平成28年9月定例会 第6回岩手県議会定例会会議録

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〇総務部長(風早正毅君) 8月30日に本県に上陸した台風第10号について、被害状況及び対応状況等を御報告申し上げます。
台風第10号は、30日18時前に、暴風域を伴ったまま大船渡市付近に上陸し県内を縦断しましたが、沿岸北部を中心に記録的な大雨となり、各地で大規模な浸水や土砂崩れの発生、また、河川の水位が急激に上昇し河川が氾濫するなどして、県内に甚大な被害をもたらしたところであります。
10月26日現在の主な被害状況についてでありますが、人的被害については、まことに残念ながら、県内全体で20名の方がお亡くなりになったほか、3名の方が、依然、行方不明となっております。
住家被害については、全壊472棟、半壊2、279棟など、合わせて約4、300棟で被害が発生しており、依然として213名の方々が避難所での生活を余儀なくされております。
今回の台風による災害によりお亡くなりになられた方々に対しまして、深く哀悼の意を表しますとともに、被害を受けられた方々に対し、心からお見舞いを申し上げます。
また、被害総額ですが、土木施設等被害、農林水産業被害、商工観光関係被害を中心に約1、440億円となっており、これは、水害による被害額では県内過去最大となっております。こうした状況を踏まえ、台風第10号災害について、激甚災害に指定されたところであります。
次に、県の対応についてでありますが、沿岸部への波浪警報発表に伴い、8月29日18時55分に災害警戒本部を設置し情報収集を始めたところであり、その後災害特別警戒本部に移行、また、8月30日12時には災害対策本部に移行し、台風第10号による災害の発生に備えたところであります。
被災後におきましては、盛岡広域振興局長を本部長とする現地災害対策本部を岩泉町に設けるとともに、自衛隊、緊急消防援助隊、警察の広域緊急援助隊、県内消防機関の応援隊など、県内外から多大な御支援をいただきながら、被害状況の把握、人命救助、孤立地域からのヘリコプターによる避難、物資の調達、輸送、復旧活動などに当たったところであります。
また、今回の災害に伴い、県内12市町村に災害救助法を適用したほか、全県に被災者生活再建支援法を適用し、生活再建の支援に当たっております。
また、県では、9月23日に台風災害復旧・復興推進本部を設置し、本庁各部局及び広域振興局が一体的かつ横断的に復旧、復興業務を推進する体制を構築したところであります。
予算面におきましても、緊急支援物資購入費や医療救護チーム等の派遣費用など、今回の台風災害に対し、速やかな予算執行が必要な経費について、9月26日に執行した予備費や既配予算の活用等により対応をいたしました。
また、本格復旧、復興等に要する経費については、現時点で必要と考えられるものを幅広く盛り込んだ約702億円の予算を台風第10号災害対応分として、今回御提案させていただいた補正予算に盛り込んだところであります。
県といたしましては、今後とも、地域の安全確保を第一としながら災害復旧事業を早急に進めるとともに、被災市町村と連携し、応急仮設住宅の早期整備を初め、被災地における暮らしの再建やなりわいの再生に全力で取り組んでまいります。
以上をもちまして報告を終わらせていただきます。
諸般の報告
〇議長(田村誠君) 日程に入るに先立ち、諸般の報告をいたします。
知事から、議案等の提出がありました。それぞれお手元に配付いたしてありますから、御了承願います。
〔参照〕
財  第 133 号
平成28年10月26日
岩手県議会議長 田 村  誠  様
岩手県知事  達 増 拓 也
議案等の送付について
平成28年10月27日招集の岩手県議会定例会に提出する下記の議案及び報告を別添のとおり送付します。

【議 案】
議案第1号 平成28年度岩手県一般会計補正予算(第2号)
議案第2号 平成28年度岩手県母子父子寡婦福祉資金特別会計補正予算(第1号)
議案第3号 平成28年度岩手県県有林事業特別会計補正予算(第1号)
議案第4号 平成28年度岩手県林業・木材産業資金特別会計補正予算(第1号)
議案第5号 平成28年度岩手県沿岸漁業改善資金特別会計補正予算(第1号)
議案第6号 平成28年度岩手県中小企業振興資金特別会計補正予算(第1号)
議案第7号 平成28年度岩手県工業用水道事業会計補正予算(第1号)
議案第8号 農業関係の建設事業に要する経費の一部を負担させることに関する議決の変更に関し議決を求めることについて
議案第9号 農業関係の建設事業に要する経費の一部を負担させることに関し議決を求めることについて
議案第10号 林業関係の建設事業に要する経費の一部を負担させることに関し議決を求めることについて
議案第11号 水産関係の建設事業に要する経費の一部を負担させることに関する議決の変更に関し議決を求めることについて
議案第12号 土木関係の建設事業に要する経費の一部を負担させることに関する議決の変更に関し議決を求めることについて
議案第13号 土木関係の建設事業に要する経費の一部を負担させることに関し議決を求めることについて
議案第14号 県民の健康で快適な生活を確保するための環境の保全に関する条例の一部を改正する条例
議案第15号 児童福祉施設の設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例
議案第16号 岩手県警察本部組織条例の一部を改正する条例
議案第17号 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行条例の一部を改正する条例
議案第18号 主要地方道大船渡広田陸前高田線小友地区道路改良工事の変更請負契約の締結に関し議決を求めることについて
議案第19号 八木地区海岸防潮堤築造工事の変更請負契約の締結に関し議決を求めることについて
議案第20号 宮古港藤原地区海岸防潮堤工事の変更請負契約の締結に関し議決を求めることについて
議案第21号 両石漁港海岸防潮堤災害復旧工事の変更請負契約の締結に関し議決を求めることについて
議案第22号 財産の取得に関し議決を求めることについて
議案第23号 訴えの提起に関し議決を求めることについて
議案第24号 和解の申立てに関し議決を求めることについて
議案第25号 損害賠償請求事件に係る和解及びこれに伴う損害賠償の額を定めることに関し議決を求めることについて
議案第26号 損害賠償請求事件に係る和解及びこれに伴う損害賠償の額を定めることに関し議決を求めることについて
議案第27号 損害賠償請求事件に係る和解及びこれに伴う損害賠償の額を定めることに関し議決を求めることについて
議案第28号 平成27年度岩手県電気事業会計未処分利益剰余金の処分に関し議決を求めることについて
議案第29号 平成27年度岩手県工業用水道事業会計未処分利益剰余金の処分に関し議決を求めることについて
議案第30号 土地利用審査会の委員の任命に関し同意を求めることについて
【報 告】
報告第1号 公立大学法人岩手県立大学の業務の実績に関する評価結果の報告について
報告第2号 地方独立行政法人岩手県工業技術センターの業務の実績に関する評価結果の報告について
報告第3号 地方独立行政法人岩手県工業技術センターの中期目標に係る事業の報告について
報告第4号 地方独立行政法人岩手県工業技術センターの中期目標に係る業務の実績に関する評価結果の報告について
報告第5号 地方独立行政法人の常勤職員数の報告について
報告第6号 平成27年度決算に基づく健全化判断比率の報告について
報告第7号 平成27年度決算に基づく岩手県流域下水道事業特別会計に係る資金不足比率の報告について
報告第8号 平成27年度決算に基づく岩手県港湾整備事業特別会計に係る資金不足比率の報告について
報告第9号 平成27年度決算に基づく岩手県立病院等事業会計に係る資金不足比率の報告について
報告第10号 平成27年度決算に基づく岩手県電気事業会計に係る資金不足比率の報告について
報告第11号 平成27年度決算に基づく岩手県工業用水道事業会計に係る資金不足比率の報告について
報告第12号 職員による自動車事故に係る損害賠償事件に関する専決処分の報告について
報告第13号 道路の管理に関する事故に係る損害賠償事件に関する専決処分の報告について
報告第14号 岩手県信用保証協会が行う保証債務に係る求償権の放棄等の承認に関する報告について
〔参照〕
財  第 135 号 
平成28年10月26日 
岩手県議会議長 田 村  誠  様
岩手県知事  達 増 拓 也 
決算等の送付について
平成28年10月27日招集の岩手県議会定例会に提出する下記の決算に監査委員の意見を付けて、別添のとおり送付します。
なお、平成27年度主要施策の成果に関する説明書・いわて県民計画実施状況報告書を併せて送付します。

【認 定】
認定第1号 平成27年度岩手県一般会計歳入歳出決算
認定第2号 平成27年度岩手県母子父子寡婦福祉資金特別会計歳入歳出決算
認定第3号 平成27年度岩手県農業改良資金等特別会計歳入歳出決算
認定第4号 平成27年度岩手県県有林事業特別会計歳入歳出決算
認定第5号 平成27年度岩手県林業・木材産業資金特別会計歳入歳出決算
認定第6号 平成27年度岩手県沿岸漁業改善資金特別会計歳入歳出決算
認定第7号 平成27年度岩手県中小企業振興資金特別会計歳入歳出決算
認定第8号 平成27年度岩手県土地先行取得事業特別会計歳入歳出決算
認定第9号 平成27年度岩手県公債管理特別会計歳入歳出決算
認定第10号 平成27年度岩手県証紙収入整理特別会計歳入歳出決算
認定第11号 平成27年度岩手県流域下水道事業特別会計歳入歳出決算
認定第12号 平成27年度岩手県港湾整備事業特別会計歳入歳出決算
認定第13号 平成27年度岩手県立病院等事業会計決算
認定第14号 平成27年度岩手県電気事業会計決算
認定第15号 平成27年度岩手県工業用水道事業会計決算
〔議案及び報告の登載省略〕
〇議長(田村誠君) 次に、発議案2件が提出になっております。お手元に配付いたしてありますから、御了承願います。
発議案第1号
平成28年10月26日
岩手県議会議長 田 村   誠 様
議会運営委員会委員長 関 根 敏 伸
台風第10号の大雨等による被害に対する支援を求める決議
岩手県議会会議規則第14条第2項の規定により、標記の決議案を別紙のとおり提出します。
〔参照〕
台風第10号の大雨等による被害に対する支援を求める決議
気象庁が統計を取り始めて以来、初めて東北地方の太平洋岸へ上陸した台風第10号が、去る8月30日に本県を通過したことに伴い、県内各地で記録的な大雨となり、河川の氾濫等によって、これまでに20名もの尊い人命が失われるとともに、いまだ3名の方が行方不明となっている。また、床上浸水等による住家被害、道路、河川等の公共土木施設や水道などのライフライン、農地、農林水産施設、商店、観光施設など、県内全域に甚大な被害がもたらされた。
県議会においては、9月23日に被災地に赴き、被災市町村が抱える課題を伺うとともに被害状況を調査したところであるが、地域によっては、東日本大震災津波をも上回る数の家屋が被害を受け、多数の方々が、今なお避難生活を余儀なくされており、また、地域経済を担う中小企業者などにおいては、今後の経営に対する影響が危惧されるなど、現地の悲惨な状況を目の当たりにして、一刻も早い復旧の必要性を痛感したところである。
本県では、平成23年3月に東日本大震災津波が発生し、いまだ復興道半ばである中で、今回の台風第10号による被害額は、風水害の被害では戦後最大の規模となったところであり、また、平成25年にも記録的な大雨により各地で甚大な被害が発生するなど、度重なる自然災害により県民生活や県内経済は非常に大きな影響を受けている。
よって、本県議会は、今回の台風第10号による被災者の生活再建支援及び被災地の復旧が早期に図られるよう、次の事項について強く求める。
1 当面の災害応急対策等の実施のため、被災者に寄り添った支援が行われるよう、災害救助法における救助対象や基準等の柔軟かつ弾力的な運用を行うこと。
また、災害復旧事業の早期着手を行うこと。
2 今回被災した地域では、東日本大震災津波からの復興事業が大詰めを迎えている中、今回の災害からの復旧復興事業への早急な対応が必要となるなど、被災市町村の負担が過重となるため、これらの業務を担う専門的知識を有する人材の確保について、特段の支援を行うこと。
3 農地や牧草地の流失や土砂流入、用水路等の農業施設や生乳加工施設等の共同利用施設の甚大な被害について、早期復旧に向けた支援を行うとともに、農業共済の対象外となっている農作物の被害補助や、畜産農家における収穫した牧草の流失や飼料用トウモロコシの倒伏等の被害により生じた代替飼料の購入に要する経費に対する補助など、農業経営の再開に向け、特段の支援を行うこと。
4 林道の路肩や法面の崩壊、路面の流失、山地の崩壊等の甚大な被害について、早期復旧に向けた支援を行うとともに、林道災害復旧の対象外となる被災箇所の復旧について、財政措置を拡充するよう国に対し要望するなど、林業活動の再開に向け、特段の支援を行うこと。
5 防波堤等の漁港施設等や定置網等の漁業設備等の甚大な被害について、早期復旧に向けた支援を行うこと。
また、東日本大震災津波の被害から復旧を果たしたサケ・マスふ化場が、今回再び被災し、軌道に乗りかけていた本県のサケ増殖事業に深刻な影響が出ているため、施設設備の早期復旧に対する補助など、漁業活動の再開に向け、特段の支援を行うこと。
6 急激な河川の増水により、各所で主要な道路が寸断され、地域の安全や経済に多大な影響を与えたことから、堤防の整備や河道掘削など、河川や道路等について災害に強い公共土木施設の整備・復旧を行うとともに、河川河道内、橋りょう及び水門付近において堆積している流木の撤去等に対し、特段の支援を行うこと。
7 被災者に寄り添った支援が行われるよう、被災者生活再建支援制度において、要件や基準等の柔軟かつ弾力的な運用を行うこと。
また、被災者住宅再建支援事業及び生活再建住宅支援事業などにより被災者の住宅再建が可能となるよう、東日本大震災津波からの復興事業と同様に、弾力的で自由度の高い取り崩し型基金等を創設するなど、特段の財政措置を国に求めること。
さらに、これから厳しい冬を迎えるにあたり、今後整備する応急仮設住宅について、十分な冬季用の対策を行うこと。
8 被災事業者や中心商店街等の施設設備、宿泊施設や観光施設の早期復旧のため、低利の融資、利子補給はもとより、事業の早期復旧再開に向けた補助制度の創設等について、特段の支援を行うこと。
また、東日本大震災津波の被災事業者は、二重ローンの負担に苦しんでいる中で、今回の被災により、さらなる事業資金調達の必要が生じているため、事業の再開や経営の安定に向け、特段の支援を行うこと。
9 医療機関や社会福祉施設等の早期復旧に対し、特段の支援を行うこと。
10 被災した学校施設、文化財等の早期復旧に対し、特段の支援を行うこと。
11 合同庁舎は、災害時において、被害の情報収集や被災者支援の拠点となるため、非常時における電源や通信設備等の確保について、十分な対策を行うこと。
上記のとおり決議する。
平成28年10月27日 
岩手県議会
発議案第2号
平成28年10月26日
岩手県議会議長 田 村   誠 様
議会運営委員会委員長 関 根 敏 伸
台風第10号の大雨等による被害に対する支援を求める意見書
地方自治法第109条第6項及び岩手県議会会議規則第14条第2項の規定により、標記の意見書案を別紙のとおり提出します。
〔参照〕
平成28年10月27日
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
総務大臣
財務大臣
文部科学大臣
厚生労働大臣  様
農林水産大臣
経済産業大臣
国土交通大臣
環境大臣
内閣官房長官
内閣府特命担当大臣(防災)
盛岡市内丸10番1号
岩手県議会議長 田 村   誠
台風第10号の大雨等による被害に対する支援を求める意見書
今回の台風第10号による被災者の生活再建支援及び被災地の復旧が早期に図られるよう強く要望する。
理由
気象庁が統計を取り始めて以来、初めて東北地方の太平洋岸へ上陸した台風第10号が、去る8月30日に本県を通過したことに伴い、県内各地で記録的な大雨となり、河川の氾濫等によって、これまでに20名もの尊い人命が失われるとともに、いまだ3名の方が行方不明となっている。また、床上浸水等による住家被害、道路、河川等の公共土木施設や水道などのライフライン、農地、農林水産施設、商店、観光施設など、県内全域に甚大な被害がもたらされた。
県民生活はもとより、地域経済が大きな打撃をこうむったところであり、こうした状況の下、今なお、多数の方々が避難生活を余儀なくされており、住民が受ける影響と不安は、はかり知れないものとなっている。
本県では、平成23年3月に東日本大震災津波が発生し、いまだ復興道半ばである中で、今回の台風第10号による被害額は、風水害の被害では戦後最大の規模となったところであり、また、平成25年にも記録的な大雨により各地で甚大な被害が発生するなど、度重なる自然災害により県民生活や県内経済は非常に大きな影響を受けている。
よって、国においては、今回の台風第10号による被災者の生活再建支援及び被災地の復旧が早期に図られるよう、次の事項について強く要望する。
1 当面の災害応急対策等の実施のため、被災者に寄り添った支援が行われるよう、災害救助法における救助対象や基準等の柔軟かつ弾力的な運用を行うとともに、災害対策に係る特別な財政需要に対応できるよう、特別交付税による措置や、弾力的で使途の自由度の高い取り崩し型基金等の創設を支援するなど、特段の財政措置を講じること。
また、地域によっては、東日本大震災津波時よりも被災家屋が多いことから、災害廃棄物等の処理費用に対して、東日本大震災津波の際と同様に、特段の財政措置を講じること。
2 災害査定や災害復旧事業の早期着手を行うこと。
また、今回の災害は被害が甚大かつ広範囲に及ぶことや、東日本大震災津波からの復興途上にある特殊事情に配慮し、机上査定で行う要件を緩和するなど、制度の柔軟な運用や事務手続きの簡素化を図るとともに、災害査定に要する測量や調査、設計等の費用について地方負担の軽減を図るため、特段の財政措置を講じること。
さらに、東日本大震災津波に係る復興事業で整備された施設等で、被害を受けたものについては、震災からの復興に遅れが生じないよう、特段の財政措置を講じること。
3 今回被災した地域では、東日本大震災津波からの復興事業が大詰めを迎えている中、今回の災害からの復旧復興事業への早急な対応が必要となるなど、自治体の負担が過重となるため、これらの業務を担う専門的知識を有する人材の確保について、特段の支援を行うこと。
4 農地や牧草地の流失や土砂流入、用水路等の農業施設や生乳加工施設等の共同利用施設の甚大な被害について、早期復旧に向けた支援を行うとともに、農業共済の対象外となっている農作物の被害補助や、畜産農家における収穫した牧草の流失や飼料用トウモロコシの倒伏等の被害により生じた代替飼料の購入に要する経費について財政措置を講じるなど、農業経営の再開に向け、特段の支援を行うこと。
5 林道の路肩や法面の崩壊、路面の流失、山地の崩壊等の甚大な被害について、早期復旧に向けた支援を行うとともに、林道災害復旧の対象外となる被災箇所の復旧に要する経費について財政措置を拡充するなど、林業活動の再開に向け、特段の支援を行うこと。
6 防波堤等の漁港施設や定置網等の漁業設備等の甚大な被害について、早期復旧に向けた支援を行うとともに、災害関連緊急大規模漂着流木等処理対策事業の補助対象拡大及び補助率の嵩上げ等の見直しを早急に行うこと。
また、東日本大震災津波の被害から復旧を果たしたサケ・マスふ化場が、今回再び被災し、軌道に乗りかけていた本県のサケ増殖事業に深刻な影響が出ているため、施設設備の早期復旧について財政措置を講じるなど、漁業活動の再開に向け、特段の支援を行うこと。
7 急激な河川の増水により、各所で主要な道路が寸断され、地域の安全や経済に多大な影響を与えたことから、堤防の整備や河道掘削など、河川や道路等について災害に強い公共土木施設の整備・復旧を行うとともに、河川河道内、橋りょう及び水門付近において堆積している流木の撤去等に対し、特段の支援を行うこと。
また、日常の連絡手段でもあり、被災者支援情報など被災者の生活を支えている情報通信基盤等にも大きな被害が生じたことから、条件不利地域において市町村が整備した光ファイバー等の情報通信基盤や共聴組合が保有するテレビ共同受信施設の早期復旧を行うため、特段の支援を行うこと。
8 被災者に寄り添った支援が行われるよう、被災者生活再建支援制度の支援対象拡大などの見直しや被害認定等において柔軟な運用を行うこと。
また、被災地では住民の生活に直結する生活道路や生活橋も多数被害を受けており、これらも含め、従来、公共土木災害復旧の対象外となる被災箇所の復旧について、特段の支援を行うこと。
さらに、家屋が被災した住民には市町村税の減免が行われるが、災害からの復旧復興の中で、市町村の財政事情はさらに厳しさを増すことになるため、減免に伴う減収分について、特段の財政措置を講じること。
9 医療機関や社会福祉施設等の早期復旧に対し、特段の支援を行うこと。
また、国民健康保険、後期高齢者医療、介護保険及び障害福祉サービス等における被保険者の一部負担金や利用者負担金並びに、保育料等に対する免除措置について、特段の財政措置を講じること。
10 被災事業者や中心商店街等の施設設備、宿泊施設や観光施設の早期復旧のため、低利の融資、利子補給はもとより、今回の災害に対応したグループ補助金の実施など、事業の早期復旧再開に向けた補助制度の創設等について、特段の支援を行うこと。
また、東日本大震災津波の被災事業者は、二重ローンの負担に苦しんでいる中で、今回の被災により、さらなる事業資金調達の必要が生じているため、事業の再開や経営の安定に向け、特段の支援を行うこと。
11 被災した学校施設、文化財等の早期復旧を行うため、特段の支援を行うこと。
上記のとおり地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
〇議長(田村誠君) 次に、監査委員から、監査結果の報告3件、現金出納検査結果の報告3件を受理いたしました。監査結果の報告については、県公報登載をもって御了承願うこととし、現金出納検査結果の報告については、お手元に配付いたしてありますから、御了承願います。
〔報告の登載省略〕
〇議長(田村誠君) 次に、知事から法人の経営状況説明書を受理いたしました。お手元に配付いたしてありますから、御了承願います。
〔法人の経営状況説明書の登載省略〕
〇議長(田村誠君) 次に、知事から定額の資金を運用するための基金の運用状況書を受理いたしました。お手元に配付いたしてありますから、御了承願います。
〔基金の運用状況書の登載省略〕
〇議長(田村誠君) 次に、人事委員会から、職員の給与等に関する報告及び勧告を受理いたしました。それぞれあらかじめ配付いたしてありますから、御了承願います。
〔報告及び勧告の登載省略〕
〇議長(田村誠君) 次に、選挙管理委員会委員長から、選挙管理委員及び補充員の任期が本年11月4日で満了するので、次期委員及び補充員を9月定例会において選挙せられたい旨の申し出があります。
次に、会議規則第116条第1項ただし書きの規定により、当職において議員派遣を決定いたしました。お手元に配付いたしてありますから、御了承願います。
〔報告の登載省略〕
日程第1 会議録署名議員の指名
〇議長(田村誠君) これより本日の議事日程に入ります。
日程第1、会議録署名議員の指名を行います。
会議録署名議員は、会議規則第113条の規定により、佐々木朋和君、佐々木茂光君、渡辺幸貫君、工藤誠君を指名いたします。
日程第2 会期決定の件
〇議長(田村誠君) 次に、日程第2、会期決定の件を議題といたします。
お諮りいたします。今期定例会の会期は、本日から11月25日までの30日間といたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
〇議長(田村誠君) 御異議なしと認めます。よって、会期は30日間と決定いたしました。
休 会
〇議長(田村誠君) 次に、お諮りいたします。10月28日、10月31日、11月1日、11月2日の4日間は議案調査のため、及び11月9日、11月10日、11月14日から11月18日まで、11月21日、11月22日、11月24日の10日間は委員会審査のため、休会といたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
〇議長(田村誠君) 御異議なしと認めます。よって、10月28日、10月31日、11月1日、11月2日の4日間は議案調査のため、及び11月9日、11月10日、11月14日から11月18日まで、11月21日、11月22日、11月24日の10日間は委員会審査のため、休会とすることに決定いたしました。
日程第3 選挙管理委員及び補充員の選挙
〇議長(田村誠君) 次に、日程第3、選挙管理委員及び補充員の選挙を行います。
お諮りいたします。選挙の方法につきましては、地方自治法第118条第2項の規定により、指名推選によりたいと思います。これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
〇議長(田村誠君) 御異議なしと認めます。よって、選挙の方法は指名推選によることに決定いたしました。
お諮りいたします。指名の方法は、議長において指名することにいたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
〇議長(田村誠君) 御異議なしと認めます。よって、議長において指名することに決定いたしました。
選挙管理委員に八木橋伸之君、高前田寿幸君、戸羽美智子さん、百濟和夫君を指名いたします。
お諮りいたします。ただいま議長において指名いたしました八木橋伸之君、高前田寿幸君、戸羽美智子さん、百濟和夫君を選挙管理委員の当選人と定めることに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
〇議長(田村誠君) 御異議なしと認めます。よって、ただいま指名いたしました八木橋伸之君、高前田寿幸君、戸羽美智子さん、百濟和夫君が選挙管理委員に当選されました。
次に、補充員に吉田瑞彦君、熊谷俊巳君、佐々木貢君、菊池敦子さんを指名いたします。
お諮りいたします。ただいま議長において指名いたしました吉田瑞彦君、熊谷俊巳君、佐々木貢君、菊池敦子さんを補充員の当選人と定めることに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
〇議長(田村誠君) 御異議なしと認めます。よって、ただいま指名いたしました吉田瑞彦君、熊谷俊巳君、佐々木貢君、菊池敦子さんが補充員に当選されました。
お諮りいたします。補充員の順位は、ただいま指名いたしました順序によって決定いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
〇議長(田村誠君) 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。
日程第4 認定第1号平成27年度岩手県一般会計歳入歳出決算から日程第61 報告第14号岩手県信用保証協会が行う保証債務に係る求償権の放棄等の承認に関する報告についてまで
〇議長(田村誠君) 次に、日程第4、認定第1号から日程第61、報告第14号までを一括議題といたします。
提出者の説明を求めます。風早総務部長。
〔総務部長風早正毅君登壇〕
〇総務部長(風早正毅君) ただいま議題とされました各案件について御説明申し上げます。
認定第1号は、平成27年度岩手県一般会計歳入歳出決算であります。歳入総額1兆1、477億9、600万円余、歳出総額1兆365億2、800万円余で、差引残額1、112億6、800万円余から、繰越財源額858億5、200万円余を差し引いた実質収支は、254億1、500万円余の黒字となっているものであります。
認定第2号から認定第12号までは、平成27年度岩手県母子父子寡婦福祉資金特別会計など11件の特別会計の決算でありますが、各特別会計とも、実質収支は黒字または均衡となっております。
認定第13号から認定第15号までの3件は、平成27年度の公営企業会計決算であります。これらの公営企業会計の決算につきましては、地方公営企業法第30条第2項及び第4項の規定に従い、監査委員の審査に付し、その意見をつけて認定に付するものであります。
議案第1号は、平成28年度岩手県一般会計補正予算(第2号)であります。これは、台風第10号等により被害を受けた被災者の生活再建支援や商工業、農林水産業の再開に向けた支援、道路、河川等の災害復旧に必要な経費を措置するとともに、国の経済対策に呼応した子育て支援やインフラ整備、産業人材の育成や働き方改革など、ふるさと振興の推進に要する経費などのほか、復興事業の進捗に伴う復興支援道路やまちづくり連携道路の整備、公的医療施設の再建に要する経費など、本格復興の完遂に必要となる予算を計上し、総額1、122億2、800万円余の増額補正を行おうとするものであります。
補正の主なものは、救助費17億9、800万円余、公的医療機関復興支援事業費補助1億4、100万円余、いわて働き方改革等推進事業費1、500万円余、被災農業者緊急支援事業費補助2億6、600万円余、水産業復旧緊急支援対策事業費25億3、900万円余、中小企業災害復旧資金貸付金16億6、000万円、ものづくり革新推進事業費補助3億4、200万円余、地域なりわい再生緊急対策交付金10億9、500万円、災害関連緊急砂防事業費77億5、000万円、河川等災害復旧事業費466億7、500万円余であります。
議案第2号から議案第7号までの6件は、平成28年度岩手県母子父子寡婦福祉資金特別会計など5特別会計及び岩手県工業用水道事業会計の補正予算でありますが、これらは、それぞれの事業計画の変更等に基づいて所要の補正をしようとするものであります。
議案第8号から議案第13号までの6件は、予算の補正に伴う建設事業に要する経費の一部負担及び一部負担の変更に関し議決を求めようとするものであります。
議案第14号から議案第17号までの4件は条例議案でありますが、県民の健康で快適な生活を確保するための環境の保全に関する条例の一部を改正する条例など、4条例の一部をそれぞれ改正しようとするものであります。
議案第18号から議案第21号までの4件は、災害復旧工事などの変更請負契約の締結に関し、それぞれ議決を求めようとするものであります。
議案第22号は、財産の取得に関し議決を求めようとするものであります。
議案第23号は、訴えの提起に関し議決を求めようとするものであります。
議案第24号は、和解の申立てに関し議決を求めようとするものであります。
議案第25号から議案第27号までの3件は、損害賠償請求事件に係る和解及びこれに伴う損害賠償の額を定めることに関し議決を求めようとするものであります。
議案第28号及び議案第29号の2件は、平成27年度の岩手県電気事業会計及び岩手県工業用水道事業会計の未処分利益剰余金の処分に関し議決を求めようとするものであります。
報告第1号及び報告第2号の2件は、公立大学法人岩手県立大学及び地方独立行政法人岩手県工業技術センターの業務の実績に関する評価結果について報告するものであります。
報告第3号から報告第5号までの3件は、地方独立行政法人岩手県工業技術センターの中期目標に係る事業及び業務の実績に関する評価結果並びに常勤職員数について報告するものであります。
報告第6号は、地方公共団体の財政の健全化に関する法律の規定に基づき、平成27年度決算に基づく健全化判断比率について報告するものであります。
報告第7号及び報告第8号は、平成27年度決算に基づく流域下水道事業特別会計及び港湾整備事業特別会計の資金不足比率について、報告第9号から報告第11号までの3件は、平成27年度決算に基づく公営企業会計の資金不足比率について、それぞれ報告するものであります。
報告第12号は、職員による自動車事故に係る損害賠償事件に関する専決処分について、報告第13号は、道路の管理に関する事故に係る損害賠償事件に関する専決処分について、それぞれ報告するものであります。
報告第14号は、岩手県信用保証協会が行う保証債務に係る求償権の放棄等の承認について報告するものであります。
以上でありますので、よろしく御審議の上、原案に御賛成くださるようお願いを申し上げます。
日程第62 議案第30号土地利用審査会の委員の任命に関し同意を求めることについて
〇議長(田村誠君) 次に、日程第62、議案第30号土地利用審査会の委員の任命に関し同意を求めることについてを議題といたします。
提出者の説明を求めます。千葉副知事。
〔副知事千葉茂樹君登壇〕
〇副知事(千葉茂樹君) ただいま議題とされました人事案件について御説明いたします。
議案第30号は、土地利用審査会の委員であります7名全員の任期が10月31日で満了となりますので、吉田勇光氏、平塚明氏、川上博基氏、伊藤今子氏の4名を再任するとともに、小山田サナヱ氏、千葉洋子氏、京谷朱美氏の3名を新たに任命するため、議会の同意を求めようとするものであります。
土地利用審査会の委員は、国土利用計画法第39条第4項の規定により、土地利用、地価、その他の土地に関する事項についてすぐれた経験と知識を有し、公共の福祉に関し公正な判断をすることができる者のうちから任命することとされており、7名の方々は、不動産鑑定や自然環境保全、法律実務、農林業などそれぞれの専門分野に精通されており、適正な職務の遂行が期待できる方々と存じております。
よろしく御審議の上、原案に御同意くださいますようお願いいたします。
〇議長(田村誠君) お諮りいたします。ただいま議題となっております議案は、人事案件でありますので、会議規則第34条第3項の規定及び先例により、議事の順序を省略し、直ちに採決いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
〇議長(田村誠君) 御異議なしと認めます。よって、これより議案第30号土地利用審査会の委員の任命に関し同意を求めることについてを採決いたします。
ただいま議題となっております議案第30号土地利用審査会の委員の任命に関し同意を求めることについては、これに同意することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
〇議長(田村誠君) 起立全員であります。よって、議案第30号土地利用審査会の委員の任命に関し同意を求めることについては、これに同意することに決定いたしました。
日程第63 発議案第1号台風第10号の大雨等による被害に対する支援を求める決議及び日程第64 発議案第2号台風第10号の大雨等による被害に対する支援を求める意見書
〇議長(田村誠君) 次に、日程第63、発議案第1号及び日程第64、発議案第2号を一括議題といたします。
お諮りいたします。ただいま議題となっております各案件は、各交渉団体会派の賛同を得た委員会提案でありますので、会議規則第34条第2項及び第3項の規定並びに先例により、議事の順序を省略し、直ちに採決いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
〇議長(田村誠君) 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。
これより、発議案第1号及び発議案第2号を一括して採決いたします。
各案件は、原案のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
〇議長(田村誠君) 起立全員であります。よって、発議案第1号及び発議案第2号は、原案のとおり可決されました。
〇議長(田村誠君) 以上をもって本日の日程は全部終了いたしました。
本日はこれをもって散会いたします。
午後1時39分 散 会

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