平成19年2月定例会 第23回岩手県議会定例会会議録

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〇16番(野田武則君) 民主・県民会議の野田武則でございます。
 今任期4度目の登壇の機会をいただきましたことに感謝を申し上げます。知事初め、執行部の皆様の明瞭な答弁をお願い申し上げます。答弁によっては、再質問させていただきますので、よろしくお願い申し上げます。
 増田知事は、平成7年に、活力に満ちた、夢あふれる県土づくりを公約に掲げ、当時、全国最年少の知事としてさっそうと登場されました。知事が就任した平成7年は、地方分権一括法、平成15年からの三位一体改革、昨年は地方分権改革推進法が成立するなど、この12年間は、地方分権が大きく動いた時代であり、知事にとっては、まさに地方分権とともに歩んだ12年だったのではないかと思っているところでございます。
 この間、全国知事会の会長選には惜しくも落選したものの、地方分権推進特別委員会委員長を務めるとともに、21世紀臨調副代表及び知事・市町村長連合会議座長など、全国レベルでも、分権改革のリーダー役、旗振り役を務め、さらには、地方分権改革推進委員会の委員の有力候補にも挙げられるなど、地方分権の申し子と言っても過言ではないと感じているところです。
 激動の12年間を地方分権の推進と県勢の発展のために駆け足で走ってきた増田知事に対し、岩手県民の一人として、心から敬意を申し上げるとともに、その御尽力に感謝を申し上げる次第でございます。
 さて、知事は演述の最後で、時あたかも20世紀の岩手から21世紀の岩手へという新しい扉をあける節目のときに、時代が私に求めた役割を私自身精いっぱい果たしてきたつもりであると述べられております。近年は、ミッションという言葉がよく使われますが、知事は、これまでの3期12年を改めて振り返ったとき、140万県民が増田知事に託した使命、ミッションは何であったとお考えでしょうか。また、それを十分に果たすことができたのかどうか、いわば増田県政3期12年をどのように総括しているのかについて、まずお伺いいたします。
 また、知事は演述の中で、今後の岩手らしい地域の自立に向けての課題として、市町村中心の行政システムの構築を初め、NPOなどの民間活力を生かしていく取り組みの強化など、地域の自立に向けてこれまで築いてきた、県民が主役となる参画と協働の仕組みをさらに定着させていくことが大切であることを述べられておりますが、県民が主役となる参画と協働の仕組みとは、具体的にどのようなものであったのか、お示し願いたいと思います。
 岩手県においては、九つの広域生活圏を県央、県南、県北、沿岸の四つの広域振興圏に再編し、県南広域振興圏は、昨年の4月より先行スタートし、市町村に対する権限移譲も進められてきたところでございます。知事が理想とする分権型社会のビジョン、つまり未来の岩手の姿はどのような姿であったのか、具体的な姿を改めて示していただきたいと思います。そして、分権型社会の行く先は道州制へとつながるものと思いますが、知事の思い描いている日本の未来についてのお考えについてと、その実現のためになすべきことは何なのか、どのような道筋が必要なのかもお示し願いたいと思います。
 次に、岩手競馬問題についてお伺いいたします。
 最初に、公営ギャンブルの原点は何かという観点から質問させていただきます。
 岩手競馬の存在意義は、県議会出資法人等調査特別委員会が、平成16年8月に、公営競馬の成り立ちから見て、地方財政に寄与することが第一義的な存在意義としてとらえるべきであると提言しているとおり、収益を分配することにより地方自治体の財政への寄与という目的があります。確かに、過去においては407億円の配分金もあり大いに貢献されてきたところですが、330億円という膨大な債務を抱えた今、財政競馬としての機能を失っているのにもかかわらず、297億円余の巨額融資をしてまで競馬存続の道を選択しようとしているのはなぜなのか、知事のお考えをお伺いいたします。
 新しい改革計画で、本当に競馬事業の黒字化が可能であるのであれば、競馬事業の存続に異を唱えるものではありません。しかし、この計画では、事業収益を確保するための数々の取り組みを掲げる一方で、収支が均衡し赤字が拡大しないことを条件に存廃基準を設定しています。つまり、今回の融資案が可決されても、収支が改善されなければ来年度途中でも即廃止ということになります。
 経営改善の効果というのは、人件費の削減のように即効性があるものと、ファン層の拡大による販売収入の拡大のように数年かかって効果があらわれてくるものとがあるのではないでしょうか。この廃止基準は、今回の競馬再生に向けた意気込みが伝わってくる一方で、いささか実現性に疑問を感じざるを得ません。
 そこで伺いますが、なぜもう少し中長期的な見通しに立っての収支改善計画としなかったのか、なぜここまで厳しい廃止基準としたのでしょうか、お伺いいたします。
 今回の融資案が認められなければ、競馬事業は3月末には資金ショートを起こし、事業廃止の道を歩むことになります。また、知事は、既に次の知事選への不出馬を表明していることから、今回の融資案が仮に可決されたとしても、今後の競馬事業のかじ取りは、新しい知事の手にゆだねることになります。
 県債残高1兆4、000億円もの巨額の債務を抱え、危機的な財政状況の中で、突発的な災害や緊急を要する経費に備えるために積み立てた基金を取り崩してまで競馬組合に融資をすることができるのか。しかも、融資と言っても、返済はあるとき払いの催促なしとも言うべきものであり、仮に毎年1億円ずつ返済できたとしても300年もかかるような融資が、果たして融資と言えるのか。
 こうしたさまざまな疑問の中で、あえてこの融資案が、将来の県民負担を少なくする最善の方法であるという知事の、その最善という言葉に心から納得できないのも事実でございます。何か別の方法もあるのではないかという思いもあるわけですが、知事のその自信のほどを改めて全県民に向けてお示し願いたいと思います。
 次に、林業振興施策についてお伺いいたします。
 昨年9月に政府が閣議決定した森林・林業に関する新たな施策の方向として、100年先を見通した森づくり等とあわせ、国産材の利用拡大を軸とした林業・木材産業の再生を掲げ、基本的な方針を策定したところであります。
 本県においても、平成11年に第6次岩手県林業基本計画が策定され、平成17年が中間年次となっておりますが、計画に対しての実績はどうなっているのか、また、本県の林業振興のため、国との施策の整合性を図るため見直しが必要ではないかと考えますが、どのような御所見かをお伺いいたします。
 次に、岩手県林業公社問題についてお伺いいたします。
 本県において、特に造林の拡大を必要とする地域において、急速かつ計画的に造林事業を進め、地域産業の振興を図ることを目的に、昭和39年岩手県林業公社が設立され、これまで約2万4、000ヘクタールが造成されてきました。しかし、木材価格の低迷などによって、当初想定していた収入は得られず、平成18年度末で624億円もの借入金残高となっております。
 一方、県行造林事業においても479億円もの借入金残高となっていて、このような現行の二元体制のままでは、借入金が余りの多額となっていくのみならず、間伐収入がほとんど見込めない状況では、一元化をして事業費の削減に努めなければならないことは当然かと思います。
 そこで知事に伺いますが、なぜこうまで借入金が増加したのか、その原因と早急な改善策がなぜとられなかったのか、お示し願いたいと思います。
 また、一元化しても、この巨額な借入金の返済は長期にわたるものであり、将来の木材価格の予想がつきがたいことから、極めて困難をきわめるものと思います。将来の県民負担を軽減するためにどのように取り組まれるのか、お伺いいたします。
 地球温暖化対策としての森林整備による排出権取引は、こうした経営改善にも有望なものと考えますが、御所見をお伺いいたします。
 また、今回の一元化による長期収支見通しは、将来への多額の負債の先送りにならないよう、定期的な収支見通しの見直しを行い、県民に明らかにする必要があると思います。現在そのような計画をお持ちなのかお伺いいたします。
 林業公社は、平成19年度中に解散し、県行造林に一元化することにしておりますが、県行造林に移行することに対し、公社造林契約者としての土地所有者約2、700名のうち、同意はどの程度得られているのか、清算法人とした場合、今年度事業が実施できるのかどうか、あわせてお伺いいたします。
 次に、医療問題についてお伺いいたします。
 国の医療制度改革大綱に基づく医療制度改革については、高齢化社会の中で安定した医療サービスの提供を確保するため、医療費の適正化を図ることとし、健康、医療、介護保険制度の各分野において、所要の改革を進めようとしております。
 本県の地域医療の実態を見ますと、平成16年の厚生労働省の医師数調査では、人口10万人当たりで全国平均は201.0人ですが、県平均は167.9人であります。また、県内においては、盛岡地域は240人を超えていますが、県北・沿岸地域では100人以上となっております。診療科目ごとに見ると、もっと大きな差があります。
 先日、県立病院の運営協議会でお伺いしたところ、5人医師を招致すると10人の医師が開業するという状況にあり、それほど医師の開業志向が高いということもお聞きしております。現場では、食事や寝る時間も十分にとれない中で、不安を抱えながら治療に携わっている医師が多いとも聞いております。
 私は、医師数の確保だけでなく、医師にとって魅力ある職場づくりも大切なことであると思います。例えば、病院と診療所が同じ診療計画に沿って連携して必要な治療を行う、いわゆる地域連携クリティカルパスの普及などは、今後重要な取り組みであると考えます。
 本県においても、平成20年度までに医療計画、医療費適正化計画などを作成する予定と伺っておりますが、医療費適正化への県の基本的な対応、地域ニーズに対応した医療サービスのあり方、特にも医師不足が深刻な県北・沿岸部での地域医療の確保についての考えを保健福祉部長にお伺いいたします。
 続いて、医療局長にお伺いいたします。
 県立病院においては、来年度の医師数は増加する見込みなのでしょうか。特に県北・沿岸部の県立病院の医師数の見込みはどうなっているのでしょうか、お伺いいたします。
 また、遠野市では、開業する医師へ助成金の支給や乗馬用の馬を提供するとか検討しているとお聞きしております。県立病院においても思い切った医師定着促進策を打ち出すべきではないかと考えますが、御所見をお伺いいたします。
 また、近年、医師や看護師などの過酷な勤務実態が問題になっておりますが、同時に、さまざまな医療クレームが寄せられて、増加しているとお聞きしております。医師や看護師からの問題意識、患者からの疑問や苦情など、病院と地域住民、県民との問題意識を相互に共有し、お互いの理解を深めながら県立病院のあるべき姿を探っていく、そういう手だてが必要ではないかと考えます。現在は、医療圏ごとの運営協議会が設置されていますが、もっと広く地域住民との意見交換の場があってもいいと考えますが、御所見をお伺いいたします。
 続いて、県立釜石病院と釜石市民病院との統合問題についてお伺いいたします。
 平成17年に岩手県と釜石市との協定によってスタートした統合問題も、いよいよ4月1日より、統合された新しい県立病院として新発足することになりました。この統合に関しては、私も議会において何度も質問させていただき、その進展を見守ってきたところですが、この間、統合に向け、医師並びに関係者の方々や医療局の皆様には、大変な御苦労をおかけしたものと感謝を申し上げるところでございます。
 そこで、統合に当たっての知事の御所見をまずお伺いいたしたいと思います。
 続いて、医療局長にお伺いいたしますが、統合に向けた進捗状況はどのようになっているのでしょうか。また、当初統合に関連して、市議会や市民等に説明された統合のイメージは実現できるのかどうか。実現できないとするなら、その原因はどこにあるのか、お示し願いたいと思います。
 また、一方では、釜石市民病院の方は、その建物を利用して民間の療養型病院と診療所が開設されることになり、新たな展開が見られているところです。このような状況の中で、今後の県立釜石病院の機能強化はどのように進められるのか、お伺いいたします。
 次に、教育問題についてお伺いいたします。
 安藤教育委員会委員長は、さきの16日の本会議におきまして、増田知事の所信表明に続き、約半世紀ぶりとなる方針演述を行いました。委員長の演述の中で触れられておりました教育再生会議での議論についてでありますが、先ごろ出された第1次報告では、ゆとり教育を見直し、学力を向上することを初めとして、教員の質の向上や教育システムの改革など、初等・中等教育を中心に七つの提言がなされております。
 現在、国においては、この提言を受けて、教育関連法の見直し作業を行っていると伺っておりますが、委員長は、この教育再生会議第1次報告を教育者の立場でどのように評価されているのか、また、この提言を踏まえた県の教育の方向性についてどのようにお考えなのか、御所見をお伺いいたします。
 また、岩手県においては、昨年、認定こども園の条例が制定されるなど、幼保一元化問題とともに、県立こまくさ幼稚園の閉園問題など議論されてきたところでございます。委員長においては、就学前の幼児教育の重要性について、どのような御所見をお持ちなのかお伺いいたします。
 次に、特別支援教育についてお伺いします。
 先般行われました学校教育法等の改正により、従来、特別支援教育の対象とされていなかったLD、ADHD、高機能自閉症等の軽度発達障害を持つ子供たちにも支援の手が差し伸べられようとしております。これまで多くの親が、子供の異常に気づきながらも、身近に相談窓口がなかったり、専門医の診断や適切な指導を受けられない場合が多く、学齢期に達し、小学校に入学してから、学習や生活面で大きな困難に直面する例が多かったことからも、このたびの法律改正の意義は、まことに大きいものと言えます。
 しかしながら、これらの軽度発達障害の子供たちに対する支援関係者の数は非常に少なく、支援の橋渡しをする相談窓口にも限りがあるのが現状ではないでしょうか。
 2月20日の岩手日報朝刊によりますと、文部科学省が小・中学校に対する特別支援教育支援員の配置に必要とされる経費を交付税措置する予定だが、予算化を見送る市町村が大半であるという旨の報道がなされておりました。支援対策の充実に対する期待が大きかっただけに、いささか落胆を禁じ得ないものがあります。
 そこで伺いますが、国では、これらの軽度発達障害の子供たちの割合を約6%としておりますが、県教育委員会では、本県における現状をどのように把握しているのでしょうか。
 また、これらの子供たちが、障害を抱えながらも、社会に適応し、参加していくためには、障害に関する知識の普及や相談窓口の充実、ボランティアを含む支援関係者の養成、小・中学校、特別支援学校はもとより、医療・福祉の分野、さらには地域社会と連携した取り組みを推進してサポート体制を構築していくことが重要であると考えます。県の教育委員会として、今後どのような支援を行っていこうとしているのか、その方策につきましてお伺いしたいと思います。
 次に、いわゆることばときこえの教室についてお伺いいたします。
 本県では従来から、ことばの教室、きこえの教室として、言語障害、聴覚障害のための通級指導教室における指導が充実しており、言語障害や聴覚障害のみならず、さまざまな障害のある子供を持つ親にとって、地域における身近な相談・支援窓口としての役割を果たしてきたところであります。
 しかし、近年、小・中学校へのことばの教室、きこえの教室の設置数が減少し、ピーク時の平成13年度には全体で102教室であったものが、平成18年度では81教室に減少し、管内の小・中学校に1教室も設置されていない市町村すら出てきております。
 県の教育委員会として、これらの教室の機能を今後どのように維持しようとしているのかお伺いいたします。
 また、幼児の言葉のおくれについては、できるだけ早期から適切な指導・支援を行うことで改善効果が大きいと言われておりますが、残念ながら、本県における幼児を対象としたことばの教室は、平成18年度現在10市町に16教室の設置にとどまっております。せめて市部に設置されることが望ましいと思いますが、いかがでしょうか。教育長の御所見をお伺いいたします。
 平成15年3月に国が公表した今後の特別支援教育のあり方について、いわゆる特別支援教育のあり方に関する調査協力者会議最終報告によりますと、現在、小・中学校に設置されている各障害種別の特殊学級については、将来は、障害のある児童生徒も、通常の学級に在籍した上で、障害に応じた必要な指導を受ける特別支援教室に転換するという方向性が示されております。こうしたことは、現在の各障害種別に応じた指導の専門性の後退につながるのではないかと危惧するものですが、いかがでしょうか。
 特に、今後の特別支援教育制度への改編の中で、県の教育委員会は、ことばやきこえの分野の専門性をどのように維持・向上させようとしているのか、配置される専門職員にかかわる問題も含めて教育長の御所見をお伺いいたします。
 県北・沿岸振興対策についてお伺いします。
 私は、平成17年12月定例会の一般質問において、広域振興局の再編に当たり、県南広域振興局を先行スタートさせることは、県南地域への経済活動が集中して、沿岸・県北地域に一層の地盤沈下をもたらすのではないかとの質問をさせていただきました。それに対し知事から、県南圏域等との連携強化推進により、県南圏域等の発展が県北・沿岸圏域のさらなる発展につながるとの答弁をいただいたところでございます。
 そこでお伺いしますが、現在までの県南圏域ものづくり産業等の状況はどうなっているのか。そして、沿岸・県北地域への波及効果の状況と今後の見通しについてお伺いをいたします。具体的な事例も含めてお示しを願いたいと思います。
 また、県におきましては、平成18年度から県北・沿岸地域の中小企業者で、雇用の増加、事業拡大、新分野への進出等に意欲的に取り組む事業者を対象とした県北・沿岸地域中小企業振興特別資金を創設したところですが、当該資金のこれまでの貸し付け状況と、利用企業からどのような評価を得ているのか、お示しを願いたいと思います。
 県では、平成18年11月に、県北・沿岸圏域における産業振興の基本方向を策定・公表し、すぐれた地域資源を最大限に生かしながら産業の振興を図り、雇用を創出していくことが必要との今後の取り組みの指針を示したところです。そうした中、今般、釜石においては、空気圧機器メーカーの大手メーカーであるSMCの新工場誘致が決定するなど明るいニュースもあり、大いに期待をしているところです。これは一つの例でありますが、こうした計画実現には、関係諸官庁と市町村との一層の連携とスピーディーさ、有能な人材の確保が求められております。振興局における組織体制の見直しも必要と思いますが、どのようにお考えなのか。また、このように実際の現場ではさまざまな課題を克服し、乗り越えていかなければ、計画の実現には至らないわけでありますので、県北・沿岸地域の産業振興として現在展開されている貸し付けや補助制度のみでは不十分ではないかと思いますが、今後どのように取り組まれるのか、お伺いをいたします。
 仙人峠道路などの3大プロジェクト完成後の釜石地域の振興策についてお伺いいたします。
 国道283号仙人峠の抜本改良として建設が進められてまいりました仙人峠道路は、この3月18日に全線開通することになりました。昭和63年に仙人峠道路建設促進釜石市民会議が結成されてからほぼ20年、事業着工からほぼ15年がかりで完成にこぎつけたことは、長年の市民の悲願でありましたので、釜石市民の一人としてまことに感激のきわみでございます。国並びに県の御努力に心から感謝を申し上げる次第でございます。
 仙人峠道路は、国と県から合わせて約700億円の巨費が投ぜられておりますし、仙人峠道路につなぐ上郷道路にも県が約50億円投じております。また、昭和53年から、津波防止を兼ねた世界最大水深の湾口防波堤の整備が進められておりましたが、ことしが概成となります。これには、国の直轄事業として約1、300億円、また、平成3年度から約140億円投ぜられて進められてきました公共埠頭の拡張工事も完成の運びとなっております。この仙人峠道路、湾口防波堤、公共埠頭のいわゆる3大プロジェクトには約2、000億円以上の巨費が投ぜられ、基盤整備が進められてきたことになります。釜石においては、平成15年にリサイクルポートの指定を受け、平成16年にはエコタウンプランの承認と、地域再生計画の認定を受けております。さらには、国土交通省より、県内唯一の高度利用推進港湾に位置づけられております。国において、この地域の重要性が認められているわけですので、このようなことから、莫大な事業費がむだにならないよう、道路や港湾を最大限活用して釜石・大槌地域の振興を進め、地域経済の活性化を図ることは県政の重要な課題と思います。3大プロジェクト完成後の釜石地域の振興について、県としてどのように位置づけて取り組まれるのか、お伺いをいたします。
 道路は、全線開通して、初めて効果が上がるものと認識しております。東北横断自動車道釜石秋田線の宮守-東和間及び遠野-宮守間の整備の状況について、並びに三陸縦貫道の釜石山田道路及び大船渡-釜石間の取り組み状況についてお示しを願うとともに、早期の完成をお願い申し上げ、質問を終わらせていただきます。
 最後になりますが、増田知事におかれましては、3期12年、岩手県政のために御尽力をなされましたことに対し、重ねてではありますが、心から、議員の一人として、また県民の一人として感謝を申し上げて、一般質問を終わりにしたいと思います。
 御清聴ありがとうございます。(拍手)
〇議長(伊藤勢至君) 本日の会議時間は、議事の都合によりあらかじめ延長いたします。
   〔知事増田寛也君登壇〕
〇知事(増田寛也君) 野田武則議員の御質問にお答え申し上げます。
 まず、私の3期12年の県政の総括についてであります。
 この岩手にございますかけがえのない自然やすぐれた人材、そして豊かな資源など、岩手の大きな可能性を引き出しながら、岩手らしい地域の自立を実現し、その結果として、豊かで安全・安心な地域社会をつくることが県民から私に託された使命、ミッションであると、このように考えまして、県政運営に全力で取り組んできたところであります。
 そのために、自動車関連産業の集積などにより、県民の雇用や所得を支える産業経済基盤の強化を進めますとともに、一方で、福祉分野では、ご近所介護ステーションの整備のように地域の中で住民が支え合う仕組みをつくり上げる。こうした岩手に今求められている取り組みを進めて、私に託された使命を果たしてきたと、このように考えております。こうしたことを通じて、特に次世代の若い人々がふるさと岩手に誇りを持つことを願っているところであります。
 県民が主役となる参画と協働の仕組みについてでありますけれども、こうした今申し上げましたような岩手づくりのためには、県民が主役となる参画と協働の仕組みが必要であり、その仕組みについて具体的に申し上げますと、例えば社会資本整備に当たりまして、住民に県の考え方を一方的に説明するということではなくて、ワークショップを開催しまして、住民との双方向の話し合いを行うことで、より熟度の高い事業実施を実現するとともに、その後の維持管理には住民が主体的に参加するなど、新たな仕組みの構築が挙げられるところでございます。
 また、岩手の未来の姿ということでありますが、私が思い描いております岩手の目指す分権型社会といいますのは、やはり国の政策や財政運営に翻弄される、そういう地方自治体ではなくて、岩手みずからの力で、例えば産業面で、国内外の市場の中で厳しい競争に打ち勝つようなたくましい力をつくり上げる一方で、経済的な側面だけではない、スローライフといったような岩手らしい価値観を大切にする、豊かでゆったりとした暮らしが営まれているような社会、こうしたことを岩手の未来の姿として思い描いております。
 また、日本の未来の姿についてでありますが、岩手には、今申し上げましたように岩手らしい暮らしがあるように、全国それぞれの地域には多様性が発揮される、個性的な地域の総体として形づくられるものが日本の未来の姿ではないか、このように考えているところであります。
 こうしたことを実現するためになすべきことでありますが、特にこの岩手において、こうした分権型社会の姿を実現していくためには、さきの知事演述でも申し述べましたとおり、経済的な自立や精神的な自立のみならず、やはり制度面での自立というものが不可欠でございまして、この最後のものについては、国の制度の確立ということもやはり重要でございます。したがいまして、私ども自身がさまざまな努力をしていくのはもちろんでありますが、国が制度面として分権型社会をつくり上げていくように、そういうことを国に対して常に働きかけをしていきたいと考えております。
 次に、岩手競馬問題についてであります。
 競馬存続の道を選択して、今回、案として提案をしているわけでありますが、その考え方についてでありますけれども、競馬組合は一部事務組合でありますので、これを廃止した場合には、構成団体は今年度末330億円に上る債務を負担するとともに、さらに廃止に伴う費用が加わって、合わせて試算で372億円の負担が生じると見込まれるほか、雇用問題の発生や地域経済への影響も大きい、このように考えます。
 組合の歴史を見てみますと、一部事務組合として設置されて以来、これまで構成団体に407億円の利益を配分しているので、現時点ではまだ累積の収支という意味では黒字でありまして、財政競馬として存在してきた価値を見出せる状況にある、このように考えます。しかし、これ以上の新たな赤字を発生させるということになりますと、長期的な観点から見た競馬事業の存在意義をも失わせることになってしまう、このようなことでありますので、今後は、これ以上赤字を発生させないためにも、競馬組合の自助努力により経営体質を改善して、収支状況に応じて少しずつでも元金を返済しながら競馬事業を継続することが構成団体負担を最小限とし、かつ雇用の場の提供、地域経済への貢献につながる、このように考えたわけであります。
 このため、存廃基準の設定をして、新たな赤字を発生させずに、累積債務が330億円から増加しないような仕組みのもとで事業を継続することとすれば、廃止に伴う追加費用の負担は回避し、構成団体負担、ひいては県民・市民の負担を最小にする、このように判断をしたわけであります。
 2点目として、厳しい廃止基準としたことについてお尋ねがありましたけれども、これまで競馬組合の計画を幾つか策定してまいりましたけれども、これは売り上げと経費を見通して、売り上げ・経費それぞれの目標を実現できるように取り組んできたわけでありますが、仮に売り上げが目標に到達しないような場合に、さらなる経費削減を行って赤字を発生しない仕組み、実はここのところが不十分であったと認識をしております。このようなことから、新計画では、事業を継続する場合であっても、絶対に新たな赤字を発生させずに、330億円まで増大した累積債務がそれ以上に増加しないような仕組みが不可欠である、このように考えまして、今後、売り上げがさらに減少するという可能性も織り込みながら、新たな赤字が発生しないような仕組みとして、関係者の合意をいただいて、収支均衡を基本とする事業存廃の基準を設定したということでございます。
 最後に、この関係について、県の295億円余の融資が県民の負託にこたえる最善の策であるという、その考えの自信のほどを示せと、こういうお尋ねでございました。
 今のことをもう一度整理して申し上げるわけでございますが、新計画に基づく構成団体融資についてでございますけれども、新計画では、赤字の発生というものを防いで、構成団体の負担を最小限にするための不可欠な仕組みとして事業存廃の基準を設定しましたので、事業の継続というのは、実は今、議員が御指摘のとおり、毎年度判断ということになるわけでございます。また、新計画では、元利償還が確実に実行できるようなペースで発売額が年々大きく拡大していくような計画とはしてない。従前はそうでございましたが、今回はそういう計画とはしてないということでありまして、このため、金融機関からの新たな融資を受けるということが困難になります。さらに、現状では支払い利息が組合の収支を圧迫しているということに加えまして、現在の売り上げでは、既存の地方債の元金返済も困難ということでありますので、金融機関からの借り入れを続けることは、収支の面からも実際には不可能と見込まれます。こうしたことから、構成団体の負担を最小のものとするために、組合の債務全額を、今回、構成団体融資に切りかえるということによって、新たな赤字の発生を防ぎながら事業を継続するという方針をとることが最善の策と考えて、これ以外に負担を最小化する方策はない、このように判断をしたものでございます。
 今申し上げましたことのほか、雇用の場の提供や地域経済への貢献にもつながることも含めまして、新計画が現時点で選択し得る最善の方策ということにつきまして御理解をいただくように、今後も全力を尽くしていきたいと考えております。
 次に、林業公社の借入金の関係であります。
 林業公社事業ですが、これは伐採収入を得るまでの間、相当長期間にわたりまして森林整備資金を借入金で賄う仕組みになっております。これが林業公社事業でありますが、木材価格が大幅に下落をしておりまして、間伐収入が当初の見込みを大幅に今下回っている。また、労務賃金が大幅に上昇しておりまして、事業費が増嵩したことで借入金が増大しております。このため、これまで、本県として、低利資金への借りかえや管理費の縮減などによりまして経営改善に取り組むとともに、こうしたことは各県の努力のみではやはり解消できない問題でありますので、本県が中心となりまして、他県と、30県ほどと連携をとりながら、国に対しまして、既往債務の軽減等について新たな金融財政措置をとってほしいという提言活動を行ってまいりました。そして、国の今年度予算におきましては、高齢級間伐に対する補助事業、都道府県が林業公社に貸し付けた無利子資金の調達に係る利子に対する地方財政措置などが実現したということでございます。
 また、今後におきましては、県有林事業と林業公社事業の一元化を図って、自然災害等で今後良好な成長が期待できない森林を解約して、公庫借入金の繰り上げ償還を行うことによって利息負担を軽減したい。さらに、一元化によるスケールメリットを生かして管理費を節減する。こうしたことによって抜本的な経営改善に取り組んで将来的な県民負担の軽減を図りたい、このように考えます。
 森林整備による排出量取引制度の導入についてでありますが、この導入に当たっては、まず、国内企業間での温室効果ガスの排出量取引制度の確立というものが前提になります。現在、国で国内企業間の排出量取引制度に係る実験を試行的に実施して、その制度の導入について検討しておりますので、県では、今後、この検討状況をよく注視して、具体的に制度が確立した時点で、その導入について検討したいというふうに考えます。
 一元化後の収支見通しの公表でありますけれども、これは、新たに制定する基金条例に基づきまして、5年ごとに経営計画を策定することとなっておりますので、この経営計画策定にあわせて、長期収支見通しについても公表するということを考えております。
 次に、県立釜石病院と釜石市民病院との統合問題であります。
 医療制度改革が進められている中で、地域医療の維持確保の観点から医療資源の有効活用を図るということが必要でありまして、釜石地域で急性期医療を同時に担っている県立病院と市民病院との統合再編は必要なものであったというふうに考えます。その実現に当たっては、異なる医局の統合などさまざまな困難があったところでありますけれども、今回の統合に当たっては、県では、釜石市民病院からの医師の移行、そして患者の増加に対応するための県立病院の施設整備を実施いたしますとともに、市民病院の事業清算の円滑な移行に向けまして、国に対して退職手当債等の財政支援を要望し、その実現を図りましたことや、自治振興基金の貸し付けなど、釜石市への支援もあわせて行ったところであります。
 今後は、現在策定が進められている新たな医療計画の中での議論ということになるわけでありますが、県立病院のみならず、新たに設置される釜石のぞみ病院、そして地域の医師会、民間診療所などとの地域の医療機能分担、連携を進めながら、釜石地域の医師を確保していくことが肝要と考えておりまして、その実現に全力を挙げる考えでございます。
 最後に、仙人道路などの3大プロジェクト完成後の釜石地区の発展策であります。
 3大プロジェクトの完成によって、この釜石地域の物流機能が格段に高まりますので、今後、この物流基盤を最大限に活用して、地域が自立するための取り組みを構築することが、この地域振興にとって不可欠であります。
 これまで釜石地域には、地域に根差したものづくりの風土というものを生かしたSMC株式会社など新たなものづくり企業の集積を進めておりますほか、エコタウン構想における総合静脈物流拠点港としての釜石港の優位性を生かして、リサイクル産業の新規立地を推進してきておりまして、さらに、物流を生かした当地域の産品の販路拡大に伴う高次水産加工の一層の促進など、物流基盤の完成を契機として、こうした動きをさらに加速させる必要があるものと考えます。
 また、交通ネットワークを活用して、内陸部に集積する産業の2次展開を促進するとともに、内航フィーダー定期航路の開設に向けた取り組みを強力に進めて、海に開かれたまちづくりを目指すこと。さらには、釜石からの横軸連携の一層の推進によりまして、秋田や内陸花巻・北上地域との交流を促進し、交流人口を拡大することが重要でございます。
 県で先般策定をいたしました県北・沿岸圏域の産業振興の基本方向で、地域の自立に向けた取り組みを、今、釜石地域でも進めておりますが、このような認識に立って、3大プロジェクトの完成を契機として、釜石地域の取り組みについても県として強力に支援をしていく考えでございます。
 その他のお尋ねにつきましては関係部局長から答弁をさせますので、御了承をお願いします。
   〔農林水産部長高前田寿幸君登壇〕
〇農林水産部長(高前田寿幸君) まず、岩手県林業基本計画の中間年次における実績についてでございますが、林業作業士の養成など目標を達成した指標がある一方で、間伐や木材生産量が目標の約6割にとどまるなど、木材価格の低迷などによりまして全体として目標達成がおくれているものが多くなっておりますが、今後は、合板や集成材等への県産材利用の拡大を図り、目標達成に向けて取り組んでまいりたいと考えております。
 また、国の施策との整合性についてでございますが、昨年9月に策定されました国の計画は、多様な森林づくりや意欲ある事業体による木材の安定供給などを新たな施策の方向としてございますが、こうした考え方は、既に本県の基本計画に盛り込まれているところでございます。
 県といたしましては、現在、基本計画に基づき、期待される機能に応じた多様な森林の整備、地域の森林経営を担う地域牽引型経営体の育成、そして大口需要者への県産材の安定供給などに取り組んでいるところでございまして、現時点では見直しの必要性はないものと考えております。
 次に、公社造林契約者の同意と事業実施についてでございますが、2月23日現在の公社造林契約者の同意状況は全体の約82%となってございます。また、林業公社は本年5月の解散後は清算法人に移行することとなりますが、清算法人としては、制度上、森林整備事業を実施することはできないこととなっておりますことから、林業公社の解散後は県が速やかに公社営林を引き受け、土地所有者から同意を得た事業区から順次森林整備事業を実施することとしております。
   〔保健福祉部長赤羽卓朗君登壇〕
〇保健福祉部長(赤羽卓朗君) 医療制度改革についてでございますが、まず、医療費適正化への基本的な対応でございますけれども、メタボリック症候群等に重点化した生活習慣病対策、療養病床の転換による平均在院日数の短縮を中心にいたしまして、医療保険者に義務化される特定健康診査及び特定保健指導の実施、市町村等による健康づくりに関する意識啓発、療養病床の一部を介護老人保健施設等へ転換、在宅療養・地域ケアの推進などを進めてまいりたいと考えております。
 これらの取り組みは、本県の課題ともなっております脳血管疾患予防や保健・医療・福祉の連携構築などにも重要なことと認識しており、こうした取り組みの結果として医療費の適正化につながっていくものと考えております。今後、県内の保健・医療関係者を初め県民の皆様の御意見を伺いながら計画策定を進めてまいりたいと考えております。
 次に、地域医療の確保についてでございますが、近年の深刻な医師不足の中で、医療の質の向上に対する県民のニーズは高まっておりまして、こうしたニーズに対応するためには、限られた医療資源の有効活用が一層重要になってきていると考えております。このため、新たな医療計画において、地域連携クリティカルパスの導入、がん、脳卒中等の疾病別の医療連携体制の構築について方向性を示せるよう検討し、医療機能の分担と連携により、県内各地で必要とされる医療機能が確保されるよう努めてまいりたいと考えております。
 なお、地域医療の基本となり、県北・沿岸地域において県内の他地域に比べて少なくなっております医師の確保につきましては、引き続き、岩手県医師確保対策アクションプランに基づき総合的に取り組んでまいりたいと考えております。
   〔医療局長法貴敬君登壇〕
〇医療局長(法貴敬君) まず、県立病院の来年度の医師数の見込み及び県北・沿岸部の県立病院の医師数の見込みについてでありますけれども、平成19年1月1日現在の県立病院の常勤医師数は、前年同月比較でマイナス11人、2.1%の減となっており、県北・沿岸部も含めて依然として厳しい状況となっております。今後、新年度に向けて大学から派遣されている医師の人事異動が行われるなど動きもありまして、現時点で増減を見通すことは難しい状況になっておりますが、引き続き各病院の診療機能が維持できるよう関係医局に働きかけ、医師確保に努めてまいります。
 次に、思い切った医師定着促進策についてでありますけれども、医師定着促進策としては、まずもって医師の絶対数を増加させることが重要でありますが、当面、現在勤務している医師の労働環境の改善のために、宿直勤務翌日に勤務した場合の手当を新たに支給することとし、また、遠隔地の病院の診療応援を行った場合の手当の増額改定など処遇面の見直しのほか、女性医師の育児支援のためのベビーシッター制度の導入、さらには、医師の事務的な業務の軽減を図るため、補助職員の活用の可能性を検討するなど、医師の労働環境改善の取り組みを進め、医師が定着するよう取り組んでまいりたいと考えています。
 次に、県立病院と地域住民の意見交換の場についてでありますけれども、県立病院の運営についての地域の皆様との意見交換の場として、県立病院運営協議会や地域懇談会を開催しているほか、各病院にふれあいポストを設置し、地域の皆様や利用される方の御意見を聞いて、運営の改善に努めているところであります。
 県立病院運営協議会は、県立病院改革の基本方針である県立病院群の一体的・効率的な運営を進めるために、平成16年度から二次保健医療圏を単位として開催しているところでありますが、これと合わせて、各病院において、必要に応じて地域懇談会を開催しており、地域に出向いて、医療講演会とあわせて意見交換を実施するなど、それぞれの特色を出しながら、地域の皆様からの意見の把握に努めているところであります。
 今後とも、各病院に地域懇談会の趣旨を徹底するなど、地域の皆様の声を病院運営に反映する取り組みを推進してまいりたいと考えています。
 次に、県立釜石病院と釜石市民病院との統合についてでありますが、県立釜石病院と釜石市民病院の統合については、平成17年2月28日に当局と釜石市の間で協定を締結し、職員の受け入れ、患者の受け入れはもとより、施設の整備については、外来診察室の増設、救急部門の拡張及び手術室の増設など病院の増築工事に加え、駐車場の拡張工事も実施するなど、施設整備を行ったところであります。
 統合に係る問題点についてでありますが、今回の統合は、県立病院と市立病院という開設者が異なる病院であること、及びそれぞれの病院の医師の出身大学が、岩手医科大学及び東北大学と異なる医局であることなど、今までに経験のない統合であり、さらには医師本人の意向も強く加わり、当初目指していた医師数の確保は極めて困難となっております。
 統合決定後、釜石地域では、釜石市民病院施設を活用したのぞみ病院の開設、県立釜石病院や釜石市民病院を退職する医師などにより三つの診療所の開設が予定されていることから、今後においては、引き続き関係大学への医師派遣要請や臨床研修医の積極的な受け入れなどを通じて医師の確保に努めながら、県立釜石病院の急性期病院としての機能を強化しつつ、慢性期医療や在宅医療については、新しい病院及び診療所や地域の医療機関と十分連携し、地域医療の確保に努めてまいりたいと考えています。
   〔商工労働観光部長阿部健君登壇〕
〇商工労働観光部長(阿部健君) ものづくり産業等の県南圏域の状況と県北・沿岸地域への波及効果についてでありますが、まず、県南圏域におけるものづくり産業の状況につきましては、県の工業統計調査によると、製造品出荷額は、平成9年をピークに減少または横ばいに転じたものの、近年は、自動車関連産業の生産拡大に伴い増加傾向にあり、ものづくり分野の占める割合も80%強と高くなっており、また、産学官共同研究が活発に行われるなど、県南圏域におけるものづくり産業の集積は、着実に進展しているものと考えております。
 また、県南圏域から県北・沿岸地域への波及についてでありますが、県南圏域におけるものづくり産業の集積の高まりと並行して、自動車関連部品や電子部品、あるいは精密部品加工、これらの分野におきまして、圏域間の企業間取引が見られるとともに、自動車用部品、ゴム製品―オイルシールでございますが、こういったものや、コネクター、これらの誘致企業による工場増設の動きも見られるところであります。
 今後は、自動車関連のみならず、半導体関連の産学官ネットワークを設立し、県北・沿岸の企業にも幅広く次世代技術の研究会等への参画を呼びかけるなど、誘致企業と地場企業とのすり合わせや内陸部企業と交流・連携を積極的に進めるほか、新たに沿岸地域におけるものづくり人材ネットワークの取り組みなどを通じながら、産業集積の効果が県北・沿岸地域に及ぶよう推進してまいる考えであります。
 次に、県北・沿岸振興資金の貸付状況と利用企業からの評価についてでありますが、貸付状況につきましては、平成19年1月末時点で87件、24億2、900万円となっております。また、業種別利用状況につきましては、製造業が約半分を占め、次いで建設、小売業の順となっております。
 利用企業からの評価につきましては、県ではこれまで、当該資金を利用した25社にヒアリングを実施し、利用状況や資金ニーズの把握に努めてきたところでありますが、企業側の方からは、担保余力がなく資金調達に苦慮していたところ、本資金によりまして、新製品の開発、新事業への取り組み、生産規模拡大、設備投資、こういったものが可能になった等の意見をいただいているところであります。
 県といたしましては、今後とも引き続き、県北・沿岸地域で意欲的に取り組む中小企業者の方々に、円滑な資金供給が行われるよう努めてまいる考えであります。
   〔地域振興部長藤尾善一君登壇〕
〇地域振興部長(藤尾善一君) 振興局における組織体制の見直し等についてでありますが、県北・沿岸圏域の振興局におきましては、今年度、産業振興担当課長や産業振興のためのスタッフを配置したところであり、新年度においても、取組工程表に基づく具体的な取り組みが本格化していきますが、その実効性をさらに高めるため、引き続き振興局の体制を強化することとしております。
 また、ものづくり産業や食産業における企業ニーズに対する支援や、地域資源を生かした観光メニューの造成など、専門性の高い分野につきましては、民間の実績のある経験者等の人材をもってするコーディネーターを配置し、きめ細かく支援してまいります。
 このような体制の強化に加え、取組工程表に掲げる施策や事業を着実に実施するため、市町村や産業関係団体、民間企業等で構成する地域産業戦略会議を設置してきております。
 また、これら推進体制の整備と合わせまして、県北・沿岸振興の成果を確かなものとするためには、民間の産業活動を活発化し、潜在する可能性を引き出すことが重要と認識いたしております。
 このため、地域の事業者や生産者に対する貸し付けや補助制度などの財政支援制度を設けてきたところでございますが、さらには、企業が求める高度な技術・技能を習得した人材の育成や新事業創出等の支援のための産学官金の連携の促進など、産業活動が円滑に進むための環境づくりに向け積極的に取り組むとともに、さまざまな諸課題につきましては、地域産業戦略会議などの場で一つ一つ解消を図りながら、実効ある施策の着実な展開に努めてまいる考えであります。
   〔県土整備部長西畑雅司君登壇〕
〇県土整備部長(西畑雅司君) 道路についてのお尋ねがございました。
 東北横断自動車道釜石秋田線の整備状況でございますが、宮守-東和間は、約9割の用地買収が完了し、現在ほぼ全区間でトンネルや橋梁などの工事が進められており、遠野-宮守間は、用地調査に向けた設計を進めていると伺っております。
 三陸縦貫自動車道につきましては、釜石山田道路は、水海-鵜住居間で両石トンネルなどの工事が進められており、また、大船渡-釜石間は、吉浜地区において早期事業着手に向けた環境調査を進めていると伺っております。
 県では、これらの事業が円滑に進むよう、インターチェンジへのアクセス道路の整備などを国と調整を図りながら進めております。
 今後とも、早期の全線供用に向けまして、国に強く働きかけてまいります。
   〔教育委員会委員長安藤厚君登壇〕
〇教育委員会委員長(安藤厚君) 教育再生会議の第1次報告の評価についてのお尋ねでございますが、基礎・基本の反復など、子供の基礎学力の強化や社会総がかりでの教育の推進など、教育に対する社会の要請をおおむね踏まえた内容となっており、本県として進めようとしております基礎・基本の重視など、評価できる部分もあると考えております。
 しかし、教員の資質向上をねらいとする社会人からの教員の大量採用や教員免許更新制の導入などの提言については、学校現場の観点から、もっと十分な議論が必要であると考えております。
 また、本県の教育の方向性についてでありますが、経済協力開発機構―OECDが2003年に実施した生徒の学習到達度調査―PISA調査の結果では、日本の子供たちの学力は、全体的に上位層と下位層の得点のばらつきが広がり、特に読解力において、中位層の生徒が下位層にシフトしていることが指摘されており、本県においても、学習定着度状況調査の結果、子供たちの基礎学力は、学年の進行とともに低下する傾向が明らかになっております。
 したがって、社会生活で必要な最低限の基礎的な学力・知識や基本的な生活習慣・規範意識を身につけさせてほしいという社会の要請を踏まえて、本県としては、学びフェストの取り組みなどを通じて、それぞれの目指す進路を達成できるよう、子供たちの基礎・基本の着実な定着を図るとともに、勤労観・職業観を育成するキャリア教育の推進などにも重点的に取り組んでいきたいと考えております。
 次に、幼児教育の重要性についてでありますが、就学前の幼児教育は、子供の基本的な生活習慣や態度を育て、道徳性の芽生えを培い、学習意欲や態度の基礎となる好奇心や探究心を養い、創造力を豊かにするなど、小学校以降における生きる力の基礎や生涯にわたる人間形成の基礎を培う上で、極めて重要なものであると認識いたしております。
 また、子供の発達や学びの連続性を踏まえて、小学校教育への円滑な接続を図っていくためには、就学前の幼児教育の重要性はますます高くなるものと考えております。
 したがって、幼児期の子供の発達に応じた教育の充実を図るために、幼稚園教員と保育士の合同研修の実施等により、幼稚園等施設における幼児教育の質の向上を図っているところでありますが、今後は、子育て相談や家庭の要請に応じた預かり保育の実施等、子育て支援体制のさらなる充実が必要と考えております。
   〔教育長照井崇君登壇〕
〇教育長(照井崇君) まず、本県における軽度発達障害の子供の現状についてですが、平成15年3月に文部科学省が公表した全国実態調査の結果によると、知的発達におくれはないものの学習面や行動面で著しい困難を示す児童生徒が、小・中学校の通常の学級に約6.3%の割合で存在するとされています。
 本県においても、現在、小学校100校、中学校45校を対象に実態調査を実施中ですが、2月21日の中間集計によりますと、小学校で4.8%、中学校で4.4%の児童生徒が、特別な教育的支援を必要としていることが明らかになっています。
 次に、支援充実に向けた今後の方向性についてですが、軽度発達障害のある児童生徒は、適切な教育的支援を行うことによってさまざまな能力を発揮できることが明らかになっており、県教育委員会としても、平成15年度から、特別支援教育体制推進事業やLD児等支援事業を実施するなど、これらの児童生徒に対する支援の充実に努めているところです。
 これまでに、各事業のモデル地区を中心に、巡回相談チームや専門家チームによる学校及び学級担任等に対する支援が行われているほか、県内のほぼすべての小・中学校で特別支援教育校内委員会が設置されるなど、全校体制で支援を行うための体制整備が進んでいます。
 また、障害の早期発見や幼児期からの一貫した支援が重要でありますので、昨年度から、保健福祉部と連携して広域特別支援連携協議会を設置し、教育、医療、福祉、労働等の関係機関が一体となって支援の充実に努めているところです。
 今後も、関係機関等との連携を深め、一人一人に対する個別の教育支援計画の作成を進めるなど、校内及び地域における支援が一層充実するよう努めてまいります。
 さらに、通常の学級に在籍する障害のある児童生徒を支援するため、平成17年度から、特別支援教育かがやきプラン推進事業により、小・中学校40校に40名の非常勤職員を配置しているほか、市町村においても独自に合計82校に112人の介助員や支援員が配置されています。
 このたび国から示された特別支援教育支援員の配置に係る地方財政措置については、こうした人的配置を一層充実するために大きな意義があるものと考えており、支援員の配置を計画的に推進されるよう、各市町村教育委員会に対して指導してきたところですが、今後も、各市町村の配置状況を見ながら、さまざまな機会を通じて、支援員の配置を強く働きかけてまいります。
 次に、きこえとことばの教室の機能維持についてですが、きこえとことばの教室担当教員は、国からの加配教員を充てていますが、近年の児童生徒数の減少に伴い加配教員数が削減されてきており、これらの教室の担当者も、縮減せざるを得ない状況にあります。
 このため、きこえとことばの教室が設置できない場合にあっても、障害のある子供たちに必要な指導を継続して行えるように、兼務発令により、複数校で指導を担当したり、周辺の学校に出向いて巡回指導を行うなどの対策を講じているところです。
 今後も、国に対して加配教員数を削減しないよう強く要望するとともに、削減された場合には、必要に応じて県独自に担当教員を配置するなど、きこえとことばの教室の機能を維持できるよう努めてまいりたいと考えております。
 次に、幼児ことばの教室の設置についてですが、障害の早期発見・早期指導は、その改善・克服に有効であり、各市町村において、幼児期からの相談・指導の場が設置されることは、意義深いものと考えています。
 県では、これまでも、設置主体である市町村教育委員会に対して、早期からの相談・指導の重要性とともに、教室設置等の働きかけを行っており、現在までに10市町において設置されていますが、平成19年度には、新たに花巻市に設置されると伺っています。
 今後も、各市町村教育委員会に対し設置を働きかけてまいりたいと考えています。
 次に、きこえとことばの教室の専門性の維持・向上についてですが、さまざまな障害種の子供たちへの対応を可能とする特別支援教室については、現在、文部科学省において調査研究が行われており、その調査結果を注視しているところですが、こうした制度が導入された場合においても、指導に当たる教員は、現在担当している障害種の専門性をベースにして、さまざまな障害に対応できるよう、幅広い専門性を身につける必要があると考えています。
 そこで、将来的な展望を踏まえ、現在、総合教育センターで実施している難聴言語障害教育担当教員養成研修を一層充実させるとともに、複数障害種への対応を視野に入れた通級指導教室経営の手引の発刊、さらには、専門的研修機関である国立特殊教育総合研究所への派遣など、引き続き教員の専門性の一層の向上に努めてまいります。
〇16番(野田武則君) ただいまは、知事初め、各部局長の皆さんから答弁をいただきまして、まことにありがとうございます。
 1点だけ、競馬問題につきましてお伺いしたいと思います。
 私も、競馬は非常に貴重な財産である、このように思っております。できれば継続したい、そのような考えでおりますが、先ほどのお話によりますと、非常に経営が破綻している状況である、したがって融資計画案が出された、このような認識をしております。
 しかし、競馬は、いわゆる財政競馬という言葉で示されておりますとおり、その分配金を各自治体がいただくということが、その存在の意義だったのではないかと思っております。そういう意味からすれば、今まさに破綻状況の中で、これが財政競馬と言えるのかどうかということをまず確認したいと思っております。
 融資案がもし仮に可決したとしても、その継続というのは大変無理なのではないかという思いがします。要するに、いつ破綻するかわからないような状況でこの競馬を続けていく、そうした場合は、これは財政競馬ではなくて、新たな考えのもとで競馬を維持していくという考えではないのかな、こんな思いをしているわけです。
 ですから、財政競馬ならぬ、知事がよくおっしゃっていました、雇用の確保とか、あるいは地域経済に及ぼすということを最大限の優先事項と考えるのであれば、財政競馬から産業振興の競馬に方向転換する、こういう考えを持つわけですが、先ほど、知事の御答弁によりますと、そうではない、407億円の分配を今までいただいているわけですから、まだまだ、今は330億円の負債だ、まだ余裕がある、だから財政競馬だという意味の答弁をいただいたような気がするわけです。そのいわゆる財政競馬についての知事のお考えにつきまして、1点だけ質問して、終わりにしたいと思います。
〇知事(増田寛也君) 競馬についてお答え申し上げます。
 まず、今の岩手競馬が置かれている状況から言いますと、仮に、今の競馬法に基づいて、一から岩手県競馬組合を立ち上げて事業を展開するという状況には決してないと私も思うものであります。過去において財政に多くの貢献をしてきたという歴史的な経緯があり、また当時の判断として、競馬事業を行うことによって、まさに法律が認めているような構成団体である自治体に多くの利益金を配分できる構造に当時の状況があるという判断で事業を始めたと思うわけでありますが、その後、この間の歴史を見ますと、岩手県競馬組合が財政競馬としてきちんと機能してきたことは、これは歴史的に見ても間違いないところだと思うわけであります。
 しかし、これは他の競馬組合も共通でありますが、そうして歴史的な使命を果たしてきつつあった競馬が、やはりその時々の経済状況などによりまして、単年度の収支が赤になることはやはりあり得るわけでありまして、今まさに岩手県競馬は、平成12年以降、繰り上げ充用という赤字を計上せざるを得ない状況にまで来ているということを考え合わせますと、今のこの平成18年とか17年度―18年度はあと数日残しておりますが―の状況、そのことだけを切り出してみると、本来、競馬法が予定していた財政競馬としての役割を果たしていない、単年度で見れば、これもまた一方での事実であろうと思います。
 歴史的に多くの役割を果たしてきた競馬でありますので、そこで生ずる赤字を何とか最小限にしつつ、歴史的な意味での競馬事業をやはり評価して、今後、県民負担がふえないようにしていきたい、こういうことが今回の計画策定の背景になっておりまして、今、競馬組合について大変厳しい御意見を多々いただいておりますが、そうした競馬法に基づき果たしてきた岩手県競馬組合の役割を踏まえながら、今の時点で将来を見通して県民負担を最小にするやり方としては、やはり今御提案しているような、廃止して、各構成団体が分賦によってその負債、さらには廃止に伴います諸費用を処理するということではなく、赤字を拡大しないという事業存廃基準を平成19年度以降厳守しながら、事業継続の道を選ぶということが、今のとり得る最善の方策ではないか、このように考えているものでございます。
 なお、平成19年度以降の売り上げにつきまして、これは従前、平成16年度、17年度、18年度と売り上げが大変過大である、そして、そういった売上増を前提とする計画はいかがなものかということを再三御指摘いただきましたので、その点についても、常に売上増を前提とした事業計画とはしていないということで立案したものでありますが、その売り上げと、それからコスト削減、この両面について、また平成19年度以降、さらに工夫を凝らす必要があると考えておりまして、その上で事業をぜひ継続させていくことが県民負担の最小化につながるもの、このように考えているものでございます。
   日程第2 議案第61号平成18年度岩手県一般会計補正予算(第5号)から日程第24 議案第83号県議会議員及び知事の選挙における選挙運動用自動車の使用及びポスターの作成の公営に関する条例の一部を改正する条例まで
〇議長(伊藤勢至君) 次に、日程第2、議案第61号から日程第24、議案第83号までを一括議題といたします。
 提出者の説明を求めます。川窪総務部長。
   〔総務部長川窪俊広君登壇〕
〇総務部長(川窪俊広君) ただいま議題とされました各案件について御説明いたします。
 議案第61号は、平成18年度岩手県一般会計補正予算(第5号)であります。これは、国の補正等に対応して、公共事業や災害復旧事業等の追加補正を行うとともに、事業費の確定等に伴う所要の整理を行い、総額4億423万3、000円を減額補正しようとするものであります。
 増額補正の主なものは、障害者自立支援対策臨時特例事業費15億4、095万円余、道路改築事業費6億5、308万円余、直轄道路事業費負担金8億4、956万円余、河川等災害復旧事業費18億1、930万円等であります。
 また、減額補正の主なものは、商工観光振興資金貸付金5億6、580万円余、中小企業経営安定資金貸付金15億3、429万円余等であります。
 次に、繰越明許費は、道路改築事業等95事業に係る予算を翌年度に繰り越して使用しようとするものであります。
 次に、債務負担行為の補正は、治山事業、新空港ターミナルビル建設事業費補助等18件を新たに追加するとともに、4件について限度額等の変更を行おうとするものであります。
 また、地方債の補正は、児童福祉施設整備を新たに追加するとともに、22件について起債の限度額を変更しようとするものであります。
 議案第62号から議案第74号までは、平成18年度の岩手県母子寡婦福祉資金特別会計など10特別会計及び3企業会計の各補正予算でありますが、これらは、それぞれの事業計画等に基づいて所要額を補正しようとするものであります。
 議案第75号から議案第78号までの4件は、建設事業に要する経費の一部負担及びその変更に関し議決を求めようとするものであります。
 議案第79号は、障害者自立支援対策臨時特例基金条例でありますが、これは、平成18年度の国の補正予算に伴い、障害者自立支援法に基づく制度の円滑な運用を図るための事業に要する経費の財源に充てるために国から交付される資金を積み立てる基金を新たに設置しようとするものであります。
 議案第80号は、道路占用料徴収条例の一部を改正する条例でありますが、これは、道路法施行令の一部改正に伴い所要の改正を行おうとするものであります。
 議案第81号は、財産の取得に関し議決を求めようとするものであります。
 議案第82号は、岩手県県税条例の一部を改正する条例でありますが、これは、地方税法の一部改正に伴い所要の改正を行おうとするものであります。
 議案第83号は、県議会議員及び知事の選挙における選挙運動用自動車の使用及びポスターの作成の公営に関する条例の一部を改正する条例でありますが、これは、公職選挙法の一部改正に伴い、ビラの作成の公営に関し必要な事項を定めようとするものであります。
 以上のとおりでありますので、よろしく御審議の上、原案に御賛成くださるようお願いいたします。
〇議長(伊藤勢至君) 以上をもって本日の日程は全部終了いたしました。
 本日はこれをもって散会いたします。
   午後5時44分 散会

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