令和3年12月定例会 第18回岩手県議会定例会会議録 |
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〇37番(斉藤信君) 日本共産党の斉藤信でございます。
議案第18号令和3年度岩手県一般会計補正予算(第10号)について質問いたします。 補正予算(第10号)は、総額37億4、500万円余の増額補正であります。その内容は、新型コロナウイルス感染症対策として、感染防止対策を図りつつ、生活困窮者対策と経済活動を支えるため、ワクチン・検査パッケージの定着促進や生活福祉資金貸付事業推進費補助の増額、全国Go To トラベルの再開を見据えたいわて旅応援プロジェクトの拡充を図ろうとするものであります。必要な対策に機敏に取り組もうとする姿勢は評価いたします。 具体的な内容について質問します。 第1は、いわて旅応援プロジェクト推進費が8億1、700万円の増額補正となっています。 一つ目、9月定例会でも増額補正を行い、10月以降12月末までの取り組みとして約20億円の事業費となりましたが、これまでの実績はどうなっているでしょうか。 二つ目、今回の増額補正では、1月以降も、いわて旅応援プロジェクトを1月末まで延長するとともに、県外客を対象としたキャンペーンを実施するとしています。県外客の対象と実施の時期を示してください。県外客対象のキャンペーンの内容を示してください。 三つ目、隣県など他県の取り組みはどうなっているか示してください。 第2に、今回の補正予算の財源についてお聞きします。今回の補正予算は、国の経済対策とそれに基づく補正予算に対応するものであります。 一つ、国庫13億7、200万円となっていますが、その内容を示してください。 二つ、一般財源は23億7、300万円となっています。その内訳は、繰越金13億8、200万円、財政調整基金取り崩しが9億9、100万円であります。これは当面、県の財源で対応しようとするものであります。最終的に県が負担すべき財源はどうなるでしょうか。国の手当てされる内容も含めて示してください。 以上でありますが、答弁によっては再質問いたします。 〇商工労働観光部長(岩渕伸也君) まず、いわて旅応援プロジェクトの実績についてでありますが、10月1日から開始した第2弾については、宿泊施設等への配分方式としているため、利用状況を随時には把握していないところでありますが、さきの9月定例会における増額分の配分前となる10月末時点の状況で、登録されている459の宿泊施設等のうち、約7割の308施設等で約6万8、000人の利用があり、金額ベースでは、クーポン券を含め約3億6、000万円となっております。 次に、利用者の隣県拡大についてでありますが、国から、去る11月26日に隣県拡大等についての具体的な考え方が示され、本県は青森県、宮城県及び秋田県の3県の県民を新たに対象に加えることが可能となったところであり、また、実施に当たっては、各県の間で相互の同意が必要とされたことから、当該3県と調整を進めていたところでございます。今般、その同意の調整が済んだことから、12月11日から、3県の県民を新たに対象としようとするものであります。 また、県外客を対象としたキャンペーンについてでありますが、いわて旅応援プロジェクトの隣県拡大、また、Go To トラベルの年明け以降の適切なタイミングでの再開を見据え、本県への誘客促進などを図るために実施しようとするものでございます。 具体的には、県外から航空機、長距離バス及び新幹線を利用して来県する旅行客を対象に県産のお酒、お菓子など、また、買うなら岩手のものバーチャル物産展のサイトで利用できるデジタルクーポンが抽せんで当たるキャンペーンを実施しようとするものであり、1月中旬から3月中旬までの実施を予定しております。 次に、隣県等の取り組み状況についてでありますが、青森県、宮城県及び秋田県においても隣県拡大を行う方向で検討が進められていると承知しており、今後、各県がそれぞれのタイミングで開始日を公表するものと思われます。また、この3県の割引額などを含めた事業内容については、現状では、本県とおおむね同様であると承知しております。 次に、この事業のうち県単独事業分についてでありますが、いわて旅応援プロジェクト推進費のうち、県外からの誘客促進などを図るために行うキャンペーンに要する経費が県単独事業であり、予算額は2、200万円余となっております。 〇総務部長(白水伸英君) まず、今回の補正予算案における国庫支出金の内訳についてであります。 いわて旅応援プロジェクト推進費に対しましては、観光庁所管の国庫補助金を7億9、500万円、生活福祉資金貸付事業推進費補助に対しては、厚生労働省所管の国庫補助金を3億6、900万円、新型コロナウイルス感染症生活困窮者自立支援金給付事業費に対しては、厚生労働省所管の交付金を2億900万円充当しているところでございます。 次に、今後の県が負担すべき財源についてでありますが、今般の国の補正予算案では、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金6兆8、000億円が計上されておりまして、このうち地方が活用可能な単独分が1兆5、000億円、検査促進枠が3、000億円と示されているところでありますが、現時点では具体的な内容や本県への配分額は不明なところでございます。 したがいまして、今回の補正予算案におきましては、同交付金ではなく、財政調整基金の取り崩しなどにより対応したところでございますが、今後、同交付金の追加交付等も踏まえ、所要の財源について整理をしていく予定でございます。 引き続き、国の動向を注視しながら、本県の実情を踏まえた財政措置がなされるよう国に対し訴えつつ、交付金等の最大限の活用により、県の財政負担を極力抑えられるように努めてまいります。 〇37番(斉藤信君) いわて旅応援プロジェクトの実績、8億円余の増額補正をするのであれば、20億円の今取り組んでいる状況の実績をもっと正確に把握する必要があるのではないかと思います。これは意外と多額の事業費でしたので、県内客で、かなり今、ホテル、旅館等はまだ余力があるという感じに私はお聞きしております。ぜひそういう実態を把握しながら新たな増額補正は提起するようにしていただきたい。 それで、県単独事業分の県外客を対象としたキャンペーンは、お酒を中心にして県産品を県外客に配布するということです。最終的にはこれは抽せんなのです。だから、どれだけ即効性があるのかという感じがいたしますけれども、この抽せんに当たる件数はどのぐらいを想定されているのでしょうか。 二つ目に、財源問題でありますけれども、国の補正予算に対応して先取り的に今回提案されたということは評価するものです。ただ、ワクチン・検査パッケージ定着促進事業費は、先ほど白水総務部長が答弁されたように、6.8兆円のうちのいわゆる3、000億円の検査分であると、そして、よく聞きますと、この中で感染拡大時の検査に8億円余かかるのですけれども、10分の2は県負担だと言うのです。これは全額国庫とはされていないのです。それもまた県の新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金、恐らくこれは県として自由に使える分から出さなくてはならないということですか。 私は、6.8兆円というのは国の誇大広告なのではないかと思うのです。そして、国がやるべき事業に県の負担を求め、自由に使える財源からそれを負担しなくてはならないということは、本当に姑息なやり方ではないのかと私は感じますけれども、白水総務部長はどのように受けとめているでしょうか。 〇商工労働観光部長(岩渕伸也君) 実績の把握についてでございます。第1弾につきましては配分方式ではなく、県の事務局で随時に把握できる状況にございましたけれども、それだと最後の精算で非常に時間がかかるという問題もございまして、今回、他県で多く採用している配分方式をとったことから、なかなかそこが、請求ベースで押さえるしかない状況となり、今のような状況になっております。 12月7日現在で、33の宿泊施設で割引の適用の受け付けを既に終了したという報告も受けておりますし、あと、利用希望をとって配分しておりましたけれども、その希望を少し切った上で配分したりしておりますので、需要は高いものと考えております。 それから、県産品プレゼントキャンペーンでございますが、県産品プレゼントの当選予定者数は、現在1、500名を考えておりまして、当選から外れた方を対象に、さらに1、500名にバーチャル物産展サイトで使えるクーポン券をプレゼントしようと考えております。 〇総務部長(白水伸英君) ワクチン・検査パッケージの財源充当の関係でございますけれども、まず、これについては、議員御指摘のとおり、ワクチン・検査パッケージの定着促進事業の分と感染拡大傾向時の事業ということで、大きく二つに分かれております。 議員から御指摘ありましたように、後者の感染拡大傾向時については、国庫補助が10分の8という形になっておりまして、これについては新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金の検査促進枠、その3、000億円のほうが充当されるということでございます。 いわゆる補助裏の10分の2については、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金の単独分で充当しないといけないという形になりますので、これについて、これから単独分がどう配分されるかというところは注視をしていかなければいけないわけですけれども、いずれにしても、我々もその10分の2に充てる分の単独分を、ある程度留保というか残しておかないといけないという課題もあるところでございます。 いずれにいたしましても、全国知事会等とも連携いたしまして、もともと全国知事会においても、2兆円の新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金をしっかり確保してくださいという話をしていたのですけれども、これをどう評価するかというところはありますが、一応国の説明としては、検査促進枠も含めて1.8兆円と、プラス、今回、交付税も補正で約0.4兆円増額されるということで、全国知事会の要望も踏まえて対応したという説明をしているところもございます。 いずれにしても、全国知事会ともしっかり連携して、よりよい新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金の内容あるいは額の追加配分等も含めて対応はしていきたいと考えております。 〇37番(斉藤信君) いわて旅応援プロジェクトについてですけれども、今の答弁で、33施設では終了しているということです。9月補正で約12億円増額補正しまして総額20億円になったのですけれども、この12億円の配分は、残額の8億円と同額を同じように配分して、残りを需要が高い沿岸地域を重点に配分したとお聞きしましたが、そこを確認させてください。 今回は、12月11日から隣県も対象に実施されるということで、基本的にはつながっていわて旅応援プロジェクトに取り組まれるということについて、私は、関係者に大変歓迎されるのではないかと思います。そういうことで、この点は改めて評価をしたいと思います。 〇商工労働観光部長(岩渕伸也君) いわて旅応援プロジェクトの配分についてでございますけれども、まず、三陸地域の教育旅行に重点的に充てるために、その部分につきましては、10月19日に800万円余を教育旅行のために充てるという配分をしております。 それから、9月定例会で増額した後ですけれども、10月26日に、まず7億2、000万円余について前回の実績をベースに配分いたしまして、並行して追加希望の調査を行って、追加で必要とするところ、あるいは逆に配分を減らしてもいいという意向を調査して、4億2、700万円余をそれに充てて配分しているところでございます。 〇議長(五日市王君) これをもって質疑を終結いたします。 次に、ただいま議題となっております議案第18号令和3年度岩手県一般会計補正予算(第10号)は、お手元に配付いたしてあります委員会付託区分表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託いたします。 〔参照〕 委員会付託区分表 (第18回県議会定例会 令和3年12月8日) 総務委員会 1 議案第18号 第1条第1項 第1条第2項第1表中 歳入 各款 環境福祉委員会 1 議案第18号 第1条第2項第1表中 歳出 第3款 第4款 商工建設委員会 1 議案第18号 第1条第2項第1表中 歳出 第7款 〇議長(五日市王君) この際、暫時休憩いたします。 午後1時23分 休 憩 出席議員(45名) 1 番 千 田 美津子 君 3 番 小 林 正 信 君 4 番 千 葉 盛 君 5 番 千 葉 秀 幸 君 6 番 岩 城 元 君 7 番 高橋 こうすけ 君 8 番 米 内 紘 正 君 9 番 武 田 哲 君 10 番 高 橋 穏 至 君 11 番 山 下 正 勝 君 13 番 高 田 一 郎 君 14 番 佐々木 朋 和 君 15 番 菅野 ひろのり 君 16 番 柳 村 一 君 17 番 佐 藤 ケイ子 君 18 番 岩 渕 誠 君 19 番 名須川 晋 君 20 番 佐々木 宣 和 君 21 番 臼 澤 勉 君 22 番 川 村 伸 浩 君 23 番 千 葉 絢 子 君 24 番 ハクセル美穂子 君 25 番 木 村 幸 弘 君 26 番 吉 田 敬 子 君 27 番 高 橋 但 馬 君 28 番 小 野 共 君 29 番 軽 石 義 則 君 30 番 郷右近 浩 君 31 番 小 西 和 子 君 32 番 高 橋 はじめ 君 33 番 神 崎 浩 之 君 34 番 城内 よしひこ 君 35 番 佐々木 茂 光 君 36 番 佐々木 努 君 37 番 斉 藤 信 君 38 番 中 平 均 君 39 番 工 藤 大 輔 君 40 番 五日市 王 君 41 番 関 根 敏 伸 君 42 番 佐々木 順 一 君 44 番 岩 崎 友 一 君 45 番 工 藤 勝 子 君 46 番 千 葉 伝 君 47 番 工 藤 勝 博 君 48 番 飯 澤 匡 君 欠席議員(2名) 2 番 上 原 康 樹 君 43 番 伊 藤 勢 至 君 説明のため出席した者 休憩前に同じ 職務のため議場に出席した事務局職員 休憩前に同じ 午後3時17分再開 〇議長(五日市王君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 報 告 〇議長(五日市王君) 総務委員長、環境福祉委員長及び商工建設委員長から、それぞれ委員会報告書が提出されておりますが、後刻詳細に報告を求めますので、朗読を省略いたします。 日程第1 議案第7号令和3年度岩手県一般会計補正予算(第9号)から日程第13 請願陳情まで(続) 〇議長(五日市王君) 日程第1、議案第7号から日程第13、請願陳情までの議事を継続いたします。 各案件に関し、委員長の報告を求めます。菅野総務委員長。 〔総務委員長菅野ひろのり君登壇〕 |
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