平成24年12月定例会 第8回岩手県議会定例会 会議録

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〇37番(斉藤信君) 日本共産党の斉藤信でございます。
 議案第7号、第11号、第13号、第16号及び第22号について質問いたします。
 議案第7号は、2012年度岩手県一般会計補正予算(第5号)であります。
 震災対応の219億円を含む223億円余の補正予算となっています。第1に、被災地福祉灯油等特別助成事業費補助として4、985万円余が計上されています。対象世帯はどうなるのでしょうか。昨年度の実績は2、310万円余でありましたが、今回増額された具体的中身は何でしょうか。今回の補助も沿岸市町村に限られていますが、被災者は内陸市町村にもおり、全県を対象にして取り組むべきではないでしょうか。内陸で生活している被災者への対策はどうなるのでしょうか。
 第2に、自立・分散型エネルギー供給システム調査研究費1、393万円余が新規で計上されています。この調査の目的は何でしょうか。再生可能エネルギーの活用にかかわるものと思いますが、岩手県の再生可能エネルギーの推定利用可能量はどうなっているでしょうか。県内消費電力量との比較、原発の発電量との比較はどうなるでしょうか。
 岩手県自立・分散型エネルギー推進協議会の設置と運営が盛り込まれていますが、いつまでに調査研究の結果をまとめる見込みか、基礎データ等の調査は委託となっていますが、どこに委託するのか示していただきたい。
 第3に、災害廃棄物処理促進事業費補助として101億5、789万円余を市町村に補助することになっています。これまでの災害廃棄物の全体と、不燃物など主な廃棄物ごとの処理量、その率、広域処理の必要量とその処理量、率はどうなっているでしょうか。
 津波堆積物は復興資材に活用するとしていますが、必要な分別施設の整備はどうなっているでしょうか。活用できない分はどれだけの量で、どう処理、処分する計画となるのでしょうか。
 第4に、超過勤務手当が7、562万円余補正されています。この時期の補正は異例ですが、超過勤務の実態と超過勤務手当の人件費に占める比率はどうなっているでしょうか。この5年間の推移を含めて示していただきたい。
 議案第11号は、岩手県職員の定数条例の一部を改正する条例であります。
 知事部局の定数を270人、収用委員会の事務局を7人増加しようとするものであります。増員の具体的な中身を示していただきたい。正規職員は増員されるのでしょうか。これまでの定数削減で県職員はぎりぎりまで削減されています。5年間、10年間でどれだけ削減されたでしょうか。大震災以降でも任期付職員等は増員されていますが、正規職員は減少しています。新規採用の正規職員を増員すべきではないでしょうか。
 議案第13号は、一般職の職員の特殊勤務手当に関する条例の一部改正であります。
 これは、東京電力福島第一原子力発電所の敷地内等で行う作業に従事した職員に係る災害応急作業等手当の特例措置を定めるものであります。既に本県警察官が派遣されていますが、派遣業務の内容、福島第一原発敷地内の放射線量と被曝放射線量はどうだったのでしょうか。派遣職員の選考基準は何でしょうか。災害応急手当の内容はどうなっているでしょうか。
 議案第16号は、国民健康保険法に基づく岩手県調整交付金の交付に関する条例の一部を改正するものであります。
 定率国庫負担が減って県調整交付金が2%増加しますが、県調整交付金の交付条件はどうなっているのでしょうか。市町村が国庫負担を減らされたままとなることはないのでしょうか。
 議案第22号は、県民活動交流センターの指定管理者の指定に関し議決を求めるものであります。
 今までどおりのNTTファシリティーズなどの結グループの指定となっています。指定管理者によって、これまで利用者サービスや維持管理費等でどのような改善が図られたのでしょうか。今回の事業計画では、どのような改善が提起されているのでしょうか。
 指定管理者制度の最大の問題点は、臨時職員など非正規雇用が多いことであります。結グループの職員数と正規職員数はどうなっているでしょうか。給与水準はどうなっているでしょうか。
 以上でありますが、答弁によっては再質問させていただきます。
〇知事(達増拓也君) 斉藤信議員の御質問にお答え申し上げます。
 福祉灯油についてでありますが、補助事業の対象世帯については、昨年度と同様、特に支援が必要と考えられる高齢者世帯等の市町村民税非課税世帯や生活保護世帯とする考えであります。
 予算額の増額理由については、昨年度は沿岸市町村の総世帯数の1割程度を補助対象世帯数と見込んだところでありますが、今年度は、昨年度の事業実施状況を踏まえ、市町村を通じて補助対象世帯数を事前に把握し、事業費を計上したことによるものです。
 全県を対象とした福祉灯油の実施については、今年度の灯油価格は高目に推移してはいるものの、全県で福祉灯油を実施した平成19年度、平成20年度の水準までは高騰しておらず、県下全域を対象として補助を行う状況には至っていないものと判断したところであります。しかしながら、東日本大震災津波の被害が甚大であった沿岸部の市町村においては福祉灯油を実施する希望があり、県として、被災地支援の観点から、昨年度に引き続き、これらの市町村に対して補助を実施しようとするものです。
 なお、内陸に避難している世帯については、昨年度と同様、実施主体である沿岸部の市町村が助成対象とした場合は、県の補助についても対象とする考えであります。
 その他のお尋ねにつきましては、関係部長から答弁させますので御了承をお願いします。
〇環境生活部長(工藤孝男君) まず、自立・分散型エネルギー供給システム調査研究費等についてでありますが、災害時に電力供給が途絶えても、再生可能エネルギーを活用して一定のエネルギーを賄える自立・分散型のエネルギー供給体制の構築に向け、関係自治体や団体等で構成する岩手県自立・分散型エネルギー推進協議会におきまして、その技術的、制度的課題等の洗い出しや体系的な整理を行うとともに、葛巻町をフィールドといたしまして、再生可能エネルギー施設の活用による具体のモデル構想を年度内に取りまとめ、その成果をさんりくエコタウン形成プロジェクトなどに生かしていく目的で実施するものであります。
 調査研究を進めるに当たりましては、検討材料となる基礎データ等を外部の調査会社に委託することとしており、一定の資格要件を設定した上で一般競争入札により決定しようとするものであります。
 岩手県の再生可能エネルギー推定利用可能量につきましては、国の推計によりますと、電力利用で約230億キロワットアワーとされておりまして、これは平成23年度の県内消費電力量約88億キロワットアワーの約2.6倍、近年の原発の発電量で比較いたしますと、110万キロワットの原発の約3.5基分に相当する量とされております。
 次に、災害廃棄物の処理量と処理率についてでありますが、平成24年11月末現在で、災害廃棄物525万トンのうち、24.2%の約127万トンを処理したところであります。その主な内訳は、可燃物66万トンのうち、34.6%の約23万トン、不燃物115万トンのうち、22.3%の約26万トン、コンクリートがら145万トンのうち、41%の約59万トン、津波堆積物約130万トンのうち、2.3%の約3万トンなどとなっております。
 広域処理につきましては、可燃系瓦れきの必要量約30万トンのうち、22%の約7万トンが処理されたところであります。
 津波堆積物を分別するために必要な振動ふるい機などの施設につきましては、10月以降、順次整備しているところであります。
 また、津波堆積物などから、最終的に復興資材として活用が困難と思料されるものが35万トンから50万トン程度発生すると見込まれております。これらについてもさらに復興資材としての活用方策を探るとともに、県内市町村及び民間の最終処分場への埋め立てを検討しているところでありますが、なお不足する分につきましては広域処理もあわせて調整していくこととしております。
〇総務部長(加藤主税君) まず、超過勤務の実態と超過勤務手当の人件費に占める比率についてでございます。
 知事部局におけます本年4月から10月までの1カ月当たり平均超過勤務時間数を申し上げますと、職員1人当たり10.9時間、対前年比で22%の減となっているところでございます。この5年間の推移を申し上げますと、平成20年度が10.0時間、平成21年度が9.5時間、平成22年度が11.9時間、平成23年度が13.9時間となっております。
 また、超過勤務手当の人件費に占める比率でございますが、今年度12月補正予算ベースで見ますと4.0%となっておりまして、この5年間の推移を申し上げますと、決算ベースで、平成20年度が3.1%、平成21年度が3.0%、平成22年度が4.2%、平成23年度が4.8%となっております。
 次に、岩手県職員定数条例の改正についてでございます。
 知事部局の増員270人は、復興事業を推進するために必要となる職員数約160人及び来年度以降に県が市町村に派遣することを見込んでいる職員約110人の計でございまして、収用委員会の事務局増員7人につきましては、復興事業の進展に伴い、業務量の増加が見込まれております収用案件の処理を行うためのものでございます。
 職員数につきましては、4月1日時点での職員数でこれまでと比較いたしますと、今年度の職員数は、5年前の平成19年度に比べ311人の減、10年前の平成14年度に比べ877人の減少となっております。
 任期付職員以外の正規職員の新規採用につきましては、今年度の86人に対しまして来年度は110人程度と見込んでおり、採用数をふやす方針、正規職員を増加することにしているところでございます。
 最後に、災害応急作業等手当の内容についてでございます。
 今回の特例措置によります災害応急作業等手当は、東京電力株式会社福島第一原子力発電所敷地内及び原子力災害対策本部長の指示により設定されました警戒区域等の区域において作業に従事した場合に支給されるものでございます。
 具体的な支給額につきましては、日額4万円を上限といたしまして、支給対象となる区域及び作業の内容に応じまして人事委員会規則において定めることとしておりますが、本県警察官が従事する作業内容に係る支給額につきましては、国の例に準じた場合、日額1万3、300円となるものでございます。
〇保健福祉部長(小田島智弥君) 国民健康保険法に基づく岩手県調整交付金の交付に関する条例の一部を改正する条例についてでありますけれども、国民健康保険法の一部改正によりまして、都道府県調整交付金の総額が給付費等の7%から9%に引き上げられたことに伴いまして、県調整交付金の配分については、給付費規模に応じて交付する普通調整交付金として9分の6、収納率の向上や医療費適正化につながる事業費等に交付する特別調整交付金として9分の3とすることとして今議会に議案を提出しているところでございます。
 特別調整交付金に配分しようとします2%増加分の取り扱いにつきましては、今年度については、定率国庫負担と同様に市町村の給付費規模に応じて交付することとし、来年度以降の取り扱いにつきましては、県単位で給付費を調整する保険財政共同安定化事業への活用も含め、市町村と協議を実施しているところでございます。
〇政策地域部長(中村一郎君) 県民活動交流センターの関係でございます。
 県民活動交流センターの指定管理者の利用サービスや維持管理のこれまでの改善点でございますが、まず、復興バザーなどの入居施設と連携したイベントの開催でありますとかコインロッカーなどの案内サイン等の設置、それから、冬の期間において、開館時間前に来館した利用者に対しまして1階のホールを開放するといったような対応、それから、イベント映像の動画配信などをホームページにアップをする充実といったようなことに取り組んでございます。
 また、今回の指定管理者の提案におきましては……
   〔地震発生〕
〇議長(佐々木博君) 休憩します。暫時休憩。
   午後5時20分 休 憩
出席議員(47名)
1  番 高 田 一 郎 君
2  番 佐々木 茂 光 君
3  番 小 泉 光 男 君
4  番 清 水 恭 一 君
5  番 名須川   晋 君
6  番 後 藤   完 君
7  番 佐々木 朋 和 君
8  番 佐々木   努 君
9  番 軽 石 義 則 君
10  番 神 崎 浩 之 君
11  番 城 内 愛 彦 君
12  番 福 井 せいじ 君
13  番 吉 田 敬 子 君
14  番 木 村 幸 弘 君
15  番 久 保 孝 喜 君
16  番 小 西 和 子 君
17  番 岩 渕   誠 君
18  番 郷右近   浩 君
19  番 喜 多 正 敏 君
20  番 高 橋 但 馬 君
21  番 小 野   共 君
22  番 高 橋   元 君
23  番 高 橋 孝 眞 君
24  番 岩 崎 友 一 君
25  番 工 藤 勝 博 君
26  番 及 川 あつし 君
27  番 飯 澤   匡 君
28  番 関 根 敏 伸 君
29  番 工 藤 大 輔 君
30  番 高 橋 昌 造 君
31  番 五日市   王 君
32  番 小田島 峰 雄 君
33  番 大 宮 惇 幸 君
35  番 嵯 峨 壱 朗 君
36  番 工 藤 勝 子 君
37  番 斉 藤   信 君
38  番 小野寺   好 君
39  番 佐々木 順 一 君
40  番 及 川 幸 子 君
41  番 伊 藤 勢 至 君
42  番 佐々木   博 君
43  番 田 村   誠 君
44  番 渡 辺 幸 貫 君
45  番 樋 下 正 信 君
46  番 柳 村 岩 見 君
47  番 千 葉   伝 君
48  番 佐々木 大 和 君
欠席議員(1名)
34  番 熊 谷   泉 君
説明のため出席した者
予算調製課
総括課長 八重樫 幸 治 君
職務のため議場に出席した事務局職員
休憩前に同じ
午後5時59分 再開
   日程第2 議案第6号平成24年度岩手県一般会計補正予算(第4号)の専決処分に関し承認を求めることについてから日程第28 議案第32号吉里吉里漁港防波堤災害復旧工事の請負契約の締結に関し議決を求めることについてまで(続)
〇議長(佐々木博君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 日程第2、議案第6号から日程第28、議案第32号までの議事を継続いたします。
 この際、質疑を終結いたします。
 次に、ただいま議題となっております議案第6号から議案第32号までは、お手元に配付いたしてあります委員会付託区分表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託いたします。
〔参照〕
委員会付託区分表
(第8回県議会定例会 平成24年12月7日)
総務委員会
1 議案第6号
2 議案第7号
   第1条第1項
   第1条第2項第1表中
    歳入 各款
    歳出 第2款
       第11款
   第3条第3表中
    1追加中 1、2
   第4条
3 議案第10号
4 議案第11号
5 議案第12号
6 議案第13号
7 議案第14号
8 議案第18号
9 議案第19号
10 議案第22号
11 議案第28号
環境福祉委員会
1 議案第7号
   第1条第2項第1表中
    歳出 第3款
       第4款
   第3条第3表中
    1追加中 3
2 議案第15号
   別表第4の改正関係
3 議案第16号
4 議案第17号
5 議案第23号
商工文教委員会
1 議案第7号
   第1条第2項第1表中
    歳出 第10款
   第3条第3表中
    1追加中 4、5
2 議案第25号
3 議案第26号
4 議案第27号
農林水産委員会
1 議案第7号
   第1条第2項第1表中
    歳出 第6款
   第2条第2表中
       第11款第4項
   第3条第3表中
    2変更中 1
2 議案第15号
   別表第6の改正関係
3 議案第24号
4 議案第29号
5 議案第30号
6 議案第31号
7 議案第32号
県土整備委員会
1 議案第7号
   第2条第2表中
    第8款
    第11款第6項
   第3条第3表中
    2変更中 2
2 議案第8号
3 議案第9号
4 議案第15号
   他の委員会の付託分以外
5 議案第20号
6 議案第21号
〇議長(佐々木博君) 以上をもって本日の日程は全部終了いたしました。
 本日はこれをもって散会いたします。
   午後6時0分 散 会

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