平成24年2月定例会 第4回岩手県議会定例会会議録

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〇1番(高田一郎君) それでは、総務委員長にお聞きしたいと思います。
 先ほどの報告では、請願陳情受理番号第17号、30号、つまり消費税増税に反対する請願が不採択となったという報告であります。これは本当に残念な結果であります。今、日本の経済が本当に深刻な状況になっている中で、国民、県民に新たな負担を求めるということは、さらに消費、購買力が悪化して、ますます経済が深刻なものになりますし、同時に、今、県民挙げて東日本大震災の復旧、復興に取り組んでいるときに、被災地の復興の妨げになると私は思うんです。
 そこで、総務委員会では、この辺についてどんな議論がされて、そして、どういう理由で否決という結果となったのか、そのことについて詳細に示していただきたいと思います。
〇総務委員長(五日市王君) 高田一郎議員の御質問に誠実にお答え申し上げます。
 消費税率引き上げの中止を求める請願及び消費税増税に反対する請願につきましては、関連があることから、一括議題に付して審査したところでありますが、委員会における審査におきましては、採択、不採択の二つの意見がございました。
 採択とすべきとの意見といたしましては、被災県として可処分所得を実質的に減らすことにつながる消費税の増税は容認できない。現下の政治状況で、被災県の県議会が消費税の増税に一定の歯どめをかける態度を表明することに意味があり、2件の請願とも採択とすべきとの意見が出された一方で、不採択とすべきとの意見といたしましては、国を支えるためには応分の負担が必要である。その一方で、地方消費税の配分が適正な形になっていないので、払った分の応分の政策的支援を求めるべきである。税制全般にかかわる動向を見る必要があり、我々も主張すべきことを主張しながら、国における議論の推移を見守るべきであるや、今後の地方消費税の取り扱いについて、地方の財源確保に関して不確定な部分があり、税と社会保障の一体改革の流れを直ちに是認できるものではないが、消費税増税反対という表現により意見書を発議することについては慎重でありたい。今期定例会に消費税増税に慎重な対応を求める意見書が提案される見通しであり、この意見書に賛成したい等の意見から、2件の請願とも不採択とすべきとの意見があり、採決の結果、賛成少数で不採択と決定した次第であります。
 以上です。
〇1番(高田一郎君) 今、後で慎重な判断を求める発議が提案されるというお話でありましたけれども、2月の段階で、税と社会保障の一体改革の大綱がもう既に閣議決定され、民主党内でも修正協議が行われて、来週にも決着しようとしているんです。そういうときに、慎重な対応を求めるという発議で、本当に県民の思いにこたえる中身なのかどうかということで非常に疑問を持つわけです。今、そういう修正協議が決着し、目前でなろうとしているときに、やっぱり中止を国にきっぱり求めるということが被災県の県議会としての責務だと思うんですが、委員会の中では、そういう議論はなかったのかどうかということもお聞きしたいと思います。
〇総務委員長(五日市王君) 2件とも紹介議員となられた高田一郎議員のお気持ちは重々わかるわけでございますが、後にも先にも、先ほど申し上げたとおりの議論しかございませんでした。
〇議長(佐々木博君) 以上で、通告による質疑は終わりました。
 これをもって質疑を終結いたします。
 これより討論に入ります。
 討論の通告がありますので、発言を許します。小西和子さん。
   〔16番小西和子君登壇〕

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