平成11年9月定例会 第3回岩手県議会定例会会議録

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〇23番(斉藤信君) 日本共産党の斉藤信でございます。
 認定第1号並びに第3号に反対の討論を行います。
 認定第1号は、1998年度岩手県立病院等企業会計決算であります。98年度決算は、外来患者が5万3、187人増加したにもかかわらず4億8、400万円余の赤字決算となりました。この大きな要因は、診療報酬の改定によって実質14億9、700万円余の減収となったこと、消費税の実質負担額が12億円にも及び、この10年間の累計額では59億円にも達していることであります。このような自民党政治の悪政の厳しい条件のもとで赤字を4億8、000万円余に圧縮したことは、赤字とはいえ評価できるものであります。
 県立病院の運営上の問題としては、県立病院マンパワー計画に基づいて、この間人員増が実施されてきましたが、その現状は273名の増員計画に対して167名、61%にとどまっています。特に、医師部門では141名、看護部門では41名の計画残となっており、この早期の実現が強く求められています。特に2人夜勤の解消は緊急・重要な課題であります。この間、全国で深刻な医療事故が引き起こされていますが、その背景には、医療の高度化、複雑化、患者の重症化の中で、看護婦の労働条件が大変深刻な状況になっていることが共通に指摘されています。県立病院の場合も、人員増がありながらも、2人夜勤は減少するどころか逆に増加し、昨年度は99病棟中54病棟に達しています。今年度は3病棟で改善されましたが、2人夜勤の解消は患者の安全にとっても看護婦の労働条件の改善にとっても、緊急・重要な課題であります。
 また、看護職員の年次休暇の取得状況は年10.6日であり、生理休暇は一部病院でわずかに取得されている状況であります。必要なときにいつでも取得できるように改善すべきであります。
 外来患者の増加に伴って、幾つかの病院では、患者の待ち時間が長いとの声が寄せられています。それぞれの病院で対策が検討されていますが、十分な効果が発揮されているとは言いがたい状況であります。医師の確保、診療体制の充実など、抜本的な改善が図られるよう強く求めるものであります。
 今議会では、岩手県立病院の充実・強化・発展を求める請願が全会一致で採択されました。これは極めて重要なことであります。県医療局がこの請願採択の趣旨に沿って、医師の配置、看護体制、救急医療体制の充実・強化を図るよう、強く求めるものであります。
 認定第3号は1998年度岩手県工業用水道事業会計決算であります。決算では1億円余の黒字となっていますが、一般会計からの出資金が1億8、200万円あり、実質赤字と言わなければなりません。同時に、累積欠損も11億円に及んでおり、この改善は引き続き重要な課題であります。事業内容についても、計画給水量に対して契約水量は5割以下にとどまっており大きく乖離しています。これは工業用水の需給計画を立てた県当局の責任でもあります。
 以上述べまして、私の反対討論といたします。御清聴ありがとうございました。
〇議長(山内隆文君) 以上で通告による討論は終わりました。
 これをもって討論を終結いたします。
 これより、認定第1号及び認定第3号を一括して採決いたします。
 各決算は、委員長の報告のとおり認定することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
〇議長(山内隆文君) 起立多数であります。よって、認定第1号及び認定第3号は、委員長の報告のとおり認定することに決定いたしました。
 次に、認定第2号平成10年度岩手県電気事業会計決算を採決いたします。
 本決算は、委員長の報告のとおり認定することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
〇議長(山内隆文君) 起立全員であります。よって、認定第2号平成10年度岩手県電気事業会計決算は、委員長の報告のとおり認定することに決定いたしました。
   
日程第36 議案第31号教育委員会の委員の任命に関し同意を求めることについて
〇議長(山内隆文君) 次に、日程第36、議案第31号教育委員会の委員の任命に関し同意を求めることについてを議題といたします。
 提出者の説明を求めます。千葉副知事。
   〔副知事千葉浩一君登壇〕
〇副知事(千葉浩一君) 本日提案いたしました人事案件について御説明いたします。
 議案第31号は、教育委員会の委員であります三浦三千男氏の任期が10月10日で満了となりますので、その後任として、新たに安藤厚氏を任命するため、議会の同意を求めようとするものであります。
 よろしく御審議の上、原案に御同意くださるようお願いいたします。
〇議長(山内隆文君) お諮りいたします。ただいま議題となっております議案は、人事案件でありますので、会議規則第34条第2項の規定及び先例により、議事の順序を省略し、直ちに採決いたしたいと思います。これに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
〇議長(山内隆文君) 御異議なしと認めます。よって、これより議案第31号教育委員会の委員の任命に関し同意を求めることについてを採決いたします。
 ただいま議題となっております議案第31号教育委員会の委員の任命に関し同意を求めることについては、これに同意することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
〇議長(山内隆文君) 起立多数であります。よって、議案第31号教育委員会の委員の任命に関し同意を求めることについては、これに同意することに決定いたしました。
   
日程第37 発議案第1号県議会議員の活動基盤強化のための地方自治法の所要の改正についてから日程第44 発議案第8号県立高等学校の整備に関する決議まで
〇議長(山内隆文君) 次に、日程第37、発議案第1号から日程第44、発議案第8号までを一括議題といたします。
 お諮りいたします。ただいま議題となっております各案件は、各派共同提案及び委員会提案でありますので、会議規則第34条第2項の規定及び先例により、議事の順序を省略し、直ちに採決いたしたいと思います。これに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
〇議長(山内隆文君) 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。
 これより発議案第1号から発議案第3号までを一括して採決いたします。
 各案件は、原案のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
〇議長(山内隆文君) 起立多数であります。よって、発議案第1号から発議案第3号までは、原案のとおり可決されました。
 次に、発議案第4号から発議案第8号までを一括して採決いたします。
 各案件は、原案のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
〇議長(山内隆文君) 起立全員であります。よって、発議案第4号から発議案第8号までは、原案のとおり可決されました。
   
   閉 会

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