平成28年9月定例会 第6回岩手県議会定例会会議録

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〇総務委員長(小野共君) 発議案第3号及び発議案第4号につきまして、総務委員会提案でありますので、委員長であります私から、提案理由の説明を行います。
まず、発議案第3号安全保障関連法の廃止を求める意見書でありますが、今期定例会において、請願陳情受理番号第23号安保法制の発動を許さず、自衛隊に「駆けつけ警護」など新任務を付与せず、南スーダンからの撤退を求める請願が総務委員会に付託され、一部採択と決定したことに伴い、意見書を提案するものであります。
その趣旨を御説明いたしますと、平成27年9月19日、参議院本会議において安全保障関連法が、十分な国会審議を経ることなく可決、成立しました。
また、我が国は南スーダンPKO(国連平和維持活動)に参加し、自衛隊を派遣していますが、本年7月、南スーダンの首都ジュバ市内で、キール大統領派と当時のマシャール第一副大統領派が衝突し、治安情勢が一時急速に悪化する事態が発生するなど、PKO参加5原則に掲げる紛争当事者の間での停戦合意が成立しているか疑問であります。
このような中、11月から派遣しようとしている部隊は、陸上自衛隊第9師団第5普通科連隊を中心とした部隊であり、本県出身者を初めとする自衛官の生命に危険が及ぶおそれがあります。
以上のことから、本意見書案において、安全保障関連法を廃止するよう国に要望しようとするものであります。
次に、発議案第4号TPP協定を批准しないことを求める意見書でありますが、去る2月定例会において、請願陳情受理番号第14号TPP協定を国会で批准しないことを求める請願が総務委員会に付託され、採択と決定したことに伴い、意見書を提案するものであります。
その趣旨を御説明いたしますと、昨年10月5日、米国のアトランタにおいて開催されたTPP協定交渉閣僚会合において交渉参加12カ国は大筋合意に達し、本年2月4日にはニュージーランドのオークランドにおいて協定への署名が行われ、各国は発効に向けた国内の批准手続を進めています。
政府は、大筋合意の全容を示すことなくTPP対策費を含む平成27年度補正予算を提案し、国会において可決されるなど、その内容を十分に精査する時間が確保されないまま国会にTPP協定の批准の承認を求めようとしていますが、国会における議論が深まっているとは言いがたく、TPP協定への参加を不安視している生産者や生産者団体の理解もいまだに深まっていません。
協定内容は、米、麦の輸入枠の拡大、牛肉、豚肉の関税引き下げなど重要農産品5品目全てで大幅な譲歩を行うほか、政府が守ったとしている重要5品目の例外についても、7年後に米国など5カ国から要請があった場合は関税率やセーフガードの適用等について再度協議することとされるなど、農林水産分野の重要5品目などの聖域の確保を最優先し、それが確保できないと判断した場合は、脱退も辞さないものとすることとした衆参両院の農林水産委員会の決議を、政府は遵守すべきであります。
また、国が公表したTPP協定の経済効果分析をもとに、本県農林水産物の生産額への影響について国の算出方法により試算した結果、生産額が約40億円から73億円減少するなど、中山間地等の条件不利地域を多く抱える本県の農林水産業に重大な影響を及ぼすことが強く懸念されるところであります。
以上のことから、本意見書案において、TPP協定を批准しないよう国に要望しようとするものであります。
議員各位の御理解と御賛同を賜りますようお願い申し上げ、提案理由の説明といたします。
〇議長(田村誠君) これより質疑に入るのでありますが、通告がありませんので、質疑なしと認め、質疑を終結いたします。
ただいま議題となっております各案件は、委員会提案でありますので、会議規則第34条第2項の規定により、委員会の付託を省略いたします。
これより討論に入るのでありますが、通告がありませんので、討論なしと認め、討論を終結いたします。
これより、発議案第3号安全保障関連法の廃止を求める意見書を採決いたします。
本案は、原案のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
〇議長(田村誠君) 起立多数であります。よって、発議案第3号安全保障関連法の廃止を求める意見書は、原案のとおり可決されました。
次に、発議案第4号TPP協定を批准しないことを求める意見書を採決いたします。
本案は、原案のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
〇議長(田村誠君) 起立多数であります。よって、発議案第4号TPP協定を批准しないことを求める意見書は、原案のとおり可決されました。
日程第39 発議案第5号若者も高齢者も安心できる年金制度の実現を求める意見書
〇議長(田村誠君) 次に、日程第39、発議案第5号若者も高齢者も安心できる年金制度の実現を求める意見書を議題といたします。
提出者の説明を求めます。佐々木環境福祉委員長。
〔環境福祉委員長佐々木努君登壇〕

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