令和5年2月定例会 第24回岩手県議会定例会会議録

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〇8番(米内紘正君) 先ほど臼澤勉議員の質問の中で1件、知事の回答の中でよくわからなかった部分があったので、質問させていただきます。
 立憲民主党の階猛氏に対する謝罪の件で、知事個人としては、謝罪すべき案件だと思うか、それとも謝罪すべきでない案件だと思うかという臼澤勉議員の質問に対して、知事は、わからないですとか、コメントする立場にないですとか、そのように答えられました。
 これまで議場でも数々個人としての意見、衆議院議員選挙においても、昨年の参議院議員選挙においても、個人としての意見を表明してきた中で、答えたくない質問に対して、それは都合がよ過ぎるのではないかと思っております。
 改めてお聞きします。知事個人として、そのことは謝罪すべき案件だと思うか謝罪すべきでないと思うか、もしコメントできない、わからない場合は、その理由をお聞かせください。
〇知事(達増拓也君) 関連といいますか、再質問、先ほどの質問への答弁を踏まえて、同じ質問の趣旨を深めた質問という理解でお答えいたしますけれども、私からは特にお話しすることはないので、そのように答弁したところであり、私からは特にお話しすることはございません。
〇8番(米内紘正君) お話しすることはないというのは、極めて無責任かと思っております。この案件というのは、議場でも、私も一昨年取り上げましたけれども、知事が深くかかわっている案件でございます。記者会見においても、かなりのボリューム感で知事はこのことに言及されておりますし、報道でもたくさん取り上げられております。その件について、お話しすることがないというのは、私は、知事として余りにも無責任な答えだと思っております。
 また、そのときに行われた会見では、この女性候補は、知事に何回か声をかけられたと話しておりました。そういった中でそれを今コメントしないというのは、その候補に対しても余りにも無責任で、覚悟を決めたことに対して、私は大変その方に対して残念な─残念なというのは知事に対してですね、その方にそういうコメントしないということに対して大変残念な気持ちであります。
 私がこれをお聞きしたのは、きょう質問の中でもありましたけれども、政治というのは、理念、哲学が大切なのだと、そういうお話がありました。そして、その知事の理念、哲学、これまで何回もお話しいただいていますけれども、民主主義。民主主義というのは、多くの人が参画することが大切なのだ。それこそが本当の民主主義を実現するのだと、これまでも何回も答弁されております。そのことに対して、女性候補を擁立したこと、謝罪すべきかどうかわからない、あるいはお話しすることはないというのは、結局、知事のその理念であったり哲学というのは、まやかしだったのかと、本物ではなかったのかと判断せざるを得ません。
 これまでさんざん理念、哲学、そして民主主義と言っているわけでございますから、知事のこれまでの発言を頭の中で整理してもし答えるとすれば、謝罪すべきという答えは出てこないと思うのです。謝罪すべきでないという答えになると思うのです。それは、知事が行った行動は知事の政治理念に基づくのであれば、多くの選択肢を提供するための行動だったと。でも、結局、今ここでお話しすることはないと話されたということは、それは、ある政党あるいは個人の政治家に対するそんたくが働いているのだと、あるいは、ある政党の従属下にあるのか。
 知事は日ごろ、地方と国というのは対等であって従属する立場にないと話されていますけれども、それも結局まやかしだったのかと。立場が変わればそんたくするようになるのかと判断をせざるを得ません。
 改めて、最後に聞きます。謝罪すべき案件だと思うか、すべきでないと思うか、またまたお話しすることはないのか、聞いて、終わります。
〇知事(達増拓也君) 自分以外の人の内心についてとやかく言う、また、その内心の内容を強制的に外に出させるということは、近代民主主義が厳に戒め、日本国憲法でも禁じられているところではありますけれども、米内紘正議員が私の内心を、今までさまざま御想像し、そして、それに対してさまざま感想を述べてきたことについては、思想信条、表現の自由として受けとめておきますけれども、私から特に何もお話しすることはないという答弁に変わりはありません。
   〔「関連」と呼ぶ者あり〕
〇議長(五日市王君) 岩崎友一君に申し上げます。議会運営委員会の申し合わせにより、関連質問は1人までとされておりますので、御了承願います。
   
〇議長(五日市王君) この際、去る2月22日の本会議において、斉藤信君から、岩崎友一君の発言に対し、発言の撤回等を求める動議が提出されましたが、本動議の成立には、所定の賛成が必要でありますので、本動議の賛成者についてお諮りいたします。
 本動議に賛成の諸君は挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
〇議長(五日市王君) 所定の賛成者がありますので、動議は成立いたしました。
 本動議の取り扱いにつきましては、後日、議会運営委員会において協議することといたしますので、御了承願います。
   
〇議長(五日市王君) 以上をもって本日の日程は全部終了いたしました。
 本日はこれをもって散会いたします。
   午後6時19分 散 会

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