平成25年6月定例会 第10回岩手県議会定例会会議録

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〇5番(清水恭一君) ただいま議長から御報告がありましたとおり、小泉光男議員におかれましては、去る6月24日、弱冠56歳の生涯を閉じられました。突然の悲報に接し、まことに哀悼、痛惜の念にたえません。
 私はここに、先輩、同僚議員の御同意をいただき、議員一同を代表し、謹んで哀悼の言葉を申し述べます。
 小泉光男先生は、温厚にして篤実、気さくなお人柄で、先輩、同僚議員からも親しくおつき合いをいただき、また、私たち当選1期議員のよき仲間でありました。
 小泉先生、先日、ついこの間、あなたは、このたびの問題で、意図することを表現できずに大きな失敗をしたと謙虚に反省をし、これから一生懸命努力をし、小泉は成長したと思われるように精進すると約束したばかりでした。
 あなたは、突然に帰らぬ人となられました。私はその急報に驚き、いまだにあなたの他界が信じられませんが、あなたの席には、かわりにお花が置かれています。
 今、ありし日のお姿が眼前に去来し、万感こもごも胸に迫り、追慕の念ひとしおのものがございます。
 あなたの晴れやかなお顔、よく通る声、闘志にあふれたお姿、今はもう私たちの世界から遠く離れていってしまったのでしょうか。これが紛れもない現実かと思いますと、人生の無常を痛感せざるを得ないのであります。言いようもない悲しみの中で、あなたに再びお目にかかれないという事実をみずからの心に言い聞かせるとき、まことに残念で寂しくてたまりません。
 顧みますと、小泉先生は、昭和32年6月10日、一戸町に生を受けられ、昭和56年、神戸大学を卒業と同時に、東日本ハウス株式会社に就職されました。平成2年4月には、仕事に励む傍ら、筑波大学大学院に進学されました。先生の人一倍の責任感と向上心、意欲と熱意は、この経歴からも察せられるところであります。その後、平成20年4月、二戸市民文化会館館長に就任し、このころから、市民との触れ合いの中で、地域をよりよくしたい、もっと県北を元気にしたいとの強い思いを抱いたのでありましょう。先生の政治への熱意はますます高まり、地域住民の衆望を集めて、平成23年9月の岩手県議会議員選挙において二戸選挙区から立候補し、大きな支持のもとに、見事、初当選を果たされたのであります。
 以来、同期で無所属ということと、私とは生まれた月日、誕生日が同じであり、本当に親しくおつき合いをいただき、振り返れば、岩手県議会議員としてわずか1年9カ月、あっという間でありましたが、深い共有のときを過ごさせていただきました。
 先生は商工文教委員会に所属し、また、地域資源活用による観光振興等調査特別委員会委員としても御活躍され、特にも県北地域の観光振興については、さまざまな機会を捉え積極的な御提言をされるなど、県北地域の発展のため、日々精力的に取り組まれたところあります。
 また、文化会館館長の御経験を踏まえ、本県の文化、芸術をさらに盛り上げたいとの信念から、県議会議事堂を活用した文化芸術活動を提言し、昨年9月と本年2月の定例会において、震災からの復興の記録や沿岸部の特別支援学校の美術作品等のパネル絵画展、県立高田高等学校音楽部による議場ミニコンサートなどの実現に至ったところであります。この活動を通じ、県民の県議会への関心を高め、広聴広報活動の充実にも大きく貢献されたところであります。
 あなたは、新しい岩手づくりは、福祉、教育、環境、そして産業が重要なテーマであると言われておりましたね。老人と子供を大切にし、清潔で美しい岩手、働く場所があって生きがいのある岩手、そのような理想の岩手県にしたいと、多くの勉強会や視察研修にも出席されました。
 ILCの問題は、21世紀の科学を切り開き、東北岩手と世界をつなぐ国際リニアコライダー誘致を必ず実現させようと、この5月にはスイスのセルン研究所にも出向き、帰国後はその発展可能性を熱く語っておられました。
 時には夜明けまで語り合ったエネルギー問題などさまざまな県政課題、特にも大震災津波からの復旧、復興には心を痛め、苦境にあり続ける被災者の皆様方には、言葉だけではなく、実感できる確かな結果を示すことが必要だと。そして、我々県議会がさらに頑張って仕事をしなければと言われておりましたね。
 この県議会を風のように慌ただしく駆け抜けた小泉さん、自然をこよなく愛するあなたを育んでくれたふるさとの山懐に抱かれて川のほとりで過ごした日は、どんなにかつらく寂しかったことでしょう。そのことを思うと、胸がかきむしられるような思いがいたします。悔やまれてなりません。本当に残念です。
 生者必滅は自然の摂理とは申せ、志半ばにして突然に黄泉の客となられた先生の無念さは、いかばかりでありましょう。私たちはあなたのことを忘れません。
 小泉先生、天上におられるのならどうか聞いてください。あなたの個性、その幅広い感性は、物事の本質を捉える新しい視点や新たな切り口など、私たちへ多くの御示唆をいただきました。私どもは、先生の御遺志を必ずや引き継ぎ、地方自治の伸展と県勢の発展のため、全力を投じ推進していくことをここに誓います。
 最後に、御遺族の御心中を思えば何ともお慰めの言葉もなく、まことに痛恨のきわみであります。
 本日、奥様の教恵様を初め、御遺族の方々の御臨席のもと、今は亡き小泉先生の議席には遺影を飾り、生花をささげ、同僚の議員各位、そして知事を初め、執行部の皆さんとともに小泉光男先生の御功績と御遺徳をしのび、心から御冥福をお祈り申し上げ、御家族皆様と岩手県の前途に限りない御加護を賜りますよう念じて、追悼の言葉といたします。
 平成25年7月3日 清水恭一。
〇議長(佐々木博君) この際、故小泉光男君の御冥福を祈るため、黙祷をささげたいと思います。
 一同御起立願います。
   〔全員起立〕
〇議長(佐々木博君) 黙祷。
   〔黙 祷〕
〇議長(佐々木博君) 黙祷を終わります。
 御着席願います。
〇議長(佐々木博君) この際、暫時休憩いたします。
   午後1時15分 休 憩
出席議員(46名)
1  番 高 田 一 郎 君
2  番 佐々木   努 君
3  番 佐々木 茂 光 君
5  番 清 水 恭 一 君
6  番 名須川   晋 君
7  番 後 藤   完 君
8  番 佐々木 朋 和 君
9  番 軽 石 義 則 君
10  番 神 崎 浩 之 君
11  番 城 内 愛 彦 君
12  番 福 井 せいじ 君
13  番 吉 田 敬 子 君
14  番 木 村 幸 弘 君
15  番 久 保 孝 喜 君
16  番 小 西 和 子 君
17  番 岩 渕   誠 君
18  番 郷右近   浩 君
19  番 喜 多 正 敏 君
20  番 高 橋 但 馬 君
21  番 小 野   共 君
22  番 高 橋   元 君
23  番 高 橋 孝 眞 君
24  番 岩 崎 友 一 君
26  番 工 藤 勝 博 君
27  番 及 川 あつし 君
28  番 飯 澤   匡 君
29  番 工 藤 大 輔 君
30  番 高 橋 昌 造 君
31  番 五日市   王 君
32  番 小田島 峰 雄 君
33  番 大 宮 惇 幸 君
34  番 熊 谷   泉 君
35  番 嵯 峨 壱 朗 君
36  番 工 藤 勝 子 君
37  番 斉 藤   信 君
38  番 小野寺   好 君
39  番 佐々木 順 一 君
40  番 及 川 幸 子 君
41  番 伊 藤 勢 至 君
42  番 佐々木   博 君
43  番 田 村   誠 君
44  番 渡 辺 幸 貫 君
45  番 樋 下 正 信 君
46  番 柳 村 岩 見 君
47  番 千 葉   伝 君
48  番 佐々木 大 和 君
欠席議員(なし)
説明のため出席した者
休憩前に同じ
職務のため議場に出席した事務局職員
休憩前に同じ
午後1時27分 再開
〇議長(佐々木博君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
   日程第1 一般質問
〇議長(佐々木博君) これより本日の議事日程に入ります。
 日程第1、一般質問を行います。順次発言を許します。高橋昌造君。
   〔30番高橋昌造君登壇〕(拍手)

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