平成23年12月定例会 第3回岩手県議会定例会会議録

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〇37番(斉藤信君) 日本共産党の斉藤信でございます。
 花泉診療所問題について緊急質問をいたします。
 緊急質問の発端は、昨日の社会福祉法人七星会における橋本堯夫理事長の重大な発言であります。知事が橋本堯夫氏に電話をしていた。そして橋本堯夫氏が知事に電話をしたと、このことが述べられております。知事が医療法人白光の橋本堯夫氏に電話したことがあるかと、私は議会でたびたび指摘をいたしました。それは根拠のある質問であります。平成20年12月に、知事から医療法人白光に電話があったと。私は、これは符節が合うのではないかと考えているものであります。
 事実なのかどうか。事実でないとしたら、知事はどう対応するのか。議会で根拠のない否定だけでは、この問題は解決しないと思います。知事の信頼性が問われる。もし、これが事実なら、医療法人白光と県知事が早くから癒着していたという問題であって、単なる否定だけでは済まない問題であります。知事が、この問題に具体的にどう対応するのか質問をいたします。
 橋本堯夫氏から県庁の知事へ電話があったと述べられておりますが、知事の電話、629-5000番の電話が来たときには、だれが最初に出るのでしょうか。その記録はあるのでしょうか。この事実を示していただきたい。確認ができるかどうか示していただきたい。
 第3に、花泉地域診療センターの民間移管問題で、岩渕県議が、県知事がお話をしたがっていると話をしたとされています。そして、この民間移管の問題については、県議会で県の地域診療センター5カ所廃止についてのお話があったときから、岩渕県議が医療法人白光に来て民間移管を進めていたと、こう述べられていますけれども、知事は、岩渕県議と接触、協議をしたことがあるでしょうか、ないでしょうか。
 大きな2番目で、県医療局と医療法人白光の関係についてお聞きをいたします。
 岩渕県議から花泉地域診療センターの民間移管の話が寄せられたのはいつでしょうか。その後、何回、医療局は打ち合わせをしているでしょうか、していないんでしょうか。
 医療局幹部職員が医療法人白光と接触してきた具体的な日時、会った相手、内容、すべて示していただきたい。
 医療法人白光の医師を花泉地域診療センターで採用した具体的な経過はどうだったのか。5月に紹介があったといいますが、どういう紹介だったでしょうか。このときには、民間移管に医療法人白光は名乗りを上げていたのであります。6月8日から8月21日まで臨時職員として採用したと言っております。辞職した理由は何でしょうか。だれからどのような依頼があったのか、県医療局から持ちかけた話なのかどうか、はっきりと答えていただきたい。
 施設の家賃の問題について、花泉診療所の家賃はわずか1カ月分しか支払われていませんが、この1カ月分はいつ支払われたのか。その後支払いがないが、支払えない理由、相談はどのようにあったのか。
 特別養護老人ホームの家賃の支払いは3カ月分、それ以後なくなった経過。何か連絡、相談はあったのか。医療局はどのように対応したのか、示していただきたい。
 駐車場、土地代、施設の固定資産税分は、試算するとどのぐらいになるでしょうか。
 医療器械の支払いについて、支払いの期日を決めていなかったというのは事実でしょうか。具体的にどのように請求をしてきたのでしょうか。医療局長が口頭で、黒字になってから支払ってくださいと約束したのは事実でしょうか。
 日本共産党道議団がことし9月に視察をしたと、昨日答弁がありました。全くの事実無根であります。私が道議団に確認をしました。道議会議員も事務局長も、9月は岩手の県議会議員選挙のさなかですから、行っているわけがない。直接、病院の事務長に確認をしました。そうしましたら、事務長は会っていない。事務員が案内した。名刺もない、名前もわからない。あのいかがわしい医療法人白光に、日本共産党がかかわるなどということはあり得ないのであります。これは公党に対する名誉毀損であります。事実を調査して、この医療局長の答弁は撤回をしていただきたい。
 最後に、現在常勤医師は配置されているのでしょうか。勤務実態はどうなっているのでしょうか。常勤とは認めがたいという答弁がありましたが、だったらどういうことになるんでしょうか。管理者不在ということになるんでしょうか。このこともはっきりと答弁をしていただきたい。
 答弁によって再質問をいたします。
   〔知事達増拓也君登壇〕
〇知事(達増拓也君) 花泉地域診療センターの民間移管について、当該関係法人の関係者と電話で話をしたり、あるいは特定の県議会議員と協議をしたかということについては、そういうことはございません。
 そういう趣旨の発言に対してどのように対応するかということについては、事実関係については、もうこの場でも説明しているとおりでございますし、当該法人とのやりとりについては先ほどから述べているとおり、県民本位にこの地域医療の確保という観点から、今、さまざまやりとりをしているところでありますので、そうした方向で対応されていくべきと考えます。
   〔医療局長遠藤達雄君登壇〕
〇医療局長(遠藤達雄君) まず、県医療局と医療法人との接触の関係でございますけれども、まず1点目の議員のお尋ねでございますが、私ども日常仕事をしている中で、議会の議員方とも日ごろから県政に関しては情報交換をいろいろやらせていただいておりますので、特にどれがどうしたという記録があるとか、そういうことでもございませんし、いずれ、日常のそういった議員の皆様方の活動の中でお会いすることはたびたびございます。
 それから、幹部職員が医療法人白光との接触の関係でございますけれども、これも昨日御答弁申し上げましたとおり、新聞報道がなされた平成21年1月以降に、その後2月に医療局長が医療法人のほうとお会いしておりますし、その後4月以降に開催した花泉地域診療センターの懇談会等における議論の状況等とか、そういった形でお会いしております。
 それから、医療法人白光の医師の採用の経緯でございますけれども、これにつきましても昨日も答弁いたしましたとおり、医療法人側からの紹介で花泉地域診療センターの臨時の医師として採用したということで、医療局から持ちかけた話ではございません。
 それから、施設の家賃についてでございますけれども、診療所の家賃については、平成22年4月分の賃貸料は22年5月18日に納入通知書を発行し、平成22年6月9日に納付されております。その後、5月分、6月分が支払われなかったことから、7月中旬以降に法人のほうを確認しましたところ、資金繰りが厳しいということで支払いの猶予等のお話があり、その後、支払いの方法について協議をしてきているところでございます。
 それから、特別養護老人ホームにつきましても、シルバーライト花泉ですけれども、7月分まで納付されておりまして、その後につきましては資金繰りが厳しいということで、その猶予等の協議を行ってきているというところでございます。
 それから、駐車場等の固定資産税に係る分の交付金のことでございますけれども、これは固定資産税ですと課税年度の関係がございまして、平成23年度に払うべき交付金については今のところ対象になっておりませんので、これにつきましては年度がずれます。
 それから……(37番斉藤信君「はっきり言ってくれ、おい」と呼ぶ)支払っておりません。(37番斉藤信君「相当額を聞いているんだよ」と呼ぶ)かかっておりませんので、相当額は、請求も来ておりませんので支払っておりません。
 それから、医療機器の支払いについてでございますけれども、当然、支払い期日を定めずに通知を出すということはございませんので、支払い期日は定めてあります。
 それから、医療局長が、黒字になってから支払ってくださいと約束したというお話でございますけれども、そのような事実はないと認識しております。
 それから、最後の日本共産党道議団の視察の関係でございます。これは私、昨日、決算特別委員会におきまして、資料上は外部の団体から指摘を受けてという形でまとめておりましたけれども、私もちょっと伝聞の話なので控えたいと思ったんですけれども、議員のほうからあえて質問がございましたので、医療法人から聞いたところによると、こういうお話でしたという旨、御答弁申し上げたところでございます。当然、事実を確認するというのも一つの手法かと思いますけれども、いずれ基本的には私どもは外部という形で、特定の政党名は出さないような形で考えておったところでございます。
 それから、2点目の日本共産党に対する誹謗中傷に当たるのかということでございます。外部からの御指摘というのは、こういった形でやると医療の訴訟になるとか、訴訟リスクが出るよとか、看護体制はやはり1人より2人体制にしたほうがいいんじゃないかとか、そういった経営上のアドバイス的なお話を受けたと。それを受けて、今の看護体制ではなかなか厳しいということでふやしたいと、2人にしたいとか、そういった形で経営判断が医療法人側にあったということでございまして、そういったお話があった内容そのものについては、決して誹謗中傷とか、そういう中身ではないんだろうなと私は考えております。
 いずれ、医療法人から聞いた中身を昨日御答弁申し上げたということでございます。
   〔秘書広報室長稲葉比呂子君登壇〕
〇秘書広報室長(稲葉比呂子君) 629-5000番に電話がかかってきた場合の応対者等についてでございますが、知事秘書がいれば知事秘書が出ますが、知事秘書がいない場合は、在籍している他の秘書課職員が応対しております。
 なお、かかってきた電話の記録はとっていないところでありますし、県庁にかかってきた電話の記録は、県では全くわからない状況でございます。
   〔保健福祉部長小田島智弥君登壇〕
〇保健福祉部長(小田島智弥君) 現在の常勤医師の配置及び勤務実態についてでありますが、今般、平成23年12月6日に一関保健所及び医療推進課職員が出向き、管理者及び事務長から、管理者の勤務実態及び入院患者への対応状況を聴取したところであります。
 その際、出勤簿を見ながら職員が確認したところでは、現在の管理者は、月火金曜日の勤務日であり、11月及び12月の金曜日に各1回の休暇をとった実績もあったものであります。
 なお、ほかの医療機関の管理者は兼ねていないと説明を受けております。
 これまで、診療所側から、11月以降は土曜日も勤務日とし週4日勤務としていくと説明を受けておりましたが、実際には11月以降も週2日から3日の勤務となっており、常勤とは認めがたい勤務時間となっておりましたことから、その場で管理者等に対し、早急に改善を図るよう指導を行ったところであり、まだ回答を受けていないところであります。
〇37番(斉藤信君) 知事に質問いたします。
 知事が医療法人白光の橋本堯夫氏に電話したかどうか、橋本堯夫氏から知事に電話があったかどうか、これは、医療法人白光と県が癒着をしていたかどうかという問題なんですよ。私は、私なりの独自の調査でこの問題を指摘した。今回は、電話をかけた当事者が言っているんですよ。知事から電話があった。知事に電話をした。喜ばれた。知事がここで否定するだけで県民の信頼は得られませんよ、回復しませんよ、この問題は。
 破綻した医療法人白光の有床診療所の運営が、知事との癒着のもとで進められていたかどうかというのが問われているんですよ、これ。この場で、いや電話がなかった、一言あなたが答弁したからといって信頼は回復しません。そういう問題です、この問題は。
 私は、事実でないとするんだったら、橋本堯夫さんに発言の撤回を求めるとか、当然すべきだと思いますよ。
 社会福祉法人七星会の理事会というのは、これは公式の会議の場です。議事録にもなります。私は、そういう場での発言ですから、やっぱりこの白黒は、知事が責任を持ってはっきりさせなければ疑惑は残ります。疑惑は残りますよ。改めて知事の見解を聞きたいと思います。
 それと、知事は、先ほどの答弁で、公募は正規にやられた、瑕疵はなかったと。しかし、わずか25日間で有床診療所を運営するような、こういう事業計画は白光以外に出たでしょうか、出せたでしょうか。私は、出せなかったと思いますよ。まさに医療法人白光ありきの公募だったというのが、結果として今、明らかになっているのではないか。まさに医療法人白光との癒着の中で、医療法人ありきの公募でしかなかったと。
 事業計画も真っ赤なうそで、常勤医師確保は全部でたらめだった。常勤医師がいたのはわずか1年間だけですよ。その常勤医師も、この医療法人の姿勢に愛想を尽かしてやめてしまった。今、常勤医師はいない、管理者はいないという異常な事態ですよね。この医療法人に任せた県や医療局の責任を知事はどういうふうに受けとめているか。
 医療局長、あなたの答弁、全然だめだ。わざわざ質問項目を示して、医療法人白光と幹部職員の接触、協議、私は、すべて明らかにしなさいと聞いたじゃないですか。きのうの答弁でさえ平成21年2月16日と答えた。きょうの答弁なんか、16日がないんですよ。そんな不真面目な答弁だめです。
 新聞報道以前も含めて、以後も含めて正確に答えてください。いつ、だれが、だれと、どういう内容で会ったのか。だめですよ、きちんと答えなければ。
 それと、医療法人白光の医師を6月8日から8月21日に採用した件ですけれども、医療法人白光からどういう要請があったんですか、それを聞きたい。この方は、診療所長候補だったんです。試運転したんですよ、公募の前から。どういう理由で紹介され、どういう理由でやめたのか、はっきり答えていただきたい。
 共産党道議団の問題については、調べてください。
〇知事(達増拓也君) 法人と県との癒着ではないかという御質問でありますけれども、一連のプロセスは、県の医療局の新しい経営計画についてのこの議会での審議、また県民的な議論の中から、地元の皆さんのこの有床、入院体制が必要であるという声に基づいて、民間公募を行うということが、この議会でも審議されながら決まっていく、そうしたプロセスの中で、間を置かずに民間移管しなければならないという必要性と、そして公募の期間、そういった中で設定された期間として適切に決定されたものと理解をいたします。
 そして、一連のプロセスは、すべてオープンに、適切に行われていたわけでありまして、御指摘のような特定個人間あるいは機関と機関の癒着の中で決まったという、そういう御疑念には当たらず、その旨、先ほどから答弁しているとおりであります。
 したがいまして、事実関係については答弁しているとおりでありますが、それと違う発言については、これも、先ほどから述べているとおりでありますけれども、今、この契約の内容等について先方と県の関係者の間でやりとり、交渉しているところでありますので、その中できちんと対応されていけばいいと考えています。
〇医療局長(遠藤達雄君) 医療法人との面談等でございますけれども、平成21年1月28日に医療法人白光が、民間公募がある場合、公募するとの報道がなされております。それ以降でございますが、平成21年2月16日に、磐井病院に公務で伺った際に、法人本部に立ち寄り、橋本理事ほかと面談をしておりますし、その後、4月以降に開催しております花泉地域診療センター懇談会における議論の状況等を聞くための来訪や、それから、医師の紹介等の場面でお会いしております。
 それから、医師の採用につきましてですけれども、また繰り返しになりますが、5月中旬に勤務できる医師がいるという情報をいただきまして、非常に医師の確保が難しい中、非常勤でも勤務していただける医師がいる場合にはお願いしたいというのは、別に花泉地域診療センターに限らず、医師確保に私ども努めておりますので、その一環の中で、非常勤の医師として任用したというものでございます。
 それから、北海道の……(37番斉藤信議員「やめた理由は」と呼ぶ)失礼いたしました。
 やめた理由は、8月23日にやめておりますけれども、業務の状況、患者数とか、あるいは内部のさまざまな診療体制等から退職をしたと聞いております。
 それから、最後の日本共産党北海道道議団でございますけれども、調査、確認してほしいという趣旨のお尋ねでございます。
 確認いたしました。日本共産党北海道道議団のホームページも確認しまして、議員が1人だけでも道議団という形になっているので、私も、いかなる団体なのかということで確認いたしまして、その後、診療所のほうにも昨夜電話いたしまして、そして事務長にも確認いたしまして、さらに、直接応対したのが事務職員ということで、事務職員のほうにも事務長を通じて確認させていただきました。
 やはり先般、医療法人を訪問した際にお話ししていた内容と同様のお話を受けております。できれば名刺等あればきちんと確認できたんですけれども、何か名刺は捨てられたということで、そこの細部までは確認できませんでしたが、いずれ昨日の答弁におきましては、訪問した際に、医療法人からそのようにお話があったという趣旨でお答えしたものでございます。
〇議長(佐々木博君) 以上をもって緊急質問を終結いたします。
   日程第1 認定第1号平成22年度岩手県立病院等事業会計決算及び日程第2 認定第4号平成22年度岩手県一般会計歳入歳出決算
〇議長(佐々木博君) 次に、日程第1、認定第1号及び日程第2、認定第4号を一括議題といたします。
 各案件に関し委員長の報告を求めます。高橋決算特別委員長。
   〔決算特別委員長高橋昌造君登壇〕

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