平成23年12月定例会 第3回岩手県議会定例会会議録

前へ 次へ

〇35番(嵯峨壱朗君) 花泉診療所にかかわる事案について、緊急質問させていただきます。
 この花泉地域診療センターの有床診療所としての民間移管の問題は、ここ数年、本会議、委員会の大きなテーマでありました。
 県立の有床診療所としての継続を民間医療機関に運営を任せて地域住民が望む医療サービスを提供するという、知事の肝入りで、画期的なあり方であったと評価するような事業でございました。しかしながら、その契約の過程で、不透明さ、当該委託先の法人の適、不適の問題、議会を二分する大激論をしてまいりました。
 昨日も決算特別委員会を開催し、質疑が交わされたところでありますが、その間、私は、遠藤医療局長のはぐらかしの不誠実な答弁にあきれてきましたし、当時の局長は私ではないとの、余り関係ないかのようなはぐらかしの答弁に辟易としてまいりました。
 そして、昨日の社会福祉法人七星会理事会での理事長の驚くべき発言の内容の記事が、本日の毎日新聞に掲載されておりました。これが事実ならば、これまでの議論がすべて水泡に帰しかねない内容でありました。
 本日、議会が終了し、この後、2月定例会まで議論の場がないため、また、知事、県当局の信頼性を根底から揺るがす内容であるため、その緊急性を認め、質問させていただきます。
 もとより、東日本大震災大津波からの復旧、復興が現在の岩手県の最大のテーマであることに変わりはありません。達増知事は、文字どおり、岩手のトップリーダーであり復興の最高責任者であります。その知事の信頼性が今、根底から問われていると考えております。
 以下、通告に従い質問させていただきます。
 本日付の毎日新聞岩手版で取り上げられました橋本会長の七星会理事会での発言、引用させていただきますが、橋本理事長は、達増拓也知事から民間移管の公募前に、頼むと電話されたと話しておりますという記事でありました。
 この理事会での理事長の発言と議会での知事の一連の発言との食い違いをどのようにとらえているのか、知事にお尋ねいたします。
 また、これまでの知事の答弁を私は信じていたわけですが、橋本理事長が発言する内容からすると、知事は、事実と違った答弁をしていると理解されるわけでありますけれども、一体事実はどうなっているのかお尋ねいたします。
 七星会の橋本理事長は、その理事会の中で説明の資料として提出した文書によれば、地元県議より、開業は21年の秋にする予定だが、県議会での手続を経た上で進展するとのお話でした。括弧として、平成21年4月ごろ、岩手県議会で花泉地域診療センター民間移管について検討されていたころと言われております。
 その地元県議より、県知事がお話をしたがっているとの話を受けたので、県知事より直接の電話があったが、私、橋本堯夫が不在であったため、019-629-5000に電話するようにとのことで、私が直接電話したところ、県知事は大変喜んでおられましたという内容の文書を、これはほかにもございますが、理事会で配付して、理事会で説明したようであります。
 こうしたやりとり、事実はあったのか、また、電話番号はどこの番号なのか、お尋ねいたします。
 一連の報道、理事会での橋本理事長の発言を受けて、その内容が事実でないならば、知事として、毎日新聞に抗議するなり一定の措置をとるべきかと私は考えております。その考えをお尋ねいたします。
 また、社会福祉法人の理事会会議録は、いずれ県に提出されます。事実確認し、理事会での発言が事実なら、そして、その内容が虚偽であるならば、厳重に抗議すべきと考えますが、いかがでしょうか。
 最後に、再度確認のためお尋ねいたします。この記事があったために改めてお尋ねいたします。
 知事は、公募の前に橋本会長と本当に会ったことはないのか、お尋ねいたします。
 電話でも話したことはないのか、お伺いいたします。
 契約の話について、一切話をしたことはないのか、また、契約に一切かかわっていないのか、改めてお尋ねいたします。
 以上で壇上での質問を終わらせていただきます。
   〔知事達増拓也君登壇〕
〇知事(達増拓也君) まず、当該理事会での発言の内容についてはつまびらかにいたしませんが、私が議会で発言したことについては、そのとおりでありまして、事実と違った答弁をしてきたことはございません。事実はどうなっているのかということについて言えば、御懸念のような、その電話で話をしたということはございません。
 御指摘のあった電話番号は、秘書課につながる電話番号でありますけれども、御指摘のような電話をしたということはありません。
 そして、橋本理事長の発言を受けて云々ということについてでありますが、現在、医療局、保健福祉部等、それぞれ花泉地域の医療の確保、また、両磐地域、二次医療圏の中での医療連携、医療と福祉の連携、そういったことをきちっと構築し、県民に対する責任を果たしていくためにさまざま交渉中でございますので、そういった中で必要なやりとりは今後もしていくということでございます。
 最後の、会ったことはないかということについては、さまざま多数が集まるパーティーなどに衆議院議員時代に出ていたこともありますので、絶対会ったことがないということは、確たることは申し上げられないのですけれども、その診療所契約に関することという点については、直接会っても、また、電話でもやりとりはしておりません。
 いずれにせよ、きちっとした手続に基づき公募が行われ、オープンな形で契約に至っているということでございます。
〇35番(嵯峨壱朗君) ありがとうございます。
 この一連の─一連というか、きょうの報道については事実ではないと。そういうことで安心しました。
 これは、実は、もしそうだとすれば、先ほど言いましたけれども、やはり知事は、県政のトップリーダーでありますし、その信頼性に基づいてさまざまな行政上のいろいろなことをしているわけでありますが、復興、復旧に向けても当然そうだと思っております。先ほど述べました。ですから、こういうふうに問題にしているわけであります。
 それで、こういったことが新聞に取り上げられること、これは決して喜ばしいことではない。質問にも取り上げましたけれども、もし事実でないとするならば、毎日新聞、何やっているんだ、私を、達増拓也をおとしめようとしているのかと。また、実際には、この県議についてもいろいろ取りざたされておりますけれども、強く抗議すべきだと私は思っております。その点どうでしょうか。
〇知事(達増拓也君) 現在、診療所は診療中、また、福祉施設においても福祉サービスの提供が行われているところであり、また、それについて、口頭でさまざま意思確認がされておりますけれども、きちっとした形で契約関係等がまだ正式に定まっていないところでありますので、先ほど申し上げたように、県民本位の視点で、岩手の地域医療をきちんと守っていくという視点で、県、また医療局としてやりとりをしていけばいいと考えております。
〇議長(佐々木博君) 次に、及川あつし君。
   〔26番及川あつし君登壇〕

前へ 次へ