平成23年6月定例会 第23回岩手県議会定例会 会議録

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〇14番(高橋博之君) 地域政党いわての高橋博之です。
 我が会派から提出されている発議案第2号発電・送電分離の法制化と次世代送電網の導入を求める意見書について、提案理由の説明を行います。
 東日本大震災に伴う東京電力福島第一原子力発電所における事故により、地震に対する原発リスクの大きさや、都市部の膨大な電力需要を地方沿岸部の原子力発電所が賄うなど、電力供給源を集中する方式の脆弱性があらわとなりました。
 送電部門を開放すれば、太陽光、風力、地熱、バイオマスなどの小規模電力を地産地消する分散型電力供給システムへの移行が可能となり、地震などの災害に強い社会の基盤づくりにつながることが期待されるところであります。さらに、地域に合った自然エネルギーを生かす発電事業の拡大は、雇用の創出を通じて地域活性化にも大きく寄与することが期待されているところでもあります。
 あすから国会で審議入りする再生可能エネルギー法案第30条では、再生可能エネルギー電気の供給に係る規制のあり方についての検討及びその結果に基づく必要な措置の実施を講ずるよう努めなければならないとしておりますが、当発議案は、こうした方向性に沿って、より実効力のあるものとするよう求めるものであります。
 東北地方は再生可能エネルギーの潜在力が高く、被災地にとっても大きな新産業の創出として期待されるところであり、その意味で、被災県である当事者の岩手県から、再生可能エネルギーの拡大に向けて必要な取り組みを、万事スピード感を欠く国に対して求めていくことは意義のあることだと考えます。
 以上の理由から、国においては、今回の原発事故を契機に我が国のエネルギー政策を見直す機運が高まっているこの機をとらえ、分散型電力供給システムに早急に移行するための必要な取り組みを行うよう強く要望するものであります。
 以上を申し上げて、意見書の提案理由といたします。採択いただきますよう、よろしくお願い申し上げます。(拍手)
〇議長(佐々木一榮君) これより質疑に入るのでありますが、通告がありませんので、質疑なしと認め、質疑を終結いたします。
 お諮りいたします。ただいま議題となっております発議案第2号発電・送電分離の法制化と次世代送電網の導入を求める意見書は、会議規則第34条第3項の規定により、委員会の付託を省略いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
〇議長(佐々木一榮君) 御異議なしと認めます。よって、発議案第2号発電・送電分離の法制化と次世代送電網の導入を求める意見書は、委員会の付託を省略することに決定いたしました。
 これより討論に入ります。
 討論の通告がありますので、発言を許します。新居田弘文君。
   〔28番新居田弘文君登壇〕

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