〇決算特別委員長報告
平成21年10月23日
 去る10月13日行われました決算特別委員会の正副委員長の互選の結果、委員長には私が、副委員長には高橋雪文君が選任されましたので、私から、当委員会における審査の経過と結果につきまして、御報告申し上げます。
 決算特別委員会は、去る10月6日の本会議におきまして設置され、平成20年度の企業会計決算3件、平成20年度の一般会計及び特別会計の歳入歳出決算12件につきまして審査の付託を受けたのでありますが、これら付託案件の審査に当たりましては、10月13日から8日間にわたって委員会を開き、総括質疑及び最終日の部局審査終了後には、知事の出席を求めて質疑を行うとともに、各部局ごとに、主管部局長から決算の内容等について、詳細な説明を聞き、質疑を行った後、10月22日の午後に、交渉団体である会派の代表の方々にお集まりを願い、意見の取りまとめをいたしました。
 その結果を委員会に諮り、当委員会の結論といたした次第であります。
 審査に当たりましては、終始、熱心に審査されたのでありますが、その経過につきましては、各位御承知でありますので、省略させていただき、以下、各決算につきまして、その結果を申し上げます。
 まず、認定第4号平成20年度岩手県一般会計歳入歳出決算につきましては、認定しないことに決定いたしました。
 次に、認定第1号平成20年度岩手県立病院等事業会計決算につきましては、次の意見、すなわち、医療を取り巻く環境が一層厳しさを増す状況にありながらも、医療の近代化、高度化を積極的に推進し、公的病院及び地域医療の中核医療機関として、その使命を果たしてきた努力は評価するところである。
 平成20年度の経営収支は、恒常的な医師不足による診療体制の弱体化等に伴い、入院・外来患者数がともに減少するなどにより、経営の根幹である医業収益が減少するとともに、給与費等の医業費用及び退職給与金等の医業外費用が増加しており、このため各病院等では、医師の確保・集約などによる医療提供体制の維持や医療クラークの配置拡大などの医師の勤務環境の改善等に取り組んでいるほか、外部委託の推進等により経費の節減や事務の効率化を進めたものの、29億円余の純損失が生じ、当年度末の累積欠損金は167億円余となっている。
 また、今後も、医師不足や医療資源の地域別・診療科別の偏在等により収益の大幅な増加は見込まれない状況にあり、今後とも厳しい経営環境に置かれることが予測される。
 今後の経営に当たっては、引き続き国に対し、公立病院等の運営に配慮した診療報酬の改定や財政措置の強化、医師等人材の確保・育成支援、さらには就業環境整備の支援などを積極的に要請するほか、県民の十分な理解と協力のもと市町村との連携が着実に推進されるよう、より一層の医師確保や医療資源の有効活用と累積欠損金の解消に向けた更なる経営改善や、地域医療の中核としての県立病院改革への取り組みを進め、安定した経営基盤の確立と良質で効率的な医療提供体制の構築を図り、もって県民に信頼される医療サービスの充実、向上に努められたい、旨の意見を付し、多数をもって認定することに決定いたしました。
 次に、認定第15号平成20年度岩手県港湾整備事業特別会計歳入歳出決算につきましては、多数をもって認定することに決定いたしました。
 次に、ただいま報告いたしました以外の決算、すなわち、認定第2号、認定第3号及び認定第5号から認定第14号までにつきましては、いずれも認定することに決定いたしました。
 以上をもって報告といたします。