平成25年6月定例会 第10回岩手県議会定例会会議録

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〇33番(大宮惇幸君) 民主党の大宮惇幸です。
 ただいま議題となりました発議案第12号について反対の立場から討論をいたします。
 この発議案は、TPP交渉参加から即時撤退を求める意見書となっておりますが、この発議案は、交渉会派の担当者から構成する政策担当者会議で取り扱いの議論がされました。発議された会派以外の会派からは、今年3月26日に決議された意見書として国に送付されたTPP交渉参加の撤回を求める意見書と、内容が同じであることが確認されております。
 本県議会の議会運営委員会で決定されている意見書・決議に関する発議案の申し合わせによれば、議会は、地方自治法に基づき、当該普通地方公共団体の公益に関する事件について意見書を関係行政庁に提出することができるが、その提出に当たっては、公益性の有無を慎重に検討する必要があるとあり、その中では、おおむね1年以内に提出した同趣旨の内容の提出は避けるものとしております。したがって、本発議案が合議体である議会のルールを超える案件ではないこと、また、政策担当者会議でも、共同提案でいくのかの議論が煮詰まらないまま、会派持ち帰りの段階で、政策担当者会議が最終的な意思確認をしないまま本日の議会運営委員会に単独提案となったことは、手続上にも疑問が残る経過であります。したがって、発議案の内容を問う以前に、合議体である議会の申し合わせも顧みず、議会を政治目的に利用するやり方には同意することはできず、このような方法がまかり通れば、議会の先例や議会運営委員会の存在意義すら問われると考えます。
 以上のことから、発議案第12号の提出そのものに対して反対するものであります。
 議員各位の御賛同をお願いし、討論を終わります。(拍手)
〇議長(佐々木博君) 以上で通告による討論は終わりました。
 これをもって討論を終結いたします。
 これより、発議案第12号TPP交渉参加からの即時撤退を求める意見書を採決いたします。
 本案は、原案のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
〇議長(佐々木博君) 起立少数であります。よって、発議案第12号TPP交渉参加からの即時撤退を求める意見書は、否決されました。
   日程第57 議員派遣の件
〇議長(佐々木博君) 次に、日程第57、議員派遣の件を議題といたします。
〔参照〕
 議事日程第5号中 日程第57 議員派遣の件の議員派遣一覧
派遣の目的派遣場所期 間派遣議員
北海道・東北
六県議会議員
研究交流大会
北海道
札幌市
平成25年
8月28日
から
平成25年
8月29日
まで
渡 辺 幸 貫 議員
小田島 峰 雄 議員
高 橋 昌 造 議員
佐々木 朋 和 議員
工 藤 勝 子 議員
嵯 峨 壱 朗 議員
福 井 せいじ 議員
城 内 愛 彦 議員
喜 多 正 敏 議員
郷右近   浩 議員
名須川   晋 議員
飯 澤   匡 議員
久 保 孝 喜 議員
斉 藤   信 議員
小野寺   好 議員
第69回三陸沿岸
国道並びに鉄道
完遂促進協議会
青森県
八戸市
平成25年
7月22日
五日市   王 議員
小 野   共 議員
嵯 峨 壱 朗 議員
城 内 愛 彦 議員
工 藤 大 輔 議員

〇議長(佐々木博君) お諮りいたします。本件は、お手元に配付いたしました2件についてでありますが、会議規則第116条第1項の規定により、議員を派遣いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
〇議長(佐々木博君) 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。
   退任者のあいさつ
〇議長(佐々木博君) この際、副知事上野善晴君から発言を求められておりますので、発言を許します。上野善晴君。
   〔副知事上野善晴君登壇〕
〇副知事(上野善晴君) 議長のお許しを得まして御礼の言葉を申し述べさせていただこうと思います。
 私は、達増知事の御承認をいただきまして、来る7月17日付をもちまして副知事の職を辞することとなります。
 平成22年9月に議会の御同意をいただきまして、副知事に就任をいたしまして2年と10カ月余りが経過をいたしました。その間、県政をめぐる数々の困難な課題に、皆様方と一緒に直面をしてまいりました。
 特にも、平成23年3月には、御高承のように、東日本大震災津波が東日本全体、太平洋岸を中心に、大きな、甚大な被害をもたらしまして、岩手県でも、東日本大震災津波からの復旧、復興が最大の県政の課題となったわけでございます。
 県といたしましては、早急にこれに対応すべく復興計画を策定いたしまして、全力を挙げて被災地の復旧、復興に取り組んでまいりました。
 国に対しまして新たな制度の要求、新たな制度の創設を求め、それを早急に実施していただくことを、県として、被災自治体、被災地の方々と一緒になって努力をいたしまして、その結果、全体といたしましては一定の進捗が図られてきているのではないかというふうに思っております。
 他方では、分野あるいは地域によりましては、想定された期間内に必ずしも十分な復興の進捗が現段階では見通せず、そういう意味では、復興はまだまだ緒についたばかりであると言わざるを得ない、そうした地域も残されていることも事実でございます。
 県といたしましては、今後、被災地域、被災地の自治体の方々に徹底的に寄り添いまして、他方で、国に対しましては、残された大きな難しい課題を解決すべきさまざまな提案を行い、これを実現することにより、復興の加速化を図ることが強く求められていると思っております。
 こうした被災地からの復旧、復興を初めといたしました県政のさまざまな難しい課題に直面いたしました折に、私は、議員の皆様方を初めといたします県民の多くの方々に、大変温かい御指導、御厚情を賜りました。それが大きな励みになりました。私が被災地域の復興の推進に微力なりともお力添えができたとすれば、それは全て、こうした皆様方の御指導、御鞭撻の賜物であるというふうに思っております。
 改めまして、皆様方に心より御礼を申し上げたいと思います。本当にありがとうございました。
 他方で、この間、厳しい状況のもとで、岩手県の県民の皆様方が示された優しさ、粘り強さというものに私は極めて深い感銘を受けました。こうした岩手県民のすばらしい資質と底力をもってすれば、険しい道だとは思いますが、岩手県全体の復興は、必ず、必ずなし遂げられるものと私は信じて疑いませんし、その復興は、前よりも安全で、以前よりも活気を取り戻すにぎわいにあふれる、そうしたまちづくりを実現することによる、いわば創造的な復興というものが必ずや実現できると信じております。
 そうした中で、図らずも私は財務省に戻らざるを得ないということになりまして、このことにつきましては痛恨のきわみではございますが、今後は、政府の中に、国の行政の中に身を置きつつ、微力ではありますが、これまでと同じ姿勢で被災地の復興、県勢の発展のため全力を尽くして応援をしていきたいと思っております。
 皆様方におかれましては、これまでと変わらぬ温かい御指導と御交誼のほどを、何とぞよろしくお願いを申し上げます。
 最後になりますが、被災地域それから岩手県全体の一日も早い復興が実現されますことをお祈り申し上げまして、あわせまして、県勢の揺るぎない発展をお祈り申し上げまして、最後に、議員の皆様方、県民の皆様方のますますの御活躍、御発展を心より祈念を申し上げまして、私のごあいさつといたします。
 本当にありがとうございました。(拍手)
   閉 会
〇議長(佐々木博君) 以上をもって本日の日程は全部終了いたしました。
 これをもって本日の会議を閉じ、第10回県議会定例会を閉会いたします。
   午後5時32分 閉 会

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