平成7年6月定例会 第2回岩手県議会定例会 会議録

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第2回岩手県議会定例会会議録(第1号)
平成7年6月21日(水曜日)
   
議事日程 第1号
 平成7年6月21日(水曜日) 午後1時開議
第1 会議録署名議員の指名
第2 会期決定の件
第3 知事の演述
第4 議案第1号 平成7年度岩手県一般会計補正予算(第1号)
第5 議案第2号 平成7年度岩手県林業改善資金特別会計補正予算(第1号)
第6 議案第3号 農業関係の建設事業に要する経費の一部を負担させることに関する議決の変更に関し議決を求めることについて
第7 議案第4号 農業関係の建設事業に要する経費の一部を負担させることに関し議決を求めることについて
第8 議案第5号 林業関係の建設事業に要する経費の一部を負担させることに関し議決を求めることについて
第9 議案第6号 水産関係の建設事業に要する経費の一部を負担させることに関する議決の変更に関し議決を求めることについて
第10 議案第7号 水産関係の建設事業に要する経費の一部を負担させることに関し議決を求めることについて
第11 議案第8号 土木関係の建設事業に要する経費の一部を負担させることに関する議決の変更に関し議決を求めることについて
第12 議案第9号 土木関係の建設事業に要する経費の一部を負担させることに関し議決を求めることについて
第13 議案第10号 岩手県地方精神保健審議会条例等の一部を改正する条例
第14 議案第11号 県議会の議員その他非常勤の職員の公務災害補償等に関する条例の一部を改正する条例
第15 議案第12号 学校医、学校歯科医及び学校薬剤師の公務災害補償に関する条例の一部を改正する条例
第16 議案第13号 一般職の職員の給与に関する条例の一部を改正する条例
第17 議案第14号 自治振興基金条例の一部を改正する条例
第18 議案第15号 過疎地域における県税の課税免除に関する条例の一部を改正する条例
第19 議案第16号 高等学校定時制課程及び通信制課程修学資金貸付条例の一部を改正する条例
第20 議案第17号 ひとにやさしいまちづくり条例
第21 議案第18号 流域下水道設置条例の一部を改正する条例
第22 議案第19号 県営住宅条例の一部を改正する条例
第23 議案第20号 障害者の利用に係る公の施設の使用料を免除するための関係条例の整備に関する条例
第24 議案第21号 大槌漁港修築工事の請負契約の締結に関し議決を求めることについて
第25 議案第22号 岩手県立盛岡農業高等学校校舎増改築(建築)工事の請負契約の締結に関し議決を求めることについて
第26 議案第23号 財産の譲渡に関し議決を求めることについて
第27 報告第1号 平成6年度岩手県一般会計繰越明許費の繰越しの報告について
第28 報告第2号 平成6年度岩手県流域下水道事業特別会計繰越明許費の繰越しの報告について
第29 報告第3号 平成6年度岩手県一般会計予算中歳出予算の事故繰越しの報告について
第30 報告第4号 平成6年度岩手県流域下水道事業特別会計予算中歳出予算の事故繰越しの報告について
第31 報告第5号 平成6年度岩手県立病院等事業会計予算中支出予算の繰越額の使用計画の報告について
第32 報告第6号 平成6年度岩手県電気事業会計継続費の繰越額の使用計画の報告について
第33 報告第7号 平成6年度岩手県工業用水道事業会計継続費の繰越額の使用計画の報告について
第34 報告第8号 職員による自動車事故に係る損害賠償事件に関する専決処分の報告について
(日程第4から日程第34まで 提案理由の説明 日程第13 質疑、委員会付託、委員長報告、質疑、討論、採決)
   
本日の会議に付した事件
1 日程第1 会議録署名議員の指名
1 日程第2 会期決定の件
1 日程第3 知事の演述
1 日程第4 議案第1号平成7年度岩手県一般会計補正予算(第1号)から日程第34 報告第8号職員による自動車事故に係る損害賠償事件に関する専決処分の報告についてまで(提案理由の説明)
1 日程第13 議案第10号岩手県地方精神保健審議会条例等の一部を改正する条例(委員会付託、委員長報告、採決)
出席議員(47名)     
1番 斉藤 信  君
2番 黄川田徹  君
3番 佐々木一榮  君
4番 小野寺好  君
5番 佐々木博  君
6番 中屋敷十  君
7番 大久保豊  君
9番 佐々木大和  君
10番 藤原泰次郎  君
11番 千葉 伝  君
12番 伊沢昌弘  君
13番 須藤敏昭  君
14番 折居明広  君
15番 田村正彦  君
16番 伊藤勢至  君
17番 佐藤一男  君
18番 瀬川 滋  君
19番 渡辺幸貫  君
20番 谷藤裕明  君
21番 三河喜美男  君
22番 水上信宏  君
23番 船越賢太郎  君
24番 久保田晴弘  君
25番 千葉 浩  君
26番 長谷川忠久  君
27番 村上恵三  君
28番 村田柴太  君
29番 藤原良信  君
30番 吉田洋治  君
33番 工藤 篤  君
34番 菅原温士  君
35番 菊池 勲  君
36番 小原宜良  君
37番 樋下正光  君
38番 藤倉正巳  君
39番 及川幸郎  君
40番 那須川健一  君
41番 伊藤 孝  君
42番 山内隆文  君
43番 佐藤正春  君
45番 佐々木俊夫  君
46番 山門一郎  君
47番 菊池雄光  君
48番 佐藤啓二  君
49番 堀口治五右衛門  君
50番 吉田 秀  君
51番 藤原哲夫  君
欠席議員(4名)
8番 浅井東兵衛  君
31番 飯澤忠雄  君
32番 片方 盛  君
44番 千葉英三  君
説明のため出席した者
知事     増田寛也  君
副知事    濱田明正  君
出納長    千葉浩一  君
総務部長   上田紘士  君
企画調整部長 小野寺英二  君
生活福祉部長 細屋正勝  君
環境保健部長 松本義幸  君
商工労働部長 古館敏男  君
農政部長   高橋洋介  君
林業水産部長 田尾秀夫  君
土木部長   帷子幸彦  君
医療局長   中村盛一  君
企業局長   千葉 克  君
総務部次長  大隅英喜  君
財政課長   佐藤 勝  君
教育長    橋田純一  君
警察本部長  石川 正  君
職務のため議場に出席した事務局職員
事務局長     渡邊 勉  
議事課長     小国平二  
議事課長補佐   西田幸男  
主任議事管理主査 駿河 勉 
議事管理主査   吉田 徹
議事管理主査   小原敏文
議事管理主査   木村 稔
午後1時6分 開会・開議
〇議長(堀口治五右衛門君) これより第2回県議会定例会を開会いたします。
 これより本日の会議を開きます。
   諸般の報告
〇議長(堀口治五右衛門君) 日程に入るに先立ち、諸般の報告をいたします。
 知事から議案等の提出がありましたので、それぞれお手元に配布いたしてありますから、御了承願います。
〔参照〕
財第104号
平成7年6月20日
 岩手県議会議長 堀口 治五右衛門 殿
岩手県知事 増 田 寛 也
   議案等の送付について
 平成7年6月21日招集の岩手県議会定例会に提出する下記の議案及び報告を別添のとおり送付します。

議案第1号 平成7年度岩手県一般会計補正予算(第1号)
議案第2号 平成7年度岩手県林業改善資金特別会計補正予算(第1号)
議案第3号 農業関係の建設事業に要する経費の一部を負担させることに関する議決の変更に関し議決を求めることについて
議案第4号 農業関係の建設事業に要する経費の一部を負担させることに関し議決を求めることについて
議案第5号 林業関係の建設事業に要する経費の一部を負担させることに関し議決を求めることについて
議案第6号 水産関係の建設事業に要する経費の一部を負担させることに関する議決の変更に関し議決を求めることについて
議案第7号 水産関係の建設事業に要する経費の一部を負担させることに関し議決を求めることについて
議案第8号 土木関係の建設事業に要する経費の一部を負担させることに関する議決の変更に関し議決を求めることについて
議案第9号 土木関係の建設事業に要する経費の一部を負担させることに関し議決を求めることについて
議案第10号 岩手県地方精神保健審議会条例等の一部を改正する条例
議案第11号 県議会の議員その他非常勤の職員の公務災害補償等に関する条例の一部を改正する条例
議案第12号 学校医、学校歯科医及び学校薬剤師の公務災害補償に関する条例の一部を改正する条例
議案第13号 一般職の職員の給与に関する条例の一部を改正する条例
議案第14号 自治振興基金条例の一部を改正する条例
議案第15号 過疎地域における県税の課税免除に関する条例の一部を改正する条例
議案第16号 高等学校定時制課程及び通信制課程修学資金貸付条例の一部を改正する条例
議案第17号 ひとにやさしいまちづくり条例
議案第18号 流域下水道設置条例の一部を改正する条例
議案第19号 県営住宅条例の一部を改正する条例
議案第20号 障害者の利用に係る公の施設の使用料を免除するための関係条例の整備に関する条例
議案第21号 大槌漁港修築工事の請負契約の締結に関し議決を求めることについて
議案第22号 岩手県立盛岡農業高等学校校舎増改築(建築)工事の請負契約の締結に関し議決を求めることについて
議案第23号 財産の譲渡に関し議決を求めることについて
報告第1号 平成6年度岩手県一般会計繰越明許費の繰越しの報告について
報告第2号 平成6年度岩手県流域下水道事業特別会計繰越明許費の繰越しの報告について
報告第3号 平成6年度岩手県一般会計予算中歳出予算の事故繰越しの報告について
報告第4号 平成6年度岩手県流域下水道事業特別会計予算中歳出予算の事故繰越しの報告について
報告第5号 平成6年度岩手県立病院等事業会計予算中支出予算の繰越額の使用計画の報告について
報告第6号 平成6年度岩手県電気事業会計継続費の繰越額の使用計画の報告について
報告第7号 平成6年度岩手県工業用水道事業会計継続費の繰越額の使用計画の報告について
報告第8号 職員による自動車事故に係る損害賠償事件に関する専決処分の報告について
   〔議案及び報告の登載省略〕
〇議長(堀口治五右衛門君) 次に、監査委員から、監査結果の報告2件、現金出納検査結果の報告1件を受理いたしましたが、監査結果の報告については県公報登載をもって御了承願うこととし、現金出納検査結果の報告については、お手元に配布いたしてありますので、御了承願います。
   〔報告の登載省略〕
〇議長(堀口治五右衛門君) 次に、知事から、法人の経営状況説明書を受理いたしましたので、お手元に配布いたしてありますから、御了承願います。
   〔法人の経営状況説明書の登載省略〕
〇議長(堀口治五右衛門君) 次に、知事から提出されました議案中、議案第10号及び議案第13号は、地方公務員法第5条第2項の規定により、人事委員会の意見を聞くことになっておりますので、あらかじめ当職からその手続きをいたしておきましたところ、議案第10号に対する回答がありましたので、お手元に配布いたしてありますから、御了承願います。
〔参照〕
人委職第65号
平成7年6月21日
 岩手県議会議長 堀口 治五右衛門 殿
岩手県人事委員会委員長 大 沢 三 郎
   条例案に対する意見について(回答)
 平成7年6月20日付け議第64号により意見を求められた下記条例案は、適当なものと認められます。

議案第10号 岩手県地方精神保健審議会条例等の一部を改正する条例
〇議長(堀口治五右衛門君) 次に、請願陳情1件を受理いたしましたので、お手元に配布いたしてあります請願陳情文書表のとおり、所管の常任委員会に付託いたしました。
 なお、今後受理するものにつきましては、文書表をもって通知いたしますので、御了承願います。
   〔請願陳情文書表は付録の議決目録参照〕
   日程第1 会議録署名議員の指名
〇議長(堀口治五右衛門君) これより本日の議事日程に入ります。
 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。
 会議録署名議員は、会議規則第113条の規定により、小野寺好君、谷藤裕明君、久保田晴弘君、黄川田徹君を指名いたします。
   日程第2 会期決定の件
〇議長(堀口治五右衛門君) 次に、日程第2、会期決定の件を議題といたします。
 お諮りいたします。今期定例会の会期は、本日から7月5日までの15日間といたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
〇議長(堀口治五右衛門君) 御異議なしと認めます。よって、会期は15日間と決定いたしました。
   休  会
〇議長(堀口治五右衛門君) 次に、お諮りいたします。6月22日、6月23日、6月26日の3日間は議案調査のため、及び7月3日、7月4日の2日間は、委員会審査のため、休会といたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
〇議長(堀口治五右衛門君) 御異議なしと認めます。よって、6月22日、6月23日、6月26日の3日間、及び7月3日、7月4日の2日間は、休会とすることに決定いたしました。
   日程第3 知事の演述
〇議長(堀口治五右衛門君) 次に、日程第3、知事の演述であります。増田知事。
   〔知事増田寛也君登壇〕
〇知事(増田寛也君) 本日、ここに第2回県議会定例会が開会されるに当たり、今後の県政運営について所信の一端を申し上げます。
 私は、このたび、県民の皆様の御支持により県政を担当することになりましたが、今まさに、21世紀に向けた県土づくりの重要な時期にあり、私に課せられた責任の重大さを痛感いたしますとともに、県民の皆様から寄せられている期待の大きさに身が引き締まる思いであります。
 今後は、県民の負託にこたえ、ふるさと岩手の発展のために全力を尽くしてまいりたいと考えておりますので、県議会並びに県民の皆様の一層の御理解と御協力をお願い申し上げます。
 さて、今日の国際社会においては、紛争の予防と解決を初めとして、環境の保全や貧困、難民の解消など、依然として多くの地球的課題を抱えており、これらの課題を解決し、世界の平和と繁栄を実現するためには、人類全体が協調して対処していくことが強く求められております。
 一方、我が国においては、総人口の伸びの鈍化や高齢化の急速な進行、経済の一層のボーダレス化に伴う国境を越えたさまざまな活動、交流の活発化、地球環境問題の顕在化等を背景とした環境保全への関心の高まりなど、経済社会情勢が大きく変化をする中で、従来とは異なる発想が求められており、さらには、阪神・淡路大震災などを契機として、災害に強い安全な国土づくりや危機管理の重要性が高まっております。
 また、現下の経済情勢は、景気が緩やかながら回復基調をたどっているものの、最近の急激な円高の進行等により産業の空洞化やこれに伴う雇用への影響が懸念されるなど、景気の先行きに対する不透明感が広がっております。
 このため、国においては、喫緊の対応として緊急円高・経済対策を実施するとともに、今後の経済社会情勢の変化等を踏まえ、長期的な視点から新たな経済計画や全国総合開発計画を策定することといたしております。
 本県におきましては、これまで高速交通幹線を初めとする総合的な交通網や下水道などの基盤整備が進むとともに、先端技術産業の立地や各種試験研究機関の整備などにより産業経済活動が活発化し、さらには、長寿社会に対応した保健医療・福祉の体制や教育環境の充実などが図られ、本県の子供を育てる環境や居住環境が全国的にも高く評価されるなど、県勢は着実に発展してきております。しかしながら、本県の所得水準は向上してきておりますものの、全国との比較でなお低位にあるほか、県内においても地域別に格差が見られます。また、本県の総人口は、最近、微増となっておりますが、若者の県外流出や高齢化が進む中で人口の減少を続ける地域が見られるなど、さまざまな面で地域間の格差が生じております。
 こうした中で、私は、全国との格差を是正するとともに、豊かな生活圏の形成による県土の均衡ある発展を図っていくことが、本県にとりましての基本的な課題であり、内外の経済社会情勢に的確に対応しながら、これらの課題の解決に向けて施策を積極的に展開していくことが必要であると考えております。
 このため、経済活動や県民生活の基礎となる社会資本の整備を初めとして、本県の基幹産業である農林水産業や商工業等の活力ある発展を図り、働く場を確保するとともに、保健医療・福祉の充実や教育、文化、スポーツの振興を一層推進するなど、県民1人1人が安全で豊かさを実感できる生活の実現に向けて、積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
 私は、これらの課題に対応するため、今後、次のような基本姿勢をもって県政を推進してまいります。
 第1は、清新で公正、県民にわかりやすい県政の実現であります。
 申すまでもなく、県政はすべての県民のためのものであります。私は、あらゆる機会をとらえて県民の皆様と語り合い、幅広く御意見をお聞きしながら、生活者の視点に立って県民に開かれた、わかりやすい県政の実現に努めてまいります。
 第2は、すべての県民の英知と創造力を結集した県政の推進であります。
 本県は、かけがえのない美しい自然とすぐれた人材をはぐくんだ風土に恵まれるなど、無限の可能性を秘めております。私は、県民の皆様の英知と創造力を結集し、本県の発展可能性を最大限に引き出しながら、ともに未来を語り、21世紀に向けた県土づくりに取り組んでまいります。
 第3は、国、県、市町村の連携の強化であります。
 私は、住民に最も身近なところで行政を担っている市町村の果たす機能が極めて重要であると考えております。このため、県としても、広域的、総合的な行政を行う立場から国と連携を図り、市町村が個性と能力を十分に発揮できるよう、その活動を後押しし、特色ある地域づくりを進めてまいります。
 以上の基本姿勢に従い、私は21世紀のいわての創造に向けて大胆に挑戦をし、柔軟な発想と情熱、信念を持ってあらゆる困難に立ち向かう決意であります。
 次に、今後、県政を担当するに当たっての施策の基本的方向について申し上げます。
 第1は、地域の発展を支える基盤の整備についてであります。
 産業経済活動の活発化と豊かさを実感できる生活を実現し、県内各地域の発展と若者の定住促進を図るためには、その基礎となる社会資本の整備充実が必要であります。このため、高速交通幹線を初めとする交通網の整備等、広域的な交流を促進する交通ネットワークの構築や上下水道等の生活関連施設など、生産、生活両面にわたる基盤の整備を進めてまいります。また、自然と人間との共生が図られるよう、環境との調和に配慮し、美しい自然や豊かな資源の保全と活用に努めるとともに、本県のすぐれた環境や景観の保全と創造について積極的に取り組んでまいります。
 第2は、活力ある産業の振興についてであります。 本県の基幹産業である農林水産業については、労働力の高齢化の進行に加え、ウルグァイ・ラウンド合意の実施による影響が懸念されるなど厳しい環境下にありますが、このような中にあっても、いささかも揺るぐことのない力強い農林水産業、活力ある農山漁村を構築する必要があります。このため、生産基盤の整備や先端技術の開発・導入を進めるほか、後継者の育成や農林水産物の販路拡大を図るとともに、農山漁村の生活環境の整備や中山間地域の活性化対策など、総合的な施策を講じてまいります。
 また、商工業については、円高の進展や流通環境の変化など、経済社会情勢の変化を新たな事業機会の拡大の契機としてとらえ、次代を担う事業分野を開拓していくことが必要であります。このため、研究開発力や技術力の強化、地場産業の育成を図るほか、積極的に企業誘致を進めるとともに、個性的で魅力ある商店街の整備や中小企業の経営基盤の強化などに努めてまいります。また、観光については、地域の特色を生かした魅力ある観光地の整備を促進するとともに、観光サービスの向上を図り、観光客の誘致拡大に努めてまいります。
 第3は、豊かな長寿社会、思いやりのある福祉社会づくりについてであります。
 少子・高齢社会の到来を控え、健康で生きがいのある人生を送ることができる福祉社会を実現するためには、すべての県民が生涯を通じ、必要とする保健医療・福祉のサービスを享受できる体制の整備が必要であります。このため、生涯を通じた健康づくりや総合的な保健医療体制の充実を初めとして、だれもが安心して暮らせるまちづくりや子育ての支援に積極的に取り組むとともに、在宅福祉サービスの一層の拡充や社会福祉施設の計画的な整備などを進めてまいります。また、高齢者の貴重な知識や経験を生かした社会参加活動を促進してまいります。
 第4は、明日のいわてを担う人材の育成についてであります。
 21世紀のいわてを築くためには、豊かな自然、風土の中で、心の温かい人間性豊かな人づくりを進め、社会の変化に主体的かつ柔軟に対応できる人材の育成を図ることが重要であると考えます。このため、思いやりの心や1人1人の自由な発想を大切にし、多様な個性と能力を伸ばす学校教育を推進するとともに、文化、スポーツの振興を図るなど、県民が学びたいことを学びたいときに、みずからに適した方法で学ぶことができる生涯学習社会の構築に向けて積極的に取り組んでまいります。
 また、社会のあらゆる分野に男性と女性がともに参画し、その能力を十分に発揮できる男女共同参画社会の形成は、社会の発展を支え、活力を高めていく上でも重要な課題であり、その実現に向けて意識の啓発やさまざまな条件の整備に努めてまいります。
 以上、今後における施策の基本的方向について申し上げましたが、私は21世紀に向け、岩手の個性、独自性を十分に発揮しながら、国際的視野に立って広く内外に多くの情報を発信できるような、活力に満ちた夢あふれる県土づくりに全力を挙げて取り組んでまいります。
 そして、このような県土づくりを通じて、岩手が北海道、東北地域における先導的、中心的な役割を担える県として発展するよう、最大限の努力をしてまいりたいと考えております。
 また、第三次岩手県総合発展計画の後期実施計画につきましては、これまで申し上げました考え方のもとに、新たな課題や今後の経済社会情勢の変化などを踏まえながら策定してまいりたいと考えております。
 以下、各領域ごとに平成7年度の主要な施策について申し上げます。
 第1に、基盤の整備についてであります。
 まず、交通網の整備については、東北横断自動車道釜石秋田線、三陸縦貫自動車道などの高規格幹線道路の整備を促進するほか、交流ネットワーク道路や車両の大型化に対応した橋梁の整備を進め、県内地域間や隣接県との円滑な交流を促進する道路の整備に努めてまいります。
 また、東北新幹線盛岡以北の建設を促進するとともに、盛岡-秋田間新幹線直行特急化事業を進めるなど、高速鉄道の整備に努めてまいります。特に、盛岡-八戸間の並行在来線については、沿線地域住民の利便性が損なうことが決してないように最大の努力をしてまいります。
 さらに、花巻空港の利用促進について、官民一体となって取り組み、大型機の就航が可能となるよう、滑走路2、500メートル延長の早期実現に努めるなど、国際化の進展や地域間交流の活発化に対応した空港機能の強化を図ってまいります。
 加えて、釜石、久慈港の湾口防波堤の建設促進に努める一方、新たな動向も十分視野に入れながら、定期貨物船の運行を初めとする港湾の利用機会の拡大を図るなど、活発なポートセールス活動を進めてまいります。
 次に、活力ある地域づくりについては、個性豊かな地域づくりを支援するとともに、隣接県との地域連携についても検討を進めてまいります。
 都市においては、土地区画整理や市街地再開発などによる計画的な市街地の形成を進めるとともに、盛岡都市圏において、北東北における拠点性を高めるため、盛岡南地区や盛岡駅西口地区の整備を進めるほか、北上中部、三陸両地方拠点都市地域における新たな拠点づくりにも取り組んでまいります。
 また、農山漁村においては、生産基盤の整備を初めとして、生活関連道路や給排水施設などの生活基盤を総合的に整備し、都市住民との交流の場の形成にも取り組みながら、豊かな自然の中で、快適で潤いのある地域づくりを進めてまいります。
 さらに、良質な住宅・宅地の供給や上・下水道などの整備に積極的に取り組むとともに、多様な機能に対応した公園の整備を進めるなど、居住環境の整備に努めてまいります。
 情報通信の整備については、高度情報化の急速な進展に対応し、県民生活や産業分野における情報システムの構築に努めるとともに、マルチメディア時代の到来を十分視野に入れつつ、ソフト面の充実も含めて一層その整備に努めてまいります。
 県土保全及び消防防災対策については、阪神・淡路大震災を貴重な教訓として、治山、治水、砂防、海岸保全など災害の未然防止対策を一層充実し、安全な県土づくりに努めるほか、救急業務の高度化を促進するとともに、地域防災計画の見直しを行うなど、消防防災体制の充実強化を図ってまいります。また、適正な土地利用の促進や水資源の確保に努めてまいります。
 さらに、環境保全に対する県民の意識の高揚を図りながら、本県のすぐれた自然環境が次の世代に継承されるよう努めるほか、自然公園等の整備を進め自然とのふれあいの場の増進を図るとともに、公害の未然防止やモデル的な産業廃棄物処理施設の整備に取り組んでまいります。また、景観に対する県民の関心が高まっていることから、地域の自然や歴史、文化を生かした潤いと安らぎのある町並みや道路、水辺空間など、すぐれた景観の創造に一層努力してまいります。
 第2は、産業の振興についてであります。
 まず、農林水産業について申し上げます。
 農業については、本県のもつ多種多様な資源を高度に生かしながら、収益性が高く、地域ごとに個性のある農業への再編を強力に推し進め、21世紀に向けて力強い農業を構築してまいります。
 このため、地域農業の中心となる意欲的な経営体を重点的に支援するほか、農業への新たな参入者等に対する就農条件の整備など担い手づくりを総合的に進めるとともに、効率の高い地域ぐるみ農業が展開できるよう、地域の立地条件を生かしながら、大区画圃場等の生産基盤の整備や担い手農家への農地の利用集積を積極的に推進するなど、生産条件の改善を図ってまいります。さらに、中山間地域の活性化を図るため、新たな特産物の産地づくりなどに取り組んでまいります。
 また、生物工学研究所におけるバイオテクノロジーなど先端技術の開発・導入や、本県農業の先導的役割を担う農業研究センターの整備を図るほか、稲作については、高品質な米を安定的に供給できる生産体制の確立を図るとともに、低利用の農地等を有効に活用した野菜産地の拡大や花き産地育成のための総合的な施策を展開するなど、園芸作物の振興に努めてまいります。
 さらに、畜産については、国内外の産地との競争に打ちかつため、粗飼料の生産基盤の整備を促進するほか、大家畜改良増殖センターを整備し、畜産物の低コスト・高品質化を図ってまいります。
 また、新たに岩手の食文化を全国に向けて発信するためのシステムづくりに着手するとともに、農畜産物の高付加価値化や首都圏における普及宣伝など、販路拡大のための諸施策を積極的に展開し、いわてものとしてのブランドの確立に努めてまいります。
 次に、林業については、来るべき国産材時代に向け、我が国の木材供給基地としての地位を確立するため多様な森林の整備を進めるとともに、林道網の整備や木材の高次加工施設の整備、県産材のブランド化の促進など、生産から加工、流通に至る総合的な整備を積極的に進めてまいります。
 また、林業の担い手の育成・確保に取り組むほか、林業技術センターにおける各種試験研究の充実を図るとともに、しいたけ、木炭等の特用林産物の振興や県民の憩いの場となる森林公園の整備など、森林の総合的な利用の促進に努めてまいります。
 水産業については、世界有数の恵まれた三陸漁場を生かして、つくり育てる漁業を推進するため、水産技術センターにおける各種試験研究の充実を図るとともに、サケ、アワビ、ワカメに加えて、新たにヒラメやマツカワなどの魚類栽培を積極的に推進してまいります。
 また、漁業の担い手対策や漁場、漁港の整備を進めるほか、水産物流通加工施設の整備や水産物の消費拡大に努めるとともに、全国豊かな海づくり大会の開催に向けて準備に万全を期してまいります。
 次に、商工業について申し上げます。
 工業については、工業技術センターにおいて国際共同研究を推進するほか、世界を結ぶコンピュータネットワークであるインターネットと接続し、工業技術情報のデータベースを構築するとともに、産学官、異業種間の連携による共同研究を促進するなどにより、企業の研究開発力、技術力の向上に努めてまいります。あわせて、宇宙開発事業団と共同で、リモートセンシング技術の活用について検討するなど、科学技術の振興に取り組んでまいります。
 また、地域資源を生かした特色ある地場産業の総合的な振興を初め、特産品の販路拡大による市場形成力の強化を通じ、岩手ブランドの確立を図ってまいります。
 さらに、地域交流センターの建設を促進するほか、テクノポリス開発計画や頭脳立地構想を踏まえながら、北上川流域における高度技術産業や産業支援サービス業の集積を促進してまいります。また、オフィスアルカディア構想に基づく産業業務団地の整備や県北地域における拠点工業団地の整備などにより、研究機関や研究開発型企業などの優良企業の導入に努め、本県工業の高度化を図ってまいります。
 商業については、消費者ニーズに対応して、魅力ある商店街の整備を進めるとともに、情報化に対応した物流の効率化を図るなど、流通機能の強化に努めてまいります。
 中小企業については、長引く景気の低迷や消費者ニーズの多様化に対応するため、経営情報の提供に加え、金融対策の充実、人材の育成・確保、指導体制の充実・強化に努めてまいります。
 特に、最近の急激な円高の進行により、中小企業を取り巻く経営環境は厳しさを増しており、円高対策融資制度の拡充や創業者支援、雇用安定対策の充実を図るなど、積極的に企業活動を支援してまいります。
 観光については、本県のすぐれた観光資源を活用し、広域観光ルートやオートキャンプ場、観光地等の施設の整備を図り魅力ある観光地づくりを進めるほか、宮沢賢治・石川啄木生誕記念事業の実施や全国的なイベント等の誘致・開催に取り組むなど、観光客の誘致拡大に努めるとともに、リゾート構想を促進してまいります。
 また、首都圏における各種キャンペーンの展開や、岩手ビジネスプラザからの各種情報の提供などにより、岩手から全国に対して積極的に情報を発信し、本県のイメージアップをより一層進めてまいります。
 雇用の安定と労働福祉の充実については、ふるさといわて定住財団の事業を支援し、若年労働者の県内への定着とUターン・Iターン等の促進に努めるほか、障害者や高齢者の就業機会の拡大、労働時間の短縮や労働環境の改善、職業能力開発短期大学校の整備など、魅力ある雇用機会の創出や人材の育成・確保に努めてまいります。
 第3に、福祉の充実について申し上げます。
 まず、長寿社会に対応した保健医療・福祉の連携による総合的なサービス供給体制の充実を図るとともに、地域の施設や組織、人材などを活用し、県民だれもが身近に参加できる健康や生きがいづくり活動がさらに展開されるよう努めてまいります。
 また、老人保健施設の整備促進や在宅ケアの充実、医療施設間の連携強化や救急医療体制の充実を図るほか、保健医療従事者の養成、確保に努めるとともに、障害者歯科医療の拠点施設や循環器疾患専門の医療施設の整備促進など、総合的な保健医療サービスの充実に努めてまいります。
 県立病院の整備については、引き続き胆沢病院、久慈病院等の新築移転や高度医療機器の整備を図るなど、地域医療の中核となる病院として一層の充実に努めてまいります。
 社会福祉については、県民だれもが安心して暮らせる人に優しいまちづくりを積極的に推進するほか、ボランティアの育成を図り、その活動を支援するとともに、ホームヘルパーや介護福祉士など福祉サービスの担い手の養成、確保を図り、地域福祉の向上に努めてまいります。
 また、高齢者が身近なところで利用できる老人福祉施設の整備を促進するほか、在宅での生活を支援するための住宅改善に対する助成制度を創設するとともに、介護実習・普及センターを開設するなど、明るく活力に満ちた長寿社会の形成に努めてまいります。あわせて、高齢者がその培った知識や経験を地域社会で生かすことができるよう、条件の整備に努めてまいります。
 さらに、子育てに優しい環境づくりを推進するため保育サービスの充実に努めるほか、子供ふれあいフェスティバルを開催するなど、児童が健やかに生まれ育つための施策を展開してまいります。
 加えて、ノーマライゼーション理念の定着を図るための啓発活動や、障害者の社会経済活動への参加を促進するための授産施設等の整備などを進めるとともに、障害者の芸術文化やスポーツの振興も図ってまいります。
 県民生活の安全確保については、最近のけん銃使用犯罪の発生等が社会に重大な不安を与えていることから、警察活動基盤の整備充実を図り犯罪の防止に努めるとともに、県民が自主的に行う地域安全活動等の支援などに取り組んでまいります。
 また、交通安全思想の普及啓発を重点的に行うとともに、交通安全施設の整備を進めるほか、消費生活の安定、向上に資するため、相談機能の強化に努めてまいります。
 さらに、今年は、終戦50周年に当たることから、戦没者をしのび遺族を慰藉するとともに、戦争の悲惨さを改めて認識し、恒久平和を祈念する事業を実施いたします。 第4に、人材の育成について申し上げます。
 まず、生涯学習については、生涯学習推進センターを整備するとともに、県、市町村等における学習情報のネットワーク化を図るなど、その環境整備に努めてまいります。
 学校教育については、基礎的、基本的内容を重視し、児童生徒の個性に応じた指導の充実に努めるとともに、家庭や地域社会との連携をより一層図りながら、いじめや学校不適応等の諸課題に取り組むなど、たくましく心豊かな児童生徒の育成に努めてまいります。また、情報処理教育設備を充実するほか、県立学校における社会の変化に対応した学科の設置や私立学校の一層の振興等に努めてまいります。
 さらに、県立の4年制大学については、県民の期待にこたえ全国に誇り得るものとなるよう、平成10年の開学に向けた準備を進めるとともに、高等教育機関の整備充実を積極的に促進してまいります。
 体育、スポーツについては、生涯スポーツの推進や競技力の向上に努めるほか、体育、スポーツ施設の整備、拡充を図るとともに、全国高等学校総合体育大会の平成11年本県開催に向けて準備体制を強化してまいります。
 文化の振興については、県立美術館の整備を初めとする文化的環境の整備や芸術文化活動の振興、さらには文化財の保護と活用に取り組み、文化の香り高いいわての創造に努めてまいります。
 青少年の育成については、新たな観点に立って、少年や青年を対象とした洋上研修などを実施し、21世紀のいわて創りに向けて大胆にチャレンジする青少年の育成に努めるとともに、青少年を取り巻く環境の浄化に地域と一体となって取り組んでまいります。
 また、女性施策については、海外派遣や新たな洋上研修を実施し、地域におけるリーダーの養成に取り組むほか、雇用条件の改善や職業能力開発などにより女性の雇用の促進を図るとともに、育児休業制度の普及や保育所における時間延長型保育の促進などにより、女性が安心して出産、養育できる子育てに優しい環境づくりを進めるなど、女性の社会参加を促進してまいります。
 国際交流の推進については、国際交流プラザの活用や岩手県国際交流協会の事業展開を促進するとともに、海外からの技術研修員の受け入れの拡大など、多様な国際間交流や国際協力活動の一層の推進を図ってまいります。
 以上、県政運営の基本的方向と平成7年度における施策の概要について申し上げましたが、今回提案いたしました補正予算におきましては、当初予算がいわゆる骨格的予算であったことから、厳しい財政環境にありながらも最近の景気動向に配慮するとともに、国の緊急円高、経済対策に呼応するなど、積極的に諸施策を盛り込んだところでありますが、今後とも、限られた財源を可能な限り効果的に活用し、県民の要請にこたえ得るよう、適切に対応してまいりたいと考えております。
 また、国、地方を通じ、今後とも行財政環境は厳しい状況が続くものと予想されますので、絶えず財政運営の健全化を進め、行政改革の着実な推進による適切な執行体制の確保に努めるとともに、職員の資質向上と士気の高揚を図り、綱紀を厳正に保持しながら、多様化、高度化する行政需要に積極的に対処してまいります。
 さらに、地方公共団体が自主性・自立性を発揮し、活力に満ちた個性豊かな地域づくりを展開できるよう、県としても地方分権推進法の成立を契機として、さらに、地方分権の推進に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
 県政の究極の目標は、県民の皆様1人1人が、心から幸せを感じるとともに、夢を抱き、生きがいを持って暮らすことのできる生活を実現することであります。
 私が県民の皆様から県政を負託されたこの4年間は、まさに本県を21世紀に橋渡しする重要な期間であります。このため、私は、改めて使命の重大さに思いを新たにするものでありますが、岩手の先人たちの英知に学び、そして、未来を見据えながら常に県民の先頭に立ち、渾身の力を込めて、県勢の発展と県民生活の向上に取り組む決意であります。
 最後に、議員の皆様と県民の皆様の御理解と御協力を心からお願い申し上げ、私の所信表明を終わります。どうもありがとうございました。(拍手)
   
   日程第4 議案第1号平成7年度岩手県一般会計補正予算(第1号)から日程第34 報告第8号職員による自動車事故に係る損害賠償事件に関する専決処分の報告についてまで
〇議長(堀口治五右衛門君) 次に、日程第4、議案第1号から日程第34、報告第8号までを一括議題といたします。
 提出者の説明を求めます。上田総務部長。
   〔総務部長上田紘士君登壇〕
〇総務部長(上田紘士君) 本日提案いたしました各案件について御説明いたします。
 議案第1号は、平成7年度岩手県一般会計補正予算であります。
 予算編成の基本となる本年度の主要な施策につきましては、知事から申し上げたとおりであります。
 本年度におきましては、統一地方選挙が行われることから、当初予算をいわゆる骨格予算として編成したところであり、今回の補正は、本年度における新規または政策的な事業について計上するとともに、国の第1次補正予算に伴う事業費の変更等、事業執行上、今回計上を要するものについて、総額571億6、700余万円を補正しようとするものであります。
 歳出の主なものは、地域総合整備資金貸付金30億円、自治振興基金繰出金17億7、500万円、老人福祉施設整備費10億8、400余万円、岩手医科大学付属循環器医療センター建設費補助2億7、000万円、農村地域高密度情報社会形成事業費補助5億7、500余万円、農業研究センター(仮称)整備事業費11億5、300余万円、いわて純情米いきいき生産体制確立事業費10億1、700余万円、花きセンター整備事業費7億6、900余万円、地域環境保全林整備事業費20億6、900余万円、財団法人岩手県林業労働対策基金出損金6億5、000万円、造林事業費17億5、400余万円、ふるさと林道緊急整備事業費18億8、100余万円、沿岸漁場整備開発事業費16億2、600余万円、商工観光振興資金貸付金13億円、中小企業経営安定資金貸付金11億円、道路改良事業費11億6、500余万円、緊急地方道路整備事業費17億8、000万円、交流ネットワーク道路整備事業費5億円、地方特定道路整備事業費28億8、300余万円、橋りょう整備事業費5億3、600余万円、中小河川改修事業費9億1、500万円、地方特定河川等環境整備事業費6億900余万円、待機宿舎建設事業費9億900余万円、体育館建設事業費6億3、200余万円、校舎大規模改造事業費12億6、600余万円、インターハイ関連スポーツ施設整備費補助14億3、300余万円等であります。歳出の補正に充てる財源の主なものは、国庫支出金149億3、900余万円、地方交付税113億7、300余万円、基金からの繰入金96億円、県債169億4、800万円等であります。
 なお、債務負担行為の補正は、中小河川改修事業ほか2件を新たに追加するとともに、農業研究センター(仮称)整備事業ほか3件の限度額を変更しようとするものであります。
 また、地方債の補正は、花きセンター整備事業ほか5件を追加し、防災行政情報通信ネットワーク整備事業ほか25件の起債の限度額を変更しようとするものであります。
 議案第2号は、平成7年度岩手県林業改善資金特別会計補正予算でありますが、これは、事業計画の変更に基づいて所要額を補正しようとするものであります。
 議案第3号から議案第9号までは、予算の補正に伴う建設事業に要する経費の一部負担及び一部負担の変更に関し議決を求めようとするものであります。
 議案第10号は、岩手県地方精神保健審議会条例等の一部を改正する条例でありますが、これは、精神保健法の一部改正に伴い、審議会の名称を改める等、所要の改正をしようとするものであります。
 議案第11号は、県議会の議員、その他非常勤の職員の公務災害補償等に関する条例の一部を改正する条例でありますが、これは、地方公務員災害補償法の一部改正に伴い、介護補償を設け、遺族補償年金の額を引き上げる等、所要の改正をしようとするものであります。
 議案第12号は、学校医、学校歯科医及び学校薬剤師の公務災害補償に関する条例の一部を改正する条例でありますが、これは、公立学校の学校医、学校歯科医及び学校薬剤師の公務災害補償の基準を定める政令の一部改正に伴い、休業補償等の額の算定の基礎となる補償基礎額を引き上げる等、所要の改正をしようとするものであります。
 議案第13号は、一般職の職員の給与に関する条例の一部を改正する条例でありますが、これは、自治大臣が定める災害派遣手当の額の基準の改定に伴い、災害派遣手当の定額を引き上げようとするものであります。
 議案第14号は、自治振興基金条例の一部を改正する条例でありますが、これは、自治振興基金の額を増額し、全国高等学校総合体育大会施設整備事業に係る貸付金額の限度額及び貸付利率の特例を設ける等、所要の改正をしようとするものであります。
 議案第15号は、過疎地域における県税の課税免除に関する条例の一部を改正する条例でありますが、これは、県税の課税免除の適用対象となる製造の事業等の用に供する設備の新設、または増設についての期限を定める等、所要の改正をしようとするものであります。
 議案第16号は、高等学校定時制課程及び通信制課程修学資金貸付条例の一部を改正する条例でありますが、これは、高等学校定時制課程及び通信制課程修学資金の貸付金額を増額しようとするものであります。
 議案第17号は、ひとにやさしいまちづくり条例でありますが、これは、ひとにやさしいまちづくりを推進することにより、高齢者、障害者等を初めとするすべての県民が安心して生活し、かつ、等しく社会参加することができる豊かで住みよい地域社会の形成を促進し、もって県民福祉の増進に資するようにしようとするものであります。
 議案第18号は、流域下水道設置条例の一部を改正する条例でありますが、これは、北上川上流流域下水道の都南処理区の処理区域に岩手郡玉山村を、胆江処理区の処理区域に胆沢郡胆沢町を加えようとするものであります。
 議案第19号は、県営住宅条例の一部を改正する条例でありますが、これは、県営住宅に入居することができる者の条件を緩和し、利用料の減免等の措置を講ずる等、所要の改正をしようとするものであります。
 議案第20号は、障害者の利用に係る公の施設の使用料を免除するための関係条例の整備に関する条例でありますが、これは、障害者の利用に係る公の施設の使用料を免除するため、関係条例について整備をしようとするものであります。
 議案第21号及び議案第22号は、工事の請負契約の締結に関し、議決を求めようとするものであります。
 議案第23号は、財産の譲渡に関し議決を求めようとするものであります。
 次に、報告第1号から報告第4号までは、平成6年度一般会計及び特別会計の繰越明許費の繰越し及び事故繰越しについて報告するものであります。
 報告第5号から報告第7号までは、公営企業会計予算に係る支出予算及び継続費の繰越額の使用計画について報告するものであります。
 報告第8号は、職員による自動車事故に係る損害賠償事件について専決処分をしたので報告するものであります。
 以上のとおりでありますので、よろしく御審議の上、原案に御賛成くださるようお願い申し上げます。
   日程第13 議案第10号岩手県地方精神保健審議会条例等の一部を改正する条例について
〇議長(堀口治五右衛門君) お諮りいたします。ただいま議題となっております議案のうち、日程第13、議案第10号岩手県地方精神保健審議会条例等の一部を改正する条例は、施行期日の関係がありますので、日程の順序を変更し、先議いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
〇議長(堀口治五右衛門君) 御異議なしと認めます。よって、議案第10号岩手県地方精神保健審議会条例等の一部を改正する条例を先議することに決定いたしました。
 これより議案第10号岩手県地方精神保健審議会条例等の一部を改正する条例について、質疑に入るのでありますが、ただいまのところ通告がありませんので、質疑なしと認め、質疑を終結いたします。
 ただいま議題となっております議案第10号岩手県地方精神保健審議会条例等の一部を改正する条例は、保健商工委員会に付託いたします。
〇議長(堀口治五右衛門君) この際、暫時休憩いたします。
   午後2時3分 休 憩
出席議員(47名)
1番 斉藤 信  君
2番 黄川田徹  君
3番 佐々木一榮  君
4番 小野寺好  君
5番 佐々木博  君
6番 中屋敷十  君
7番 大久保豊  君
9番 佐々木大和  君
10番 藤原泰次郎  君
11番 千葉 伝  君
12番 伊沢昌弘  君
13番 須藤敏明  君
14番 折居明広  君
15番 田村正彦  君
16番 伊藤勢至  君
17番 佐藤一男  君
18番 瀬川 滋  君
19番 渡辺幸貫  君
20番 谷藤裕明  君
21番 三河喜美男  君
22番 水上信宏  君
23番 船越賢太郎  君
24番 久保田晴弘  君
25番 千葉 浩  君
26番 長谷川忠久  君
27番 村上恵三  君
28番 村田柴太  君
29番 藤原良信  君
30番 吉田洋治  君
33番 工藤 篤  君
34番 菅原温士  君
35番 菊地 勲  君
36番 小原宣良  君
37番 樋下正光  君
38番 藤倉正巳  君
39番 及川幸郎  君
40番 那須川健一  君
41番 伊藤 孝  君
42番 山内隆文  君
43番 佐藤正春  君
45番 佐々木俊夫  君
46番 山門一郎  君
47番 菊池雄光  君
48番 佐藤啓二  君
49番 堀口治五右衛門  君
50番 吉田 秀  君
51番 藤原哲夫  君
欠席議員(4名)
8番 浅井東兵衛  君
31番 飯澤忠雄  君
32番 片方 盛  君
44番 千葉英三  君
説明のために出席した者
休憩前に同じ
職務のため議場に出席した事務局職員
休憩前に同じ
午後2時25分 再 開
〇議長(堀口治五右衛門君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
   〔報告〕
〇議長(堀口治五右衛門君) 保健商工委員長から、委員会報告書が提出されておりますが、後刻詳細に報告を求めますので、朗読を省略いたします。
   
   日程第13 議案第10号岩手県地方精神保健審議会条例等の一部を改正する条例について(続)
〇議長(堀口治五右衛門君) 日程第13、議案第10号岩手県地方精神保健審議会条例等の一部を改正する条例の議事を継続いたします。
 本案に関し委員長の報告を求めます。折居保健商工委員長。
   〔保健商工委員長折居明広君登壇〕(拍手)

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