平成22年2月定例会 第15回岩手県議会定例会 会議録

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〇1番(木村幸弘君) 政和・社民クラブの木村幸弘でございます。
 発議案第1号夫婦別姓制度の導入及び婚外子相続差別の撤廃のための民法の一部改正を求める意見書について、提案理由の説明をさせていただきます。
 本提案で改正を求める点は2点です。第1点は、婚姻時に同姓か別姓を選択できる制度を導入することであり、第2点は、婚外子への相続を嫡出子の2分の1とした現行規定を撤廃して同一化することについて、民法の一部改正を求めるものであります。
 このことは、1979年に国連が、あらゆる分野において女性の差別の撤廃をうたった女性差別撤廃条約を採択し、我が国でも批准をし、1985年からその効力が発生しています。
 昨年、女性差別撤廃委員会において我が国の実施状況の審査が行われ、委員会から勧告が発せられました。民法がいまだに改正されないことに懸念を表明し、民法改正と雇用問題について2年後にフォローアップが行われることとなっており、つまり2年後に達成されていなければならないということになっています。
 2003年にも同委員会からは勧告をされており、昨年は具体的な進展がなく、不十分、遺憾であると、その改善を改めて求められたものとなっています。
 1996年、法務大臣の諮問機関である法制審議会で、選択性夫婦別姓制度の導入などを盛り込む民法の一部を改正する法律案要綱が答申されておりますが、実質、棚上げ状態にされてきております。
 こうした我が国の対応が、国際社会の中において、先ほど申し上げたように、女性差別撤廃委員会が再審査の結果として、民法改正について直ちに行動をという強い勧告が発せられたものであります。
 日本国憲法が掲げる基本的人権や法のもとの平等において、夫婦同姓の強制や婚外子の差別化をしている実態を改めることは、多様化する国民の権利意識や少子化社会のもとで長子同士の婚姻、離婚や再婚の社会的情勢、及びそれにかかわる夫婦間の家族形成に対する選択の確保の必要性が問われており、また、婚外子の差別化の問題は、昨年3月に本議会において意見書が提出されました嫡出子推定に関する民法改正を求めてきたことと同様に、子供の人権と福祉を守り、早期の改善を図る意味においても大変重要であると考えるものであります。
 以上申し上げまして意見書の提案理由とさせていただきます。御審査の上、御採択いただきますようよろしくお願い申し上げます。
〇議長(佐々木一榮君) これより質疑に入るのでありますが、通告がありませんので、質疑なしと認め、質疑を終結いたします。
 ただいま議題となっております発議案第1号夫婦別姓制度の導入及び婚外子相続差別の撤廃のための民法の一部改正を求める意見書は、会議規則第34条第3項の規定により、委員会の付託を省略いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
〇議長(佐々木一榮君) 御異議なしと認めます。よって、発議案第1号夫婦別姓制度の導入及び婚外子相続差別の撤廃のための民法の一部改正を求める意見書は、委員会の付託を省略することに決定いたしました。
 これより討論に入るのでありますが、通告がありませんので、討論なしと認め、討論を終結いたします。
 これより、発議案第1号夫婦別姓制度の導入及び婚外子相続差別の撤廃のための民法の一部改正を求める意見書を採決いたします。
 本案は、原案のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
〇議長(佐々木一榮君) 起立多数であります。よって、発議案第1号夫婦別姓制度の導入及び婚外子相続差別の撤廃のための民法の一部改正を求める意見書は、原案のとおり可決されました。
   日程第49 発議案第2号農産物に係るEPA・FTA交渉に関する意見書から日程第59 発議案第12号新成長戦略に関する早期の工程表の作成及び今後の財政展望の明示を求める意見書まで
〇議長(佐々木一榮君) 次に、日程第49、発議案第2号から日程第59、発議案第12号までを一括議題といたします。
 お諮りいたします。ただいま議題となっております各案件は、各会派の賛同を得た委員会提案でありますので、会議規則第34条第2項及び第3項の規定並びに先例により、議事の順序を省略し、直ちに採決いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
〇議長(佐々木一榮君) 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。
 これより、発議案第7号、発議案第8号、発議案第10号及び発議案第12号を一括して採決いたします。
 各案件は、原案のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
〇議長(佐々木一榮君) 起立多数であります。よって、発議案第7号、発議案第8号、発議案第10号及び発議案第12号は、原案のとおり可決されました。
 次に、発議案第2号から発議案第6号まで、発議案第9号及び発議案第11号を一括して採決いたします。
 各案件は、原案のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
〇議長(佐々木一榮君) 起立全員であります。よって、発議案第2号から発議案第6号まで、発議案第9号及び発議案第11号は、原案のとおり可決されました。
   日程第60 議員派遣の件
〇議長(佐々木一榮君) 次に、日程第60、議員派遣の件を議題といたします。
〔参照〕
 議事日程第8号中 日程第60 議員派遣の件の議員派遣一覧
派遣の目的派遣場所期間派遣議員
平成22年度県議会と県民との意見交換会(前期)八幡平市平成22年
4月26日
高橋 昌造 議員
喜多 正敏 議員
郷右近 浩 議員
小野寺 研一 議員
柳村 岩見 議員
平沼  健 議員
久保 孝喜 議員
及川 あつし 議員
平成22年度県議会と県民との意見交換会(前期)北上市平成22年
4月26日
及川 幸子 議員
新居田 弘文 議員
小田島 峰雄 議員
中平  均 議員
佐々木 大和 議員
高橋 雪文 議員
飯澤  匡 議員
平成22年度県議会と県民との意見交換会(前期)宮古市平成22年
4月28日
渡辺 幸貫 議員
大宮 惇幸 議員
岩渕  誠 議員
熊谷  泉 議員
小西 和子 議員
久保 孝喜 議員
平成22年度県議会と県民との意見交換会(前期)二戸市平成22年
4月28日
佐々木 順一 議員
中平  均 議員
高橋  元 議員
菊池  勲 議員
千葉  伝 議員
吉田 洋治 議員
阿部 富雄 議員

〇議長(佐々木一榮君) お諮りいたします。本件は、お手元に配付いたしました4件についてでありますが、会議規則第116条第1項の規定により議員を派遣いたしたいと思います。これに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
〇議長(佐々木一榮君) 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。
〇議長(佐々木一榮君) 以上をもって本日の日程は全部終了いたしました。
 これをもって本日の会議を閉じ、第15回県議会定例会を閉会いたします。(拍手)
   午後4時51分 閉 会

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