平成26年2月定例会 第14回岩手県議会定例会会議録

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〇33番(及川あつし君) 本日、自由民主クラブ岩崎友一議員、民主党小野共議員とともに我が会派の小田島代表も提出者として提案いたしました山田町災害復興支援事業等の第三者委員会での再検証を求める決議について、会派を代表し、賛成の立場から討論をいたします。
 そもそも、県が山田町災害復興支援事業等検証委員会を平成25年12月2日に設置し、検証作業を行ったのは、県の緊急雇用創出事業の受託者である特定非営利活動法人大雪りばぁねっと。の不適切な事業や経理により事業が中止になって以来、議会においても幾たびも県の一連の対応などについての疑義を指摘されてきたからであります。特に平成24年度岩手県一般会計歳入歳出決算の質疑においては、参考人招致をするなどの議会の動きと、各議員のさまざまな厳しい指摘を受けて検証することになったと理解いたしております。
 しかし、本年3月3日に提出された検証委員会報告書は、原因の解明を避ける姿勢が明らかであり、県の関与を適法か否かに焦点を当て、県の責任範囲をあえて限定的にしているなど、期待された検証目的と結果から大きく乖離した極めて不十分な内容でありました。
 今定例会の一連の質疑においても多くの議員から批判が相次ぎ、報道においても、逃げ腰の姿勢、身内に甘いとの批判は必至との見出しが象徴するように、検証委員会報告書は到底県民の理解を得ている状況にはございません。他県の通常業務と同程度の内容をこなしていたから問題がない、検査は標準的な方法で行った、公開の場で真摯な協議を行ったとの繰り返しの答弁では説明責任を果たしたことにはなりません。
 また、知事の当該事案に対する姿勢についても大きな問題があることについてあえて言及させていただきます。
 知事は、報告書について、4日の商工文教委員会でその内容が報告され、厳しい指摘を受けているにもかかわらず、報告書は読んでいる途中などと3月5日の記者会見で発言し、不信感を増長させました。予算委員会の総括質疑でも、再発防止策のかなめである中間検査を2回以上行うとした事業執行中の委託事業についての再発防止策の徹底状況も把握しておりませんでした。さらに、本日の記者会見においても、報告書についてきちっとまとめられているとの発言をされていますが、我々は、当該事案について、知事が県政の最高責任者として、十分な自覚と使命感を持って事案の解明と再発防止に努めているとは到底受け取ることはできません。
 知事は、さまざまな議会の指摘や県民の声に真摯に耳を傾け、県政に対する信頼回復のために事案の徹底解明を進めるとともに、不正の再発防止のためにも、当該事案について第三者の委員会を立ち上げ徹底した検証を指示するべきであり、当該事案の責任を明らかにする使命もございます。徹底検証なくして再発防止はあり得ません。徹底検証なくして信頼回復もあり得ません。結果を重く受けとめるのであれば、再検証すべきであります。このことを再度強く申し上げさせていただきます。
 我がいわて県民クラブは、県は、より外部の視点を取り入れた第三者委員会を新たに立ち上げ、県民への説明責任を果たせる結果を得るため、再度の検証を行うよう強く求める同決議に賛成することを表明し、賛成討論といたします。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)
〇議長(千葉伝君) 次に、斉藤信君。
   〔37番斉藤信君登壇〕

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