平成27年2月定例会 第18回岩手県議会定例会会議録

前へ 次へ

〇46番(渡辺幸貫君) いわて県民クラブの渡辺幸貫であります。
私は、各会派共同提案の発議案として、本日提出いたしました発議案第1号食と農林水産業の振興に関する条例について、御賛同いただいた各会派を代表して御説明いたします。
本県の農林水産業は、豊かで多様な自然環境に適応しながら、生産者のたゆまぬ努力と創意により生産が拡大され、全国でも有数の地位を築くとともに、安全で安心な農林水産物の供給を通じて、県民の豊かな食生活や地域の特色ある食文化を創造してきました。
しかしながら、本県の農林水産業を取り巻く環境は、従事者の減少、高齢化等による担い手の不足や、農林水産物の価格低迷、生産資材の価格高騰などにより一段と厳しさを増しており、農林水産業者の努力や従来どおりの振興策だけでは発展を望むことは難しい状況となっており、さらには、東日本大震災津波による甚大な被害からの回復途上にあるなど、生産現場では経営の継続に大きな不安を抱えております。
こうした状況の中、本県の基幹産業である農林水産業を魅力ある産業として発展させていくためには、農林水産業者が意欲を持って取り組める持続可能な経営を確立し、良質な農林水産物を確保するとともに、県民の豊かな食生活の維持向上を図り、食文化を次の代に継承するなど、時代の変化に対応した岩手ならではの食と農林水産業の方向性を明らかにし、行政、農林水産業者、県民等が一体となってその振興に取り組むことが肝要であります。
このことから、県民の参加と協力のもと、本県の農林水産業の持続的な発展と、安全で安心な食の生産、供給を通じた県民の豊かな暮らしの実現のため、その基本となる事項を定めようとするものであります。
条例の内容といたしましては、1、食と農林水産業の振興に関し、基本理念、県の責務並びに市町村、農林水産業者等及び県民の役割について定めること、2、地域の特性を生かした農林水産業の推進、農林水産業経営の安定、生産基盤の整備及び保全など、食と農林水産業の振興に関する主要な施策を定めること、3、食と農林水産業の振興に関する施策を推進するため、施策の概要の公表、財政上の措置について定めることなどであります。
次に、条例の施行期日については、一部の規定を除き、平成27年4月1日を予定しております。
以上、よろしく御審議の上、原案に賛成くださいますようお願いいたします。
なお、本条例案の策定に当たり、御意見をいただいた農林水産業関係団体の皆様、県内の市町村、御協力いただいた議員各位に対し、改めて感謝と敬意を表しまして提案理由の説明とさせていただきます。
〇議長(千葉伝君) これより質疑に入るのでありますが、通告がありませんので、質疑なしと認め、質疑を終結いたします。
次に、ただいま議題となっております発議案第1号食と農林水産業の振興に関する条例は、農林水産委員会に付託いたします。
〇議長(千葉伝君) 以上をもって本日の日程は全部終了いたしました。
本日はこれをもって散会いたします。
午後5時39分 散 会

前へ 次へ