平成21年9月定例会 第13回岩手県議会定例会 会議録

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〇38番(斉藤信君) 日本共産党の斉藤信でございます。
 議案第13号、第25号、第26号、第28号に反対の討論を行います。
 議案第13号は、広域振興局等設置条例及び岩手県保健所設置条例の一部を改正する条例であります。
 四つの広域振興局への再編は産業振興が大きな目的とされていますが、農業、漁業が中心の県北・沿岸の場合は、広域よりもそれぞれの地域ごとのきめ細かな産業振興こそ求められています。
 県南広域振興局の場合も、地域が余りにも広過ぎて、地域の一体性がないのが実態であります。一方で、総合支局は、まともな権限もなく、職員も削減され、市町村と地域住民からかけ離れた実態となっています。今回、さらに行政センターとなれば、こうした問題と矛盾は、一層深刻となることは明らかであります。
 二戸広域4市町村と議会からの強い反対の要望を踏まえ、県は、県北と沿岸に副局長を配置し、人員の体制も極力減らさないとの対応を示しました。こうした対応は一時しのぎで、広域振興局再編に理念も哲学もないことを示すものであります。県南広域振興局との整合性もとれません。結局は、4、000人以下の県職員の体制を目指す、リストラの手段とされかねないのであります。
 北上保健所の統廃合は、新型インフルエンザの感染が急速に広がっているもとで、保健所の体制の強化拡充という、本来の使命と役割に逆行するものであります。地域に密着した保健所の機能と活動こそ、強化すべきであります。
 議案第25号は、岩手県立学校設置条例の一部を改正する条例であります。
 その中身は、川井村と地域住民が強く存続を求めた県立宮古高等学校川井校を廃止するなど、東和高校、胆沢高校などの廃止、盛岡農業高校の全学科の改編による学科の廃止などを行おうとするものであります。県立宮古高等学校川井校の廃止は、地域と結びついた小規模校の役割を否定するものであり、反対するものであります。
 また、毎年行われる学科改編は、生徒減少による学級減の手法として行われており、教育的根拠に乏しいものであります。本来生徒が学ぶべき学科はくるくる変わるものではなく、教育的な根拠に基づく普遍的なものであるべきであります。また、その内容は、絶えず改善、改革されるべきものであります。
 現在、県立岩泉高等学校田野畑校の募集停止が提起されていますが、県立高校の再編整備計画後期計画と新しい再編整備計画の検討等のはざまにあり、新しい政府の教育政策にも大きな変化が期待される中、慌てて決めるべきではありません。小規模校の実績、地域と結びついた高校の役割、教育の機会均等の保障など、慎重に検討すべきであります。
 議案第26号は、下閉伊郡川井村を宮古市に編入することに関し議決を求めるものであります。
 それぞれの議会の議決を尊重することは当然のことでありますが、川井村を廃し、宮古市に編入合併することは、川井村の地域住民にとって極めて重要な問題であります。
 村民有志でつくる川井村の合併問題を考える会が、法定数を大きく超える450人の署名を集めて、6月11日、住民投票条例の制定を求める直接請求を行いましたが、翌日開催された村議会で否決されてしまいました。
 村の将来と地域住民の暮らしにかかわる合併という問題は、本来、住民の合意と納得を得て進められるべき問題であります。村民の意向調査も住民投票も行うことなく、地域住民の意思を確認することなく合併を進めたことは、禍根を残すものとなりました。最も民主主義が問われる合併の課題で、民主主義、地域住民の意思と合意を確認するプロセスがとられなかったことは問題であります。
 議案第28号は、訴えの提起に関し議決を求めるものであります。
 県営住宅の家賃滞納者10人に対し、住宅の明け渡しと滞納家賃等の支払いを請求する訴訟を提起するものであります。私は、独自に盛岡市内の滞納者の実態を調査しましたが、その中には、失業していて支払いが困難だった者、収入が減少して困難に陥った者がありました。しかし、その当事者は、分割払いの支払い意思を明確に表明しておりました。また、3人の子供を抱え、生活困窮に陥っている者もいました。何よりも県民の生活の維持と再建を優先して対応すべきではないでしょうか。
 かつてない経済危機と雇用環境の悪化、収入減少が県民の生活を危機に追い込んでおり、ワーキングプア、働いても貧困から抜け出せない労働者、家族が増大している中で、そうした実態を具体的に把握し、各部局との連携を強化し、県民の生活再建を図る中でこそ解決すべきであります。訴訟を提起する前でも必要な対応を求めるものであります。
 以上を申し上げ、議案に対する反対討論といたします。御清聴ありがとうございました。
〇議長(佐々木一榮君) 以上で通告による討論は終わりました。
 これをもって討論を終結いたします。
 これより、請願陳情中受理番号第72号福祉灯油の継続と国への投機マネー規制を求める請願を採決いたします。
 本請願は、委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
〇議長(佐々木一榮君) 起立多数であります。よって、受理番号第72号福祉灯油の継続と国への投機マネー規制を求める請願は、委員長の報告のとおり決定いたしました。
 次に、議案第13号、議案第25号、議案第26号及び議案第28号を一括して採決いたします。
 各案件は、委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
〇議長(佐々木一榮君) 起立多数であります。よって、議案第13号、議案第25号、議案第26号及び議案第28号は、委員長の報告のとおり決定いたしました。
 次に、議案第1号から議案第12号まで、議案第14号から議案23号まで、議案第27号、議案第29号から議案第31号まで、及びただいま議決いたしました請願陳情を除く請願陳情を一括して採決いたします。
 各案件は、委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
〇議長(佐々木一榮君) 起立全員であります。よって、議案第1号から議案第12号まで、議案第14号から議案第23号まで、議案第27号、議案第29号から議案第31号まで、及びただいま議決いたしました請願陳情を除く請願陳情は、委員長の報告のとおり決定いたしました。
   日程第32 委員会の閉会中の継続調査の件
〇議長(佐々木一榮君) 次に、日程第32、委員会の閉会中の継続調査の件を議題といたします。
〔参照〕
 委員会の閉会中の継続調査事件
1 継続調査
  新しい長期計画特別委員会
  ・新しい長期計画案に関する調査
〇議長(佐々木一榮君) お諮りいたします。委員会の閉会中の継続調査の件につきましては、新しい長期計画特別委員長から、お手元に配付いたしてあるとおり申し出がありますが、委員長からの申し出のとおり、閉会中の継続調査に付することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
〇議長(佐々木一榮君) 御異議なしと認めます。よって、本件は委員長から申し出のとおり、閉会中の継続調査に付することに決定いたしました。
   日程第33 議案第32号教育委員会の委員の任命に関し同意を求めることについて及び日程第34 議案第33号公安委員会の委員の任命に関し同意を求めることについて
〇議長(佐々木一榮君) 次に、日程第33、議案第32号及び日程第34、議案第33号を一括議題といたします。
 提出者の説明を求めます。宮舘副知事。
   〔副知事宮舘壽喜君登壇〕
〇副知事(宮舘壽喜君) ただいま議題とされました人事案件について御説明いたします。
 議案第32号は、教育委員会の委員であります箱崎安弘氏の任期が10月10日で満了となりますので、その後任として、新たに小平忠孝氏を任命するため、議会の同意を求めようとするものであります。
 議案第33号は、公安委員会の委員であります元持勝利氏の任期が10月10日で満了となりますので、同氏を再任するため、議会の同意を求めようとするものであります。
 よろしく御審議の上、原案に御同意くださるようお願いいたします。
〇議長(佐々木一榮君) お諮りいたします。ただいま議題となっております各案件は人事案件でありますので、会議規則第34条第3項の規定及び先例により、議事の順序を省略し、直ちに採決いたしたいと思います。これに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
〇議長(佐々木一榮君) 御異議なしと認めます。よって、これより議案第32号教育委員会の委員の任命に関し同意を求めることについてを採決いたします。
 ただいま議題となっております議案第32号教育委員会の委員の任命に関し同意を求めることについては、これに同意することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
〇議長(佐々木一榮君) 起立多数であります。よって、議案第32号教育委員会の委員の任命に関し同意を求めることについては、これに同意することに決定いたしました。
 次に、議案第33号公安委員会の委員の任命に関し同意を求めることについてを採決いたします。
 ただいま議題となっております議案第33号公安委員会の委員の任命に関し同意を求めることについては、これに同意することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
〇議長(佐々木一榮君) 起立多数であります。よって、議案第33号公安委員会の委員の任命に関し同意を求めることについては、これに同意することに決定をいたしました。
   日程第35 発議案第1号石油製品の適正価格と安定供給に向けた対策を求める意見書から日程第40 発議案第6号新型インフルエンザの予防等に関する具体的対策を求める意見書まで
〇議長(佐々木一榮君) 次に、日程第35、発議案第1号から日程第40、発議案第6号までを一括議題といたします。
 お諮りいたします。ただいま議題となっております各案件は、各会派の賛同を得た委員会提案でありますので、会議規則第34条第2項及び第3項の規定並びに先例により、議事の順序を省略し、直ちに採決いたしたいと思います。これに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
〇議長(佐々木一榮君) 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。
 これより、発議案第1号から発議案第6号までを一括して採決いたします。
 各案件は、原案のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
〇議長(佐々木一榮君) 起立全員であります。よって、発議案第1号から発議案第6号までは、原案のとおり可決されました。
   日程第41 議員派遣の件
〇議長(佐々木一榮君) 次に、日程第41、議員派遣の件を議題といたします。
〔参照〕
 議事日程第5号中 日程第42 議員派遣の件の議員派遣一覧
派遣の目的派遣場所期間派遣議員
第4回マニフェスト大賞授賞式東京都平成21年
11月6日
高橋 昌造 議員
嵯峨 壱朗 議員
飯澤 匡 議員

〇議長(佐々木一榮君) お諮りいたします。本件は、お手元に配付いたしました1件についてでありますが、会議規則第116条第1項の規定により、議員を派遣したいと思います。これに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
〇議長(佐々木一榮君) 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。
〇議長(佐々木一榮君) 以上もって本日の日程は全部終了いたしました。
 本日はこれをもって散会いたします。
   午後2時53分 散 会

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