平成21年12月定例会 第14回岩手県議会定例会会議録

前へ 次へ

〇38番(斉藤信君) 日本共産党の斉藤信でございます。
 議案第11号、13号、14号に反対の討論を行います。
 議案第11号と14号は、県立と市町村立の特別支援学校に勤務する職員及び養護教諭等の給料の調整額を減額しようとするものであります。
 第1に、今回の調整額の減額は1人当たり年額8万7、000円に及ぶものであり、総額1億2、200万円の減額となるものであります。人事委員会の勧告による平均17万5、000円の大幅な給与減額と8万8、000円の特例減額にさらに追い討ちをかけるものであり、到底認めることができないものであります。
 第2に、こうした給与の減額は本来人事委員会の勧告で行われるべきものであって、文科省の国庫負担算定基準の変更で一方的に行うべきものではありません。
 第3に、この調整額の減額が来年1月から実施されることも問題であります。年度途中の減額は無謀と言うべきであります。
 第4に、こうした特別支援学校の教職員に対する調整額の減額、事実上の給与減額が、教員の増員と教育費の大幅な引き上げ、教職員の待遇改善を公約に掲げる新政権で行われようとしていることは極めて残念なことであります。自公政権による教育費の減額、教職員の削減路線をきっぱりと転換すべきであります。
 議案第13号は、花巻空港管理条例の一部を改正する条例であります。その中身は、着陸料を2分の1に減額しようとするものであります。
 第1に、花巻空港の収支は現在でも7億円の赤字であり、減価償却を含めると15億円の赤字と指摘されています。こうした中で、さらに4、000万円もの減収となる着陸料の赤字は県民の理解が得られないものであります。
 第2に、今回の着陸料の減額措置は日本航空による名古屋便の廃止の撤回を目指すものでありますが、名古屋便は現在の搭乗率が46.6%にとどまっている、この問題こそ打開すべきであります。今回の減額措置が名古屋便の廃止撤回に結びつく根拠は全くありません。
 第3に、花巻空港のあり方と、これまでの321億円余の空港整備事業の検証を行うべきだということであります。花巻空港整備事業は、大型機、ジャンボ機が就航できることを目的に321億円の空港拡張整備事業が進められてきました。当初、平成22年までに61万2、000人に利用客がふえるという需要予測で進められました。国の補助事業の対象にもならず、事実上、県単独事業の形で進められてきたものであります。
 現在の実績は、利用客が昨年度約36万人にとどまり、県は小型機の就航を求める事態であります。一方で空港整備事業は進められ、既に今年度末では297億円が投入され、うち県負担額が259億円となっているのであります。当初の計画が見事に破綻した典型的な大型公共事業ではないでしょうか。だれも責任をとらず、検証もしないで対応することは許されない問題であります。
 また、この機会に、花巻空港のあり方を隣県の空港との連携を含め根本的に見直すべきだと指摘をして私の討論といたします。
 御清聴ありがとうございました。
〇議長(佐々木一榮君) 以上で通告による討論は終わりました。
 これをもって討論を終結いたします。
 これより、議案第8号岩手県部局等設置条例の一部を改正する条例を採決いたします。
 本案は、委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
〇議長(佐々木一榮君) 起立多数であります。よって、議案第8号岩手県部局等設置条例の一部を改正する条例は、委員長の報告のとおり決定いたしました。
 次に、議案第11号、議案第13号及び議案第14号を一括して採決いたします。
 各案件は、委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
〇議長(佐々木一榮君) 起立多数であります。よって、議案第11号、議案第13号及び議案第14号は、委員長の報告のとおり決定いたしました。
 次に、議案第15号二級河川長内川筋放水路トンネル築造工事の請負契約の締結に関し議決を求めることについてを採決いたします。
 本案は、委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
〇議長(佐々木一榮君) 起立全員であります。よって、議案第15号二級河川長内川筋放水路トンネル築造工事の請負契約の締結に関し議決を求めることについては、委員長の報告のとおり決定いたしました。
 次に、議案第7号、議案第9号、議案第10号、議案第12号、議案第16号から議案第18号まで及び請願陳情を一括して採決いたします。
 各案件は、委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
〇議長(佐々木一榮君) 起立全員であります。よって、議案第7号、議案第9号、議案第10号、議案第12号、議案第16号から議案第18号まで及び請願陳情は、委員長の報告のとおり決定いたしました。
   日程第14 委員会の閉会中の継続審査及び継続調査の件
〇議長(佐々木一榮君) 次に、日程第14、委員会の閉会中の継続審査及び継続調査の件を議題といたします。
〔参照〕
各委員会の閉会中の継続審査及び継続調査事件
1 継続審査
 総務委員会  請願陳情受理番号第78号
  くらしを支える行政サービスの拡充を求める請願
 農林水産委員会  請願陳情受理番号第77号
  EPA・FTA推進路線の見直しを求め日米FTAの推進に反対する請願
2 継続調査
 総務委員会   ・第71回国民体育大会の開催準備状況について
 環境福祉委員会 ・自殺対策について
 商工文教委員会 ・岩手大学地域連携推進センターの活動状況について
         ・雇用対策の状況について
 農林水産委員会 ・6次産業化の取組状況について
 県土整備委員会 ・企業局長期経営方針及び第3次中期経営計画の策定について
〇議長(佐々木一榮君) お諮りいたします。委員会の閉会中の継続審査及び継続調査の件につきましては、各委員長からお手元に配付いたしてあるとおり、それぞれ申し出がありますが、委員長からの申し出のとおり、閉会中の継続審査及び継続調査に付することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
〇議長(佐々木一榮君) 御異議なしと認めます。よって、本件は、委員長からの申し出のとおり、閉会中の継続審査及び継続調査に付することに決定いたしました。
   日程第15 議案第19号いわて県民計画の策定に関し議決を求めることについて及び日程第16 新しい長期計画に関する調査の件
〇議長(佐々木一榮君) 次に、日程第15、議案第19号及び日程第16、新しい長期計画に関する調査の件を一括議題といたします。
 各案件に関し、委員長の報告を求めます。関根新しい長期計画特別委員長。
   〔新しい長期計画特別委員長関根敏伸君登壇〕

前へ 次へ