平成26年12月定例会 第17回岩手県議会定例会会議録

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〇47番(田村誠君) 民主党の田村誠です。
 会派を代表し、認定第1号平成25年度岩手県一般会計歳入歳出決算に対し、不認定とする委員長報告に賛成の討論をいたします。
 9月定例会で平成25年度一般会計歳入歳出決算を継続審査としたのは、大雪りばぁねっととDIOジャパンに関する緊急雇用創出事業を含んだ決算について、認定するか否かの判断をする状況になかったからであります。
 大雪りばぁねっとの緊急雇用創出事業については、前年度一般会計決算のときと同じく、緊急雇用創出事業について、県執行部の関与と責任の有無が論点となりました。県執行部は、一貫して執行部の責任はないとの発言を繰り返しますが、平成24年度一般会計歳入歳出決算審査の大雪りばぁねっとに関する昨年の参考質疑の中で、沼崎前町長の発言のとおり、すなわち、この事業は県の指導のもと県と町一体となって進めてきた事業であり、県にも責任の一端はあるとの発言のとおり、県執行部にも、懲戒処分の対象となる厳密な意味での責任の有無はともかく、少なくとも落ち度はあったと考えるのが当然であります。
 一方、DIOジャパンの緊急雇用創出事業は、平成24年度において、大雪りばぁねっとと同時期に進行しており、大雪りばぁねっと事件について県に全く落ち度はなかったとする県執行部の姿勢は、DIOジャパン事件の発生に全く影響がなかったと言えるでしょうか。譲渡を前提としたリース契約と緊急雇用創出事業期間のみの雇用など、緊急雇用創出事業制度をしっかり勉強したDIOジャパンに、行政がうまくやられたのが実態であります。
 自治体の企業誘致は、当然リスクが伴うものであり、ふぐあいがあったときは、落ち度は認め、反省し、次の機会に生かすということが大切です。しかし、落ち度の認識もなく、反省もなければ、次も同じ間違いを繰り返すのは当然ではないでしょうか。
 平成25年度決算には、世界各国及び全国から善意の義援金が入っており、被災県として涙の出るほどうれしいものであります。また、震災以降の岩手県執行部の働きぶりは十分に評価するものであり、復興も、徐々にではありますが着実に進んでおります。
 一方で、大雪りばぁねっとに関する不祥事は、刑事事件となり、当該NPOは破産手続が開始され、DIOジャパンは10億円の負債を抱え、先月、民事再生手続の申請をしております。双方とも国の補助金の使われ方をめぐり裁判の行方と当該自治体の対応が全国から注目されております。総体的に考え、これら一連の事件を含む平成25年度決算を議会が認定することが現実的なのだろうかと考えるものであります。
 大雪りばぁねっと。とDIOジャパンの件について、本会議、常任委員会等を含め、議会にもこれらの問題を未然に防ぐ機会と手段が何度かありました。地方議会が二元代表制をとる以上、これらの問題に対し、県執行部に結果責任があるのであれば、議会にも当然責任があります。
 以上の認識のもと、平成25年度一般会計歳入歳出決算について、委員長報告に対し賛成の討論といたします。御清聴ありがとうございました。(拍手)
〇議長(千葉伝君) 以上で通告による討論は終わりました。
 これをもって討論を終結いたします。
 これより、認定第1号平成25年度岩手県一般会計歳入歳出決算を採決いたします。
 本決算の委員長報告は、認定をしないとするものでありますが、原案について採決いたします。
 認定第1号平成25年度岩手県一般会計歳入歳出決算は、原案のとおり認定することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
〇議長(千葉伝君) 起立少数であります。よって、認定第1号平成25年度岩手県一般会計歳入歳出決算は、認定しないことに決定いたしました。
日程第2 議案第1号平成26年度岩手県一般会計補正予算(第5号)の専決処分に関し承認を求めることについてから日程第67 請願陳情まで
〇議長(千葉伝君) 次に、日程第2、議案第1号から日程第67、請願陳情までを一括議題といたします。
 各案件に関し、委員長の報告を求めます。岩崎総務委員長。
〔総務委員長岩崎友一君登壇〕

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