平成22年9月定例会 第18回岩手県議会定例会 会議録

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〇38番(斉藤信君) 日本共産党の斉藤信でございます。
 民主党・ゆうあいクラブが提出した発議案第4号に反対の討論を行います。
 反対する理由は、後期高齢者医療制度にかわる新たな医療制度について、当事者の意見を取り入れながら制度設計を行い、それまでの間は医療費負担の軽減等の措置を継続するとしていることであります。
 民主党は、昨年の総選挙で後期高齢者医療制度の廃止を公約しながら、政権をとったら、この公約を投げ捨て、4年間継続し新たな制度をつくるとしています。その新しい制度の内容は、8月20日発表された厚生労働省の中間取りまとめによれば、75歳以上の大多数の高齢者を国民健康保険に加入させ、現役世代とは別勘定にして、都道府県単位で財政運営するというものであります。別勘定ということになれば、高齢者の医療費がふえるにつれて、保険料のアップか受診抑制かを迫るものであります。これでは、国民の厳しい批判を受けたうば捨て山医療の存続にしかなりません。75歳以上の年齢で差別する医療制度という点では、後期高齢者医療制度と全く変わらないものであります。年齢で差別する制度は、世界にも例のない異常なものであります。
 高齢者が安心して暮らせる社会をつくることは、政治の重要な責任です。とりわけ高齢化が進んでいる日本では、安心して高齢期を過ごせるかどうかは、全国民的な問題でもあります。医療費を無理やり抑え、国庫負担を削るやり方では、問題は決して解決しません。
 後期高齢者医療制度は、民主党が公約したとおり、直ちに廃止した上で、老人保健制度に戻し、国庫負担の引き上げを基本に、国民的な合意でよりよい制度への改革を図るべきであります。
 その他の医師確保、病院勤務医の勤務条件の改善などは、当然のことであり、反対するものではありません。
 以上申し上げ、私の討論といたします。御清聴ありがとうございました。
〇議長(佐々木一榮君) 以上で通告による討論は終わりました。これをもって討論を終結いたします。
 これより、発議案第4号医療提供体制の拡充と後期高齢者医療制度に代わる新たな医療制度の構築を求める意見書を採決いたします。
 本案は、原案のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
〇議長(佐々木一榮君) 起立多数であります。よって、発議案第4号医療提供体制の拡充と後期高齢者医療制度に代わる新たな医療制度の構築を求める意見書は、原案のとおり可決されました。
   日程第38 発議案第5号農業農村整備の着実な推進を求める意見書から日程第42 発議案第9号新たな経済対策を求める意見書まで
〇議長(佐々木一榮君) 次に、日程第38、発議案第5号から日程第42、発議案第9号までを一括議題といたします。
 お諮りいたします。ただいま議題となっております各案件は、各会派の賛同を得た委員会提案でありますので、会議規則第34条第2項及び第3項の規定並びに先例により、議事の順序を省略し、直ちに採決いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
〇議長(佐々木一榮君) 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。
 これより、発議案第5号から発議案第9号までを一括して採決いたします。
 各案件は、原案のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
〇議長(佐々木一榮君) 起立全員であります。よって、発議案第5号から発議案第9号までは、原案のとおり可決されました。
〇議長(佐々木一榮君) 以上をもって本日の日程は全部終了いたしました。
 本日はこれをもって散会いたします。
 午後2時30分 散 会

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