平成28年9月定例会 第6回岩手県議会定例会会議録

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〇知事(達増拓也君) 三笠宮崇仁親王殿下におかれましては、本日、薨去あらせられました。まことに愛惜の念にたえません。薨去に際しましては、県といたしましても弔慰を表したところであります。
今月、本県で開催されました東日本大震災復興の架け橋第71回国民体育大会希望郷いわて国体及び第16回全国障害者スポーツ大会希望郷いわて大会の実施につきまして御報告を申し上げます。
報告に先立ちまして、本年8月に発生しました台風第10号を初め、全国各地の自然災害により、とうとい命を失われた方々の御冥福をお祈り申し上げますとともに、被害を受けられた皆様に心からお見舞いを申し上げます。
東日本大震災津波の発災から5年7カ月を経過しました。改めて、この災害で犠牲になられた方々に、謹んで哀悼の意を表します。
さて、希望郷いわて国体及び希望郷いわて大会につきまして、議員各位を初め、御協力をいただきました県民の皆様に御礼を申し上げます。
両大会は、東日本大震災津波の被災地で初めて開催する国体、大会であり、復興のシンボルとして位置づけ、全国から多くの御支援をいただきながら、オール岩手で開催準備を進めてきました。
希望郷いわて国体は、冬季大会と本大会の全ての競技を県内で行う本県で初めての完全国体として開催いたしましたが、その幕開けとなった冬季大会、また、天皇皇后両陛下を初め、多くの皇室の皆様をお迎えして開催いたしました本大会につきましても、大成功のうちに終了いたしました。
開催を目前に台風第10号の被害を受け、岩泉町で競技実施を断念せざるを得なかったことは大変残念でありましたが、広げよう感動。伝えよう感謝。のスローガンのもと、スポーツの感動を岩手から全国に広げ、東日本大震災以降、全国から寄せられた御支援に感謝を伝えることができました。
各競技に出場した本県選手団は、会場での県民の熱い声援を受け、これまでに培ってきた実力を遺憾なく発揮し、多くの優勝、入賞を重ね、男女総合成績、天皇杯第2位、女子総合成績、皇后杯第2位の栄誉をかち取ることができました。
46年前の岩手国体にまさるとも劣らない偉業であり、選手はもとより、指導してこられた監督、コーチなど、競技関係者の皆様の御努力のたまものであるとともに、選手やチームを支えてこられた御家族や学校、職場、地域の皆様、声援を送り勝利を祈った県民全ての成果として、ともにこの喜びを分かち合いたいと思います。
天皇、皇后両陛下には、9月28日から10月2日まで御来県を賜りました。大槌町や山田町などで復興状況を御視察になられた際は、関係者や住民にねぎらいや励ましのお言葉をいただきました。
国体の総合開会式では、式典前演技や入場行進に拍手を送られ、体操競技では選手の健闘に拍手を送られました。県民はそのようなお姿に深く感激し、あすへと向かう大きな力をいただきました。
また、国体の熱気が冷めやらぬ中、皇太子殿下の御臨席を賜り、開会式が行われた希望郷いわて大会につきましても、選手団サポートボランティアを初め、多くのボランティアの参加のもと、滞りなく全ての競技会が行われ、大成功のうちに終了いたしました。
3日間の競技会において、本県選手団は金メダル55個、銀メダル42個、銅メダル42個、合計139個のメダルを得る目覚ましい成果を上げました。
全国から集まった選手たちがみずからの可能性を広げ、ハンディを乗り越えようとする姿に感動と共感が生まれ、障がいへの理解と交流の輪が大きく広がり、障がいのある人もない人も互いに尊重し合い、ともに支え合い、暮らしていける社会の実現に大きく貢献できたものと感じました。
東日本大震災からの復興に全力で取り組む中、また、台風第10号の爪跡が深く残る中、県民が力を合わせて岩手のスポーツの力を最高度に高め、また、開閉会式や文化プログラム事業では岩手の文化を花開かせ、さらに国体・大会プラスという新たな取り組みにより、両大会を成功に導くことができました。
この歴史的な経験を糧に、県としては、東日本大震災からの復興とふるさと振興をさらに力強く進め、スポーツ、文化の振興を初め、県政全般の発展に努めてまいりますので、改めて議員各位を初め、県民の皆様の御理解、御協力をお願い申し上げます。
ありがとうございました。(拍手)
台風第10号による被害及び対応状況の報告
〇議長(田村誠君) 次に、台風第10号による被害及び対応状況の報告について、総務部長から発言を求められておりますので、発言を許します。風早総務部長。
〔総務部長風早正毅君登壇〕

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