〇知事（達増拓也君）　統一地方選後、初の県議会の開会に当たり、お許しをいただきましてごあいさつを申し上げます。
　冒頭、去る３月の能登半島地震及び４月の三重県中部地震によって多くの被害が発生しており、被災された方々に対し心からお見舞いを申し上げますとともに、一日も早い復興を願うものであります。
　また、伊藤前長崎市長の御遭難に対し衷心より御冥福をお祈りいたしますとともに、民主主義で最も重要な選挙を暴力で損なうことは絶対に許されないということを、この機会に私からも申し上げたいと思います。
　さて、初めに、このたびの選挙におきまして見事当選の栄誉を得られました議員各位に対し、心からお祝いを申し上げます。私も県民の皆様の信託をいただき、知事として県政を担当することとなりましたが、改めてこの栄誉に深い感激を覚えると同時に、その責任の重大さに身の引き締まる思いをいたしているところでございます。
　私は、このたびの選挙を通じ、県民の皆様の声をじかにお聞きするとともに、各地で個性豊かな地域づくりに励んでいる姿に接し、深い感銘を受けました。また、その間、豊かで美しい自然や景観、魅力ある歴史、文化や伝統など、本県が持つ高い潜在力を改めて肌で感じ取ってきましたが、こうした潜在する力を引き出しながら、県民の皆様の県政に対する大きな期待におこたえすることこそが、私の使命であると決意を新たにしたところでございます。
　岩手県政がこれまで着実に発展の歩みを続け、今日の繁栄がありますことは、ふるさと岩手の発展を願う県民の皆様の強い思いとたゆまぬ努力、県議会議員各位の県政への御支援、御協力、そして、歴代の知事を初め先輩各位の御尽力のたまものにほかなりません。私は、先輩各位の輝かしい御業績に深く敬意を表しますとともに、これをなお一層充実発展させていくことにより、夢にあふれ、希望に満ちた新しい県土づくりを目指し、全身全霊を傾けてまいる決意であります。
　私は、依然として厳しい雇用環境や特定診療科における医師の不足、県北・沿岸圏域における急速な人口減少、さらには県財政の逼迫など、さまざまな課題が横たわる現状を見るとき、本県が直面する危機を認識せざるを得ませんでした。しかしながら、こうした危機は、県民の皆様一人一人がそれを直視し、乗り越える勇気と行動力を持つとともに、政治と行政が明確な理念のもとに政策を提示し、実行していくことで、必ずや希望に変わっていくものと確信し、このたびの選挙を通じて危機を希望に変える戦略と政策を掲げ、県民の皆様へ強く訴えてまいりました。
　その主なものについて申し上げますと、まず、産業の集積や企業誘致の促進、農林水産業の振興などによって力強い産業・経済基盤を構築し、雇用の確保や所得の向上を図っていくことであり、とりわけ県北・沿岸圏域の振興に注力していく必要があると考えております。そして、こうした確かな基盤の上に立ち、医師不足解消に向けた取り組みなどにより、県民生活の基本となる医療や福祉の充実を実現し、すべての県民が豊かに、安心してともに生きていくことのできる環境を整備することが必要であります。また、地域づくりの基本は人づくりであるとの認識に立ち、学力向上に向けた取り組みや産業教育の充実、地域と家庭、学校とが一体となった教育の推進を図るほか、総合的な防災対策の推進や、豊かで美しい環境の維持・創造に向けた取り組みも重要であると考えております。
　このような取り組みにつきましては、早急に対応しなければならない施策あるいは中長期的な展望に立ち、計画的に進めていくべき施策といった両面から十分に検討を加え、県議会の御協力をいただきながら、県民の皆様の理解と参画のもとに着実な実現を図ってまいりたいと考えております。また、早急に具体化を要するものにつきましては、６月県議会に御提案を申し上げ、御審議を賜りたいと存じますので、よろしくお願いを申し上げる次第であります。
　最後になりましたが、私は、このたびの選挙における県民の厳粛な審判に深く思いをいたし、その負託にこたえるべく、信念と情熱を持って全力を傾注して取り組んでまいる所存でありますので、議員各位には何とぞ格別の御支援と御協力を賜りますようお願いを申し上げまして、ごあいさつといたします。
　ありがとうございました。（拍手）
諸般の報告
〇議長（渡辺幸貫君）　この際、諸般の報告をいたします。
　知事から議案等の提出がありました。それぞれお手元に配付いたしてありますから、御了承願います。
〔参照〕
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　予　　第　34　号
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　平成19年５月１日
　岩手県議会議長　様
　　　　　　　　　　　　　　　　　岩手県知事　達　増　拓　也　
　　　議案等の送付について
　平成19年５月８日招集の岩手県議会臨時会に提出する下記の議案及び報告を別添のとおり送付します。
　　　　　　　　　　　　　　　　　記
　【議　案】
議案第１号 岩手県県税条例の一部を改正する条例
議案第２号 過疎地域における県税の課税免除に関する条例の一部を改正する条例
　【報　告】
報告第１号 職員による自動車事故に係る損害賠償事件に関する専決処分の報告について
報告第２号 道路の管理に関する事故に係る損害賠償事件に関する専決処分の報告について
報告第３号 岩手県障害者プランの変更に係る報告について
　　　〔議案及び報告の登載省略〕
〇議長（渡辺幸貫君）　次に、監査委員から、監査結果の報告１件、現金出納検査結果の報告２件を受理いたしました。監査結果の報告については、県公報登載をもって御了承願うこととし、現金出納検査結果の報告については、お手元に配付いたしてありますので、御了承願います。
　　　〔報告書の登載省略〕
　　　日程第６　常任委員指名の件
〇議長（渡辺幸貫君）　次に、日程第６、常任委員指名の件を議題といたします。
〔参照〕
総務委員会
　佐々木　一　榮　　工　藤　大　輔
　中　平　　　均　　郷右近　　　浩
　岩　渕　　　誠　　千　葉　　　伝
　小野寺　研　一　　高　橋　比奈子
　吉　田　洋　治　　久　保　孝　喜
環境福祉委員会
　及　川　幸　子　　千　葉　康一郎
　三　浦　陽　子　　高　橋　　　元
　樋　下　正　信　　小野寺　有　一
　高　橋　博　之　　木　村　幸　弘
　及　川　あつし
商工文教委員会
　伊　藤　勢　至　　佐々木　　　博
　野　田　武　則　　喜　多　正　敏
　佐々木　大　和　　高　橋　雪　文
　亀卦川　富　夫　　小　西　和　子
　斉　藤　　　信　　小野寺　　　好
農林水産委員会
　新居田　弘　文　　大　宮　惇　幸
　関　根　敏　伸　　五日市　　　王
　菅　原　一　敏　　菊　池　　　勲
　柳　村　岩　見　　工　藤　勝　子
　飯　澤　　　匡　　工　藤　勝　博
県土整備委員会
　渡　辺　幸　貫　　佐々木　順　一
　小田島　峰　雄　　高　橋　昌　造
　平　沼　　　健　　嵯　峨　壱　朗
　熊　谷　　　泉　　田　村　　　誠
　阿　部　富　雄
〇議長（渡辺幸貫君）　お諮りいたします。常任委員の選任については、委員会条例第５条第１項の規定により、お手元に配付の名簿のとおり指名いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
　　　〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
〇議長（渡辺幸貫君）　御異議なしと認めます。よって、常任委員は、お手元に配付の名簿のとおり選任することに決定いたしました。
　各常任委員会は、委員長互選のため、明９日午前10時に各委員会室にこれを招集いたします。改めて招集通知を差し上げませんので、御了承願います。
　　　日程第７　議会運営委員指名の件
〇議長（渡辺幸貫君）　次に、日程第７、議会運営委員指名の件を議題といたします。
〔参照〕
議会運営委員会
　佐々木　　　博　　　小田島　峰　雄
　関　根　敏　伸　　　菅　原　一　敏
　岩　渕　　　誠　　　樋　下　正　信
　嵯　峨　壱　朗　　　熊　谷　　　泉
　飯　澤　　　匡　　　久　保　孝　喜
〇議長（渡辺幸貫君）　お諮りいたします。議会運営委員の選任については、委員会条例第５条第１項の規定により、お手元に配付の名簿のとおり指名いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
　　　〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
〇議長（渡辺幸貫君）　御異議なしと認めます。よって、議会運営委員は、お手元に配付の名簿のとおり選任することに決定いたしました。
　議会運営委員会は、委員長互選のため、本日、本会議終了後に議会運営委員会室にこれを招集いたします。改めて招集通知を差し上げませんので、御了承願います。
　　　日程第８　議案第１号岩手県県税条例の一部を改正する条例から日程第12　報告第３号岩手県障害者プランの変更に係る報告についてまで
〇議長（渡辺幸貫君）　この際、日程第８、議案第１号から日程第12、報告第３号までを一括議題といたします。
　提出者の説明を求めます。川窪総務部長。
　　　〔総務部長川窪俊広君登壇〕
〇総務部長（川窪俊広君）　ただいま議題とされました各案件について御説明いたします。
　議案第１号は、岩手県県税条例の一部を改正する条例でありますが、これは、地方税法施行令の一部改正に伴い、所要の整備をしようとするものであります。
　議案第２号は、過疎地域における県税の課税免除に関する条例の一部を改正する条例でありますが、これは、県税の課税免除の適用対象となる製造の事業等の用に供する設備の新設または増設の期限を延長するとともに、あわせて所要の整備をしようとするものであります。
　報告第１号は、職員による自動車事故に係る損害賠償事件の専決処分について、また、報告第２号は、道路の管理に関する事故に係る損害賠償事件に関する専決処分について、それぞれ報告するものであります。
　報告第３号は、岩手県障害者プランの変更について、障害者基本法第９条第９項の規定において準用する同条第８項の規定により、議会に報告するものであります。
　以上のとおりでありますので、よろしく御審議の上、原案に御賛成くださるようお願いいたします。
〇議長（渡辺幸貫君）　これより、議案第１号及び議案第２号について質疑に入るのでありますが、通告がありませんので、質疑なしと認め、質疑を終結いたします。
　次に、ただいま議題となっております議案第１号及び議案第２号は、総務委員会に付託いたします。
〇議長（渡辺幸貫君）　以上をもって本日の日程は全部終了いたしました。
　本日はこれをもって散会いたします。
　　　午後１時56分　散会