取締役の体制について株主総会で御了承いただいたところであります。その中では、専務取締役をトップとする業務改善チームを設置したことと、また、監査役会がその実施状況を監視、検証していくということで株主総会でも御理解をいただくことができたと思っております。
一方、これは県としての立場になることではありますけれども、出資法人の適正な事業運営の確保というのは重要でありますので、定期的な状況把握を行いながら指導監督の一層の強化を行うということで、県には、自治体の会計事務はもちろんですけれども、県出資法人の会計事務や、また経営についての経験の蓄積、ノウハウなどがございますから、そういった県の力でしっかり指導監督を図っていくことが肝心と思っております。
IGRの最近の個別の事業の内容につきましては、そういった中で、取締役としては、最終的に取締役、そして株主総会での決定に適切に関与していると思っておりますし、また、県としてのチェックについてはきちっと担当にやらせているところであります。
〇34番(嵯峨壱朗君) 私の聞いていることの意味がわからなかったのかな。ちょっとわからないけれども、ほとんど答えていないのですけれども、単純なことを聞いているのです。
こういった決算の場面で、減価償却が、IGRは5億円の資本金の会社ですよ、そういうところではあり得ない、そういう指摘を経営監査の方々も当然しています。それ以前の問題です。というのは、減価償却というのはある意味ではしてもしなくてもいい部分ですけれども─税法上は、ただ、利益が出た場合に税金を納めないために当然許されている部分です。それをしないで黙っていれば税金を払わなければだめだったわけです、そのまま決算していれば。本当に基本的なことですよ。こういったことにしっかりと対応できないという状態をどう捉えていますかと聞いているわけです。
そして、改めて、取締役会長としての知事として、54%出資している第三セクター、岩手県が出資している法人の中で、この会社だけです、事業法人は、いろいろな法人があるけれども。そういった意味でも大変重要な会社だと思っているのです。もちろん住民の方々の足を確保するという点からいっても。ですから、とてもおかしいんのではないかということ。内部管理システムを何とかという以前の話。業務改善、それ以前の話ですよ、これは。それをやったってやらなくたってこれはできますよ、絶対、その程度のことは。
ということと、また、部門別の収支というものを幾ら聞いても県は報告してくれない。これについては報告してほしい。というのは、これはきっちりと、なぜこういった結果になったかということを把握するために必要だと言っているわけです。私はそう思います。だから、今後の審議の過程でも部門別の収支を示してほしい。その点についてどう思うかお尋ねしたいと思います。
〇知事(達増拓也君) 今回の事案に関しては、まさに新たに選任された専務取締役をトップとする業務改善チームによる再発防止策の徹底と継続的な社内業務の改善を図るという、そのような非常手段に出なければならないような事態と受けとめております。監査役会からも、その実施状況を監視、検証していく旨、株主総会で報告があり、これもまた極めて異例な発言が監査役からあったということで重く受けとめているところであります。
また、そのようなプロセスを経て、株主総会において、株式会社としてのガバナンスのもとでさまざま意思決定が行われているわけでございまして、そういう株式会社としてのガバナンスの中で、どのくらいの情報を対外的に公表すべきかどうかということに関しましては、さまざま御意見もいただいているところでありますけれども、これは、県としては、出資法人の指導監督の一層の強化という流れの中で対応してまいりたいと思います。
〇副議長(工藤大輔君) この際、暫時休憩いたします。
午後3時33分 休 憩
出席議員(47名)
1  番 千 田 美津子 君
2  番 臼 澤   勉 君
3  番 千 葉 絢 子 君
4  番 ハクセル美穂子 君
5  番 菅野 ひろのり 君
6  番 柳 村   一 君
7  番 阿 部 盛 重 君
8  番 佐 藤 ケイ子 君
9  番 佐々木 宣 和 君
10  番 川 村 伸 浩 君
11  番 田 村 勝 則 君
12  番 工 藤   誠 君
13  番 高 田 一 郎 君
14  番 吉 田 敬 子 君
15  番 佐々木   努 君
16  番 千 葉   進 君
17  番 佐々木 朋 和 君
18  番 名須川   晋 君
19  番 軽 石 義 則 君
20  番 神 崎 浩 之 君
21  番 城内 よしひこ 君
22  番 福 井 せいじ 君
23  番 佐々木 茂 光 君
24  番 高 橋 孝 眞 君
25  番 木 村 幸 弘 君
26  番 小 西 和 子 君
27  番 工 藤 勝 博 君
28  番 高 橋 但 馬 君
29  番 小 野   共 君
30  番 郷右近   浩 君
31  番 高 橋   元 君
32  番 関 根 敏 伸 君
33  番 岩 崎 友 一 君
34  番 嵯 峨 壱 朗 君
35  番 中 平   均 君
36  番 五日市   王 君
37  番 斉 藤   信 君
38  番 小野寺   好 君
39  番 飯 澤   匡 君
41  番 佐々木 順 一 君
42  番 田 村   誠 君
43  番 伊 藤 勢 至 君
44  番 工 藤 勝 子 君
45  番 樋 下 正 信 君
46  番 柳 村 岩 見 君
47  番 千 葉   伝 君
48  番 工 藤 大 輔 君
欠席議員(1名)
40  番 渡 辺 幸 貫 君
説明のため出席した者
休憩前に同じ
職務のため議場に出席した事務局職員
休憩前に同じ
午後3時54分 再 開
〇副議長(工藤大輔君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
日程第2、一般質問を継続いたします。佐藤ケイ子さん。
〔8番佐藤ケイ子君登壇〕(拍手)

前へ 次へ