平成27年2月定例会 第18回岩手県議会定例会会議録

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〇29番(嵯峨壱朗君) ただいまの質疑に若干関連しますけれども、知事演述についてですけれども、この演述は、私の所信の一端を申し上げますで始まるんですね。最後は、私の所信表明といたしますということです。いわゆる信ずるところ、最も知事が重要としているところを表現するものだと私は理解していました。今、知事がおっしゃったように、今回は30ページにわたっています。昨年は20ページでした。随分力が入っているんだなと思って見ていました。
そうした中で、知事がやろうとしていること、それはわかります。岩崎議員が言いたかったのは、その前提として、こうしなければならない、こうするんだという前に、こうだからこうするんですよという、こうだからの説明がもう少しあってもよかったんじゃないかということを言っていると思うのです。とりもなおさず私の地区も被災していますけれども、岩崎議員はいまだに応急仮設住宅に住んでいます。被災者なわけですから、被災者の声としてこういう声があると。知事演述を見て、こう受けたということだと思うんです。
というふうに考えれば、最初の答弁のように、そういった再質問に対する答弁のような答弁にはならないなと私は思っていました。そういう意味で聞いているんですよ。やりたい、やらなければならないことというのは書いてあっていいと思います。だから、こうだから、こういうのがこういうふうにおくれて、こういった問題があるからこうするんだという、それが知事演述には欠けているのではないかということ。そして、触れていないことによって、見る人は、ああ、そうかというふうに、そんなにおくれているという現状というのはわからないわけです、知事演述だけ見ると。ですから、それに触れていないこと自体がもしかしたらそんなに課題はないのではないかというふうに思うのではないかという意味で風評被害を助長するのではないかと言っていると思うのです。もう少し、木で鼻をくくったような答弁ではなくて、被災者ですから、そういった目線で、そういった意見があるということをも少し真摯に受けとめて答えてもらうべきだと思うんですけれども、その点もう一度答弁願いたいと思います。
〇知事(達増拓也君) 被災者の思いを、これは私一人で書いたものではなくて、今の県の組織としての総力を挙げて演述を作成しました。これは、いわば今の被災者の皆さんと心を通わせながら、ともに作成した知事演述だと考えています。
〇29番(嵯峨壱朗君) その認識はわかりました。ただ、そのことを言葉として表現すればよかったんじゃないですかということです。そういうことを言っているんです。つまり、もちろん不十分だという認識はあるという話でした。そうだと思います。だったら、そういったことに触れてもいいでしょう。しかも、今、知事自身のみならず、県庁全体として考えてやったと。だとすれば、もっと怖いですよね。と僕は思いますけれども、何かあったら。
〇知事(達増拓也君) 安倍晋三首相も、施政方針演説、立派なものをされて、その中で復興がおくれているという言及はなかったわけでありますけれども、しかしながら、政府として、復興に関して言うべきことをきちっと言う、そういう演説になってはいたと思っております。
もちろん、これも盛り込むべきだったのではないか、自分だったらこれも盛り込むということはたくさんあるとは思います。ただ、総理大臣の施政方針演説の場合に、であればそれを書きかえろみたいなことは、施政方針演説に書きかえとか修正とか、そういうことはないわけでありますので、あれはあれで一つ踏まえて、もし知事の姿勢として、被災者のことをよく考えていないのではないか、あるいはおくれを軽視しているのではないか、そういう御心配を被災者として持たれるということは理解できます。それは、まさに先ほどそういう御質問をいただいて、それに対しては、いやいやそういうことはないと答弁をしているわけでありますので、先ほどからの答弁についても、これは被災者でもある岩崎議員に対してきちんと答弁をしていたと御理解いただきたいと思います。
〇議長(千葉伝君) 次に、佐々木順一君。
〔38番佐々木順一君登壇〕(拍手)

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