平成22年2月定例会 第15回岩手県議会定例会 会議録

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〇38番(斉藤信君) 日本共産党の斉藤信でございます。
 議案第65号津付ダム付替国道397号1号トンネル築造工事の請負契約に関し議決を求める議案に反対の討論を行います。
 反対する第1の理由は、津付ダム建設事業が、鳩山政権のもとで、コンクリートから人へのスローガンのもと、ダムに頼らない治水のあり方を目指す方針に基づき、ことし8月までに示される見直し基準、方針による検証対象のダムになっていることであります。
 これまで県議会でも明らかにしてきたように、津付ダム建設事業は、141億円のダムを建設しても、30年に1回の洪水に対応できない無駄と言うべきダムであります。30年に1回の治水対策のためには164億円もかかります。河川改修なら県の試算でも94億円で済むとされており、国の検証を踏まえるまでもなく、中止、見直しすべきダム建設事業であります。
 政権交代した鳩山政権がダムに頼らない治水計画を目指すことは当然のことであり、民主党籍を持つ達増知事が本来先頭に立って進めるべき課題ではないでしょうか。あくまでも過大な税金を投入してダム建設を進めようとする達増県政の姿勢は、県民の立場から見ると到底納得できないものであります。今、小沢民主党幹事長の政治と金の問題で大問題となっている胆沢ダム建設事業のように、その裏には利権政治があるのではないかと疑わざるを得ないものであります。
 国道397号の改修が必要とするなら、無駄なダム建設事業に絡めることなく、道路整備事業として進めるべきであります。
 反対する第2の利用は、予定価格9億7、310万円に対し7億2、975万円、74.99%で落札されていることであります。
 総合入札方式で入札が行われたとはいえ、低過ぎる落札額、落札率であります。これでは、下請企業がさらに単価や労賃を買いたたかれる危険性があるのではないでしょうか。
 岩手県の落札率は東北各県と比較しても最も低く、岩手県建設業協会の県営建設工事のコスト調査結果、昨年12月24日付の日刊岩手建設工業新聞によれば、7割の工事で営業赤字となっているとのことであります。仕事が少ない中で、工事をとっても赤字となるのではダブルパンチと言うべき状況ではないでしょうか。各県が既に導入している最低限価格の導入を含め、必要なあらゆる対策と改善を機敏に図るべきであります。
 以上申し上げ、反対討論といたします。御清聴ありがとうございました。
〇議長(佐々木一榮君) 以上で通告による討論は終わりました。
 これをもって討論を終結いたします。
 これより、議案第65号津付ダム付替国道397号1号トンネル築造工事の請負契約の締結に関し議決を求めることについてを採決いたします。
 本案は、委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
〇議長(佐々木一榮君) 起立多数であります。よって、議案第65号津付ダム付替国道397号1号トンネル築造工事の請負契約の締結に関し議決を求めることについては、委員長の報告のとおり決定いたしました。
 次に、議案第38号、議案第39号、議案第44号から議案第64号まで、議案第66号、議案第67号、議案第70号及び議案第71号を一括して採決いたします。
 各案件は、委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
〇議長(佐々木一榮君) 起立全員であります。よって、議案第38号、議案第39号、議案第44号から議案第64号まで、議案第66号、議案第67号、議案第70号及び議案第71号は、委員長の報告のとおり決定いたしました。
〇議長(佐々木一榮君) 以上をもって本日の日程は全部終了いたしました。
 本日はこれをもって散会いたします。
   午後1時57分 散 会

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